巻向川

大和川1次支流 ・流入先 〜大和川 ☆大和川水系一級河川 訓:まきむくがわ

堰下 奈良県桜井市を流れ、大和川に注ぐ川。
桜井市東部、辻地区の巻向山(567m)北麓に源を持つ。
その後50号大和高田桜井線沿いに西流し、三輪山北方の杉林に囲まれた峡谷を抜け、同市穴師(あなし)地区で大和盆地に出る。
この後箸墓古墳付近で向きを南西に振り、芝運動公園の西方で大和川(初瀬川)右岸に注ぐ。
・古称穴師川、痛足川。訓はいずれも「あなしがわ」。穴師は川が谷を出る付近の里で、旧称は巻向村。上代に垂仁帝の巻向珠城宮、景行帝の巻向日代宮が置かれた地である。

笠へ抜ける道 ■上流部  源流〜谷口
    杉林の暗い谷から山辺道へ
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箸墓 ■中〜下流部  谷口〜河口
     箸墓古墳を傍らに見て流れる里川
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万葉歌碑 巻向川の流れる里は、古代の人々が歌に詠んだ情景をよく偲ばせるのどかな地。
川が谷を出て山辺道と交差するあたりでは、里でとれた果物や菜の無人販売が行われていて、なかなかの美味である。
中流域の箸中では、特産の三輪素麺を作る家が多く見られる。
万葉集に詠まれた川や山は十数首あり、たいてい微妙な気象変化や日常生活を詠った民謡調のものである。
←左は山辺道の用水路畔にある万葉歌碑(巻7-1101)

■巻向の山河を詠んだ万葉歌
ぬばたまの夜さり来れば 巻向の川音高しも 嵐かも疾き (巻7-1101)
巻向の山辺とよみて行く水の 水泡のごとし世の人われは (巻7-1269)
穴師川 川波立ちぬ 巻向の弓月ヶ岳に雲居立つらし (巻7-1087)
巻向の穴師の川ゆ 行く水の絶ゆる事なくまた顧みん (巻7-1100)
あしびきの山川の瀬の鳴るなべに 弓月ヶ嶽に雲立ち渡る (巻7-1088)
行く川の過ぎにし人の手折らねば うらぶれ立てり三輪の桧原は (巻7-1119)
*弓月ヶ嶽は巻向山の高峰の称

*纏向の表記は巻向に統一しています

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