2006年8月 |
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2006/8/31 ■ 眠狂四郎 円月殺法 第8話「闇に光る女吹き針無想剣 −沼津の巻−」1983.1.12TX/歌舞伎座テレビ 尋常の手段では無理と判断した薩摩は、素人を駆り出す。夫の仕官を夢見ていた妻と、生まれてくる子を楽しみにしていた夫は、非情の者どもに使い捨てにされ路傍に屍を晒す。 ロケ地、沼津へ一里四丁の道標、大覚寺石仏前。雨宿りの狂四郎と倉田源之助が邂逅のお堂、大覚寺護摩堂。目の痛みをこらえ斬り抜けた狂四郎を匿うお蘭、渡月小橋下の船(追手は橋上)。妻を人質にとられた源之助が狂四郎に戦いを挑む道、不明(竹林際、草に埋もれて墓石、所々に大木)。沼津を去る狂四郎に巡礼姿の駿河屋が斬りかかる橋、流れ橋(増水し濁りが入る。倒れた田口計の顔の向こうに水が近く見えて迫力)。 *吹き針で狂四郎を襲う千佐に岡まゆみ、瞼にぶっつり刺さる二本の針は思いっきり痛そう。隠れ宿主人の駿河屋に田口計。何度も失敗する手下にイライラ蔵人、なんだかギャグっぽい存在になってきてておかしい。 ■ 銭形平次 第245話「長兵衛の災難」1971.1.13フジ/東映 博打狂いの大工は、充分すぎる証拠をもって金貸し殺しの犯人とされ斬罪。無実申し立ての裏取りに走る平次だが、博打をした家はもぬけのカラ、証人の蕎麦屋の親爺は水死で万事休す。将に土壇場の、刀が振り上げられる瞬間まで行くぎりぎりの展開となる。 ロケ地、蕎麦屋の親爺が水死の堀端、疏水か。水量はほぼ縁近くまであり、流速はかなりな勢い。周囲は緑濃い林。川相から自然河川ではあり得ないので水路は間違いなし、水量から西高瀬や堀川および哲学の道の疏水分線等は×、川幅から桂川用水は×、周囲の様相から鴨川運河も×。最も怪しいのは山科の第一疏水と推理、天智陵裏手あたりか。 *検分の場面から怪しいのは出てきて、その後も妙にネガティブな態度に親分が眉を顰めてるから方向性は判りやすく、見どころはややこしい仕掛けを一気呵成に解く爽快感。*大工の長兵衛に大山勝己、いちいち仕草や表情が決まっていてさすがの名優。得意げに博打の話をするとこなんか最高。 2006/8/30 ■ 眠狂四郎 円月殺法 第7話「無惨!乙女肌魔性剣 −三島の巻−」1983.1.5TX/歌舞伎座テレビ 剣術狂いの山犬に敗れた父から打倒の悲願を託された娘は、女を捨てて修行に励む。敵うはずもない勝負は狂四郎の一計で切り抜けるが、ようやく呪縛から逃れ女に戻った娘に酷い運命が降りかかる。 ロケ地、臥竜軒の前で子犬を拾い上げ飼い主の幼女に渡してやる狂四郎、砕石場(背景に養山工事中の段差)。山の湯元への道標を細工され山中に迷う狂四郎、不明(山道、萱葺民家)。山の林間で剣の稽古をする須磨、不明。狂四郎に仕掛けたものの正気に返り逃げた女が薩摩藩士に追われ斬られる崖、保津峡落合落下岩。須磨がその女を見つける上の川、落合河口。手当ての甲斐なく死んだ小枝の墓、谷山林道。川辺で狂四郎に襲いかかる臥竜軒、落合河口巌脇(洗濯女たちは河口汀)。三島神社の奉納試合、走田神社境内(ちょっと自信なし)。須磨ごと臥竜軒を斬ったあと狂四郎がゆく道、谷山林道。 *臥竜軒に小林稔侍、毛皮を荒縄でくくって帯にした荒くれスタイル。棍棒で撲殺などやることも荒っぽい。狂四郎が須磨に授けた秘策は弱味を突くもので、洗濯女の脛を凝視していたケダモノの眼から思いついたトンデモ企画。トンデモはもうひとつ、狂四郎を仇と狙う薩摩女たちに悪霊落しとか言って雷を召喚…アリかよ。だいたい自分も同じ部屋にいるのに。ゴムかなんかの絶縁体なのかオマエは。 ■ 銭形平次 第244話「猪の呉れた百万両」1971.1.6フジ/東映 年の初めは、十七年前行方不明になった娘が見つかるめでたいお話。都市伝説を信じ込んだ盗っ人が引き起こす騒動から、品川の弁天さまに捨てられていた赤子の素性が判明する。 ロケ地、平次ファミリーが初詣の神社、不明(複雑な造りの殿舎、舞殿の向こう段差っぽい。駕籠屋が溜る鳥居まわりは竹林、同じ神社かは不明)。品川へ行く三河屋の娘の駕籠が襲われる道、大覚寺大沢池堤。お供の下女・お梅が賊に食ってかかるが振り切られるのは望雲亭木戸に似た場所だが不明(近くにお堂)。賊が三河屋の娘を監禁する浄福寺、神光院中興堂(使いのお梅を乗せてきた駕籠舁きは平次と八)。駕籠屋の権三の倅に行方不明の孫娘の話をする爺さま、大覚寺大沢池畔。撥に文字の弁天の祠、不明。三河屋品川寮の弁天の祠、御室霊場(祠自体は作り物をセット、大窪寺前の池と石橋付近でラス立ち)。とっ捕まって唐丸に籠められた萩の亥三が大坂での幼児誘拐を告白は大覚寺五社明神。 *賊が狙う三河屋のお宝の正体は、お決まりの家訓。撥無しの弁天に撥を嵌めると池から泡が立ち宝船出現の仕掛けが大笑い。*万七親分復帰、勘違いで偉ぶったり欲かいて騒いだり元気いっぱい。大坂の富商・鳴海屋の跡取りだったお梅に九重祐三子、祖父の隠居に曽我廼家五郎八、17年前の誘拐犯・亥三に外山高士。お梅ちゃんに岡惚れのやもめ駕籠舁きに由利徹。 2006/8/29 ■ 眠狂四郎 円月殺法 第6話「こぼれ花情け無用の無頼剣 −小田原の巻−」1982.12.29TX/歌舞伎座テレビ 矢傷を負った狂四郎を手当てしてくれた娘は鏃を見て驚愕、同じものが彼女の兄の命を奪ったのだった。仇討ちと狂四郎への思いに揺れる切ない女心、仇は討ってやるものの心には応えず狂四郎は去る。 ロケ地、冒頭狂四郎がゆく街道、水面越しの堤、池か川か(小田原へ二里の道)。直後襲う薩摩の刺客、山道か。剣戟を見て発作を起こしたという旅の女を休ませる祠、鳥居本八幡宮。箱根登り口・三枚橋の薩摩の隠れ宿、毘沙門堂薬医門。船に火矢を射込まれ毒矢を受けてしまう酒匂川の渡し、広沢池か川岸か。武部が薩摩の隠れ宿の話を持ちかける、石清水八幡宮本殿脇。 *小夜に佐藤万理、仇の薩摩の遣い手に八名信夫。薩摩くの一登場で帯パラリあり。*小夜の仇を討ちに薩摩隠れ宿へ侵入の狂四郎、調所とお茶してるのが笑える。なんで殺って来ないんだよ。 ■ 新桃太郎侍 第6話 2006.8.29テレ朝/東映 お家騒動から逃れてきた姫様を拾う桃さん、あたり矢で感化された姫様は運命に立ち向かい、悪家老と殺し屋は桃さんに成敗されてメデタシ。下々を知らない姫様の繰り広げるギャグはお約束でたっぷり。 ロケ地、植木屋の荷駄に隠れ藩邸を出てきた姫が職人の小休止の隙に出てくる小川べり、上賀茂神社ならの小川畔。縁日をうろつく姫、大覚寺五社明神に屋台あしらい。西瓜売りと揉めているところへ介入の桃さん、「苦しゅうないそちの家へ」と言われてしまう水辺、放生池堤。藩邸へお招ばれの一同の帰り道、ならの小川畔。 *松姫に星川七瀬、幼君を擁し藩政壟断を目論む江戸家老に原田大二郎、雇われる殺し屋に四方堂亘、毒見で死んだ姫付きの侍女の祖父(あたり矢常連のご隠居)に桂小金治。とっても怖いビジュアルの殺し屋だが、ラス立ちでは手下とまとめてあっさり串刺しで拍子抜け。姫ギャグ傑作は松吉のオカマ解説に「もののけ」発言。ラス立ち藩邸では後ろで花火がどどーん、火の粉舞うなか家老をばっさり。 ■ 銭形平次 第243話「黒い迷路」1970.12.30フジ/東映 女の土左ヱ門から伽羅の香り、のっけから不吉な予感の難事件は、政界のフィクサーと大奥までからんだ生臭もの。駕籠屋の無辜の死に、平次は命を賭し寺社奉行に駕籠訴を敢行、寺に巣食うごろつき浪人どもは怒りの十手を食らう。 ロケ地、女の死体が見つかる橋下の河原、場所は不明なるも橋標が犬飼川(川相と河畔の竹林から見て、穴太付近か。いずれにしてももう無い)。番太をたばかり女の死体を持ち出した大槻浪人が駕籠屋を斬り捨てる山王(永田町の日枝神社か)境内の林、上賀茂神社奈良社・北神饌所付近林間。探索に出た平次に駕籠屋の死体を見たと案内する加島屋、下鴨神社河合社前。将軍家側室の叔父が従事する山王の往生院、永観堂(門は中門、法要の行われるお堂は阿弥陀堂でフライング潜入の八が露見し囲まれるのは南側の廊下。お静が信徒を装って潜入し土盛りに女の衣が覗くのを見つける墓地は納骨堂前墓地、浪人に誰何されピンチのお静を助けて連れ去る加島屋のシーンでは上の墓地にある鐘楼越しのショットも)。怪我をおして聞き込みに回る八の一場面、雨宿りの祠は上賀茂神社奈良社。大槻浪人の回想、中揩ノ内定のお浪を始末した大川の屋形船、罧原堤下か。寺社奉行の下城を待って駕籠訴の平次、随心院薬医門。屋敷の庭で脇坂淡路守を説く平次、御室御所南庭か。フィクサー・大野岳翁に念押しの帰り襲われる脇坂淡路守の駕籠、下鴨神社河合社脇。往生院住職の駕籠に付き従い向島の岳翁のもとへ向かう大槻浪人と仲間、上賀茂神社ならの小川畔。住職の駕籠がダッシュで逃げたあと平次や捕り方が出て一味を逮捕の大立ち回り、奈良社鳥居前(逃げた浪人を追う捕り方が神事橋をくぐる珍しい一幕も)。 *年の終わりの作品なのでキャストもロケも贅沢な一話。大槻伝十郎は宮口二朗、狂気を孕んだ怖さはさすがの名悪役。幕閣も遠慮する向島のフィクサー・岳翁には香川良介、縮れた鬢が典型的黒幕の爺さま。脇坂淡路守には高田浩吉、平次の訴えに怒気を発し刀に手をかけるも真情に打たれという見せ場のほか、襲撃の折には殿様のくせに滅法強い殺陣も見せ、大捕物をお忍びで見に来て平次に大奥や向島の妖雲を払うと約す「決め」もある。お馴染み神田隆は加島屋役、往生院の檀家総代。お静姐さんの危機に活躍するも、宮口二朗には迫力負けでばっさり始末されてしまうのがちょっと哀れ。*知り合いの駕籠屋の死に責任を感じ動く八や、亭主の難儀を察し心を痛めるお静も活写される。お静お寺に潜入の際、浪人に囲まれ簪を抜いて戦う気概を見せる一幕もある。犬もあっさり手懐けるし。*万七引き続き欠場、清吉が出て八がらみでちょっといい人。 2006/8/28 ■ 眠狂四郎 円月殺法 第5話「仕込み傘女郎花殺生剣 −大磯の巻−」1982.12.22TX/歌舞伎座テレビ 水心から学習したのか、少女を雇い仕掛ける薩摩。からくも逃れた狂四郎を親身に世話してくれた女郎はその少女の姉という奇縁、姉の借金を済すため危ない橋を渡った少女はしかし、大金の出所を問われ漏らしたため命を奪われてしまう。 ロケ地、お花を乗せた暴れ馬が暴走し狂四郎が助ける街道、大内(亀岡道の坂を巧みに使い、狂四郎が馬を制するのは辻堂前で)。お花と「祖父」が経営する茶店、琵琶湖岸にセット(傘を開いた狂四郎が痺れるのに虚無僧が斬りかかる汀も近く。林に松が混じる)。大磯宿の女郎屋裏手、広沢池西岸湿地に裏塀あしらい。蔵人と琉球忍びが人数を集めて大磯へ向かう道、北嵯峨農地か。お花の墓、黒谷墓地(塔の際か)。薩摩の人数とチャンバラは金戒光明寺参道石段(宿はずれの東禅寺)。忍者も倒し立ち去る狂四郎を見る蔵人、三門。街道をゆく狂四郎、酵素ダート(お握り食べてる金八がダンナを見かけるのは河川敷、降り口から姿が見える趣向)。薄の野道、大堰川河川敷か。 *姉の女郎に永島暎子、同僚のお姐さんに三島ゆり子、琉球忍びに高野真二。*狂四郎にぶっかけられた毒はお花が親切ごかしに渡した傘に仕込まれ。琉球ハブの毒液で作った粉とかいうなかなかキモチワルイ代物。でも目とかやられてないのね。*金八が吹き込んだ狂四郎情報を頭から信じる、調所のじいさんの悪人にあるまじきおめでたさが大笑い。 ■ 水戸黄門36 第6話「印籠の故郷守る師弟愛」2006.8.28TBS 輪島塗を食い物に私腹肥やしを企む悪代官、しかし名人のもとに送り込まれた産業スパイは、師に敬服しその娘を愛するようになっていた。 ロケ地、御陣乗太鼓の浜ほか、琴引浜。伊之吉にツナギをとる菅田?藩の密偵、不明(赤山禅院に似た朱玉垣)。伊之吉がゆく街道やラス立ちの坂、不明。 *名人の泰山に林隆三、老公の印籠の作者設定で途中で身分ばらしアリ。 ■ 銭形平次 第242話「縛られ地蔵」1970.12.23フジ/東映 番頭と後妻が組んで大店乗っ取りを画策、娘が窮地に陥るがすんでのところで恋人が島から帰還し平次も乗り出し、悪党の野望は潰え去る。 ロケ地、縛られ地蔵に願掛けがなされる小石川茗荷谷の林泉寺、相国寺境内か。父の位牌を抱き寺を出てくるお千代、相国寺林光院。下女と二人絶望して身投げしかける水辺、大覚寺大沢池船着(小)。止めにやって来た親分と新八は観月台下に。 *今回も寅蔵親分登場で万七お休み。 2006/8/27 ■ 松平右近事件帳 第42話「女賊 稲妻お松」1982-1983日テレ/東映 ワル与力に尻尾を握られてしまった賊は、言うなりに盗みを働き金を運び続ける。或る日町方から逃げる際負傷した賊の首領はおらんに保護されるが、彼女らが持っている守袋は同じものだと知れる。 ロケ地、早朝仕入れ帰りのおらんが通る道、相国寺大光明寺南塀際。通り道の祠を拝むと中から足を怪我した女、弁天社。おらんの家を出たお松が佇む水辺、中ノ島橋下汀。手下を使い右近を呼び出すお松、仁和寺九所明神。おらんに二度と道を踏み外すなと説教し、右近にと伝言するお松、相国寺鐘楼脇、宗旦稲荷。お松の墓へ参る右近とおらん、黒谷墓地(帰り道に塔をバックの石段)。 *大火で生き別れた姉・お松に野川由美子、ワル与力に深江章喜、手下のヤクザに井上昭文。ラス立ち福ちゃん入り、どアップもあり斬られて釣瓶掴んで倒れ。 ■ 功名が辻メモ 聚楽第イメージCG、お西さんの飛雲閣モチーフの造形か。 ★天王神社前の「池」は、今年五月の圃場整理の際無くなったことを現地へ行って現地の人に聞いて確認。 2006/8/26 ■ 遠山の金さん 第35話「紋十郎 惚れて候」1976.6.3NET/東映 手に手をとって江戸へ駆け落ちしてきた男と女は、金を貯めて故郷へ帰るべく再会を約して別れて暮らす。しかし双方うまく行かずそのうえワルに付け込まれ、という哀話に絡んでくるのは青木さま。金さんがうっかり連れて行った吉原で女郎に岡惚れしちゃってタイヘンな舞い上がりよう、四十年生きてきて初めて女に惚れたと大騒ぎ、最後は騙されていると知りつつお奉行から大金を都合して貰い身請けまで行くのだが、引き際はちゃんと心得ている独身中年なのだった。 ロケ地、小鈴と伊三次が名を彫り再会を約した両国橋、中ノ島橋。昔馴染みに愚痴を垂れ博打に誘われてしまう伊三次、広沢池東岸。 *舞い上がりまくり青木さま、様々な狂態を示す。まず起請文をありんす言葉の女声で読み上げ、身請けの捨て金を置いてきたあとはヤケの阿波踊りで、二人に判決が下った場では高砂を朗々。いちいちうるうる泣いてるし。なにより青木さま独身だったことに驚き。*今回時間が押してたのか、お白州イキナリなうえに即桜出し。でも恋人たちには尺を裂き、八丈で結婚はOKの温情裁き。 2006/8/25 ■ 眠狂四郎 円月殺法 第4話「武士道残酷多情剣 −藤沢の巻−」1982.12.15TX/歌舞伎座テレビ 乱暴そのものの殿様に振り回される男女の哀話。殿を諫止し怒りを買い切腹を申し渡された青年、哀れんだ嫂は死を前にした彼に身を任せるが、殿様の都合で切腹は沙汰やみ。しかし兄は罷免、嫂の苦悩、逃れ得ぬ暗い運命が迫ってくる。 ロケ地、馬上領民を斬る山中藩の殿様、砕石場か崩壊地形か不明。藤沢へ四里の道、殿様を天誅と襲う騒ぎに行き合わせる狂四郎(もちろん無視)、木津河原。近習の又八切腹の座、相国寺法堂(基壇に見所、幔幕めぐらせ)。都田水心が調所に暗殺部隊を見せ前金を貰う、相国寺鐘楼脇。弟の切腹中止後出仕する夫を見送るも半ば自失の妻女、相国寺大光明寺式台玄関(石庭との中仕切り越し)。水心の差し向けた刺客と斬りあう狂四郎を見る妻女、下鴨神社泉川畔、糺の森。兄の罷免を受け遠乗りの殿様に直訴の又八、下鴨神社参道(よい沙汰を下すと虚言して去った殿様が駒を止め又八一家の殲滅を命じるのは参道石橋)。狂四郎のあとをつける妻女、大覚寺五社明神〜有栖川畔(河床から見上げ)。人斬りを頼まれた狂四郎が妻女を連れ込むお堂、護摩堂。藤沢を去る狂四郎がゆく街道、木津堤(夏草旺盛に繁茂、それに埋もれ流れ橋がのぞく)。 *苦悩の嫂に片桐夕子、又八に草川祐馬。狂乱の殿様は遠藤征慈。金八不在、お蘭は登場しラス立ちにも参加(短刀二本の立ち回り)。 ■ 銭形平次 第241話「夫婦ざんげ」1970.12.16フジ/東映 大川端で殺されたいかにも悪そうな男は果たして脅迫者、過去ある女とその亭主は互いに庇いあい罪を着ようとするが、情ある親分の目はきっちりと別口の真犯人をお見通し。 ロケ地、為さんが女を庇って向こう傷の男と悶着の大川端、不明(例の傾いだ玉垣)。他出中の亭主の無事を明神さまに祈る信濃屋の女将・おせき、今宮神社稲荷社。やしろを出たおせきが彼女の前身を知る旅の薬売りに呼びかけられる茶店、今宮神社東門前・一和。おせきに事情を聞いたあと平次が八に亭主は江戸にいるかもと話すのはかざりやの前(暖簾かざりやのまま)。起請文を渡すとの投げ文でおせきが呼び出される聖天橋、中ノ島橋(平次から逃げた仙太は河川敷で闇から出た男に刺される)。向島はずれの仙太のヤサ、罧原堤下河原にセット(中に信濃屋主人)。 *万七・清吉ともに不在、前回に引き続き寅蔵親分がいつもの万七の役どころをつとめ、平次の立ち回り先をチェックして出し抜こうとする。万七と違ってホントに出し抜きそうで、エンタツの存在感を改めて実感。*お静におせきの妊娠を聞かされた親分、「コレか」の仕草お下品。*お静の談話に出てくる為さんちの事情、園佳也子登場は無いが236話の「やもめ」は言葉通り「俄か」だったようで女房はまだ「お民」。 2006/8/24 ■ 眠狂四郎 円月殺法 第3話「みだれ肌からくり女妖剣 −戸塚の巻−」1982.12.8TX/歌舞伎座テレビ 都田水心の悪企み芝居×2本。推理ものよろしくぴしぴし企みを暴く狂四郎が傑作な一話、都田が忖度する「弱点」がきっちり当っているのも大笑い。 ロケ地、三吉にたばかられ赴く「流れ橋」、流れ橋と木津河原(橋は完全に桁を失い脚に草を絡みつかせている)。三吉らが待っている都田のところへ狂四郎入りの駕籠を運んでくる、相国寺法堂。薩摩の家老に引き渡そうとしていると「起きた」狂四郎が来て失敗のくだり、鐘楼に家老が隠れていて駕籠放置は宗旦稲荷前。このあと三吉が出てきて毒が利かなかった訳を聞くのは鐘楼裏手の塀際・溝端。西を指してゆく狂四郎が通る稔りの田んぼ道、亀岡か。戸塚へ一里の茶店、酵素ダートにセット。幼女を人柱にすると喚く「大工」を言い負かし子を保護するのは河川敷。茶店にいた俳人に誘われる戸塚宿はずれの郷士屋敷、民家門と塀。三吉に女児を託し別れる河原、大堰川か(河畔林に竹が目立つ)。 *内田稔演じる俳人のご隠居の中身は元薩摩藩槍指南、円月殺法に斃れる。お蘭、金八不在。*三吉少年の海苔をぱりぱり食って倒れる狂四郎がおかしい。「流れ橋」は三吉が劇中そう呼んでいる。 ■ 銭形平次 第240話「角兵衛獅子の唄」1970.12.9フジ/東映 ともに角兵衛獅子だった若者たちの友情を描く一話、夜の町には身の軽い怪盗が跳梁していた。友に累及ばぬよう芝居を打つ青年の心を察する親分の情も泣かせる。 ロケ地、正三の回想、角兵衛獅子時代雄ちゃんに怪我させてしまったいずこかの「営業」の境内、今宮神社東門北の蔵前。お京に別れを告げる正三、今宮神社若宮社(お京お御籤引き)、稲荷社。お京を突き飛ばし駆け去る正三に声をかける雄次、高倉下。 *万七不在、ライバル岡っ引に天王寺虎之助演じる雷門の寅蔵を配してある。 2006/8/23 ■ 眠狂四郎 円月殺法 第2話「女体いけにえ無情剣 −神奈川・横浜村−」1982.12.1TX/歌舞伎座テレビ 浦賀では新式銃をめぐり公儀と薩摩が暗躍、どちらにも与する気のない狂四郎が関わってゆく理由は、一人の哀れな女のためだった。 ロケ地、荒磯にカモメの本物の海のショットのあとまだ漁村の横浜村は琵琶湖西岸。旅籠がないので泊めて貰いにゆく寺、不明(短いステップ、向き合って狭間。仕舞人8話と同所か)。金八がミケーレに追い回される水辺、広沢池北西岸。唐物商・成海屋の寮、中山邸通用門。蔵人が配下に狂四郎対策の鍛錬を行う林、下鴨神社糺の森(後段、狂四郎の言いつけで投げ文をしに来た金八が潜むのは池跡)。ミケーレが唐丸駕籠のお浜を見初める松林、琵琶湖西岸松原(金八が走るのも同所)。横浜へ向かう荷が蔵人らに襲われる山道、谷山林道。斬り防ぐ蔵人を置いて先行した荷の前に狂四郎が立ちはだかる道、酵素(まず降り口から、狂四郎登場は河川敷の草原から)。街道をゆく狂四郎が洋妾のお浜を見る、罧原堤下河原(船に「新しい」異人とお浜)。 *薄幸の女・お浜に范文雀、浦賀奉行に波田久夫。ミケーレは武器商人。 ■ 銭形平次 第239話「女の罠」1970.12.2フジ/東映 手柄を焦る同心が責め殺したかに見えた事件、亭主の仇を討とうとする女房を支援する怪しの者どもは、己の悪事を隠そうとしていた。 ロケ地、責め問い中死んだ弥造が埋葬された谷中・千福寺へ赴くも住職に阻まれる平次、西教寺大師堂北門。暴かれた弥造の墓は大師堂を見下ろす墓地(湖は映さず)。弥造の女房・お蔦が同心・田丸を呼び出す鎌倉河岸、上賀茂神社ならの小川畔。事後、気抜けて川辺に佇むお蔦、日吉大社境内・大宮川畔(お蔦の赤子を抱いたお静がやってくるのは走井橋)。 *赤子を捨て我が身を犠牲にしても仇を報じようとするお蔦に中原早苗、田丸同心に北上弥太郎。今回田丸に清吉が従い、万七は「病欠」。清吉にふだんの汚名を雪ぐとか言われてる万七親分。 2006/8/22 ■ 眠狂四郎 円月殺法 第1話(後)「女地獄やわ肌炎上剣 −江戸−」1982.11.24TX/歌舞伎座テレビ どうしても狂四郎が邪魔な薩摩から執拗な攻撃、武部の爺さんは手駒扱い。そして親しんだ「身内」と、彼を慕う娘の上に不幸が降りかかる。 ロケ地、見かけた入水女がお芝居で清国人とチャンバラ、広沢池東岸(水中で派手な殺陣)。その清国女がひん剥かれて届けられる三田の薩摩藩邸、大覚寺大門(後段、怒り狂って藩邸に乗り込む狂四郎の段では参道も映る)。自分を庇い傷ついた佐知を連れて逃げる狂四郎、追手から一時身を隠す神社、不明(朱の両部鳥居、前に杉の大木)。西へ向けて旅ゆく狂四郎、金八が追っかけてる段では大覚寺心経宝塔や五社明神の前、谷地田を望む山道は大内・亀岡道の、里を見下ろす坂。 *毒を見破られた調所が繰り出すのは落とし穴、両から壁が迫ってくる仕掛けつき。危機に陥った狂四郎と佐知に悪態をつく都田水心(岸辺シロー)が佐知の真の仇は家老とつらっと発言。ラス立ちは清国人たちと、頭目の錫烈が青龍刀を持ち出すのに円月殺法てお相手。 ■ 銭形平次 第238話「佛像が見ていた」1970.11.25フジ/東映 名岡っ引の三代目、売り出し中の若手・文吉が経験する苦い恋。美人の水茶屋女は、ともに江戸へ出てきた男に手ひどい扱いを受けていた。 ロケ地、ならず者の銀次に詰め寄られるお新、上賀茂神社二の鳥居前(以降殺されかかる石畳の坂や、平次たちと別れるお堂は不明)。銀次や殺された毛彫師に美人局で脅されていた大隅屋が経緯を告白する、宗忠神社拝殿玉垣前。江戸を逃げ出そうとした文吉とお新の前に出てくる銀次、上賀茂神社神事橋〜ならの小川畔(銀次を見過ごせず戦う)。 *富坂の文吉に入川保則、水茶屋女で文吉と祝言予定のお新に葉山葉子。五寸釘で印地打ちを繰り出す銀次に八名信夫。物置の大掃除から逃げる親分のギャグ入り、相当に掃除がお嫌いの模様。 ■ 新桃太郎侍 第5話 2006.8.22テレ朝/東映 お葉の矢場から出た女たちがむごい目に遭う。幕閣と組んだ回船問屋が女を集めるのは異国へ売っ払うため、手先に使われた島帰りの男は姉を騙して女を調達するが、彼らは使い捨ての道具なのだった。 ロケ地、みかじめ料取り立てのヤクザと悶着を起こし逃げ出した桃さんとお葉が駆ける林、大覚寺大沢池北辺並木。斬られたおなつがふらふらと歩く小川、上賀茂神社ならの小川(神事橋を来たお葉と桃さんが駆け寄り抱き起こすが「騙された」と言い残し絶命)。おなつの墓、大覚寺大沢池畔。丸亀の若様と桃さんが約束した件で困り果てる母上と江戸家老、神光院中興堂前(遊ぶ子らあしらい)。矢場からおきくを連れ出したおみねが行く道、下鴨神社河合社脇(蓑吉がつけていて浪人に因縁をつけられる)。浪人がわらわら出ておきくを連れ去るのは池跡。弟にたばかられおきくを不幸に落としたことに絶望し入水しかけるおみね、広沢池東岸(伊之さんが来て止める)。おみねと弟・竜次の墓、大覚寺遣水跡芝地。 *竜次に斬られたお葉を見てパニくる桃さん、好きだと口走るがみんなには馬鹿にされ当のお葉にはからかいのネタにされ散々。*悪党の回船問屋に石立鉄男、髷切り大わらわで済ませるかと思いきやずんばらり成敗。乗り込み時、桃さんの瞳に雷光映り込み演出。ラス立ち福ちゃん入りで用心棒のセンセイ。*今回も何でも知ってる伊之さんで、おみね姉弟の過去に関係あり。 2006/8/21 ■ 眠狂四郎 円月殺法 第1話(前)「女地獄やわ肌炎上剣 −江戸−」1982.11.24TX/歌舞伎座テレビ 一年ぶりに江戸へ戻った狂四郎だが、すぐにトラブルの渦中に。相手は水野忠邦失脚をはかる薩摩、狂四郎に差し向けられた怪しの清国人が放った手裏剣は通りがかりの女に刺さり、連れていた子は孤児となる。 ロケ地、岸和田藩上屋敷門前で「パフォーマンス」のお蘭、相国寺林光院。江戸城、姫路城天守。薩摩藩の手勢が狂四郎を襲う夜道、下鴨神社河合社脇。船徳へ負傷した旅の女を保護するも死なれ、正太に罵られた狂四郎が立ち尽くす汀、広沢池東岸(後段も船徳付近設定で出てくる)。カモ狙い中の金八を呼び正太の父親捜しを依頼する狂四郎、今宮神社楼門。父も死んでいたと知りおんおん泣く正太を励ますくだり、塚は二尊院か(石段不明)。琉球黒糖の搬出を探っていた隠密が気付かれ斬られて落ちる橋、渡月小橋。その隠密に頼られ武部邸へ連れてゆく金八〜隠密の件を知らせに走る佐知のくだり、お屋敷街の路地は建仁寺に似るも不明。 *薩摩の国家老・調所笑左衛門に安倍徹、配下の隼人隠密党頭取・蔵人に伊吹吾郎、武部邸に潜入していた隠密・佐知に竹下景子。 ■ 水戸黄門36 第5話「美人女医は暴れん坊」2006.8.21TBS 富山入りの一行は、正義感の強い無鉄砲な女医者と出会う。当地では薬の値が急騰し、民が苦しんでいた。 ロケ地、橋の改修が行われている普請場、流れ橋と下の河原。弱音を吐く女医を励ます老公もこの近くの河原、干し場あしらい。当地を発つ助さんを見送る女医も流れ橋、老公らが堤法面の登り道にいる。空は曇ってどんより、遠景の山なみも見えず川はけっこう増水。 *ワルは家老で亀石征一郎、グルの悪徳医師に中田浩二。亀石氏存分に乱暴なワルで、中田浩二は見捨てられ暗殺されかかったり。女医は藤あや子、助さんとちょっといい感じ。 ■ 銭形平次 第237話「瓢かんざし」1970.11.18フジ/東映 縊死した姉の「理由」を追及する妹、いい人と思い込み微かな思いを抱いていた姉の恋人の正体を知り泣くことに。 ロケ地、汐路章のチンピラが殺される屋形船の河原、不明(罧原堤にしては高い。宇治の槇島堤あたりに似る)。東泉寺前で飴売りの音松、不明(神社っぽい)。 2006/8/20 ■ 新・座頭市 第14話「雪の別れ路」1977.1.10勝プロ/フジ 己の色香に誘われた女を売り飛ばす「苦み走ったいい男」、口説き文句も同じなら気を惹くために渡す櫛も同じものをたくさん持っている、とんだ色悪。一人を女郎屋に放り込んだ直後、三年前にコナをかけたまま放置していた女を見る。 ロケ地、何度か出る河畔、谷川は清滝で広河原は大堰川か。野道にははさ木が散見される。 *三年の間男を思い続け再会を天にも昇る喜びとする女に吉永小百合、これでもかと寄るアップショットは勝新監督。色悪は林与一、口説き文句の囁きが印象的。市に刃を突きつけられお雪に別れを言い渡すくだりは絶妙、端正な顔と褌つんつんが交互に映り笑わせる。 ★第13話は4/2の項に ■ 松平右近事件帳 第41話「ろくでなしの恩返し」1982-1983日テレ/東映 寺社奉行がはたらく悪事は富籤の不正、色ボケでもあり宮大工の娘を狙い同時に棟梁に不正を強要、断られるや干すという悪行を重ねている。娘の婿がねであった青年は身を持ち崩しているが、奉行一味に潜り込み金を掠めて棟梁親子に渡そうとしていた。 ロケ地、富籤の不正を断った常磐天神の宮司が暗殺される橋、中ノ島橋(見ていた佐吉が追われ橋から水落ち。右近らに助けられるシーンはセット)。常磐天神、本法寺(元禰宜の玄幸に声をかける岩さんの段は仁王門越しに境内を見るアングルで、塔が映り込む。富突きは本堂)。佐吉の指示で棟梁の娘が千両を持って帰る道、広沢池東岸。入る船宿は池畔にあった料亭で、座敷から池を眺める画もある。奉行の配下に斬られ果てる佐吉は東岸汀で船着きあしらい。 *佐吉に大門正明、寺社奉行は小林勝彦で配下に内田勝正。ラス立ち福ちゃん入り、二回ほど斬られたあと羽織かえてもう一遍。 2006/8/19 ■ 夜桜お染 第1話「炎の記憶」2003.10.14 捕物に協力するお染からはじまるお話、レギュラーメンバーを順次からめてドラマが進み、お染の身の上がぽつぽつ語られ、若年寄支配諸国探索方の吉川にスカウトされる段で締める第一話。幼時のおぼろげな記憶を鮮明にしたお染は、隠密だった父の仇を討つ決意を固める。 ロケ地 ・町方に協力し顔切り魔を誘い出し懲らしめるお染、吉田神社竹中稲荷(立ち回りは舞殿で、下で寝ていたお菰さんの石室浪人が現れる。遅れてスマンと駆けつける南町同心・笹原は三高碑へ行く石段から降りてくる)。 ・苗木を携え町をゆくお染が蝦蟇の油売りをしている石室新十郎を見るくだり、大覚寺放生池堤〜護摩堂脇(聖天堂や心経宝塔前に屋台をセット)。 ・お染を呼び止め力ずくで同道を求める侍、仁和寺中門内側。立ち回りのすえ「さぁ殺せ」と居直るお染、仁和寺五重塔前。目隠しされ駕籠で連れていかれるお染、車折神社参道〜中ノ島橋〜法然院山門〜白沙村荘(問魚亭越しに倚翠亭、目隠しを解かれ吉川と会見の座敷はここの一室で池が見える)。このルートは、後段「音」の記憶をもとにお染が辿る。 ・深川の料亭・今井屋から使いが来て赴くお染、白沙村荘夕佳門。 ・吉川がお染に指示するツナギの汐見橋たもとの地蔵、中ノ島橋たもとに仏をセット。 ・お染が吉川に協力すれば父の仇を討てるか問う水辺、沢ノ池東岸汀。 *顔切り魔に尾美としのり、誘い出しにお染が町娘に扮して囮に。 ■ 夜桜お染 第2話「金の仏像」2003.10.21 座頭から二代目春太郎のお礼参り代参を頼まれるお染、吉川の指令もあり遠征するが始末は江戸で。抜け荷をはたらく一味を追い詰める、痛快な一話。 ロケ地 ・掏摸を追っかけて新十郎が走り出てくる神社、松尾大社楼門(門前に屋台セット)。 ・吉川が探索方の配下と協議の一室、白沙村荘椅翠亭。 ・吉川がお染に越前行きを依頼する水辺、沢ノ池東岸汀。 ・とりあえず信州へ向け旅するお染、保津峡落合崖道〜落下岩(新十郎が待っている)。 ・新十郎の元同輩がよれよれの追い剥ぎに成り果てているのに出くわす甲州の温泉、高山寺茶園前。 ・浜辺をゆく新十郎とお染、琵琶湖西岸汀(新十郎が蟹を見せてホレホレ)。 ・諏訪大社へ代参のお染、イメージカットの諏訪大社秋宮(大注連縄が目を惹く)。 ・参拝後、新十郎の旦那とはここで別れ越前へ行くという菜畑、今浜の菜畑(守山・第一なぎさ公園)。 ・新十郎がお染を「愚妻」と称し仇討ち免状を見せて押し通る千国関所、高山寺参道に柵セット。関所をやり過ごし愚妻ってナニと噛み付くお染、保津峡落合河口。 ・江戸に呼び戻されたお染が吉川に会う深川の料亭・今井屋、白沙村荘夕佳門。 ・黄金の菩薩像の落し主求むの張り紙が出される町角の一シーン、松尾大社楼門前。 ・津田屋が抜け荷を白状したとお染に語る吉川、南禅寺三門。 *追い剥ぎ浪人に益岡徹、抜け荷をはたらく悪徳商人に西田健、関所役人に渡辺哲。 *元同僚に会い仇を討ってももう帰参は適わぬと知った新三郎の旦那、阿賀山藩改易に隠密の影と聞かされ幕府こそ俺の仇と豪快にブチ上げるのが傑作。 *お染の変化は水夫の女房、亭主が乗った船はもしや難破と聞き回る。 ■ 夜桜お染 第3話「姫君と浪人」2003.10.28 危機一髪のお姫様を助けるが、悪者の狙いは姫ではなく着ている帯。どこか怪しいものの滅法強い浪人も転がりこんできて、お染が姫に化けたりの大活劇が展開される。 ロケ地 ・百合姫一行が襲われる林、下鴨神社池跡。 ・家老が姫失踪を聞きワナワナの興津藩上屋敷、粟生光明寺方丈石庭を見下ろし。 ・用心棒・鵜飼に正体を迫るお染の丁々発止、大覚寺護摩堂前。 *姫を守り動く実は興津藩隠し目付の用心棒に松平健、西海屋が二度目に差し向ける「もっと強い五両分」の用心棒に福ちゃん、西海屋は園田裕久。マツケンのなんかぎこちない浪人ぶりが、このお話にはぴったりハマっていて良し。 ■ 夜桜お染 第4話「消えたおいらん」2003.11.4 後継争いの大名家、吉川の指示で鍵を握る失踪した花魁に化けるお染。亡き倅が愛した女と花魁を身請けに来た大殿の、血筋を曲げても民を思う心に感応したお染は、吉川に真相を語らない。 ロケ地 ・お染を呼び出す吉川、錦水亭東屋(水面に映る逆しまの影)。 ・和田倉藩邸に招じ入れられる「花魁・綾菊」に扮したお染、大覚寺大門。座敷は粟生光明寺方丈。 ・ひとまず行儀作法を習得と「綾菊」が入る大殿の住居、安楽寺山門。 ・後継を狙う大殿の甥・隼人正が御生母の「綾菊」をさらい監禁する家、酵素民家セット。 ・事終わり晴れて榊原家に迎えられる本物の綾菊、大覚寺参道石橋〜大門。 *大殿・榊原無名斎に石橋蓮司、隼人正に鷲生功。レンジかっこ良すぎのお話、狸親爺ぶりも優しい殿様ぶりもイイ。お染の花魁を犠牲にしても、という冷酷さはいつもどおりでまたイイ。決意を聞き負けたというお染が「見かけによらない」なんていう問題発言もアリ。 *お染扮する花魁の楼に居残りの新十郎がいて、飯をくれたり借金を済してくれたりの綾菊に岡惚れ。「綾菊」の危機には猪突猛進、また「よく似ているがアイツとは月とすっぽん」と嘆じるのが大笑い。 ■ 夜桜お染 第5話「間違えられた男」2003.11.11 人望厚い香具師の元締の暗殺事件、居合わせて目撃者の夜鷹を庇った新十郎が疑われ追われる事態に。お染は新興勢力の親分のもとに、壺振りに化けて潜入する。 ロケ地 ・音羽の仁五郎が暗殺される夜道、大覚寺大沢池北辺水路際並木道。 ・犯人とされた新十郎と現場へ赴いた笹原のダンナと話す、大覚寺護摩堂前。その夜、出てきた夜鷹に金を与え聞き込みの浪人、五社明神。 ・次に的にされる根津の親方暗殺未遂、仁和寺九所明神拝殿脇。駆けつけた新十郎との立ち回りは五重塔前へ移動。 ・夜鷹に化けて敵を誘うお染、大覚寺護摩堂前〜五社明神。 ・事後、事件について話す笹原と新十郎、大覚寺護摩堂屋根越しのショット〜「これっきりのダンナ」が死んだ場所で笛を吹くお染を見遣る二人は放生池堤。 *忠弥に田中健、楠原浪人に本田博太郎、仁五郎殺しの糸を引くヤクザに内田勝正。田中健の役名は姓なしの「忠弥」のみで、仲間の楠原の表現から「これっきりの旦那」に。お染が「もしや兄さん」と忖度するのが泣かせる。 *秋葉の銀蔵一家に潜入のお染に壺の技を伝授は伊三郎、仁五郎親分に義理ありと動く。 ■ 夜桜お染 第6話「お時殺し」2003.12.2 病の父を抱え健気に暮らす姉弟、坊主がコソ泥を仕出かしたりするが父のためだったり。ある日姉が女郎屋に連れて行かれてしまうが、家をおん出た実母が情夫のため仕組んだという悲惨、支度金を掠めるそのヒモにお染の鉄槌が下る。どうしようもない母は殺されるのだが、犯人も動機も判っていて口にしないお染と笹原だった。 ロケ地 ・雨のなか行われる酌婦・お時殺害の検分、中ノ島橋下手汀(見物衆は橋の上)。 ・賭場を出てくるお時のヒモ・助三郎、神光院本堂裏手。これを誰何しシメる笹原、不明(短い石段)。 ・姉がと駆け込んできた坊、話を聞いて妓楼へ走るお染、金戒光明寺長安院下坂〜参道石段前(三門から、門では新十郎のダンナが蝦蟇の油売り中)。 ・妓楼で談判の帰り、お染が佇み物思う水辺、松尾橋下手右岸水制上。 *お時に岡まゆみ、助三郎に上杉新三。 *助三郎をハメるためお染は芸者で宴の席に。じたばた逃げるのには鞠を投げつけ足止め。 ■ 夜桜お染 第7話「黒い渦」2003.12.9 甲州街道で追い剥ぎをしていた新十郎の元同輩が、江戸にやって来る。前回同様食い詰めている彼は行き倒れるが、親切な回り髪結いの女が拾ってくれる。その後も親身に彼を世話してくれる女、微かにだが確かに心通いあうも、女の背負った運命は遂に二人を結びつけない。 ロケ地 ・半田彦四郎に蝦蟇の油売りをさせてみる新十郎、大覚寺護摩堂脇。 ・お仲を尾行したお染が侍に襲われる道、随心院土塀際。 ・お仲の墓、大覚寺五社明神裏手に墓石あしらい。 *半田彦四郎に益岡徹、お仲に山本みどり、抜け荷をはたらく海産物問屋に小沢象。 *「雷おこし」の淡い恋は不器用だが真摯、お仲の下駄を聞き分けるなどふだんは考えられぬ能力を発揮←傘張りダメ・蝦蟇油は口上覚えられず・薪割りもしくじり、落ち着いたのは粗朶集め。口癖の「面目ない」から「面目ないの旦那」呼称発生。 *お染の危機に現れる伊三郎、高砂で二人して呑むくだりがあり「兄さん」について聞くが撥ねつけられる。 *抜け荷摘発をしくじり謹慎食らっちゃう吉川さま、仇が討てなくなると積極的に協力するお染は中岩屋に潜入、ちょっと太った山出しの下女に化ける。 ■ 夜桜お染 第8話「幼なじみ」2004.1.13 甚六の幼馴染のお侍が現れ、三十年ぶりの再会に男たちは子供のようにはしゃぐ。しかし平ちゃんはとんでもない陰謀の片棒を、知らずに担がされていた。 ロケ地 ・さる藩の屋敷に入る「宝刀」を乗せた駕籠、大覚寺式台玄関。 ・音次がお染を呼び出し平ちゃんの置かれている状況を告げる亀ヶ池弁天社、大覚寺天神島(ぼんぼりあしらい)。 ・平ちゃんが赴く父の墓、普済寺墓地。 ・刀を取替えるためさる藩の屋敷に忍び込むお染、セットの屋根に大覚寺明智陣屋のショットを挿み込み。 ・江戸を発った平ちゃんが乗る渡船、嵐峡〜保津峡(刃渡りの芸を乗り合わせた客に披露)。 *赤星平助に国村隼、叔父の賄い方に三谷昇、悪企み破れる留守居役に津村鷹志、家老に真田健一郎。 *見ものはお染の藩邸侵入、大屋根にのぼるが危なっかしい←高いとこ怖い・一回目は失敗して神頼みしてたり。なりは女鼠小僧ふう。 *火野正平ハマりパターンは「おっ母」「女と涙の別れ」などがいい味だが、新仕置の死神との交流に見られるように男友達も捨て難い。子犬のように懐きけっして裏切らない正ちゃん、今回は涙を見ずに笑って見送るハッピーエンド、でもちょっと物悲しいへんが妙味。 ■ 夜桜お染 第9話「親の仇」2004.1.20 探索方に二十年巣食っていた大鼠の口から、お染の二親が殺された経緯は全て明らかとなる。 ロケ地 ・江戸城イメージ、姫路城天守。老中・松平康任登城イメージ、南禅寺僧堂坂。 ・浜田藩江戸屋敷、随心院薬医門。家老の駕籠が出てくるのは拝観口から。 ・吉川がお染を呼び大鼠が吐いた事実を告げる今井屋、白沙村荘夕佳門。 ・吉川とお染が大鼠を始末に来た刺客を引き連れ談判に赴く浜田藩邸、随心院大玄関(導入はクレーンショット)。 ・松平康任に呼ばれ家老は「急死」、老中職辞任と聞かされる吉川、相国寺大光明寺方丈(導入は座敷から石庭を見るアングル)。 ・下城の松平康任の行列、南禅寺僧堂坂。伊三郎と音次が三門下にいて、音次が参道から行列を凝視するお染を指さす。 ・吉川に別れを告げるお染、沢ノ池東岸汀(このあとお染が「気の病は大川に捨ててきた」と発言、大川設定らしい)。 ・蝦蟇の油売りをしている新十郎がお染を呼ぶ、仁和寺水場前(御影堂前や水場まわりに屋台あしらい)。 *浜田藩主で現老中の松平康任に林与一。 *仇を討てず歯噛みするお染を大喝する新十郎、「まだ俺たちの出番じゃないの」と彼を抑える甚六がいい味。 ■ 夜桜お染 第10話「迷子石」2004.1.27 ある者は転機を迎え、ある者は去り、終劇に向かう。ひとつ残った懸案の、生き別れた兄さんの件にもカタがつく。 ロケ地 ・ならず者に因縁をつけられる呉服屋の娘を助ける新十郎と彦四郎、上賀茂神社ならの小川。 ・橋の上で荷車を修理している彦四郎に声をかけるお染、中ノ島橋(導入、人が小さく見えるほど極端なクレーンショットで真上から)。 ・笹原のダンナが「冷戦」の理由を告白する堀端、八幡堀堀端(明治橋上手)。 ・伊三郎に阿賀山藩潰しに加担したか問い詰めるお染、大覚寺遣水跡芝地(木の根方に安曇野の道祖神に似た双体仏あしらい)。 ・音次が耳打ちしていった迷子石を見に根津権現に走り入るお染と新十郎、今宮神社東門(内側から)。迷子石は稲荷社脇に。 ・「兄さん」と呼ぶお染の声を虚空に聞く旅空の伊三郎、山室堤道(堤外地から北望、堤内地の畑には稔りの麦)。 ・旅ゆく菊川座に声をかける音次、琵琶湖西岸松原(舞子浜)。 ・ラストシーン、お染に飯をたかる新十郎、中ノ島橋。 *圧巻は元の稼業を告白に来て新十郎にタコ殴りされる伊三郎、途中から雨降り出し泥濘のなかぐちゃぐちゃボコボコの「男の戦い」。 *お染が一座に拾われた当時の話をする甚六、根津権現に兄さんを探しに行かされたけどダメだった・迷子石に書付を貼ってくればよかったとの発言がラストにつながる。 2006/8/18 ■ 銭形平次 第236話「人情迷子石」1970.11.11フジ/東映 乗っ取りを企んだワルに入り込まれた木曽屋、岳父殺害の疑いで主が捕まり、次いであととりの坊が狙われる。北の係りと二の足を踏む平次だが、お静をはじめ樋口さまのエールまで来ては放っておけないのだった。 ロケ地、一人でほっつき歩く木曽屋の太郎吉坊、大覚寺五社明神。駕籠屋が太郎吉を突き飛ばし水に落とすのは放生池堤。五社明神でお不動参詣帰りのお静と八が為さんとばったり、騒ぎを聞きつけ為さんが飛び込んで救出。木曽屋の後妻が貼ったという迷子札を確認しに平次が赴く湯島天神、御香宮摂社前に迷子石セット(前に代書屋が出ている)。駕籠屋調査中の八が立小便しようとしてお熊婆に怒鳴られる道、大覚寺大沢池堤(婆の小屋が堤際にある)。犯人一味のもぐりの駕籠屋をとっちめる夜の日本堤、広沢池東岸(平次と八が駕籠屋に扮し、相馬屋殺害時の再現で観念させる。ねじ伏せた後遠くに絃声が聞こえ、吉原囃子の聞き納めだと平次の啖呵)。 *北の月番なので樋口さまの根回しは友人の北町同心に口利き、磊落な性質のダンナは詮方ない事情でワルに付け込まれた実は優しい母の後妻を見逃してくれる。小林昭二が好演。 2006/8/17 ■ 新・座頭市 第11話「風に別れた二つ道」1976.12.13勝プロ/フジ 家を飛び出した百姓の倅はヤクザになろうとするが、縋った親分は外道。よりにもよって市相手の出入りに駆り出されるが、青年の本性を知る市は見逃してやるほか「思い知らせ」、家へ帰るよう諭す。 ロケ地、仁吉が娘に無体をはたらく庄屋の息子をとっちめる祭りの神社、大覚寺五社明神。仁吉の家や里、不明。桐生、吉蔵が仕切る絹市、丹波国分寺(六蔵の手下が中を窺うのは礎石際の塀、失敗して帰る仁吉たちは西側外観)。吉蔵を狙ってやって来る六蔵一家と渡りあう砧の森、下鴨神社糺の森・河合社裏手。桐生を去る市がゆく野道、平の沢池中堤か。 *乱暴者だが気のいいあんちゃんの仁吉に湯原昌幸、家を出てすぐ渡世人を殴り倒しグッズ一式奪うのが笑える。息子を亡くして以来一線を退き孫娘と暮らす大親分・吉蔵に西村晃。 ■ 新・座頭市 第12話「金が身を食う地獄坂」1976.12.20勝プロ/フジ 昔馴染みの座頭と出会う市、のっけから嫌らしくを借金取り立てるゴンちゃんは権高な外道、ヤクザとつるみ人を泣かせている。善人面が癪にさわると市を狙わせるが、刃は自分に返ってくる。 ロケ地、誘拐されたゴンちゃんの妻子を取り戻しにゆく針神社、不明。 *ゴンちゃんに緒形拳、片方は見える設定。始終嫌味をまきちらし怪鳥のような声で笑うのが迫力の不気味さ。見下した市が勘の冴えを見せたり大層な賞金首だったりで漸次高まってゆく憎しみを、真に迫って演じる。 ■ 銭形平次 第235話「河内念仏」1970.11.4フジ/東映 明石屋の内情は陰惨、先代は謀殺され後家を娶った元三番番頭の主は冷酷非道、泣いて暮らす妻子を庇っていた大番頭がまず消され、次いで現当主も殺られる。哀れな妻子が犯人にされかかるが、平次の骨折りで事なきを得る。このお話のあちこちに登場し笑いをとる破戒僧がタイトルの所以で、岡八郎が演じる。 ロケ地、番頭の善助が主の甥を迎えに行ったと証言の六郷の渡し、罧原堤下河原(柵と小屋をあしらい川番所に)。事後、大番頭の墓に参る平次たち、金戒光明寺墓地。明石屋の母子が忠義者の忠七に手を引かれやってくるのを見るのは経蔵脇、帰りは参道石段を降りてゆく。 2006/8/16 ■ 銭形平次 第234話「友切り左文字」1970.10.25フジ/東映 名刀の盗難事件でお武家に頼み込まれる親分、盗賊の鞘当てと見えた殺しの裏には、そのお武家の内情にまつわる哀れな過去が隠れていた。 ロケ地、笛吹き狂女が出没する根津権現、松尾大社境内(奉納蔵は楼門翼の通用口をうまく入口に見立て)。実は盗っ人の伯猿が刀の講釈を垂れる町角、相国寺湯屋前。チンピラに化けた平次が泥棒市の手入れから伯猿を連れ出し一息つく水場、松尾大社亀の水場(伯猿斬られる)。笛師・星川と狂女・三輪が会う屋形船(船頭は平次)、桂川か(ここでラス立ち)。笛師が語る過去の顛末、拝領刀がはじめから偽物だったことを証言してもらいに赴いた奥平(元老中)邸、相国寺林光院(用人が門前払い)。 *用人が悪者で奥平の殿様は潔白、平次の手柄に士分取り立てを申し出るが当然断る親分、皆の前で妙な惚気をカマすご夫婦で幕。名刀フェチの盗っ人・伯猿に多々良純。刀にまつわる薀蓄がいっぱい。 2006/8/15 ■ 新桃太郎侍 第4話 2006.8.16テレ朝/東映 冒頭から勝手な夢を見てデレデレの桃さん、武家娘に惚れられ馬鹿な舞い上がり。紀州家留守居役の息女との婚儀に親子してはしゃぐが、どうにも話がうますぎるのだった。 ロケ地、桃さんが玖美とデートの縁日、仁和寺参道にセット(矢場女たちに冷かされ/若党が呼びに来て玖美去り発展ナシ)。桃さん玖美に求婚するも「実は今日はお別れに」と泣かれる東屋、長岡天神八条池上の東屋。玖美を追いかける桃さんのくだり、紀州家上屋敷は随心院薬医門、玖美が若党に導かれる裏口は長屋門(若党が桃さんを阻み「そっとしておいてあげて下さい」)。出てきた「用人」に事情を聞かされる桃さん、大覚寺勅使門橋。母上にお金のことは心配無用と言われ事の真相に気付いた玖美が走る汀、大覚寺放生池堤。 *桃さんとの出会いも母上との知己も、みんなまるっと詐欺の大芝居で、悪党の目論見は池之端大歓楽街建設←桃さんち立ち退き対象。黒幕の勘定組頭に西沢利明、ヤクザ紛いの口入屋とグルの大悪党。*成敗登場時スモーク焚き、前回同様剣戟に火花演出で天魔不動剣に映る井筒屋の顔が鬼に変じたり。*放火に一家心中と物騒な情勢に逃げ出す商家、引越荷物を運ぶ人夫に福ちゃん。口入屋が追い出した店の看板を放り捨てているくだりにも登場。 ■ 銭形平次 第233話「恋文悲願」1970.10.21フジ/東映 備前真鍋藩のちょっとしたお家騒動に関わる親分、悪企みの留守居役が煙たがって脅しにかかるが屈せず、陰謀に巻き込まれた恋人たちを救う。側室に望まれた腰元が恋人に宛て書いた文が鍵となる。 ロケ地、真鍋藩下屋敷、随心院薬医門。屋敷を出てきた娘が殺され所持品を奪われるのは墓地脇の塀際、犯人の遊び人が逃げてくるのは長屋門前(この男が逃げる際の鳥居は不明、仁和寺九所明神の石鳥居に似る)。寺子屋の先生の倉田浪人が仲間を待つ坂、金戒光明寺長安院下坂(追手殺到し三方へ逃げ散り)。三間堀に上がる真鍋藩塩蔵担ぎ人足の土左ヱ門、今宮神社東門内側・石橋たもとの溝端。恋文を運び殺された娘の墓、黒谷墓地。留守居役の駕籠を襲うも中はカラで覆面の藩士に斬りかかられる倉田浪人、今宮神社東門内石橋。 *産品の塩を横流しし私腹を肥やす留守居役に神田隆、彼を糾弾すべく脱藩した正義の士に舟木一夫。仕官を餌に雇われるも道具にされる浪人を演じた尾上鯉之助もいい味。 2006/8/14 ■ 銭形平次 第232話「足を洗った女」1970.10.14フジ/東映 ヤクザに拾われ情婦となり壺振りをつとめた女は、抗争に嫌気がさしたところを平次に説得され更生。しかし島送りになったヤクザが帰還、運命は再び狂いだす。 ロケ地、弁天の金次郎が殺されて見つかる池端、大覚寺大沢池畔(汀草深し)。金次郎殺しの犯人と目される常吉が隠れているとタレコミがあった柳原土手の慶昌寺(無住)へ赴く平次、神光院中興堂。常吉の回想、金次郎を刺そうと潜むお堂、大覚寺護摩堂脇(取っ組み合いは護摩堂前の池畔で)。 *元壺振りの酒肆の女将・お若に野川由美子、運命に翻弄される女をあの眉根で好演、堅気の顔と元の蓮っ葉な態度との演じ分けも見事。弟・常吉を思う情と平次への思慕が泣かせる。彼女の元亭主のヤクザは名和宏、平次に皮肉をかます憎態が光るが、なんか結局島から帰って来ただけだったり。出てきてすぐ殺される弁天の親分は藤尾純。 ■ 水戸黄門36 第4話「塩の道は絶体絶命!」2006.8.14TBS 山賊と組み塩の輸送を阻害し、値を吊り上げ私腹を肥やす悪代官。彼らに利用され、誤解から引き裂かれかかる歩荷(ぼっか)の恋人たちを救う老公、力瘤を出したり杖で悪党をぶっ叩いたりと気炎を吐く。 ロケ地、信越間(糸魚川−松本)の塩街道、谷山林道(山賊に襲われた歩荷の親子を救うくだり)。この際、許婚者の久吉を山の端に見て追い祖父殺しと斬りかかるともゑ、清滝河原(金鈴渓)。山賊に追われ崖を伝い降りる久吉とともゑの祖父、保津峡落合落下岩(祖父が落ちて見つかるのは落合河口の巌。後段、別の場面で同所へ向かうのに崖道も映る)。塩街道の山道、一部不明。 *自らロープ切って久吉に後事を託した祖父に山田吾一、悪代官に黒部進。 2006/8/13 ■ 松平右近事件帳 第40話「父娘を結ぶ青梅宿」1982-1983日テレ/東映 右近も薫陶を受けた本草学の権威は、研鑽のすえ高麗人参の国産化に目途をつけるが、これを横取りして私腹を肥やさんとする悪党あり、学者を捕え娘をタテに脅し製法を手に入れようと企む。 ロケ地、謀反人として捕えられた榊竜山の唐丸を見た右近が石部同心に話を聞く、仁和寺二王門基壇。竜山の娘・美里が駕籠訴しようとするのを止める右近、仁和寺御室桜林(若年寄の駕籠は参道を来る)。南町奉行が他出するのを尾行する清太郎、金戒光明寺永雲院下坂〜長安院下坂(ここで用心棒に誰何される)。竜山処刑の布告を見て焦る美里にあれは罠と諭す右近、仁和寺御室桜林。囮になって奉行を呼び出す美里、金戒光明寺三門(奉行は三門前の石段を来る)。江戸を発ち再び旅ゆく父子、北嵯峨農地。 *竜山に中丸忠雄、美里に神保美喜、黒幕の若年寄に須賀不二男、南町奉行に上野山功一、用心棒に中田博久。ラス立ち福ちゃん入り、家士。 ■ ロケ地メモ 功名が辻 第32話「家康の花嫁」2006.8.13NHK 浜松城、本物。大坂城と岡崎城は合成かCG。浜松城は復興天守。菅井きんの「ムコ殿」に笑う。 2006/8/12 ■ 遠山の金さん 第34話「娘十九の父恋い十手」1976.5.27NET/東映 将軍の寵愛を失い暇こいた御側室がやらかすカジノ、訴えて出ようとした奥女中が斬られる事件。お奉行に大恩を感じていた隠密回りが深入りして落命したあと、その娘が願い出て形見の十手をかざし悪の巣窟に乗り込んでゆく。 ロケ地、寺社奉行所へ向かう奥女中が別式女に斬られるお宮さん、大覚寺五社明神。お松の方が勤行の音で博打騒ぎを隠して西洋賭博に興じる本所・寶生院、大覚寺大門。十手を持ち町へ出たおすみが渡る橋、大覚寺勅使門橋。 *お白州で望みを聞かれたおすみ(岡崎友紀)は十手を所望し、お奉行は押し切られる。 ■ 新・座頭市 第9話「見えない涙に虹を見た」1976.11.29勝プロ/フジ 懐かしい幼馴染と行き会う市、悪童どものマドンナだった娘は羽振りの良い蕎麦屋の息子に嫁いでいたが、男は博打に狂い尾羽打ち枯らしたうえ女房を借金のカタに取られかけていた。難なく追っ手を散らす市だが、彼らはところの親分に助けを求め大出入りに発展してゆく。 身重の女を気遣い、男を立ち直らせるよう動く市が泣かせる。 ロケ地、街道筋等不明。ラスト、市に追いついてくる二人、大内辻堂を裏手から。 *幼い市のマドンナだったおそのに音無紀美子、同じく幼馴染のおそのの亭主・為吉に伊丹十三。為吉は堕落しきっており、女房への気遣いも皆無。果ては脅されてとはいえ市をヤクザに売る始末、虎口を脱してきた市の前でがたがた震える彼に市の仕込が一閃、迷妄を断ち切り生まれ変わらせる。ところの親分は北村英三、市を叔父の仇と狙う。 ■ 新・座頭市 第10話「娘が泣く木枯し街道」1976.12.6勝プロ/フジ 冷夏で凶作、食えない百姓は泣く泣く娘を売るが、待ち構えているのは悪辣な魔手。騙され娘を売った金を失った老父は縊死、理不尽に怒り娘を取り戻す市だが、悪者はネットワークを張り巡らせ再び手を伸ばしてくる。 ロケ地、野末の塚や小川等ほぼ全て不明。 *海辺の女郎屋へ売られてくる娘に今出川西紀、いつも通り悲惨な被害者。その宿の女中で素っ気無いが市に裏事情をバラす女に沢田雅美。女郎屋を営む二足の草鞋の親分は織本順吉、座頭市と知り大慌てで降参が傑作。娘の村の地主に藤尾純、娘の母を妾にした挙句売り飛ばす冷血漢。 2006/8/11 ■ 隠密奉行 朝比奈2 第10話「朝比奈暗殺計画」1999/6-10フジ/東映 大老職を狙い、井伊家を陥れるため自作自演の老中。大目付殺しを彦根藩の仕業と見せるための工作は、幸せを夢見ていた一人の甲賀女の命を奪う。 ロケ地、下城の老中杉田淡路守が襲われる坂、二尊院紅葉の馬場。OP近江イメージ、彦根城(天秤櫓、天守、佐和口多門櫓)〜西の湖〜八幡掘(明治橋下堀端)〜沖ノ島を望む琵琶湖畔(東岸)。江戸城、二条城本丸櫓門橋を側面から。甲賀忍びに朝比奈の人相書きが示され彦根入りを阻止するよう指令が下る石段、神護寺石段。彦根へ向かう朝比奈に追いついてくる真鍋、酵素ダート(雲助に追われて助けを求めるおゆみは河川敷〜降り口)。忍者の襲撃でおゆみが手傷を負う林、不明。参詣と聞き日牟禮八幡宮へ探しにゆく朝比奈、本物。その頃恋人の菊馬と会っているおゆみ、西の湖(太鼓橋を渡り湖畔へ、菊馬が帰ってゆくのは船で)。正体を現したおゆみが自爆テロ未遂、広沢池東岸に船小屋セット。朝比奈に山路藩再興話は虚偽と聞かされたおゆみが仲間のもとへ走る堀端、彦根城佐和口多門櫓を望む濠端。甲賀忍びたちが協力者の彦根藩物頭用人を問い詰める竹林、不明。 *朝比奈の道程、道連れになったおゆみについて一旦近江八幡入り。*おゆみに水島かおり、淡路守に高橋長英、ニセ用人に河原崎建三。ラス立ち福ちゃんや峰さん入り。 ■ 銭形平次 第231話「矢場へ来た用心棒」1970.10.7フジ/東映 佐渡から送られる御用金を狙う一党の黒幕を探るべく、変装して潜入の親分はムシリ頭のご浪人。足場にする矢場の女は美空ひばりで、銭形の親分と知らず恋してしまう切ない物語が編まれる。 ロケ地、お光が「一条左門」に夢の話をする小川、上賀茂神社ならの小川畔。「左門」姿の親分が橋たもとにいた八に指示を出す、中ノ島橋。若宮八幡のお祭り、松尾大社(楼門、右手の通用門や門前の灯籠、舞殿など各所を使用)。一味が御用金の列を襲うくらやみ坂、不明(林道か)。 *平次の浪人姿はもちろんカッコいいが、ひばりゲストのせいかおちゃらけ顔も多し。不動一家の親分に川合伸旺。 2006/8/10 ■ 隠密奉行 朝比奈2 第9話「長崎平戸 森に潜む魔人」1999/6-10フジ/東映 消息を絶った隠密のため平戸へ赴く朝比奈、そこには「草」が役目を捨て隠れキリシタンのため信仰に生きる姿があった。 ロケ地、OP、平戸の島々〜雄香寺(山門、開山堂)〜平戸城遠望〜寺院と教会(瑞雲寺・光明寺越しにザビエル記念聖堂の天頂)。お城の庭で渡辺さまと真鍋の漫才、二条城清流園切石橋上。街道をゆく真鍋と朝比奈、左へ行けば紀州、右は京・大坂の分岐道は山室堤道(道標脇にかわいい六地蔵あしらい)。平戸入りの朝比奈がゆく城下、亀岡城(平戸城)〜幸橋(オランダ橋、鏡川河口)〜瑞雲寺・光明寺の塀際(聖堂は消してある)。場面は路地にスイッチ、漁師の娘に道を聞くと隠密の子、金戒光明寺長安院下坂。寺の門を出る朝比奈、光明寺か(蘇鉄がないので判定できず)。根獅子(ねしこ)の浜、本物か付近の湾(昇天石が違うような)。「河童」の出るうしわきさまの森、鳥居本か。根獅子から引き上げる郡代の行列を追っていて真鍋と出会う朝比奈、山室堤道(一文無しで食ってない真鍋に飯を食わせる茶店は堤法面の登り道にセット)。真鍋の河童でした報告を聞きかんかんに起こる渡辺さま、二条城清流園(この前に本丸櫓門橋と濠)。 *任務を放棄し信仰に生きる元隠密に夏八木勲、パードレのかっこもよくお似合い。魔人は彼が聖地(処刑された殉教者を葬った林・うしわきさま)に人を寄せぬため化けた「河童」。ラス立ち福ちゃん入り、郡代配下の侍。 ■ 銭形平次 第230話「盗まれた名画」1970.9.30フジ/東映 金貸しが利殖に集めていた雪舟の軸が盗まれるが、実は贋作のその墨絵には、哀れな事情と汚い陰謀が隠されていた。 ロケ地、事件絡みで不審な行動をとるお染の夜歩きを尾行する平次と八、下鴨神社参道石橋〜糺の森〜河合社前〜河合社舞殿で父と晩酌(設定はあと少しで御朱引きの外の郊外)。骨董屋を窺っていたお染を追いかけ、軸を盗ってきてやるという近所に住む源太、大覚寺護摩堂裏手。軸を御番所へ運ぶ途中の平次らを襲う浪人たち、大覚寺大沢池堤(池端設定)。 *父を気遣い過去の罪を消そうとする健気なお染に大谷直子、彼女に懸想し陰で動く元コソ泥の源太に川地民夫、元絵師で一度きりの贋作作りを恥じ筆を折ったお染の父に沢村宗之助(伊藤雄之助の兄上と知りびっくり)。浪人の一人に川谷拓三。 ★ここんとこよく時代劇で「おらしょ」を聞く。天草四郎とか出て派手な弾圧が描かれるヤツじゃなく、もうちょっと時代が下った隠れキリシタンの話で出てくるのが多いが、同じ「おらしょ」を使っているのが気になった。あの「参ろうやな、参ろうやな、ぱらいその寺に参ろうやな」って一件。出てくるシチュエーションは、摘発を受け観念し殉教を覚悟したとき。今日の朝比奈のほか、ヨロキンの子連れ狼でも出た。歌詞は肝心な後半部分出てこないけど、節回しはキリエっつうかグレゴリオ聖歌っつうか、方言なせいかどこか御詠歌や天理教のみかぐらうたに似ていたりもする。生月島でおさずけとか言うし。 2006/8/9 ■ 隠密奉行 朝比奈2 第8話「奈良 金魚になった少女」1999/6-10フジ/東映 新しく郡山藩主になった柳沢吉里に魔手、前領主本多家の遺臣が叛乱との筋を書くは幕閣で自分が郡山城主にと企む。伊賀者まで巻き込んでの大騒ぎは、哀れな娘を巻き添えにして終わる。 ロケ地、放火犯を捕えに出役の郡山藩士たちが出る城門、大和郡山城追手門(梅林門)。浪人狩りに出役する奈良奉行所の捕り方が走る蔵脇の道、不明。OP、大和郡山城追手向櫓〜大仏殿〜飛火野(鹿入り)〜法起寺(野原から)〜薬師寺。江戸城、二条城本丸櫓門橋を側面から。奈良入りの真鍋が奈良奉行所の摘発に引っ掛かる野原、大仏殿を映したあと飛火野(鹿入り)。大和の野をゆく朝比奈、法起寺三重塔前。金魚をとる子らを叱る溜池、天王神社前(池の持ち主・元本多家家老の大野が声をかける)。大野の屋敷、民家裏手。奈良奉行所に捕まっていた浪人たちが連行される道、不明(林道)。伊賀者の密議が行われるお堂、不明(方形)。御小人目付と偽り奈良奉行に「取り入った」朝比奈が案内される城の庭、郡山城内。殿様に近付き陰謀の件を言上するシーンは阪口青龍苑にスイッチ、殿様がいるのは切石橋上。殿様の命令で解放される浪人たちが出てゆく城門、郡山城追手門。興福寺参詣の殿様を襲う伊賀者、興福寺イメージ(塔と東金堂)のあとの道は春日大社参道、ここと周辺の芝地で立ち回り。お土産の金魚持ち帰りが如何に困難だったか語る朝比奈のイメージ、谷山林道(金魚はそのへんで買ったもので大ウソ)。 *陰謀の黒幕の若年寄に大出俊、単騎奈良から江戸まで駆けとおし逃げ帰るのが笑える。元本多家家老は勝部演之、スパイの下女に「金魚のことで頭がいっぱい」なんて言われてて、実際刺客に襲われたときも金魚のほうを心配。柳沢を憎悪する伊賀者の頭領に和崎俊哉、娘のスパイはつぐみ(大野らにシンパシーを抱き「金魚になったといって」と言い残すのがタイトルに)。奈良奉行は篠崎勝。*今回弄られまくりの渡辺さま、真鍋を叱ってると若年寄が来て自分がガミガミやられたり、ラストでは首桶でうひゃあ。 ■ 銭形平次 第229話「負けるな母ちゃん」1970.9.23フジ/東映 ミヤコ蝶々ゲストの、べったべた母ものドラマ。孝行なお子たちの助けも借りてやっと買った屋台を、グレた次男の罪滅ぼしと手放す母。人殺しとして捕われた息子の無実を信じきる母の思いは、遂に平次を動かす。 *ロケ地なしセット撮り。 2006/8/8 ■ 隠密奉行 朝比奈2 第7話「姫路城 吉原から来た側室」1999/6-10フジ/東映 殿様の不行跡で国替の姫路藩・榊原家、お家の大事に身命を賭す江戸家老に迫る魔手を阻む朝比奈、出てきた悪事の証拠は焼き捨てるよう指示して当地を去る。 ロケ地、大殿の側室・西の方が銃撃される城内、姫路城西の丸〜はの門下坂。江戸城、二条城本丸櫓の橋を側面から。単身国入りの江戸家老が若侍の襲撃を受ける(編笠の中の人は入れ替わった朝比奈)、高山寺参道石段。その前に若侍が江戸家老と確認の祠は金堂脇。真鍋が握り飯を食いながら朝比奈を待っている石垣、姫路城東側・喜斎門跡。城入りの朝比奈に目礼する江戸家老、菱の門。次席家老に真実を迫り斬られる若侍、天守直近の水門あたりか。次席家老一派が証拠の帳簿を隠そうとする朽木の森、鳥居本八幡宮(隠すのは井戸、未遂。ここでラス立ち)。 *大殿がやらかしたのは吉原から遊女を身請けして側室に据えた一件、しかし西の方自身は何にも悪いことはしないうえ政情を気遣い身を引こうとしたり。ゆえにメチャ影薄くドラマにほとんど絡んでこない。大殿は川鶴さん。*真鍋くんお見合いネタあり、朝比奈を頼るていたらく…直属上司はどうした。 ■ 銭形平次 第228話「宵待草の墓標」1970.9.16フジ/東映 平次がお縄にし更生させた男が、強盗殺人の疑い真っ黒状態で旅に。行く先まで追った親分、信じた心がちゃんと報われていたことを知る旅となる。 ロケ地、伊豆七浦の漁村、間人海岸と周辺。盗賊一味と大立ち回りは立岩でダイナミックに。 *叩き大工の三之助に早川保、共に島送りになった男の後家に北林早苗。*平次は軽装、八が飴売りなのを見た万七と清吉も変装→絵師とお供。宿でそのなりの万七をからかいに行く親分が笑える。 ■ 新桃太郎侍 第3話 2006.8.8テレ朝/東映 金太郎という名の勤番侍と知り合う桃さん、無骨で気のいい彼と意気投合、妹が美人でデレデレ。金さんは乱暴な殿に諫言し勘気を蒙った一徹な亡父を嫌っており、自分はうまく世渡りと志すも、好人物の彼に悪党の手先はついに務まらないのだった。 ロケ地、矢場から帰りの指物師が殺人現場を見てしまい斬られる夜道、大覚寺五社明神。指物師の娘が借金のカタに連れていかれたのを追っかける桃さん、逃げてきたその娘と行き会うのは仁和寺五重塔脇、ヤクザを懲らしめている金さんは九所明神(桃参戦、ヤクザから金を毟り取る)。指物師を殺したのが金さんの藩の者と知り、黒幕の留守居役に突っかかろうとした桃さんを阻む金さん、仁和寺観音堂前(抜き合わせかける二人のバックに塔)。留守居役の根津寮、大覚寺望雲亭。金さんがそこへ行ったと聞き走り出す桃さん、仁和寺金堂前を走り抜け。留守居役の手下に囲まれ襲われる金さん、はじめの林間は嵐山東公園か。場面は水辺にスイッチ、矢を射掛けられ水に落ちる金さん、嵐峡。駆けつけた桃さんが金さんを看取る場面は大覚寺大沢池北辺水路にスイッチ。 *桃さんの成敗は金さんが義憤に駆られての奮戦で討ち死にと瓦版、父の代で減らされた家禄は復され妹が婿をとり家督を継ぐことに←婿取りと聞き「あ、そうっスか」の桃さんに脱力。*今回は「伊之さんはなんでも知っている」はなくて、指物師殺しの侍尾行を買って出る←ひょいひょいと天水桶をのぼる姿はなんか現役くさい。*金さんに高知東生。指物師殺しの侍を探し町を歩く桃さん、中村座の前で目をとめる編笠を目深にかぶった旅装の武士は福ちゃんかも…つぅか福ちゃんだという見解、周囲で圧倒的。 2006/8/7 ■ 隠密奉行 朝比奈2 第6話「逃げる女 鳥取砂丘の決闘」1999/6-10フジ/東映 己が子を若君とすり替えて殿の暗殺もはかる悪家老、しかし奥用人に若君を殺せと渡された腰元は、先年亡くした我が子が重なり果たしえず逃亡する。 ロケ地、国家老の子を産んだ元女郎が斬られる砂丘、鳥取大砂丘。若君を抱いた加奈が逃げ回る荒磯、浦富海岸。参拝の朝比奈、大神山神社(OP)。江戸城、二条城本丸櫓門を側面から。鳥取城、高知城天守。国家老・荒木田別邸、中山邸通用門。大山寺領の説明に大山。加奈が隠れる小屋、大覚寺五社明神舞殿に扉と壁セット。朝比奈が貰い乳をする水辺、大沢池北辺水路畔。加奈と真鍋を人質にとった家老が朝比奈を呼び出す宝仙寺三ツ灯籠、仁和寺九所明神(ラス立ち)。国家老の子を引き取った加奈が朝比奈を見送る大山寺領、大山麓。 *ナマ赤子出まくりでカワイイ。加奈と朝比奈を逃がすのに立ちはだかった真鍋くん、大上段に刀を振り上げたところはカッコいいんだけど、直後責め問いで吊るされてるシーンにスイッチして爆笑もののタイミング。*加奈は佐藤友紀、信じてた恋人が鬼畜で気の毒。*ラス立ち福ちゃん入り、家老配下の藩士。ゾンビ復活あり。 ■ 銭形平次 第227話「娘ごころ」1970.9.9フジ/東映 盗賊一味の若者に暗い過去、首領が捕縛され逃げる段で乗った誘拐事件で、青年はさらった娘が死ぬというのに激怒する。彼の身の上を聞いた娘がストックホルムシンドロームよろしく青年を慕うようになり、というのが後段のお話。 ロケ地、つぶて組の残党が和泉屋の娘をさらう墓地、金戒光明寺本堂裏手墓地(侍女が助けを求めて走り平次と行き会うのは真如堂へ通じる路地〜本堂脇)。和泉屋が身代金を持ってやってくる堀端、不明(例の傾いだ玉垣、流水は瀞。その堀端から平次が見遣る対岸にお屋敷の蔵は合成なるも護岸は宇治に似る)。酒を買いに隠れ家から出てくる吉三、相国寺林光院(待ち構えていた平次に捕まるのは塀際の路地)。 *吉三の「悲惨な話」は妹の縊死、妹が惚れた外道を吉三が刺殺したのに面当て。輪をかけて悲惨なのが、父に吉三が死んだと聞かされたお小夜が胸を突いてしまう一件、しかし医者も首を捻る回復力で持ち直したりはこじつけくさい。事件の裏ではお小夜が欲しい旗本が糸を引いていて、富商の驕りも描かれいかにも銭形平次らしい趣向。 ■ 水戸黄門36 第3話「手抜き普請の悪退治」2006.8.7TBS 善光寺門前町で繰り広げられる夫婦親子の人情劇。悪代官が強要する手抜き工事を、酒を断って更生を誓った大工は撥ね付けるが、悪党は子をさらって脅しをかけてくる。 ロケ地、善光寺、本物の本堂や山門(門前町は映画村)。公儀の使者がやってくる段で映る寺は大勧進。 *悪代官は小沢象。ラス立ち福ちゃんチラリ、老公にぶっ叩かれ。 2006/8/6 ■ 松平右近事件帳 第39話「梅吉捕わる」1982-1983日テレ/東映 瓦版屋の女主が殺され「同衾」していた梅吉は捕われ牢へ。もちろん天から梅吉の仕業と思わぬ右近の奔走で、女主の追っていた事件が露わとなる。 ロケ地、町方に偽証した梅吉の敵娼が清太郎に告白すると言った矢先縊れて見つかる稲荷、大覚寺護摩堂(清太郎が前に立つとひとりでに扉が開き吊りが見える)。右近に往診を頼み連れ出した先で待ち伏せ→チャンバラ、大覚寺大沢池堤。巴屋の妹が呼び出され拉致される氷川神社の祠、天神島(呼び出したのはネタを漏らしていた商人、大楠の陰に隠れて話す)。妹を人質に巴屋の職人が呼び出される大川端、広沢池東岸。 *お話の間中梅さんは牢の中、途中心弱りして「俺やったかも」。石部のダンナは梅吉を釈放しないと皆に詰め寄られさんざん、しかし隠れて捜査もしていたり。*油値上げで冥加金がっぽりの黒幕は川合伸旺で目付方。つるむ悪徳商人は神田隆で、仲間に入るも慄きネタを瓦版屋に漏らしていた商人に和崎俊哉。 2006/8/5 ■ 新・座頭市 第7話「わらべ唄が聞える」1976.11.15勝プロ/フジ 腕を落とされたヤクザが市に殺し屋を差し向ける。それは二人組で親子、娘は狂女を装い市にまとわりついて隙を窺うが果たせず、暫時道連れの旅が続き「市を倒し」て金を貰う段で市の予言通りヤクザの裏切り、血煙のあと娘は印象的な別れの言葉を残し去ってゆく「じゃあね」。 ロケ地、狂女と道連れの野道等不明。市に食事を奢り陰で娘とツナギをとる父、料理屋は広沢池畔か。船を出すもまた戻ってしまう浜辺、間人海岸(別れのシーンで背景に繋留島)。 *「狂女」に新藤恵美、狂態もしんみり話すくだりも凄絶な美しさ。勝新監督なので極端なアップ多し。父は殿山泰司、ヤクザは草野大悟と名和宏。 ■ 新・座頭市 第8話「雨の女郎花」1976.11.22勝プロ/フジ 川止めの宿、市は旅の男との約束なんて信じないと言う飯盛女に会う。言葉と裏腹に女は心の隅で男を待っていたが、事終わり市も侍も去ったあと元の日常が戻ってくる。 ロケ地、船着きや宿はずれの子安地蔵、大堰川河川敷(河畔林は竹)。 *気のいい女郎に浅茅陽子、彼女に言い寄るチンピラに長谷川明男、彼女を裏切って出世のため妻を娶った侍に峰竜太、貸元に沼田曜一。侍は殿の密書を携え信州上田に向かう江戸詰の藩士で、妻を伴っての旅。長谷川明男は何度も市にヒネられるがラス立ちでは見逃される役どころ。健気で可愛い浅茅陽子が見もの。 2006/8/4 ■ 隠密奉行 朝比奈2 第5話「伊予松山 姫さまと無理心中」1999/6-10フジ/東映 伊予松山藩の本家VS.分家の争いが表面化、慕いあうも引き裂かれ挙句は諍いの道具にされた恋人たちを助けた朝比奈は、二人を縁付けて去ってゆく。 ロケ地、祭りの夜に本家の姫と分家の若君が密会するお堂、大覚寺護摩堂。OP伊予イメージ、石鎚山連峰全景と瓶ヶ森白骨林〜松山城(遠望の全景と石垣下から)。江戸城、二条城本丸櫓門橋を側面から。松山藩新田藩陣屋、大覚寺明智門。もう会っちゃダメと言われた姫と若様が密かに会う林、鳥居本八幡宮広場(お昼をつかう朝比奈が舞殿に)。石鎚山から切り替えて真鍋がゆく峠、谷山林道両側切り通し(このあと本家の目付が分家家老に裏切りを促す茶店の段に)。姫と若様が心中死体を見る岩場、保津峡落合巌頭。心中しかけている二人を止める朝比奈、落下岩。男女の死体を運び込む庄屋屋敷(姫の侍女の実家)、民家門。若様に擬装した死体が隠すように埋められる野面、酵素木の前(真鍋らが竹林越しに覗く)。 *光姫に小田茜、若様に志村東吾、本家の殿は神山繁。本家の城代に小沢象、目付に木村栄、分家の家老に中田浩二。そして冒頭デート中の若様に斬りかかるも突き飛ばされ頭打ってキューの、事件の発端となる目付配下・中林元兵衛に福ちゃん、酔態でちょっとした階段落ち、首クキってやる角度が絶妙。後段にオチあり再登場。 ■ 銭形平次 第226話「間違われた男」1970.9.2フジ/東映 琉球の御使者がやって来る料亭は抜け荷一味の巣窟、幕府の賓客には手を出せぬ平次だが、御使者が去った直後に踏み込みお縄。この間、首領と容貌が酷似した男が一味に引っ張り込まれるがこれが雁之助なもんだから、一方ではどたばた人情劇が展開される。 ロケ地、恋人に会うため料亭を抜け出したお葉がゆく大川端、宇治川右岸川端。父が立ちはだかり次いで一味がやって来て連れ戻される坂、興聖寺琴坂(見返りの石門の向こうに川端の楠)。お葉を尾行していた八がこの事を親分に注進、中ノ島橋。 *お葉は三島ゆり子、首領に嬲られたことを恨み、そっくりの音松に突きかかったことで事件が親分の目にとまる。音松は芦屋雁之助、厨房でのヘマや十蔵になりすます芝居のお稽古も傑作。 ■ 遠山の金さん 第33話「五色の手鞠を離すな!!」1976.5.20NET/東映 栗饅頭が名物の菓子屋へ乞われてやって来た上方の職人は、餡の勘所を探ろうとしてとんだ秘密に近付いてしまう。そしてこの男はお竜の幼馴染で、小さい頃泣く泣く別れた彼女を思い続けていたことが判明するのだった。 ロケ地、饅頭を盗んだ幼女に手を上げる卯之助から平吉が庇ってやる八幡さま、日吉大社東本宮楼門前に縁日あしらい。卯之助が刺殺される葦原、広沢池か。おかめ屋の番頭が武家のお女中に「饅頭」を届ける屋形船、罧原堤下汀(右岸)。平吉が助けた女児にお礼の鞠を貰う橋、日吉大社走井橋(導入は大宮橋欄干の透かしから覗くアングル)。おかめ屋の向島の蔵、宇治川派流大倉浜沿い酒蔵(お竜侵入の段で大屋根、金さんが近付く段で堀端を使う)。平吉の回想、父を亡くし遠縁に引き取られてゆくお竜を追いかけた道、不明。平吉と江戸を発つお竜の見送りに行かずお竜の別れの文を読みうるうるのお奉行、大覚寺回廊。 *小鹿ミキの密偵とお別れの回、お白州におかめ屋へ入った泥棒としてお竜を座らせ、お裁きは江戸払いで餞のお祝いが渡される運び。一件落着を告げる姿が既にうるうるしている杉サマ傑作。*おかめ屋の悪事は阿片密売、栗饅頭に仕込む趣向。主は高城淳一で短筒ぶっ放すけっこう豪快なワル、番頭は山本昌平で冷酷な顔がとてもコワい。この二人が蔵に籠ってご注文の阿片入り栗饅頭を調製している姿は血も凍るがどこか滑稽。 2006/8/3 ■ 隠密奉行 朝比奈2 第4話「復讐の紋様 唐津絵皿は語る」1999/6-10フジ/東映 唐津藩から献上の皿に謎、行った先では20年前の血塗られた因縁が蠢きはじめていた。 ロケ地、唐津城(海から見た全景と寄ってのアングル)、玄界灘の海岸。江戸城、二条城本丸櫓門橋を側面から。釣りをしていて渡辺さまに怒られる真鍋、桂川松尾橋下手右岸水制上。20年前、家族を殺され逃げた卯之助少年が追われて落ちた崖、保津峡落合落下岩(後段語られる旅の僧に助けられるシーンは河口)。高麗祠のある元芳蔵の窯場跡、鳥居本八幡宮広場(ラス立ちでは鳥居や社殿も映り込む)。卯之助と佐世を結びつけてやる海岸、不明。 *一家惨殺の生き残り・卯之助に遠藤憲一、犯人の一人で現物産奉行の元山役人にベンガル。ラス立ち福ちゃん入り、浪人。*高麗祠の下に松浦党の隠し金という設定。今回のお土産は真鍋の作った茶碗で「漏る」代物。 ■ 銭形平次 第225話「海鳴りの宿」1970.8.26フジ/東映 江ノ島で骨休めバカンスの平次たちだが、江戸の有名な親分さんと見込まれて事件の渦中に。女将が命を狙われているという岬の旅籠ではきっちり事件が出来、怪しい奴だらけで謎は深まり、女将は疑心暗鬼に陥ってゆく。 ロケ地、おそらく間人、画家に話を聞く波食台地形は城島か。 *家付娘の女将が翻弄されまくりのサスペンス仕立て、長逗留の常連もアレだけど先代からいる、北見唯一(この人けっこう好きなんだよね)演じるせむしの作造がなかなか。彼のペットのシロがまたじゃれまくりの噛む噛む犬で笑える。 2006/8/2 ■ 隠密奉行 朝比奈2 第3話「備前岡山でもらった恋文」1999/6-10フジ/東映 御帳と遠国廻り報告書を見て、今回は願い出て備前へ向かう隠密奉行。着いた早々出会った女中が気にかけていた仇討ち娘で、もう一つの懸案事項・水争いを助長していた当の本人が彼女の父の仇を匿っていやがるのだった。 ロケ地、津山藩勘定改役の桂木が上司の組頭の不正を糺し斬られる城内、不明。岡山イメージ、岡山城〜備中国分寺〜吉備津神社。江戸城、姫路城天守。老中・土屋相模守邸(訪ねて岡山行きを具申)、大覚寺大門(帰り道に参道石橋)。岡山藩郡奉行所、大覚寺明智門。五重塔と梅林をスケッチしている朝比奈のもとへ旅籠の女中が来てお弓の難儀を伝える、備中国分寺。お弓とともに仇討ちを志す下男が敵方に見つかり斬られる神社、吉田神社竹中稲荷本殿前(朝比奈が駆けつけるのは三高碑へ通じる石段から)。真鍋が探索結果を報告する城下の道、不明(堀端で塀際)〜吉備津神社回廊。水争いの説明に倉安川吉井水門(史跡)が映る。下男・弥平の墓、不明(ここでタイトルの結び文が朝比奈の袂に入れられる)。 *仇討ち娘は濱田万葉、仇は立川三貴で悪徳商人は頭師孝雄。*真鍋くん、行き先を聞き出す段で奥方に朝比奈見張りの隠密を命じられ、岡山では枕さがしに遭って無一文のところを朝比奈に恩売られて密偵に。 ■ 銭形平次 第224話「万七子守唄」1970.8.19フジ/東映 万七親分が踏み込んだ先にいた土蔵破りは知った顔、井戸に落ちた万助坊を助けてくれた恩人。しかも賊は逃亡の手引きを要求するのだった。 ロケ地、伊蔵が万七に船を用意させる築地河岸、琵琶湖岸(砂浜に巌露出、並木から見てマキノ町あたりか)。 *泥亀の伊蔵に花沢徳衛、あざとく万七を利用するが逃亡寸前に思い直し観念←江見俊太郎演じる仲間の浪人の酷薄さに嫌気+万助坊の視線。苦悩の万七親分はさすがの上手なんだけど、この前出てきた息子さんはもっと大きい坊だったぞ…嫁さんいつの間にか死んだことになってるし…まあね、お静がいきなり巧くなったりするしね。 2006/8/1 ■ 隠密奉行 朝比奈2 第2話「讃岐丸亀 女のいない町」1999/6-10フジ/東映 狂疾の殿に討たれる腰元を庇い行動を起こす女たち、立て籠もりの中心は国家老の妻女。荒っぽく渦中に飛び込んだ朝比奈は、怒り狂う殿様の前で家老に決断を迫る。 ロケ地、丸亀イメージ、塩飽諸島を望む浜〜丸亀城(石垣と天守)。流行り病と称し閉鎖される海辺の丸亀関所、琵琶湖西岸松原に柵あしらい(遠景に沖ノ島)。川の上手から回り城下へ向かう朝比奈が渡るかずら橋、屋島・四国村のミニかずら橋。国家老・大野木邸、妙心寺隣華院門。うどん屋の親爺が来て妻女のもとへ案内すると朝比奈に告げる帰り道、妙心寺大庫裏裏手辻。親爺が中の女房と連絡を取る立て籠もりの浄福寺、不明(簡素な門に両翼、手前に堀と石橋)。親爺の話す事の発端、次々と寺に集まる武家の女たち、西明寺参道石段、山門。腰元の囮になった親爺と女房が捕り方に斬られる祠、吉田神社竹中稲荷本殿裏手摂社群。二人の死体が運ばれてゆく神社、宗忠神社拝殿前。仕方なく腰元を連れ寺へ戻った朝比奈に、夫にもあなたのような勇気があればと国家老の妻女が嘆く庭、鹿王院舎利殿前苔庭。 *苦悩の国家老に清水紘治、妻女に姿晴香。ラス立ち福ちゃん入り、肩衣着けた藩士。*真鍋くん御用部屋で春本見てたり、腰元の囮とかで白塗りされたり、素っ頓狂な声で朝比奈をからかったりと弾けている。 ■ 銭形平次 第223話「ふたつの顔の女」1970.8.12フジ/東映 平次が拾った記憶喪失の身投げ女は身持ちの悪い酌婦と知れるが、ありのままの女を見ている親分は疑問を持つ。出てきたのは阿片密売、親分の直感は正しく女は亭主の仇を求める貞女なのだった。 ロケ地、夜釣りの平次たちが「身投げ女」を見つける大川、不明(桁隠しのついた木橋、護岸は石積み、平次の背後に見える流れは急流の瀞)。女の長屋へ首実検に向かう途中、殺しの疑いもあることを告げる神社(?)、不明(石畳の坂、朱玉垣の祠)。「お光」が万七に捕われた直後平次を襲う浪人者が出る道、不明(林間の坂道)。 *お光に赤座美代子、唐物商の不知火屋に原健策、浪人に沼田曜一と阿波地大輔。思いきり怪しく岡っ引嫌いと広言する富商が「違う」のは風呂敷広げすぎの感あるも、さすがにきれいにまとめてある。 ■ 新桃太郎侍 第2話 2006.8.1テレ朝/東映 矢場の新入りは訳あり女。いきなり店の金を盗ったりするが、ヒモじみた男との間には涙の事情、二人が新生活をはじめた矢先その「事情」がらみの刺客が差し向けられる→血塗れの二人を看取った桃さん暴発。 ロケ地、「母上」がお葉に息子とのお見合いを頼み込む茶店、上賀茂神社ならの小川畔にあしらい。財布を盗った仙之助を追った桃さんがハマる川、桂川か。丸亀藩邸、大覚寺大門。矢場新入りのおれんが仙之助に金を渡す船、大覚寺大沢池北辺水路に繋留(つけてきた桃さんは池畔の並木に)。ガミガミ母上を怒鳴ってしまった桃さんが落ち込む水辺にやって来て謝るよう諭す伊之助、桂川松尾橋下手右岸水制上に染物干し場あしらい。母上が仙之助に刺される騒ぎで実子でないと書いた母の文を見て茫然自失の桃さんが歩く路地、妙心寺大庫裏脇路地。おれんに仙之助の居場所を迫る桃さん、大覚寺天神島(事情を聞くくだりで北辺水路や朱橋も映る)。お葉が額づく仙之助とおれんの墓、大覚寺五社明神裏手にあしらい。 *仙之助の店を潰した乗っ取り常習犯の米問屋に沼田爆、南町与力とつるみ成敗対象。 |
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