清滝川

　　三尾　京都市右京区梅ヶ畑

　中川トンネルを出ると右京区、ここから先は河口までほぼ峡谷を成す。
西明寺の手前で周山街道とは離れてゆく。
道から見下ろす谷は深く、巨石を噛む荒瀬と淵が連続する。

　三尾は、上流から栂尾、槙尾、高雄と続く地の総称。
それぞれの里にゆかしい古寺があり、紅葉の季節には観光客が多数詰めかける。

　上写真は高山寺下に建ち並ぶ茶店から見た清滝川。
店では渓流魚の料理も供される。


高山寺参道と鳥獣戯画

　栂尾には高山寺がある。上代の創建で、鳥羽僧正の鳥獣戯画で著名。
境内には日本初の茶畑もある。
参道を流れ下る谷水も清滝川に入る。




梅ヶ畑槙尾町上左/指月橋、上右/指月橋から上流望中左/参道から見た川、中右/西明寺山門下/指月橋下の渓流

　槙尾には西明寺がある。空海の高弟の創建になる優美な寺。
門前の清滝川は淵を成し、新緑にも紅葉にも映え美しい。



梅ヶ畑高雄町上左/高雄橋から上流望、上右/高雄橋下左/高雄橋から下流望、下右/神護寺金堂と石段

　高雄には神護寺がある。もと高雄山寺といった和気清麿創建の寺で、のち空海が住持した。
金堂には貞観仏の傑作として名の高い薬師如来像が祀られている。
門前の川はよく整備された護岸を持ち、水面に近いところに旅館街が建ち並ぶ。
神護寺付近の清滝の峡谷は「錦雲渓」と称される名勝。