時代劇の風景  ロケ地探訪

姫路城

三の丸から 三国濠から
天守の庭から 備前丸から
 姫路城には大天守と三つの小天守が残されている。これらを巡る櫓を従えた姿はまさに「白鷺城」の名に恥じぬ造形美で、どの角度から見ても絵になる。上四葉のほか表紙に挙げた西の丸からのビューもよく使われる。また、東側から濠越しに見た遠景も多用される。
 使用例は多岐に渡るが、頻繁にお城が登場する作品といえばやはり暴れん坊将軍長七郎シリーズなどの、将軍ないしはそれに近い、身分の高い武士が主人公のものということになる。長七郎ぎみは市井に暮らしているので何かあったときくらいしか登城シーンは無いが、暴れん坊将軍ではほぼ毎回江戸城として姫路城天守の画が登場する。使われ方は上様がお城にいることを示すアイキャッチの如くである。
このほか、忠臣蔵ものや大奥ものではたいてい映る。また、必殺シリーズでは最終回に幕閣の要人や大奥の老女を仕置するという設定がよくあり、江戸城として姫路城が使われることが多い。遠山の金さんなどでも登城の際に使われる。たまに水戸黄門で姫路が回ってきたときには姫路城として使われていて、却って新鮮だったりする。
いの門内側 ろの門 にの門 ほの門内側
水一門 水二門 水三門 水四門
水五門 水六門 りの門 ぬの門
 大天守へは幾つもの門をくぐって入る。最初は大きい門が次第に小さくなってゆき、登りもきつくなってゆく。門はいろは順にナンバリングされている。大天守入口に最も近い門には水の名が冠され、くぐる毎に狭くなってゆく。ここが要塞であることがよくわかる。
はの門下坂 菱の門
 天守のほか姫路城でよく使われるのは上のはの門下坂と菱の門である。
はの門下の坂は小天守を借景になかなか様になるポイントである。暴れん坊将軍IIのエンディングで上様を先頭に衣冠束帯の行列が降りてくるシーンはまさにここである。また、中村吉右衛門を大石に持ってきた忠臣蔵 決断の時では内匠頭刃傷を知らせる使いが走るシーンで使われていた。
菱の門は登城のシーンによく使われる。暴れん坊将軍IIIのエンディングでは天守を映したあとカメラが菱の門へパンする印象的な画が見られる。忠臣蔵もので使われるときは、登城門外で内匠頭刃傷の知らせを聞く赤穂藩士のシーンに使われるほか、赤穂開城のシーンに用いられることもある。
・姫路城ロケ使用例一覧

姫路城表紙

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