時代劇拝見日記
2009年9月

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2009/9/30

■ 銭形平次4 第14話「偽りの過去」1994フジ/東映57

 凶賊が逃げ込む先は、貧しき者に篤い施療所。腕は確かなものの荒んだ夫を支え、病院を切り盛りする健気な奥方には、秘めた傷があった。

ロケ地
  • 薬を求め戻るお藤を呼び止め矢場女のことを聞く平次、大覚寺五社明神。その場をごまかして去ったお藤に声を掛け金をせびるチンピラ、大覚寺護摩堂前。
■ 世なおし奉行 第15話「赤い谷の恐怖」1972.7.13NET/東映

 お奉行宅へ駆け込み訴えの百姓娘、恋人を含む働き手が忽然と消えた裏には、権高な旗本の悪企み。悪に流されかける青年を更生させ、嫁取りでめでたく締める。

ロケ地
  • 領主に掛け合いに江戸へやって来た惣代たちが押し包まれ斬られる町角、大覚寺勅使門橋。門の方からスモーク、一人は御殿川で殺られ。
  • 行方不明者の一人が土左衛門で見つかる川岸、大堰川河川敷。やって来た辰らは保津小橋から対岸の検分現場を見る。
  • その上流、赤谷の「ヤマ」の入口、保津峡落合。河口や落下岩に見張りが立つ。以降、付近の清滝河原も出てくる。
  • 跡部能登守邸、相国寺林光院
  • 登城するお奉行のシーンでお城イメージに大阪城。極楽橋からのビューも。
  • 赤谷の金鉱、不明(砕石場か)
*百姓娘は小野恵子、恋人の青年は地井武男。ヤマを仕切るヤクザは高品格、不気味な用心棒は沼田曜一、殿様は戸浦六宏。お奉行宅の小者は小峰さん、可愛いので必見。
*監督/松尾正武、脚本/飛鳥ひろし

2009/9/29

■ 世なおし奉行 第14話「黄金夜叉」1972.7.6NET/東映

 古道具商が持っていた古びた絵図が、人を獣にする。血腥い経緯ののち、残された娘は財を欲せず、世のためにと願うのが救いとなる。

ロケ地
  • 住人が皆殺しとなる山中の一軒家、不明(植林杉の中)
  • お宝狙いの一味が根城にする庄屋屋敷、走田神社社務所(イメージのみ)
  • お宝を掘る八幡宮跡、不明。
  • お宝に公事方御用の札立てて江戸へ帰る道、不明(屋根つき納屋が道端にある谷地田の道)
*殺された古道具商の娘は珠めぐみ、欲をかいた叔父は安部徹(みんな悪すぎてこいつがどこまでやったか不明な始末)。お宝が見つかったあと消される庄屋は天草四郎←庄屋殺しには手下のヤクザも引いてたりするが、この庄屋は小作人蔑視のひでー野郎。当地の役人に波多野博。
*監督/井沢雅彦、脚本/結束信二

2009/9/28

■ 銭形平次4 第13話「真昼の悪夢」1994フジ/東映57

 親切面の大家殺しをめぐる騒動、裏にいる悪党は平次の無理押し勧進帳に引っ掛かって尻尾を出す。長屋衆心を合わせての工作も見もの。

ロケ地
  • 賭場へ金策に行ってヤクザに締められる粂吉、不明(竹林際、奥に門内側。平次が粂吉を抱き起こすシーンでは石積が見える。このシリーズの8話、14話と同所か)
■ 世なおし奉行 第13話「海鳴り」1972.6.29NET/東映

 領主狙撃犯が処刑されぬ不思議を探るため、芝居を打って早瀬を凶悪犯に仕立て、同じ牢にぶち込むが、仲沢らが破牢させる前に、親切面の男が現れる。

ロケ地
  • 領主狙撃の場に行き合わせる仲沢と辰、不明(切り通し山道)
  • 早瀬にその話をする旅籠、琵琶湖畔。早瀬は窓に腰掛け、湖水と汀が見える趣向(岬と島の見え方から、和邇川河口州の旅館と思われる)
  • 狙撃犯の取調べを覗いてきた辰が、家老はお墨付きを求めていると話す松林、琵琶湖畔の松原か。
  • 藩奉行所、民家長屋門
  • 家老屋敷、民家長屋門
  • 早瀬のマーキングを見つけた仲沢らとお奉行が合流する山道、不明。
  • 牢から脱出した兄妹が落ち着く岩浜、マジ海(崖下の磯)
  • 釣りに出たお奉行が家老の手の者に「撃たれる」浜、琵琶湖(宮ヶ浜か)
  • 兄妹らの家に伝わるお墨付きを預けてあった寺、神光院。家老らが山門を入り、中興堂前で住職に提出を迫る。ここでラス立ち、蔵や宝筐印塔、きゅうり塚も映りこむ。名称は「灌頂院」と聞こえたが、小湊なので「誕生寺」かも。
  • 兄妹に見送られ当地を去る一行、琵琶湖東岸。岬と島影の見え方から、水茎町付近と思われる。浜には干し架台が見える。
*兄妹は上林詢とテレサ野田、彼らを破牢させる謎の男は和崎俊哉、その父の悪家老は河津清三郎。
*設定は房州、小大名の領地。奉行所の看板には○篠藩とかあり、狙われる鯛の漁場は西ヶ浦と出てくる。
*監督/井沢雅彦、脚本/鈴木兵吾

2009/9/27

■ 影同心 第4話「欲にからんで殺し節」1975.4.26毎日放送/東映

 富商の馬鹿息子どもがのうのうと罪を免れ、お上は被害者の娘を貶める。お父さんのお仕置きが悪徳与力のせいで悲惨な結果となるのに加え、魔手はお佐知にまで及ぼうとしていた。

ロケ地
  • 南町奉行所、大覚寺明智門
  • お佐知が悪徳与力に言い寄られ脅迫される神社、今宮神社。摂社や坂を使う。
  • 勘平が右近に事態をボヤく水辺、大覚寺大沢池水門傍。
*北町の悪い吟味方与力は岸田森、お佐知の初めての男だったり。いっとう悪い馬鹿ガキの親の富商は織本順吉で始末対象、娘を陵辱された挙句冤罪で消される父親は北見治一。
2009/9/26

■ 遠山の金さん 第49話「大逆転!泥棒になった遠山桜」1983テレビ朝日/東映

 お竜の父登場、盗っ人だった彼は江戸払いの身だが、娘会いたさに期限を破り舞い戻り。正義漢の元義賊は、目の前で起こる不正を許せず立ち回り、盗み装束で大屋根にいるところをお竜に見られて一騒動なのだった。

ロケ地
  • 太郎吉がシャボン玉売りをしているのを見かけ追う金さん、見失う町角は河合社脇か。
  • 太郎吉が病の子を抱えて駆け込む村井信道の本所の診療所、広沢池北東岸に塀しつらえ。
  • 虚無僧姿の早田が金さんに村井が近々御目見得医師にと報告の茶店、下鴨神社参道にあしらい。奥に二の鳥居映り込み。

*太郎吉は坂上二郎、村井医師は天田俊明。村井のライバルは小野進也、これに通じる村井の助手は高峰圭二、黒幕の奥医師は南原宏治。ラス立ち福ちゃんや小峰さん入り(こちらはお白州にも)。

■ 遠山の金さん 第50話「魔性の女!ギヤマンおゆき」1983テレビ朝日/東映57

 外道を愛した女は地獄を見て生きてきたが、男への思慕は消えずにあった。長崎から江戸へ流れ、お偉方相手の高級娼婦をつとめる彼女の前に接待相手としてやって来た男は、忘れもせぬ彼女を遊郭に追いやった恋人だった。

ロケ地
  • 美濃屋の墓に参るおゆき、二尊院墓地か。しつこく迫る板見から引き剥がしたあとで話を聞く茶店は二尊院門内の茶店。
  • 板見が美濃守を案内してくる茶室(?)白沙村荘倚翠亭。中に若返りの妙薬・ギヤマンおゆきという趣向。

*おゆきはジュディ・オング、長崎弁の情の濃い女で、べつに魔性とか出てこない健気な騙され女。勘定組頭の板見は清川新吉、腹心は中田博久。おゆきを囲っていて受け渡し拒否して板見に斬られる美濃屋は高野真二、接待される美濃守は溝田繁。

■ 遠山の金さん 第51話「夜霧のめぐり逢い 犯罪河岸の尼僧!」1983テレビ朝日/東映

 町方の支配及ばぬスラムに足繁く通い、慈悲を施す尼。潜入した金さんが見かねて助けようとした青年は、尼僧と深いえにしで繋がっていた。

ロケ地
  • 寺社地の暗闇河岸、大覚寺大沢池畔に演出。放生池堤の切石橋に手すりを付けたり、護摩堂脇に蓆小屋をあしらったり。
  • 妙心尼の寺、山門は一様院山門。内部は不明。

*妙心尼は三ッ矢歌子、息子だった青年は岡本早生、彼の父だった札差は川合伸旺で悪事の黒幕。グルの小検使は牧冬吉、はじめ元締と見えた船宿の主は伊達三郎、手下に笹木俊志。

■ 遠山の金さん 第52話「愛の十字路 暗黒街の女!」1983テレビ朝日/東映57

 その昔、闇の世界の顔役をつとめた男は、一人娘のため身を引き、縁も断って暮らしてきたが、十年余を経て片腕だった男が悪心を抱く。脅迫に苦しむ者、手向かって殺される者と凄惨な事件が続くのに業を煮やし立ち上がるのは、父のはからいで堅気として生きてきた男勝りの娘だった。

ロケ地
  • 一連の心中事件の一つ、油屋夫婦が縊れて見つかる木、大覚寺天神島。寺の境内らしく、和尚が役人に事情説明。
  • 早田が金さんに報告を上げる町角、大覚寺有栖川(木のカバー状の覆い付き)五社明神
  • 元闇の顔役だった六兵衛が殺されて見つかる川べり、上賀茂神社ならの小川水場。

*顔役の娘は松尾嘉代、父の六兵衛は岩田直二、六兵衛が娘の婚家まで遣わした「番頭」は吉田豊明。元六兵衛の片腕だった男は菅貫太郎、お白州でのとぼけぶりが絶品。スガカンの手下の脅迫者は西田良と岩尾正隆、彼らに逆らって返り討ちに遭った上州屋は坂口徹郎。


2009/9/25

■ 銭形平次4 第12話「幽霊からの手紙」1994フジ/東映

 朋輩の死を簡単に片付けようとする町方に反発する娘、その裏には同様に処理された姉の事件の記憶。もどかしい思いで捻り出した戯れ歌が、闇に隠れていた真犯人を誘き出す。

ロケ地
  • 料理家・菊善の女中が縊れて見つかる向島の水辺、大覚寺天神島(夜、万七が見回り中に発見)。翌朝の検分は北辺水路際で。
  • 菊善の入口、嵐山公園料亭・
  • 女中といい仲だった錺職の佐太郎が殺されて見つかる町角、御室霊場・鹿野園法輪塔脇。大窪寺裏手も映り込む。
  • 姉・お房の墓に参るお光、鵜川四十八体石仏。お光の回想、姉とともに巡礼について江戸へ向かった道、琵琶湖西岸松原。
  • 茶店でグダグダの万七と清吉、大覚寺大沢池船着(大)上に床机等あしらい。
  • お房の事件をいい加減に処理した岡っ引を見て反省した八五郎が、お光を呼び出して手をついて謝る橋、中ノ島橋
  • 「真犯人」がお光を呼び出す鹿島神社、小椋神社摂社・今宮神社
■ 世なおし奉行 第12話「八州代官殺し」1972.6.22NET/東映

 代官を殺し公金を持ち去ったのは国定忠治、という話に乗らないお奉行。妻女まで変装させて伴い、悪党の内懐に入り込み真実を看破、体の利かぬ英雄に代わり小松五郎を振るうのだった。

ロケ地
  • 岩瀬陣屋、不明(萱葺長屋門、塀は腰高な石積み)
  • 早馬が走る街道、峡谷手前の大堰川堤か。跡部能登守邸、相国寺林光院
  • 裏街道を探るお染と、赤城山を探る辰が別れる街道、保津小橋か。
  • 忠治らしき渡世人をつける辰、穴太の里を見遣る山道。
  • 沼田から太田へ向かうお染の駕籠、中山池畔。
  • 田部井村名主屋敷、不明。
*国定忠治は成瀬昌彦、彼の面倒を見る妾は長谷川待子。忠治を仇とする安五郎は横森久、黒幕は浜田寅彦。ニセ忠治は波田久夫でナカマに福ちゃん。
*監督/松尾正武、脚本/比佐芳武

2009/9/24

■ 銭形平次4 第11話「奇妙な約束」1994フジ/東映57

 掏摸一家の哀話。勘当息子は親と嫁を思い、まとまった金を残そうとして命を落とす。残された元女掏摸は、亭主の仇を討つため、封印していた神技を解き放つ。

ロケ地
  • 平次たちが今は堅気の掏摸親子と出会う神田明神、上御霊神社本殿。
  • 親子が「勘当息子」を見かける帰り道、大覚寺五社明神。彼が女に無体をはたらく船頭を止めているところ、万七が出て暴れる船頭を捕縛。
  • 所払い中の勘当息子の死体検分、嵐峡汀。簀巻きが網にかかり。
  • 万七から掏った十手を隠してあった石垣、不明(田んぼの土手、竹林際)
  • 解き放ちになった船頭が、割符を掏られたことに気付かず上総屋と会う鴉のやしろ、鳥居本八幡宮。舞殿まわりで展開、ラス立ちもこの付近。
■ 世なおし奉行 第11話「空に消えた五千両」1972.6.15NET/東映

 金座から新鋳小判が盗まれ、責任者は腹切り。企みに使った「仲間」も始末し、知行地に逃げ込んだ卑劣漢を、八州たちは許さない。

ロケ地
  • 跡部能登守邸、相国寺林光院。急を知らせる金座役人が騎馬で大通院塀際をやってきて開門を呼ばわる。ここへ犬の散歩から帰ったお奉行が何事と声を掛ける…犬が前のと違う?多頭飼いか。
  • 金座蔵、彦根城西の丸三重櫓。盗金運搬方法を検分する際の「下の川」は彦根城濠。このとき奉行の想像で出る、船がゆく掘割は不明(蔵立ち並び)
  • 行徳代官所、不明(西本願寺大玄関門に似る)。辰が聞き込む浜辺は琵琶湖西岸(遠景に三上山)
  • 船頭の死体が見つかる間道、琵琶湖河口州(州の先端は映さず、道に見立て)
  • 常陸へさして街道をゆく、切腹した取締役の恋人・お鶴、不明(山道や水辺)
  • 瀕死のお鶴を見つける早瀬たち、中山池。汀に倒れているお鶴を、鶯橋から見かけて駆けつけ。
  • 現地へ赴くお奉行をつけ狙う一味の者ども、琵琶湖岸。浪人と対峙するシーンでは崩れた(?)石積みや島影(?)が見える。
  • 旗本・園田兵部知行地入口の柵、若森廃橋たもとにあしらい。チャンバラは橋上で。
*お鶴は加賀ちか子、絵図面を要求した腐れ縁の軽業師は木村元、裏で糸を引いていた旗本は古田輝男、手下の強面浪人は五味竜太郎。
*監督/松尾正武、脚本/高岩肇

2009/9/23

■ 銭形平次4 第10話「お静の秘密」1994フジ/東映

 お役目に忙殺される夫を案じたお静が、とんだ騙りに引っ掛かってしまうエピソードを配し、平次が追う難しいヤマを描く。お静が間男と邪推して動く万七が賊を焦らせる要因になったり、笹野さまがお静に詫びたりと、賑やかな一話。

ロケ地
  • お静がお参りに行き騙り女に引っ掛かる神社、梅宮大社。お参りは本殿、大凶ばかり入った御籤を引かされるのは東側の建物。後段、万七が尾行する際には、神苑の門を出てきたところが使われ、右へ行けば浜町、真っ直ぐなら明神下の設定。
  • 笹野さまがお静に事情を話し詫びる屋形船、広沢池東岸。池側から船越しに東岸を見る趣向。このとき回想シーンで出る、夜釣りの際怪しの一団を見掛けた海岸は琵琶湖か。
★ 「火天の城」拝見、ロケ地覚書。封切2009/9/12
  • 信長が又右衛門に築城を命じにやって来る熱田神宮境内の普請場、下鴨神社馬場。河合社脇に普請中の建物をあしらい。
  • 棟梁・岡部又右衛門邸の土間、鴻池新田会所・本屋下台所。
  • 又右衛門配下の衆が瓜を洗い食む川、日吉大社・走井橋下の大宮川。
  • 既存建築物をスケッチする又右衛門、東福寺三門。
  • 岐阜・稲葉山麓の信長の居館、篠山城大書院。南面の広場を使う。
  • 杣人頭が又右衛門を案内する木曽谷の一風景、保津峡落合巌。
  • 織田の軍勢が渡渉する川、又右衛門の妻が糸を晒す川、安曇川か。
  • 又右衛門の妻がお百度を踏むやしろ、近江か。
*福ちゃん、木曽谷の杣人頭配下で登場。檜を密かに運び出す段で皆に指示する力強い台詞あり、又右衛門に亡き主の文を届ける際は押し黙って画面隅に控える。
2009/9/22

■ 銭形平次4 第9話「殺しの絵図」1994フジ/東映

 親しくしていた平次に向けて、己が辻斬りだいうとメッセージを送り続けた浪人。愛する人のため命を賭けた彼の行為が、痴れ者の差し金による無駄死にと知った平次は、無礼討ち覚悟で談判におよぶ。

ロケ地
  • 辻斬りに殺られた植木職人の勤務先に聞き込みの平次、植藤造園(萱葺民家)
  • 津山藩上屋敷、大覚寺大門。張り込みの万七たちは御殿川右岸から監視。
  • 子らに稽古をつける寺子屋の先生の神永(元津山藩士)仁和寺観音堂脇。平次が来て津山藩の内情を聞こうとする。
  • 御側室と神永が会う池之端の待合、不明(料亭ふう入口)。そこからの帰り道、恋人だった御側室との昔を思う神永、不明(神社参道か、石畳の坂道で両側に石の玉垣)
  • 神永の自刃後、うまい芝居だったと笑う御側室と藩勘定吟味役、回想シーンで出る神永と菊江が再会した墓参の帰り道、不明(神社か)
  • 藩重役から許しを得て「密会の待合」に駆け戻る平次、渡る朱橋は小椋神社参道・大宮川に架かる太鼓橋。

2009/9/21

■ 銭形平次4 第8話「百鬼夜行」1994フジ/東映

 夜な夜な現れて市民を震え上がらせる一団は、奪われたお宝を求める盗賊の残党。盗金を掠め取った臨時雇いの下っ引は、その事件で無実にも関わらず捕まり処刑された男を擁護できず、贖罪の日々を送っていた。

ロケ地
  • お艶とお千代が営業の縁日、神護寺石段下に露店等あしらい。
  • 屋台蕎麦の親爺が「死人の群れ」に襲われる夜の町角、大覚寺閼伽井前。屋台は護摩堂裏手に。
  • 音蔵が堂守をしている閻魔堂、不明。お堂はセットだが、門(内側)と外観が出てきて、このシリーズでも頻出のクリーム色五本線入り塀のアレ。お千代の父の墓もここと思われる、竹林際の塚。
  • 蕎麦屋の親爺と同様、深川八幡の金を盗った賊に摘発に参加していた下っ引だった、今は錺職の男が殺されて見つかる新堀河岸、嵐峡
  • 張り込んでいた保科のダンナたちの持ち場、広沢池東岸。岡っ引殺しが発生。
  • 八丈島で手下に殺される賊のかしら、保津峡落合巌。
■ 水戸黄門40 第9話「はぐれ老公、お宝探し」2009.9.21TBS

 お供とはぐれた老公だが、滑落にもめげぬばかりか、出会った山賊をねじ伏せてお供にし、盗っ人の隠した財宝を求めて山を彷徨。その金をめぐっては、善悪入り乱れての騒動が持ち上がっているのだった。

ロケ地
  • 八兵衛が見る、悪党に迫られ老公崖落ちの悪夢、保津峡落合落下岩
  • 老公失踪の理由を忖度する助格たち、エピソードに出る街道や茶店は谷山林道
  • 鳥の巣の雛を見ていて崖から滑落する老公、谷山林道か。落ちた先は保津峡落合河口で、桟道の巌から「山賊」の二人が現れる。
  • 格さんが雲助から娘を助ける林、不明。
  • 弘前城、本物の天守をイメージに。
  • ヤクザの親分をおだてて盗賊の話を聞き込む老公、清滝河原
  • 村人に老公の行方を尋ねる格さん、普済寺総門前。
  • 格さんに女掏摸がついてきてしまい、賊一味に二人して捕まる林、不明。
  • 隠し金の地図を見ながら目印のお堂を見遣る老公、神護寺地蔵院。地図を持つ手のみ出て、老公たちがいる場所は別。このあと行く山道や空濠に見立てた石積みは不明、このあとの洞窟や坑道はセットにスイッチ。
  • 格さんが脱出すると表で助さんらが賊と格闘中の林、不明。
  • 格さんがおゆきと別れる街道、不明(林道)。老公らと合流する街道も不明。
*父を捜す女掏摸のおゆきは勝野雅奈恵。助さんと意気投合する遊び人の政吉は影丸茂樹、実は密命を帯びた津軽候の係累。賊とつるんでいた盗賊奉行は坂西良太、賊は片桐竜次。老公のお供になる山賊は加藤満と有薗芳記、実は逃散百姓。ヤクザの親分は草薙良一。
2009/9/20

■ 遠山の金さん 第48話「化け狐が喰べた九人の遊女!」1983テレビ朝日/東映57

 連続遊女誘拐の裏には人身売買組織、黒幕の浦賀奉行は役職を利して悪事をはたらくほか、得た資金を猟官運動に注ぎ込もうとしていた。悪党の言いなりになって手先をつとめた青年には、彼を思う妹の心を承知のお奉行が大甘の処置。

ロケ地
  • 蜆採りのお幸、罧原堰堤下川中
  • かどわかされた遊女が死体で見つかる大川、罧原堰堤下河原
  • かどわかし男を追う金さんとお竜、日本堤は大沢池堤か(ぼんぼりあしらい、夜間)

*兄妹は内田喜郎と松村和美、彼らの隣に住む元吉原の大工は堀田真三。浦賀奉行は北原義郎、腹心は成瀬正、雇われ浪人は高並功や阿波地大輔に小峰隆司。


2009/9/19

■ だましゑ歌麿   2009.9.12テレビ朝日/松竹

 愛してやまぬ女が惨殺され、身も世も無く嘆く歌麿。行きずりの犯行に見せかけた殺しには、深い謎があった。
切れ者の南町同心が捨て置けず乗り出すものの、自身のポジションも替えられ、しまいにあわやの危機に陥るが、謎の仮面が彼を救う。

ロケ地
  • 花見客で賑わう茶店の看板娘をスケッチする歌麿、今宮神社門前茶屋・一和。いろいろ描く場面のうちのひとつ。
  • おりよのむごたらしい死体が見つかる湿地、広沢池かセットか。
  • 近江屋から押収された絹が焼き捨てられる川端、大堰川河川敷。原作設定では両国橋袂の河原。
  • 蔦屋の使いが栃木へ向かう街道、山室堤道。歌麿が滞在している一心和尚の寺(栃木・上町の近竜寺)、山門は普済寺、お堂は神光院中興堂
  • 仙波が江ノ島へ調査に赴く段、イメージに江ノ島富士山。帰り道、巡礼に化けた刺客(消される方は福ちゃん)に襲われる山道は谷山林道。原作設定は、鎌倉街道を避けて行く、戸塚へ通じる間道。また、福本先生の設定は痩せた侍くずれ。
  • おこうに言われた通り池之端の茶屋へ赴く仙波、大覚寺大沢池畔。見遣る対岸の「茶屋」は望雲亭
  • 歌麿が滞在する箱根の家(掛け流しの樋等あしらい)酵素民家セット。
  • 仙波の朋輩・安井同心が闇討ちに遭う川べり、上賀茂神社ならの小川
  • 栃木へ赴く春朗、休む茶店は山室堤下の畦道にあしらい。足を伸ばし一心和尚の寺へ向かうくだり、渡る橋は摩気橋、寺は先に出た通りの普済寺神光院中興堂
  • 江戸へ戻った春朗が仙波と話す段で出る歌麿の立ち回り、琴滝前。原作では、暴れ者だった栃木での少年時代。ドラマでは仙波の想像という形をとり、「手下」を屈服させる「今」の歌麿の立ち回り。
  • 仙波が火盗長官の前で芝居を打ち、「犯人」を誘き出す稲荷のやしろ、随心院裏手林。
  • 箱根へやって来たおこうと会う歌麿、沢ノ池東岸汀。
  • 歌麿が「黒幕」の手勢を誘き出す下谷鎮守の杜の無縁塚(原作設定は八丁堀近くの玉円寺)鳥居本八幡宮広場。

2009/9/18

■ 銭形平次4 第7話「鏡の向う側」1994フジ/東映57

 捕物の際、庭の蹲に落ちた銭を拾ってくれた娘。生来体が弱く外へも出ぬ娘の、淡い恋の芽生えと終わりを、ほろ苦く描く。

ロケ地
  • 離れの普請に来ていた大工の三吉がお嬢様を連れ出す水辺、大覚寺放生池堤。おぶって来て、護摩堂に腰掛けさせる。捜しに来た父親を平次が制するのは放生池畔。
■ 世なおし奉行 第10話「夕日の宿場」1972.6.8NET/東映

 弟を島流しにされた男は、早瀬に怒りをぶつける。身内を思う心に情をかけようとする早瀬だが、猛った悪党は凶行を重ねるばかり。しかしたった一人、その男の情婦だけは早瀬の心を受け止め、感謝して死んでゆく。

ロケ地
  • 政五郎が早瀬を呼び出し押し包もうとする河原、犬飼川下河原橋下。
  • 政五郎たちがアジトにしている寺、丹波国分寺。境内に昔あった建物を屯するお堂に使い、見張りが大銀杏の下にいたり、お染が身代金交渉に来る際に門前の畦道も使われる(はさ木映り込み)
  • お染が身代金を隠していた祠、大覚寺天神島。お染と仲沢の危機一髪にお奉行登場、ここで立ち回り。
*政五郎は睦五郎、大水から助けた縁で妾となったお町は真屋順子。アジトの寺へやって来て政五郎の弟の死を知らせる島抜けの男たちは小林勝彦・上田忠好・阿波地大輔で、政五郎の乾分は須永克彦。お町を案じる番太の爺さまは明石潮。
*舞台の宿場設定は明瞭に語られず。番太の爺さまがお町と政五郎の馴れ初めを述懐するくだりで、破堤した川を「ともえがわ」と発言←巴川なら矢作川水系や静岡の川があるがこれらは関八州ではないので×、しかし栃木の巴川は訓が「うずまがわ」。
*監督/井沢雅彦、脚本/松村正温

2009/9/17

■ 銭形平次4 第6話「四番目の男」1994フジ/東映57

 凶賊を警戒中に浮かぶ、押し込み先に世話を焼く妙な行商人。富商が生き別れた娘を引き合わせる話は、果たして盗めのためのつくりごと。しかし、酷い行為を嫌う優しさが奇縁を呼び、一人の少女に幸をもたらす。

ロケ地
  • 亀八が辻占売りのお直から籤を買う神社、車折神社参道。
  • 亀八が古着屋で求めた衣装の使い道を指摘する平次、仁和寺九所明神
  • 衣は自分のものでないと飛び出したお直を捜す湊屋の主従、車折神社境内。
  • 亀八がお直を見つける祠、中山邸参道にあしらい。直後賊どもが現れ、亀八を刺す。
  • 逃げたお直が身を隠す神社、今宮神社稲荷社。見つかり囲まれるシーンや捕物は高倉脇や稲荷社まわりで展開される。
  • 事後、亀八の墓に参り大吉入りの辻占煎餅を供える「お信」、不明(高台か、五輪塔や宝筐印塔など見える)
■ 世なおし奉行 第9話「一網打尽」1972.6.1NET/東映

 島帰りの若者が襲われ、その父も殺られる事件の裏には、大物が蠢く気配。お奉行は、勤勉な代官を使嗾して山狩りを続けさせ、若者を危険から遠ざけ、悪党が一堂に会すのを粘って待ち「一網打尽」に討ってとる。

ロケ地
  • 八王子や青梅付近の街道筋、野面、ほぼ不明。谷地田や棚田が多く使われ、溜池端も出てくる。山狩りの一部、御室霊場か。代官所役人と頓珍漢なやりとりをする山川浪人のくだり、天王神社前。
*御用商人をとっかえひっかえの「システム」に陥れられ島送りになった青年は工藤堅太郎、彼の父の面倒を見てくれていた娘は菊容子。青梅の材木商を操っていた江戸の目明しは福山象三、黒幕の材木奉行は織本順吉。山川のダンナは左右田一平、彼にからむ代官所の役人は香月凉二。
*監督/井沢雅彦、脚本/結束信二

2009/9/16

■ 銭形平次4 第5話「最後の賭け」1994フジ/東映57

 親の仇を求める、賭け将棋師の娘。彼女の勝負相手の男が殺され、懐中から出てきた曰く付きの駒が、隠れおおせていた大悪党を燻し出す。

ロケ地
  • 旅の棋士・文吉が殺されて見つかる川端、広沢池東岸(現場は別、投棄場所)
  • 駿府へ帰る芝居の加代の前に現れ、殺そうとする浜田屋、山室堤
■ 世なおし奉行 第8話「馬鹿の置きみやげ」1972.5.25NET/東映

 代官所が襲撃される事件が発生、もちろん犯人はたちまち手配となるが、行動には充分な理由があった。そして乗り出してきたお奉行により、代官所に不正に蓄えられた大量の米が見つかり、悪代官と一味は一巻の終わり。

ロケ地
  • 北山代官領イメージ、穴太の里を高所から遠望のショットと、里の家居。
  • 矢吹村名主屋敷、民家(北面を主に使用、現在と少し造作が異なる)
  • 案内のため早瀬に付けられた名主の甥が村娘・おゆきに言い寄る道、不明(小橋架かる山裾の地道)。おゆきの家、不明(山裾の大きな家、ちょっと荒れた感じ)
  • 跡部能登守邸、相国寺林光院門。
  • ドモ常が立てこもる若夫婦宅、不明(簡素な家、出たところに切り通し。裾は石積みで石仏の龕あり、「天を斬る」でも頻出のアレ)
  • 立てこもりが続き、夜明けのイメージは流れ橋か。
  • お奉行を殺ることにした代官と一味がゆく山道、中山池堰堤か。
  • 罠と知りつつ山へ向かうお奉行に駆け寄り、過分の代金を返すおゆき、不明(谷地田の道、近くに家の設定で、棚田で作業の爺さまが映り込む。ここに似た家と萱葺民家も映り込み)
  • 代官がお奉行爆殺を目論む山道、林道か(切り通し)
  • 目こぼしで釈放された清吉がおゆきと再会し村へ走ってゆく道、不明(高い石積みを裾に持つ塀際、先に出た民家の近所か)
*代官所襲撃の主犯・ドモ常は高木均、及び腰の仲間・清吉は河原崎建三。村を逃散した清吉を思い続けていたおゆきは水原麻記。代官とつるんでいた名主は永野達雄、甥の岩松は曽根晴美。立てこもられる家の若妻は金井由美。悪代官は幸田宗丸、妹を代官の妾にしてドモ常の縄張りを盗ったヤクザは谷口完。
*監督/松尾正武、脚本/松村正温


■ 影同心 第3話「鐘に怨みの殺し節」1975.4.19毎日放送/東映

 恨みをのんで縊れた娘を見た勘平は、ぼうぼうと怒りに燃え突っ走る。きつい取り立てに加え、証文改竄までして人々を苦しめていた金貸し、その裏にいる巨悪の存在はおとら婆さんが教えてくれる。

ロケ地
  • 勘平が源太に指令を出す水辺、二回とも広沢池東岸。源太がおようの愛人の浪人を尾行する道は大覚寺大沢池堤。
  • お佐知がおようを連れて岡場所から逃げるくだり、広沢池東岸大覚寺五社明神(ここで捕まり、おようは打擲され死に至る)
  • おようの死を知った桜井浪人が、何もかもブチまけると奉行所へ向かう道、大覚寺大沢池堤か。お佐知の示唆でこのことを柳田に告げに走る源太、相国寺方丈塀際。知らせを受け、奉行所の外に出て桜井を待つ柳田、大覚寺明智門
  • 鐘撞きの元締が殺されたと奉行所を走り出てくる小田、大覚寺明智門(御殿川の「欄干」越しの面白いアングル)。このあと小田が走る塀際は不明。
*鐘撞きの元締・仙右衛門は菅貫太郎、阿漕な鍵屋は北村英三。強面の用心棒は五味竜太郎、鐘撞き男は川谷拓三。鍵屋の女郎・おようは八木孝子、彼女のため書類改竄で金を作る桜井浪人は剣持伴紀。冒頭の首吊り娘は渡辺やよい。
2009/9/15

■ 銭形平次4 第3話「呪われた女」1994フジ/東映

 凶賊・髑髏組が横行、引き込みの気配あり。事件に見え隠れする娘には果たして裏あり、盗っ人に育てられた恩と恋の狭間で苦しむ、哀れな魂であった。

*ロケなしセット撮り。賊の首領が使う吹き矢は、一発で効く強烈な武器。

■ 銭形平次4 第4話「喪服の花嫁」1994フジ/東映57

 病弱で子の無い富商の主、持ち上がる騒動は二段構え。見たままの悪党と、忠義面の狼と、辛い境遇から抜け出したかった娘と、総じて闇に消えてゆく。

ロケ地
  • おゆみと所帯を持ったその夜に佐吉が殺される神社、大覚寺天神島
  • 佐吉の墓(埋葬シーン)宝塔寺墓地(多宝塔映り込み)。おゆみに話を聞く茶店は本堂脇の坂の南側にしつらえ(このとき塔は映らず)
  • 山城屋の番頭(主の甥、暫定後継者)がごろつきにおゆみ殺しの前金を渡す神社、吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居下。おゆみ殺しをしくじった夜、番頭を待つごろつきは本殿前(後段の回想シーンでは番頭が三高碑への段を降りてくる)。番頭の死体が見つかるのも、ここの参道脇。
  • おゆみと手代を呼び出し悪事を指弾する平次、吉田神社竹中稲荷参道〜本殿。

■ 世なおし奉行 第7話「浪人を追え」1972.5.18NET/東映

 善代官が年貢軽減を願う書状をお奉行に、これが悪党の手に落ちすわ失脚の危機。しかしお奉行泰然と構え、黒幕が動くや電光石火で抑えにかかるハイパーぶり。悪党はあたふたと言い訳し、お奉行の皮肉たっぷりの啖呵を浴びせられるのだった。

ロケ地
  • 浪人たちが上郷代官所手代を襲い懐中物を奪い取る墓地、不明(山上の墓地?)。出てきた浪人に不審を抱く山川浪人のくだり、街道は竹林際で六地蔵あしらい。
  • 仲間を捨て抜け駆けした浅田浪人がゆく坂、不明。江戸入りしてほくそ笑みながらお奉行の屋敷前をうろつくのは相国寺林光院前。
  • 事後、早瀬たちが行く街道(辰が柿の出所に嫌味を言われる)、不明(切り通し崖道、下の林は植林杉。眼下に棚田、遠景は湖畔の平野っぽい)
*行商を生業にしていて医術の心得もある、どう見ても万平ダンナか裏通り先生な山川浪人は左右田一平。気の毒な代官所手代は柴田p彦、恋人の旅籠女中は武原英子。ごろつき浪人の首魁・浅田は五味竜太郎、仲間に玉生司郎など。浅田が昔仕えていて、今回奉行失脚のネタを持ち込まれる旗本は外山高士。
*監督/佐々木康、脚本/結束信二

2009/9/14

■ 世なおし奉行 第6話「二つの脅迫状」1972.5.11NET/東映

 将軍に見初められた腰元には既に恋人がいて、悲劇が起こる。お家安泰のため横車を押した父の行為は結局誰の為にもならず、お奉行は良き碁仇を失う。

ロケ地
  • 志津が呼び出された千住手前の茶店、北嵯峨農地林際の地道に小屋あしらい。ここで迎えの駕籠に乗せられ行く水戸街道、北嵯峨竹林際。
  • 取手宿の医師・玄斉宅、不明(萱葺)。玄斉と侍が「簀巻き」を捨てる池、広沢池東岸
  • 取手へ向け街道をゆく仲沢と辰、広沢池西岸・農地際の道。このあと千住の茶店へ。
  • 騙されて刺客の待つ細道へ入る仲沢たちを呼び止める、旅人姿のお奉行、北嵯峨・陵へ通じる小道。
  • 簀巻きから出た女の惨殺死体が安置されている取手代官所、民家長屋門
  • 代官所の小者が玄斉を呼んでやってくる小道、小柴垣の坂。背景に広い盆地、亀岡か。
  • 我孫子の知行地にあるお奉行の友・井関孫兵ヱ邸、民家長屋門
  • 玄斉を恐喝しようとした二人組がやって来る我孫子神社絵馬堂、大覚寺護摩堂。お奉行が医師に化けて二人から話を聞きだす。
*志津は榊ひろみ、恋人の若様は大丸二郎で父の孫兵ヱは永井智雄、用人は玉川伊佐男。
*監督/井沢雅彦、脚本/大和久守正


■ 水戸黄門40 第8話「ニセ黄門の大芝居!」2009.9.14TBS

 伝統の偽者出現モノ。最近何を見ても出ている感じな名脇役が、悪気のない偽者をコミカルに演じ、皮肉かましの劇中劇まで付いてお得感たっぷりな一話。

ロケ地
  • 市川光右衛門一座の殺陣の稽古、大堰川河川敷。ここで「助角」以外逃亡。
  • 農家から食い物を盗り、隠れて食う光右衛門たち、酵素民家セット前竹林。ここから逃げてきた光右衛門が老公一行と出会う茶店、酵素ダートか。
  • 岩手山イメージカット、本物。盛岡城、山形城東大手門
  • 光右衛門を老公と誤認し平伏する町奉行たち、酵素河川敷川べり。
  • 老公は大おじい様ではないと笑って指摘するお鶴、酵素川べり。
*大昔に尾嶋屋を出奔した先々代の兄な光右衛門は笹野高史、尾嶋屋現当主のお鶴は松下恵。角兵衛は篠塚勝、助八は北山雅康。尾嶋屋を狙うライバルの背後にいる黒幕の家老は伊吹剛、別に悪党でない小役人じみた町奉行は井上高志。
2009/9/13

■ 大江戸風雲絵巻 天の眼  大曽根辰保監督作品  1957.4.16松竹

 家治の治世、天災による天明の大飢饉に加え、田沼の腐敗政治が極まり怨嗟満ちる。田沼父子に家宝を奪われ辱められるも必死で耐える旗本、金持ちから盗って民にばらまく義賊、田沼の手先に父を殺されて覚醒し暴動の急先鋒となる青年など、魅力的なキャラクターが活躍。運命の日は神君の命日、殿中大廊下で解き放たれた鬱憤は、田沼時代に終止符を打つ。折りしも日輪翳り蝕、城の外では田沼とつるむ豪商が内外から襲われていた。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、不明(濠と外郭)
  • 狩りの野、不明(林、林道?)。佐野、意知に獲物奪われ。
  • 佐野が田沼の手先に襲われる門前、セットか。その後逃げ込む玄斎の寺は明らかにセット。
  • 運搬中の米俵を襲う暴徒、不明(参道か、際には松並木)
  • 総触れの太鼓鳴るなか家を出てゆく佐野、不明(朝靄の林)
  • 世直し大明神として参拝者絶えぬ佐野の墓、本法寺本堂脇にあしらい。鐘楼の西側へ南北に塀をこしらえてあり、民衆は仁王門から石畳を来る。蔵も塔も映りこんでいる。

2009/9/12

■ ひばり十八番 お嬢吉三  佐々木康監督作品  1960.4.26東映56

 キャスティングゆえ、三人吉三は小悪党ではなく、お嬢には特殊設定がなされていて結末も黙阿弥の原作とは異なるが、ラストシーンは「大川端庚申塚の場」で締められる。
 お嬢は男装しているものの、見る者が見ればすぐに女とわかる設定で目的は父母の仇討ち。他の「吉三」とは同じ女性を助けるため金の工面に走る段で出会い、事情が知れるや意気投合して義兄弟の杯を交わす運び。お嬢がたしなめた掏摸の若者の素性は、見え見えの筋立て。肝心の仇の秘密は、始末された元の仲間が死に際にべらべら喋り、三人吉三におまけもついてワルの巣に殺到、討ち果たす。そして事後、打ち揃って「三人吉三廓初買」の上演を見るが、舞台にもひばりがいて「月も朧に白魚の篝も霞む春の空…//…こいつは春から縁起がいゝわえ」。

ロケ地
  • 祭文売りのお嬢と、掏摸の三次が出会う湯島天神境内、長岡天神境内に露店あしらい。背景に八条池と錦水亭の東屋。間部源之進がトラブルを起こすおとせ茶屋はセット撮り。
  • 若年寄・神永備前守の意を受けて相模屋を見張っていた同心が殺されて浮く品川河口、不明(映るのは水面のみ)
  • 勘定奉行・有馬駿河守邸、仁和寺本坊表門をナメて大玄関。すぐセットに切り替わり、相模屋が抜け荷目こぼし料の「菓子箱」を渡すシーンに。
  • 駕籠舁きコンビの助十と権三がおとせの難儀を知らせに走るくだり、お坊吉三がダメで和尚吉三の吉祥院へ急ぐ道筋、不明(形の不自然さからセットと思われるが、屋根の歪み具合など絶妙)
  • 水辺をゆく三次(歌入り)、広沢池東岸か。このあと夜鳴き蕎麦屋で生き別れの姉のことなど話し涙ぐみ。
  • お嬢が語る昔話、父母亡き後弟と二人彷徨ったあげく別れ別れになった街道、不明(山道、棚田、神社、里を見下ろす道など)
  • 備前守に呼び出された有馬が相模屋と徳松を始末する屋形船、不明(池か川か、湛水域。護岸が見えている)

2009/9/11

■ 銭形平次4 第2話「吉凶ちょうちん」1994フジ/東映57

 富商の急死が巻き起こす騒動。総領息子は勘当中、きっつい後妻、左前の本家と、ずらっと揃う要因。見苦しい騒ぎのあと、故人の情が明らかになりめでたく締められる。

ロケ地
  • 茜屋の法事が執り行われる寺、粟生光明寺阿弥陀堂(内部を使用)。本家の大旦那が平次に相談を持ちかけるため呼び止めるのは渡廊(話す室内はセット撮り)。勘当息子の乱入後、夜になって寺を出るくだり、番頭が平次に提灯を渡すのは石段上部。寺の名については、劇中「こうさいじ」と出てくるが、築地光西寺か深川猿江町の広済寺か。
  • 後妻が殺されるやしろ、大覚寺五社明神。舞殿に扉あしらい。今回は東面に向拝まで取り付けられている。後妻は鈴の引き布で括られ吊るされて見つかる。
  • 後妻の葬儀のあと、悪事を暴露された大旦那が逃げ込む墓地、二尊院墓地
■ 世なおし奉行 第5話「人別帳秘話」1972.5.4NET/東映

 唐丸破りの青年を追って、早瀬たちは彼の故郷へ。なにやらキナ臭い情勢に青年の安否が気遣われるが、当人は意外なところに留め置かれているのだった。

ロケ地
  • 内藤新宿で唐丸から逃げた卯之助、探索の役人が釣り中のお奉行に目撃情報を聞く水辺、不明(中腹の溜池)
  • 青梅街道をゆく辰、本梅川堤。このあと仲沢の待つ青梅宿の旅籠へ。
  • 上成木村番所、藪田神社社叢脇に小屋あしらい。この前に映る領境の柵も神社脇。
  • 上成木村・村名主邸、民家長屋門。続きの塀が印象的。
  • 旅籠の女中・おいちに卯之助のことを話す仲沢、宿の裏で洗い物の小川は下鴨神社泉川、川のほとりに「塀」あしらい。
  • 名主に案内させて八王子石灰採取場を見に行く早瀬、湖南アルプスか。
  • お奉行宅で事態を知って出奔した卯之助が馬をやるルート、本梅川堤(左岸)藪田神社参道〜藪田神社社叢脇小径(領境の柵)本梅川若森廃橋本梅川堤(右岸/狙撃され落馬、法面を滑落)
  • 卯之助の亡骸が見つからないので村中で捜索のくだり、藪田神社前田地。村の衆が干し藁を突き刺して調べているところへ、神社のほうからおいちが駆けて来る。
  • 卯之助が隠れている小屋、下鴨神社泉川畔に小屋あしらい。代官の手勢と立ち回りの際には、石柵なども映り込み、泉川ドボンもあり←流される演技が見もの。
  • 卯之助とおいちに朗報を待てと告げて当地を去るお奉行たち、走田神社社叢脇。導入は北西方向からロングで。去ってゆく道は神社前の畦道を西へ。神社は映らず。
*冤罪を着せられた卯之助は住吉正博、息子の人別を戻す件で名主に持ち山を狙われた父は飯田覚三。おいちは葉山葉子、道案内をしている父は北見治一。村名主は武藤英司、不正行為でつるむ代官は高木二郎。
*監督/荒井岱志、脚本/飛鳥ひろし

2009/9/10

■ 銭形平次4 第1話「夜歩き観音」1994フジ/東映

 物騒な事件に見え隠れする仏像は、復讐のシンボル。なかなかに曲者な観音様は、万七に捕われたりもう一体出てきたり。

ロケ地
  • お竜が易占の店を出す縁日、大覚寺五社明神
  • 曰くつきの「観音」の祠、不明(林の傍)。寺の本堂は神光院中興堂で内部も使用(奉納額が納められている場所等はセット併用。寺名は「じょうほうじ」と劇中発音あり)
■ 世なおし奉行 第4話「関八州罷り通る」1972.4.27NET/東映

 子雀を思う親心、でお奉行大活躍の一話。殺人鬼を取り逃がしたり、鑑札入りの財布をやられたりと、失態続きの早瀬と仲沢。膠着状態のところへやって来たお奉行は、問題をみんなまとめて片付けてしまう。

ロケ地
  • 辰が駕籠舁きらと野博打の鎮守、鳥居本八幡宮。ニセ八州の相馬が小金をせびりに乱入するが失敗、皆が去ったあと絵馬堂(舞殿に扉あしらい)から人鬼がうっそりと出てきて、相馬の背を眺めにたりと笑う。
  • 相馬が団子を食い逃げするところへ人鬼が出て脅す神社、小幡神社本殿。脇参道が映り込む。
  • 押し入り先に決めた旅籠の情報を人鬼に伝えに来る相馬、大覚寺五社明神
  • 仲沢が相馬と出会う街道筋、仲沢が来た道は山麓(?)の地道、分岐道は谷地田の道で小橋架かり、道隈に茶店あしらい←ここに相馬がやって来てタカる。
  • 人鬼が黒沼の吉兵衛を斬る橋たもと、犬飼川下河原橋
  • 人鬼の消息を村人に聞く早瀬、不明(民家塀際、母屋は萱葺に軒瓦を出したつくり。近くに山裾が見えている)
  • 解放してやった飯盛女たちと別れる街道(音羽村へ二里三町の道標)走田神社社叢脇(北望・南望両方のアングルが出て、北望のそれにははさ木が映り込み、南望の絵ではお奉行たちの背景に現存の民家が来る/2009年現在)
*辻斬り押し込みでお手配の桶川人鬼は天津敏、彼に頼みもしないライバルの首を持ち込まれるヤクザは山岡徹也。ニセ八州の相馬金八郎は長谷川明男、実は百姓の三男坊。
*監督/佐々木康、脚本/松村正温

2009/9/9

■ 銭形平次3 第17話「赤い櫛」1993フジ/東映

 ライバルを次々消してゆくヤクザ、手を貸す鉄火肌の女は何故か岡っ引を辱めるが、それには哀れな事情があった。己が胸に全て呑み込む、万七親分がカッコいいお話。

ロケ地
  • 茶店で休み、前の水辺に佇み物思うお小夜、大覚寺大沢池畔。
  • お小夜の母の墓に参る万七、神護寺境内か(山中、崖際。設定は信州)
  • 成銀のかしらがお小夜にもう一度手を貸せと迫る町角、大覚寺東塀際。塀の向こうに宸殿が霞む。
  • 天神一家の貸し元たちが殺されて見つかる水辺、大覚寺天神島
  • お小夜が万七を呼び出す長閑寺境内石段下、神護寺石段下。
  • 万七宅から帰った平次がやって来るお静の待つ神社、松尾大社本殿前。
■ 世なおし奉行 第3話「狼どもの夜」1972.4.20NET/東映

 火事で解き放ちになった賊は戻らず、江戸を出て犯行を重ねる。山へ逃げたこやつらが、悪いことにゴロツキ浪人と出会ってしまい、合流して最悪。さらに、事に当たる代官はコチコチの堅物で、早瀬らを困らせるのだった。

ロケ地
  • 跡部能登守邸、相国寺林光院。お奉行が町奉行を伴い戻ってくる段では式台玄関、ラスト代官が詫びに来る段では門が映る。
  • 立てこもりの山、不明。谷川や山小屋。
  • 山内代官所、不明(民家長屋門。道から坂上がったところに門、下の道の向こうに谷地田のような地形がチラリ)
*頑固代官は島田正吾、賊の人質にされてしまう娘は松木路子、山小屋の猟師の娘は梶三和子。浪人は田口計や平沢彰、賊は富田仲次郎ら。町奉行は田崎潤。
*監督/松尾正武、鈴木兵吾


■ 影同心 第2話「罠かけ殺し節」1975.4.12毎日放送/東映

 阿片密売のキーマンが殺され、大元には手が出せず。しかしお奉行から「黙示」、三人は不謹慎かつ危なっかしい手段で、悪の根を引きずり出す。

ロケ地
  • 女の阿片中毒患者と右近のシーン、不明(池端)
  • 南町奉行所、大覚寺明智門。御殿川に欄干あしらい、川べりの石柵は無し。
  • 藤七に偽装した囚人を運び込む医師宅、不明(スロープが確認できないが、おそらく「また又三匹が斬る!」4話のアレ。長屋門のほか外塀がけっこう映る)
*藤七の娘は武原英子、藤七殺しの家の長男な恋人は工藤堅太郎、彼の親爺は佐藤慶、後妻は谷口香で連れ子は小野川公三郎。医師・了庵は西山嘉孝。
2009/9/8

■ 銭形平次3 第15話「ひょうたん供養」1993フジ/東映

 好き者の冗談に見えたイベントには、子や孫を思う心が隠されていた。隠居の死の真相を解いてゆく平次、爽やかな結末に気を良くして町をゆく。

ロケ地
  • 瓢々斎が瓢箪供養を執り行う向島長命寺、大覚寺大沢池畔。
  • 寺島村の瓢々斎の寮、不明(アプローチに互の敷石あって両脇にごく低い竹柵。短いステップ上がって門、門は檜皮葺き、塀は濃いクリーム色で木の腰板。庭の池は林の中にある小さなもので、踏み石が水中に続いている。水の色は東山山麓にたくさんある、疎水由来の水を引く庭のそれと似る)
■ 銭形平次3 第16話「四人の容疑者」1993フジ/東映57

 永年勤め上げた目明しが、引退後に命を狙われる事件発生。町方は色めきたつが、捕まえた実行犯は悉くホンボシに非ず。謎は、些細な記録漏れや、ふとした言動の矛盾に気付く平次の慧眼により解かれてゆく。

ロケ地
  • 鳥越の親分を殺すと言った囚人の話を同牢だった男に聞く町角、今宮神社稲荷社前。
  • 並木さまの昔話に被る、金座から盗られた二万両を引き上げる夜の大川、セットかロケか不明。
  • 親分の留守中に長屋の床下を掘る一味、その作業を見つめる親分の若女房の回想、掘ってダメだった道端、酵素ダート。ここで親分が独り占めしたと邪推。
  • 一味を片付け、逃げたおこんを銭で仕留める平次、嵐山公園中州堀端(堀の南側には板塀をあしらい)。銭を受けたおこんは河川敷へ転落、ここへ亭主の親分が走ってくる際には水路に架けられた橋が映り込む。
  • 事後、事件のことを語り合う平次夫婦と八、お茶する茶店は今宮神社境内石畳そばに床机をあしらい。全く無関係な「殺す」と言っただけの男を、佐渡まで追って捕まえて帰ってきた万七は、東門から入り橋を渡ってくる。
■ 世なおし奉行 第2話「悲願満徳寺」1972.4.13NET/東映

 何かにつけ対立しいがみあう、隣り合う藩。その一方に将軍家の姫の降嫁話が持ち上がるが、領内に入る直前に姫は襲われ行方不明に。事件が起こったのが天領なので、お奉行の出向となる。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、姫路城天守。お奉行の「殿中でござるぞ」の前フリ。
  • 安中城イメージ、彦根城佐和口多門櫓を濠越しに。
  • 高崎城イメージ、彦根城天守を外濠越しに遠望。
  • モノ扱いの結婚について嘆き侍女になぐさめられる房姫、阪口青龍苑池泉の切石橋。
  • 姫の駕籠が襲われる山道、不明。
  • 死んだお供の供養が行われている寺、毘沙門堂仁王門下石段。役人に話を聞いて出てきた仲沢が、高崎藩城代家老の挨拶を受けるシーン。
  • 安中藩の仕業と見当をつけ赴く途中の早瀬らを襲う浪人の群れ、神社参道か。
  • 姫の亡骸発見とお奉行に知らせに走ってくる高崎藩士、毘沙門堂勅使門下坂。検分の谷川、不明(崖の木に衣引っ掛かり)
  • 谷川沿いを捜索する辰とお染、不明(河床の石は大きく、丸い)
  • 白鳥大介が姫を隠していた小屋、酵素か(小川沿いに小屋)
  • 姫を駆け入らせる満徳寺、毘沙門堂薬医門。事後、姫と話すお奉行のシーンは境内の本堂脇。
*房姫は東三千、彼女に同情し仲間を裏切る白鳥大介は伊吹剛。高崎藩城代は織本順吉、薬医門前でお奉行に斬られ、短くはあるが階段落ちを披露。高崎藩に雇われる無頼浪人の領袖は宮口二朗。安中藩の家老は西山嘉孝、老中は河村弘二、お奉行が探りに入る賭場の代貸しは藤尾純。
*監督/井沢雅彦、脚本/宮川一郎

2009/9/7

■ 遠山の金さん 第47話「悪女おらんの甘い罠!」1983テレビ朝日/東映56

 事件は阿片抜け荷の摘発、珍しく猫目のダンナのお手柄で一味を一人捕えるが、彼を熱愛する情婦はお静をさらい釈放を要求する。薄幸の女の情がお話の要諦。

ロケ地
  • 抜け荷摘発の水辺、大覚寺大沢池。早田さまはじめ南北合同の捕り方は船着(小)付近に伏せる。早田さま水落ち→風邪引きで話が進む。
  • お静が監禁される小屋、赤山禅院か円山公園か、起伏のある丘。中はセット撮りであばら家設定。
  • 捕われた銀次とツナギをとるためわざと捕縛される一味の男、喧嘩芝居は仁和寺観音堂前、塔映り込み。
  • タレコミの船頭に話を聞く金さん、大覚寺大沢池畔に漁具等あしらい。船頭を始末する銃弾は五社明神から。
  • 阿片窟、円山公園料亭か(坂の下)。設定は薬種問屋・越前屋寮。
  • 事後、おらんのことを語る金さんとお静、大覚寺天神島朱橋
*おらんは新藤恵美、猫目に捕まる情夫の銀次郎は内田勝正。黒幕の儀兵衛は山岡徹也、タレコミ船頭は福本清三で名のみクレジット。

■ 世なおし奉行 第1話「命知らずのサムライたち」1972.4.6NET/東映

 新任の勘定奉行は、老中の抜擢。骨のありそうな旗本をピックアップした跡部能登守は、最初の任務を遂行するため、急激に産出量が減っている足尾銅山へ。そこを牛耳る顔役は、お奉行の剣友の成れの果てなのだった。

ロケ地
  • 能登守登城の際の江戸城イメージ、姫路城天守
  • 足尾銅山、湖南アルプス。お奉行を威嚇射撃した又七郎が馬で駆け去る山道は、暴れん坊将軍第一シリーズのオープニングで若き上様が走る山道と同じ、巨岩をすぱっとやった切り通しのアレ。
  • おれんの酒肆で強訴の相談をしていた衆が、又七郎の手下の浪人に斬られる道、不明(田畔の道、谷地田か。六地蔵はあしらいか有りものか不明)
  • 早瀬らに助けられた一人が預けられる寺、丹波国分寺。本堂東側に建物あり。
  • 鉱山を見に行き、発破の音を聞くお奉行たち、天神川畔。背後の巨石は若布谷か。
  • 一旦江戸に戻りかけた早瀬が、又七郎の手下の浪人に軽口を叩かれる道、不明(蔵など見える里の道、片側は林。亀岡か)
  • お奉行が里人を集め役割を振る神社、不明(坂上がると舞殿、石段登って本殿へ…廣峰神社に似る)
  • お奉行が又七郎と対決の河原、天神川。大堰堤上手の河原と思われるが、河床には大きな岩が山ほどあって水量も多い。山肌は今とさして変わらず。
*地蔵の又七郎は池辺良、狡猾な小頭は川合伸旺、傀儡の代官は吉田義夫。亭主をヤマで殺された酒肆の女将・おれんは磯村みどり、早瀬と微妙なからみあり。
*監督/井沢雅彦、脚本/鈴木兵吾


■ 水戸黄門40 第7話「引き裂かれた娘の友情」2009.9.7TBS

 死んだ兄にそっくりの男を助ける村娘、思いはやがて淡い恋に発展するが、かけがえのない友との仲に齟齬を生じてしまう。一行は道に迷って村娘のところへ転がり込み、関わってゆく。

ロケ地
  • 追われる望月が駆け入り町人に変装するやしろ、鳥居本八幡宮舞殿。舞殿には扉があしらわれている。その後追っ手に見つかりドボンの水辺、沢ノ池か。
  • 中尊寺へ向かう途中迷い、漆掻きに来ていたお花と出会う老公たち、下鴨神社糺の森池跡。
  • 中尊寺参道、高山寺参道。このあと本物の中尊寺をイメージに挿入。
  • お花とお美代が望月を保護する庄屋屋敷、不明(娘たちが入る裏門と、役人が押しかける表門が出てくる。表門は「また又三匹が斬る!」4話で出たアレと思われる→門が萱葺きで前にスロープ。裏口や「塀際」には腰高な石積み)
  • お花の野良仕事を手伝う老公一行、北嵯峨農地・竹林際の畑。
  • 仙台候宛の書状を望月に渡し、当地を発つ一行、沢ノ池か。
*お花は高橋あゆみ、庄屋の娘のお美代は中丸シモン、庄屋は真実一路。悪代官は石山輝夫、つるむ悪徳商人は常泉忠道、代官を告発しようとした若侍・望月は猪狩賢二。
*八公二民とかとんでもねー設定も笑えるが、ラス立ち前に悪事を指摘する老公が憎たらしさ満点なのは笑っていいのか。

2009/9/6

■ 新選組鬼隊長  河野寿一監督作品  1954.11.22東映

 池田屋から流山まで、近藤勇を中心に新選組の軌跡を淡々と描く、静謐な作品。
大元は勤皇の志篤い「志士」を自認した近藤だが、東国武士ゆえの立場と意地は彼を望まぬ方向へ押しやってゆく。
そしていよいよ敗色濃い流山で、我が身ひとつ贄にと去ってゆく彼の背に、悲痛な呼び声が幾重にもこだまするのだった。

ロケ地
  • 池田屋の功を嘉され将軍に拝謁する近藤、二条城イメージに本物の東大手門。
  • 褒賞も出て宴の料亭、不明(門口のみ、内部はセット)。宴に出なかった沖田があぐりとゆく夜道、石塀小路。ひとり宴を抜けた近藤がゆく夜道、不明(坂に建つ家並み〜石垣際←清水か/刺客が出るが沖田が通りかかり二人して撃退)
  • 西本願寺に本営移転のくだり、屯所の門は西本願寺大玄関門で、門をナメて北小路通東望の絵が出て、今は得られない興正寺の甍が映り込む絶妙のアングル。隊士一同に伊東甲子太郎加盟を披露する座敷は不明(どこかのお堂、縁そばを僧が行き来する絵が出て室内へパン)
  • 屯所移転に関する陰口が出ていることなどを藤堂にボヤく山南、不明(池泉の切石橋、すぐ傍にお堂)。ここで、子が生まれると原田が庭を駆け抜けてゆき、次に映る塔の見える路地は東山か(塔は法観寺か)
  • 山南脱走を知らせに走る隊士、不明(大寺の回廊)。連れ戻された山南に理由を問うくだり、天竜寺方丈。隊士一同整列した前に山南が立ち、縁側から近藤土方が見下ろす図、隊士は池端・近藤は方丈西縁。
  • あぐりを送っていった帰りに伊東の疑惑行動を目撃する沖田のくだり、不明(料亭?建ち並ぶ路地)
  • 伊東一派脱盟のくだり、屯所の門を出てゆくシーンは西本願寺大玄関門と北小路通。
  • 伊東一派を隠密裏に監視し暗殺するくだり、一派に潜入させた隊士と監察がツナギをとるシーンは八坂神社西楼門〜境内。薩摩藩邸を出てきた一派に仕掛けるシーン、藩邸は大谷祖廟北通用門、出てきた伊東らは長楽寺のほうへ消え、次は円山公園北辺の道、次には長楽寺参道入口付近が違うアングルで再登場。このあとの戦闘シーンはセットにスイッチ。
  • 不動堂村へ移転した屯所、不明(長屋門)。山南と藤堂の墓に詣でる近藤、不明(林)
  • 大政奉還、二条城イメージに東大手門。進撃する薩長軍、不明(野原)
  • 伏見に陣を構える新選組、仁和寺本坊表門(塀に派手なデコレーション施され)。女と別れを惜しみに京へ戻る近藤、伏見へ帰る道は川堤か。高台寺党の残党に狙撃される竹林の道は北嵯峨か。陣地に騎馬で駆け入る近藤、仁和寺参道を突っ切り本坊表門へ(中門映り込み)
  • 鳥羽伏見の戦い、桃山から砲撃される幕府軍、饗庭か。官軍の進軍イメージ、富士を望む野原、不明(合成か)
  • 会議が招集される江戸城、イメージに二条城北大手門に天守合成。
  • 甲陽鎮撫隊として故郷の多摩に寄るくだり、不明(谷地田か、小川沿いの道の向こうに家並み)。佐藤彦五郎邸、不明。甲府へ向け進撃の野原、不明(山裾の原)。砲撃されまくりで死屍累々の野原も不明。以降、流山の会戦シーンも同じところか(ススキ原の台地なども)

2009/9/5

■ 新選組血風録 近藤勇  小沢茂弘監督作品  1963.5.12東映

 徳川幕府の「残照」として、新選組を描く映画。篠原泰之進を一方の主軸に据えるゆえ、お話のスパンは伊東一派参加から油小路まで。
もののはずみで新選組に入った篠原泰之進は、非人間的な隊のありようを嫌うが、やがて己も同様の獣と覚り憂愁に沈む。ぎりぎりの切所で近藤勇と対峙し本音をぶつけ合うも、彼我に横たわる溝が取り払われることはなかった。

ロケ地
  • 家茂上洛を促すため江戸に下向する近藤、隊士三人と江戸へ向かう道は琵琶湖西岸・松林沿いの道(畑地ナメてロングで)。江戸城は書割。
  • 伊東甲子太郎参加の祝宴、島原イメージはセットか(島原大門にそっくり)
  • 脱走した山南を追い、沖田とともに馬を走らせる篠原、不明(古民家家並み沿いの道〜棚田の道)
  • 家茂上洛、二条城に入るシーンは本物の隅櫓〜東大手門。
  • 薩長土同盟成り、諸藩の浪士続々と京に集結とナレーション入るくだり、薩摩藩邸は東本願寺内事門で土佐藩邸は青蓮院長屋門
  • 家茂没し次期に慶喜が就任するも倒幕の風止まずとナレーションのくだり、イメージに二条城東南隅櫓と二の丸(池泉ナメて書院)
  • 武田観柳斎を斬る篠原、北嵯峨農地か(竹林際、小柴垣)
  • 御陵衛士屯所、建仁寺西来院(ロングの絵では鐘楼をナメて)
  • 大政奉還を語るイメージに御所塀。

2009/9/4

■ 銭形平次3 第14話「死の花嫁衣裳」1993フジ/東映

 花嫁衣裳を着せた女を絞め殺すという、グロい事件が続発。少ない手掛かりをもとに謎に迫る平次は、病んだ魂を見る。

ロケ地
  • 職人の娘が殺されて見つかる、二件目の現場の鳥居坂のやしろ、鳥居本八幡宮本殿内陣を舞殿越しに。
  • 平次夫婦と知り合いの、四番目の的の娘が男に会うために行く屋敷、不明(1話と2話で出た五本線入り塀際、石積み越しに。夜間撮影)

2009/9/3

■ 銭形平次3 第13話「満月の夜の惨劇」1993フジ/東映56

 柳橋の売れっ妓の不可解な行動は、男嫌いの看板まで全て愛する男のため。仇討ちに行く男を身を切る思いで送り出す姐さんだが、相手が凶悪過ぎるのだった。

ロケ地
  • 平次たちが張り込んでいると、凶賊・満月組が船で現れる番町河岸、大覚寺大沢池
  • 芸者の働きで仇を呼び出すも、返り討ちに遭う両国の香取神社、鳥居本八幡宮。芸者が駆けつける道は小柴垣の道、恋人の侍が倒れているのは本殿前。

2009/9/2

■ 銭形平次3 第12話「不運な夜」1993フジ/東映56

 連続する材木商殺しには、果たして意図あり。しかし不可解なのは、巻き込まれて父を殺された筈の女が取る態度。平次は、記憶の断片を繋ぎあわせて謎を解く。
怪優が登場してすぐ殺されてしまうが、回想シーンでやっぱりねの怪演を見せる。

ロケ地
  • 呑み屋で藤三を「殺して」娘を人質にして逃げた賊が、捕り方に囲まれ川に飛び込んで逃げる橋、中ノ島橋。このとき娘は返り血を浴び、掌には重い創傷を負っている。
  • 娘に証言を求め、面通しに来いと指定する五社明神、大覚寺五社明神。設定は「信州への近道」、凶賊と依頼者が高飛びする際に通る筈とあたりをつけた場所。境内のほか観月台や大沢池水面が映り込み、放生池と中堤の見え方は珍しいアングル。
■ 影同心 第1話「夜霧の殺し節」1975.4.5毎日放送/東映

 雲の上のお偉方に、いいだけ踏みつけにされ嬲り殺しに遭う「庶民」。彼らの血を吐く思いをぶつけられた「三人」は、一応根回しのうえ巨悪を討ちにゆく。

ロケ地
  • 逃げた女中の代わりに試し斬りの的になってしまう夜鷹、大覚寺大沢池畔か(夜鷹が客を呼び込む船が係留されている。設定は仙台堀)
  • 南町奉行所門、大覚寺明智門。おとら婆さんが取り立てに来ていて、出られなくて裏塀を乗り越える勘平たちは中山邸参道。後段、付近の描写に大覚寺の参道と石橋も映る。
  • 辻斬り旗本とグルの材木商・木曽屋、「材木置場」。蔵映り込み、神社側は映らず。
  • 次期若年寄候補の、書院番頭である辻斬り旗本・二階堂邸、大覚寺大門
  • 木曽屋が二階堂を案内し下屋敷建設予定の長屋を見下ろすシーン、高台の表現の石積みは嵐山公園中州か。
  • 捜査打ち切りに怒り刀を振り回す勘平、広沢池東岸(夕景)。殺された夜鷹の妹とおとら婆さんが来て不満をぶちまける。
  • 木曽屋の手引きで通行人を試し斬りする二階堂、夜道は広隆寺東塀か。
  • 悪党が待ち構え、「三人」とお佐知が乗り込む木曽屋の寮、中山邸門。
*二階堂玄蕃は成田三樹夫、木曽屋は内田朝雄。殺された夜鷹の父は岩田直二、二階堂に駕籠訴と見せてテロルを敢行するガッツな親爺(襲撃は失敗→娘の怨嗟が「影同心」にぶつけられる運び)。
2009/9/1

■ 遠山の金さん 第46話「炎の恋情!殺人者はおんな魔術師」1983テレビ朝日/東映56

 女手妻使い一座で起きた不幸な事故は、悪党の仕込み。「犯人」を見た女は愛する人への障りを恐れてはじめ黙すが、お白州で暴かれた不甲斐の無さに、きっぱりと男を見限る。

ロケ地
  • 抱き込んだ一座の男衆に後金を渡して殺す浪人、大覚寺五社明神本殿。設定は「第六天」と劇中語られる。第六天神社の意か、場所は不明。
  • 山形屋が若旦那にあらぬことを吹き込む町外れ、不明(起伏ある林、足もとに大きな切石が乱雑に置かれている。奥に見えるのは瓦練り込み塀か)
  • 若旦那がおこうと会う屋形船、広沢池か。
  • 太夫に襲撃者の得物(芸人だったおこうの父の形見のうんすんカルタ)を見せる金さん、大覚寺放生池畔。
  • 浪人が山形屋とツナギをとる茶店、大覚寺護摩堂裏手にあしらい。
  • 座頭を消しにかかる山形屋たち、大覚寺大沢池堤。金さんが出て手下を土手下に突き落とす場面も。
*座頭は三浦真弓、一座の花形の女手妻使い・おこうは引田天功。おこうに惚れた若旦那を利用し悪事を企む口入屋・山形屋は武藤英司、手下の浪人は山本昌平。
*出しものの目玉は箱抜けの脱出マジック。


■ 銭形平次3 第10話「生きている死体」1993フジ/東映56

 状況から、どうも殺されたらしい結城屋の主。しかし死体は上がらず、下手人らしき手代を万七が捕らえたりもするが事態は進まない。そうこうするうち、誰もいない主の部屋で煙管に火が点いていたり、羽織がはためいたり、濡れた足跡が廊下に点々と残っていたりと怪異を生ずるが、それは下手人を燻し出す手管なのだった。

ロケ地
  • 寄り合い帰りの結城屋が刺されてドボンの堀端、八幡堀堀端(白雲橋下手)
  • 川浚いが行われる佐賀町の掘割、八幡堀(明治橋下手)
  • 漁師が網に仏を引っ掛ける大川、不明(広い水面、静水域)
  • 犯人が誘き出される伊勢屋の向島寮、大覚寺望雲亭(門、中はセット撮り)
  • 結城屋の墓、金戒光明寺墓地。
■ 銭形平次3 第11話「戦慄の矢」1993フジ/東映

 お尋ね者の悪党が次々殺される事態、平次が突き止めた黒幕は、賊に逆恨みされ妻を殺された男だった。

ロケ地
  • 射殺され逆さ吊りにされた男の検分、不明(林に鳥居)
  • 引っ立てられる罪人を射て逃げた男が辰巳与力に斬られる橋、中ノ島橋
  • 射殺された罪人の恋人に話を聞く平次、大覚寺護摩堂前。石仏裏に「一味」の男が潜み立ち聞き←これを受けて娘を自宅に保護。
  • 悪人狩りについて与力に突っ込みに行く平次、出てくる門は建仁寺開山堂通用門。門前で待っていた保科同心が疑義について聞く帰り道は両足院前路地
  • 保護していた娘がさらわれ、平次に一人で来いと指定の西方寺、不明(門前に草ぼうぼうの階段。中はセット撮りで設定は荒れ寺)。ここから逃げた一味の男を追って立ち回りの林は鳥居本八幡宮広場。
  • 一味の芸者に履かせたと、辰巳与力に迫る平次、立ち回りの門は南禅寺三門
  • 田舎へ帰る娘を見送る街道筋、大覚寺大沢池堤
*冒頭、立て続けにお尋ね者が射殺されるくだり、最初に殺られる傘さした着流しの男は福ちゃん、オゥッアゥッと反りかえって倒れる。
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