
2017年7月 |
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2017/7/31
■ 遠山の金さん 第71話「おんな一心太助と深海の美女!」1983.10.20テレ朝
難破した船からこぼれた荷を拾った海女たちは消され、離れて見ていた娘は怖じて逃れる。頼った先は江戸にいる姉、姉妹の父もまた三年前、怪しの荷を届けたあと帰らぬ人となっていたのだった。
ロケ地
- 浦賀の浜、海底でお宝入りの木箱を見つけ小屋へ持って入る三人の海女たちのくだり、海津大崎と酵素河川敷を組み合わせ。浜は、大崎寺下あたりの岩が迫り出した浜。これが海の方を見るときの画で、林が映る見返りの画(このとき前景に疑似岩置いてある)は酵素を使い、小屋炎上を撮る。お妙の回想シーンの父が死体で上がった浜も、お竜が聞き込みしていて役人に誰何される浜(焼け木杭を前景にしてある)も同所。
- 浦賀沖で不明となった相模屋の水夫の死体が上げ潮で運ばれて見つかる大川端、広沢池東岸汀。
2017/7/29
■ 遠山の金さん 第70話「悪女の陰謀 死体だけが知っている!」1983.9.22テレ朝
一番の成績を収めたにも関わらず、大人の汚い事情から遊び人のどら息子に留学資格を取られてしまった苦学生は荒れる。酒肆で自棄酒を呷り、「殺してやる」と息巻いた彼に目をつける大悪党がいた。
ロケ地
- 凶器の血つきメスが出て、アリバイも崩れた平四郎は大番屋送りに。その護送中に拉致され連れ込まれる夜の墓地、招善寺墓地(どら息子・宗吉の墓前)。拉致を知り駆け付ける金さんは墓地参道坂へ現れる。自刃を装って平四郎が殺されかけるところへ介入する金さん、そのまま墓地でラス立ち。立ち回りは参道坂におよぶ。早田さまが捕り方引き連れて現れるのは墓地入口門から。
2017/7/28
■ 遠山の金さん 第69話「赤いピストル 博多から来た女!」1983.9.15テレ朝
身を粉にして貯めた金を賭場にぶっこむ、威勢のいい博多女はもちろん訳あり。金さんは、仇討ちの念に凝り固まった彼女の、手を汚させぬよう動く。
賭場を開帳している悪党の手先が福ちゃんで、かなりの量映っていて見もの。
ロケ地
- 賭場から逃げ出し、赤いピストルで始末された娘の死体検分、広沢池観音島橋たもと。親が博打で破滅、娘は賭場で客に供されていたもよう。
- 賭場を仕切る源蔵の正体は、海産物問屋・西海屋だったと報告するお竜、大覚寺放生池堤。金さんは大沢池側に釣り糸を垂れていて、あとでやって来た早田さまのギャグで、殺生禁断はあっちと、お竜が放生池を指さす。
- 染香の告白、博多湾に漁に出ていて沖で荷を拾い、浜に揚げたところで「一味」が出て撃ち殺された兄のくだり、琵琶湖岸。箱の中は抜け荷の禁制品という次第。遠景に権現崎が来ていて、汀は土か砂で葦原が続く。撃たれた陸地にはヤナギが旺盛に繁茂していて、この植生から東岸ではと思われる。夜仕立ての画。
- 手を汚すなと金さんに言われたものの、仇討ちの意志つよく我慢できない染香、匕首をぎらりと抜き放つ水辺は広沢池観音島階。
2017/7/27
■ 遠山の金さん 第68話「夜霧の復讐!傷だらけの母」1983.9.1テレ朝
向島で酒肆を営む父と娘には曰くつきの過去、その男の子を引き取った時に彼らは足を洗った。
孫の目を治すため、再びヤバい取引に手を出す十造だが、船手組に斬られ絶命。おせいは無茶を承知で父がやられた揚場へ向かうのだった。
ロケ地
- 拠ったおせいが船手組同心・戸倉と事を構える祭礼の神社、大覚寺五社明神。鳥居から舞殿あたりに露店や幟を賑やかにあしらい、モブもたくさん。
- 屍をのせた船が流れてゆく川、広沢池。桟橋にその船が引っかかる、向島の居酒屋・浜十は広沢池東岸に設営(小屋を池上に設営し、桟橋を渡してある大掛かりなセット)。店の中からの画もある。ここへ出入りする描写で、土手並木も出てくる。その土手には祭りの幟が立てられていて、笛の音もしていることから、冒頭の神社が近くにある設定か。ここから十造が船を出すシーンなどもあるが、おせいが佃島へ向かう際の画は別撮りかも。
- 逆袈裟に斬られたガイシャ三人の描写、平井町の葦原は広沢池東岸(モノクロ)。あとはセットと、浜十の桟橋のアレ。
- むかしの仲間にはかり仕事を貰う十造、大覚寺石仏から護摩堂裏手へパン、堂前の画もある。後段、金さんがその仲間に話を聞く画も出ていて、お白州での奉行発言から、相手は現役荷取り人の権六と思われる。
2017/7/26
■ 遠山の金さん 第67話「赤い疑惑を胸に旅する少女!」1983.8.25テレ朝
父殺しと、妹にも疑われたまま旅を続ける壺振りの半次。彼は、父が今際のきわに言い残した「手の甲に大きな痣」のイカサマ師を求めていたのだった。
新任の頃の、騎馬で現場へ駆け付けていた奉行の逸話が出てきて半次兄妹とからむが、それ以上はナシ。
ロケ地
- 最近遊びにうつつをぬかしていた上州屋の主が土左衛門で見つかる水辺、広沢池東岸汀。猫目のダンナの検分シーン。
- 半次・お千代の回想、縁日へ連れて行くと嬉しそうに笑っていた妹、大覚寺心経宝塔前に露店等設営して演出。後段、江戸へ戻った半次が妹を連れ出す縁日も同所か。
- 浜田屋の手下が来て兄に置いて行かれたお千代、転んだのを助け起こした金さんが彼女と話す土手は広沢池東岸並木脇。「兄ちゃん怖い」とお千代が漏らす。
2017/7/25
■ 遠山の金さん 第66話「姓は女医 名は酔いどれ芸者!」1983.8.18テレ朝
麻酔を使った押し込みに関心を示す深川芸者、彼女はその「薬」をつくる蘭方医を捜していた。
お裁きのあと奉行は、花蝶姐さんに新しい道を指し示す。
ロケ地
- 蘭方医・洪庵が殺されて見つかる水辺、広沢池東岸汀。花蝶姐さんは土手の並木の陰から、汀で行われている検分を見遣る。見つかったスタイルは土左衛門。
2017/7/24
■ 遠山の金さん 第65話「二つの顔の女 緋牡丹おりん!」1983.8.11テレ朝
娘船頭・おりんの父はイカサマ壺振り、娘に技を伝えて死ぬ。時を経て、堅気になった娘に、その過去のしがらみが纏わりついてくるが、恋人ともども危うい所へ、桜吹雪が舞うのであった。
ロケ地
- おりんが操る帰り船に乗せて貰い大川を渡る、仕入れ帰りのおかつ(同業者?の北見唯一が同乗)、広沢池。船上で土左衛門を発見、検分は東岸汀で。死体は欲をかいて殺されたイカサマ壺振り、彼を殺したヤクザどもが、このとき役人と話しているおりんに目をつける次第(一味の弥吉により、素性が知れる)。
- 鳥越神社で縊死して見つかる浜田屋のあるじ、検分は大覚寺五社明神裏手。このあと、大店の主を集めて開かれている賭場の調査が始まる。
- 父のことを言い立てられ、賭場へ連れていかれるおりん、加賀屋寮とその近辺は大覚寺大沢池堤、望雲亭(門のほか、脇の木戸、中の石積際なども使われる)。夜と昼両方の画が出る。
- 始末された弥吉の検分、中ノ島橋下手右岸河川敷(橋の欄干越しのアングルも)。見つめる金さんは右岸護岸上。呆然とするおりんは橋下手中州法面(遠景に中ノ島橋と堰堤落水)、金さんが声をかけ、おりんの告白を聞く。
- おりんの回想、小田原宿で賭場のいざこざで殺された父、大覚寺天神島か(夜仕立ての画)。刺客の一人は福ちゃん。
2017/7/22
■ 遠山の金さん 第64話「怨霊屋敷 女のしのび泣き!」1983.8.4テレ朝
並木河岸に出ると噂の幽霊には訳あり、ほとりに建つ空き屋敷には、秘密の工房があった。
贋金つくりは早くから判る構図、お話の主眼は、幽霊役をやらされているヤクザの情婦と、前歴をネタに脅され工房に押し込められている錺職が、心を通わせる情話。
ロケ地
- 工房から逃げるも追いつかれ連れ戻される職人・源太、広沢池東岸の建物と土手。設定は深川並木河岸の空き屋敷、一年前から備前屋の持ちもの。このシーンの夜の画のほか、お新と清吉が語らう昼間の画などもある(この際は汀と黄菖蒲のひと群れが映り込み、背景に萱葺屋根も見える)。「建物」には細竹編みの塀がめぐらされており、門の中も映っている。
- 船を出して幽霊を確かめに出向く猫目と捨六、広沢池東岸。桜の陰から白いのが出てギャー。あとで同じ画が、早田さまとお竜で出てくる。夜間撮影。
- 死体上がると聞き駆け付ける金さん、広沢池東岸並木を走る。源太の検分は観音島、石仏も映り込み。
- 検分を見ていた怪しい女をつける金さん、中ノ島橋(欄干が新しい)〜広沢池東岸。中ノ島橋は、「この橋を渡らないと陸からあの屋敷へは行けない」設定、お竜が橋たもとで見張ることに。この際、橋下手の中州も使われる。
- 清吉の妹を訪ねて出てきたお新に声をかける金さん、大覚寺放生池堤〜五社明神。近頃の幽霊は二本足とか言って、贋金作りも指摘するが、とぼけられる。
2017/7/21
■ 遠山の金さん 第63話「怪奇、乙女が池 青い日傘をさす女!」1983.7.28テレ朝
上野の水茶屋に続けて起こる怪奇な不幸ごとは、立地の良い屋敷を狙っての人為。そもその昔、女将の妹の死に関わっていた悪辣な男が、姿を変えて張り付いていた。
金さんは、お志津に尻を叩かれて茶屋に泊まり込む羽目になる。
ロケ地
- 若竹の女将・お松の回想、十年前御家人に凌辱され入水した妹、乙女が池は広沢池東岸。
- これ以上お店に不幸が来ぬよう祈る若竹の女中・お玉、下鴨神社三井社。このとき、河合社鳥居の向こうを虚無僧が通り、河合社裏手塀際で水売りと密談するのを、お玉が見てしまう次第。
- 虚無僧に化けていた早田さまが、空月たちと行き会い偽者と見破られ囲まれる林、下鴨神社糺の森。
- 空月たちが入ってゆくのをお竜が見届ける下谷の妙法寺、不明(塔頭のものと思しき門、石塔や石灯籠が石畳の脇に)。後段、お松が女中・おこんにたばかられて連れ込まれる際にも出る。中はセット撮り。金さん曰く、良からぬ虚無僧が集まるとかねてより噂の場所。
2017/7/20
■ 遠山の金さん 第62話「非情の再会!闇街道に消えた女」1983.7.21テレ朝
近頃跋扈する賊が上州出とみたお奉行、八州に出動を要請しお竜を派遣するが、わるい虫はお上のなかにいて、「密偵の不始末」は奉行の進退に関わってくる。
江戸払い中の父・太郎吉とお竜を会わせてやろうという金さんの温情が仇になりかけるが、賊の巣であった一座で「おっかさん」をゲットしたり、悪はきちんと懲らされ、善人は掬い上げられ、めでたく〆られる。
ロケ地
- 江戸城イメージ、姫路城天守(直下から見上げの図)。疾風組跋扈についての協議の段。同席する幕閣の一人に小峰さん。
- 中仙道・松井田宿、太郎吉がしゃぼん玉を売るも子らは軽業小屋の方へ走ってゆくというくだり、大覚寺五社明神。鳥居越しに舞殿あたりを見る図で、露店あしらい。桜川一座の小屋は、塔前広場へ抜けるあたりに建てられている。
- 夜、太郎吉と再会したあと、八州役人とツナギをとろうとするお竜、大覚寺五社明神本殿裏手。しかし刈田のダンナの背に包丁が刺さっていて、お竜は犯人として追われることに(太郎吉、投石して逃走をヘルプ)。
- 釣りの金さんにお竜の件を報告しに来る早田、大覚寺大沢池堤法面(水門のすぐ南あたりの汀)。
- 回向院に小屋をかける桜川一座、そこへ入り込んでいた太郎吉とツナギをとる金さんは今宮神社稲荷社裏手。金さんと別れたあとの太郎吉が、座頭に見られ行動を不審がられるのもここの境内。
- 座頭たちの密談を立ち聞きする小蝶、ここへ戻ってきてしまった太郎吉とともに逃げて隠れる溝は大覚寺大沢池溢水口(追っ手は橋上に)。このあと、巻き込んで済まないと詫びる太郎吉は天神島木の根方・祠脇。
2017/7/19
■ 遠山の金さん 第61話「黒猫呪術 さそり座の女!」1983.7.14テレ朝
料亭の女将変死、首に残った痕を見てすぐ毒蠍?とか推理する金さん(前フリでさそり座の話は出る)。果たして、怪しの占い師の巣には、うじゃうじゃとサソリが飼われているのだった。
ロケ地
- 六道斉が居を構える鶯谷の屋敷(寺とは言われてない)、西明寺山門(人々が押しかけるさまを描く)。後段、能登屋清兵衛(騙されかかっているカモ)が一大事と駆け込んでくる際には、門まわりと本堂前も出てくる。殺されてしまった愛猫・クロを抱いて泣くおときが参道をおりてゆくシーンもある。
- 清兵衛がみごとに騙された顛末などを報告するお竜、釣りの金さんは大覚寺大沢池船着(大)に。あとで早田さまも、孝子の桶屋はサクラだったと報告を上げに来る。
- おときの回想、代々名主をつとめた八王子在のおときの生家、民家門前。三年前行者姿の六道斉が現れ、おときの父が差し出した施し(米野菜)をはねのける。前畑越しのアングルもある。
2017/7/18
■ 遠山の金さん 第60話「炎の別離 怪盗浮世の鶴吉参上!」1983.6.30テレ朝
説教強盗・浮世小僧は、盗金で施しもする本格の賊。義賊気取りの鶴吉を捕らえる件はあっさり済むが、彼の生き別れのおっかさんと、浮世小僧を騙った凶賊の件が派手な展開に。
自分と父を捨てた母への蟠りが消えぬ鶴吉を、母のわらべ歌で説得する情話で〆る。
ロケ地
- 鶴吉が世話を焼いていた御救小屋、広沢池西岸湿地養魚場流れ込み汀に小屋設営。映像では、煮炊きしているのも子らのみ。後段、金さんが聞き込みに来るシーンもある。
- 加役方人足寄場(こう書いた看板がかかっている)、罧原堤下河川敷に設営(対岸は映らない)。堤下に柵を作ってある。魚など干していて、海鳥の声があしらわれている。後段、夜更けに三人組が出されるシーンはここかセット撮りか不明。
- 放免後、お豊が酒肆で入店拒否されているのをとりなした金さん(寄場付近で聞き込み中)、一杯奢ったあと別れる道は大覚寺大沢池堤。お豊が去ったあと早田が鶴吉のことを報告に現れる。
- 鶴吉に引き合わされるも拒否され、町で浮世小僧の高札を見たお豊、新内流しに出るも落ち込み座り込むやしろ、大覚寺五社明神本殿階。このとき、寄場で見知った三人の男たちが舞殿に入ってゆくのを見る(壁と、絵馬が下がった扉あしらい。東側から出入り)。寄場支配の役人たちも出てお豊危機のところへ金さん、ラス立ちは舞殿脇で。設定は氷川神社のお堂、白州で奉行発言。
- 一年の江戸追放となった鶴吉、お目付け役を命じられた母とゆく街道、北嵯峨農地農道。燈籠と旅人あしらい。
2017/7/15
■ 遠山の金さん 第59話「潜入!魔のめじろ御殿の女」 1983.6.23テレ朝
主は影の将軍とも称されるヤバいフィクサーな、めじろ御殿は伏魔殿。彼の手先をつとめ商人を誑かす魔性の女あり、しかし生き別れの妹の亭主をハメてしまったことに気付き、かつて父を陥れたのも藤波嘉平治と知るのであった。
ロケ地
- めじろ御殿、枳殻邸。出入りには庭園入口(南側の、入るとすぐ漱沈居がある位置の門)を用いる(南側の筋塀も映り込んでいる。お夏がその塀との間から出てくる画もある)。最初、イメージに印月池畔芝地にガーデンセットとテラスをあしらった画が出て、テラスには鳥籠が吊るしてあり、セットの座敷にもこのしつらえが引き継がれている。邸内描写には臨池亭も出て、廊下を歩くシーンや、座敷から池端を見る図なども出る。大量に飼われていたメジロは、ラストに早田さまが門前で放鳥。
- 囚われの身の亭主を思い天神さまに祈るお佐代、この殿舎は不明だが、帰りがけ姉と再会する鳥居は下鴨神社河合社鳥居(東側)。
2017/7/14
■ 遠山の金さん 第58話「謎の怪死事件 鏡の中の女!」1983.6.16テレ朝
蓉姫に納める鏡を請け負った名人、年を感じ弟子に御用を譲ろうとするが、わるい後妻と弟子がいてとんだ騒動に。たまたま禅丈のもとに来ていた渡り職人が巻き込まれるが、金さんは毒の線から真相に近づいていた。
ロケ地
- 渡りの鏡職人・照吉が女房にしごかれる石段、金戒光明寺石段。これに先立って、お団子買って金さんとデートのお志津のシーンがあり、三門下にいた金さんが、妙な行動をする夫婦に気付く寸法。金さんとお志津の会話から「浅草ではなく、人けの無いところ」。
- 照吉の女房・お松が蝮を獲っていて猫目に不審がられる墓地、不明(五輪塔が目立つ。立地は高台っぽい)。
- 禅丈の弟子の一人を殺した毒を試す金さん、大覚寺護摩堂脇。水銀を火にかけゲホガホ。
2017/7/13
■ 遠山の金さん 第57話「男の挽歌 白夜に散った女!」1983.6.9テレ朝
島抜け男を斬って捨てた侍、実は隠密同心というが罷免済み、阿片窟に出入りと怪しさ満点。しかし、金さんがその目に曇りなしと見たは正解、我が身を犠牲にしてまで悪を撃つ覚悟の、天晴れ正義の士であった。
ロケ地
- 真崎が島抜けの辰三を斬る夜の町角、大覚寺五社明神本殿前。舞殿の東側に塀をこさえてある。
- お富士の店から出てきた真崎、金さんに付きまとうなと言い放つ町角は下鴨神社河合社脇。猫目らが馬場(大路設定?)から来たため、真崎は林の方へ去る。このあと金さんに問い詰められたダンナは、真崎の身分をゲロ。
- 金さんの始末を指示された真崎、河原へ呼び出し斬るくだり、大覚寺大沢池畔。五社明神舞殿に拵えた塀沿いに来て池畔へ。池端には柵。金さんは衣と薄皮一枚斬られ、池ポチャ(ぶくぶく→血ドバ演出)。効果音、川というより寄せる波みたいな音が被さっている。夜間撮影。
- 金さんを始末したことでやっと信用され、ブツが荷揚げされる浜に同道する真崎、大森の入新井河岸は広沢池西岸湿地葦原。漁師小屋を作ってあり、真崎はヤナギに凭れている。ここで、真崎の意図がバレて立ち回り、金さんも来てラス立ちに。船は近づいてまた去ってゆく。夜間撮影。場所の設定は、真崎に頼まれ金さんに「密告」しに行って大島屋の手下に斬られたお富士が言い残す。
- 八丈送りとなる真崎を見送る金さん、広沢池東岸に柵など設営。
2017/7/12
■ 遠山の金さん 第56話「炎の慕情!おんな火消し鉄火の纏」1983.6.2テレ朝
役人と火消しが組んでの茶番は、借財しては付け火・殺人と非道も非道。金さんは、鋭い勘で「落ち目のり組」に肩入れし、悪を暴き陥れられた者たちを救うのだった。
ロケ地
- 言い寄る辰造に、見合い相手の金さんの名を出して断るおしん、そのことを金さんに謝る水辺は大覚寺放生池堤(池畔)〜護摩堂前(縁先がちらり)。このとき、纏を失くし江戸払いとなった恋人・三次のことも告白。
- 三次が戻っていることをおしんに告げる金さん、広沢池西岸湿地養魚場流れ込み付近汀。ローアングルではじまり、流れ込み先の池の水面も映っている、珍しい使用例。
- 氏神様にお参りに行ったおしんをさらうお組の衆、大覚寺五社明神本殿。お竜の報告を聞いて駆け付ける金さんは有栖川畔から駆け込み、舞殿前に落ちている簪を拾う。
2017/7/11
■ 遠山の金さん 第55話「華麗なる追跡!三味線お蝶」1983.5.26テレ朝
病の妻のため高麗人参を欲した新内流しは、薬種問屋を殺めたかどで島送り。しかしこれが冤罪、できすぎの証人が揃っていたり、係りの同心は娘に言い寄ったりと怪しすぎ。金さんが関わるうち、悪党は正体を見せ始める。
ロケ地
- 辰三郎のことを、お志津を介して金さんに相談する信二郎、三人が話す茶店は広沢池西岸に設営か(池との間に垣根、現団体敷地内か)。
- 言い寄る同心・津村からお蝶を助けた金さん、彼女の話を聞く汀は大覚寺大沢池堤法面(池側)。このときモノクロ回想で入る、父・辰三郎逮捕現場は大沢池船着(大)に屋形船を舫い。船着は後段、辰三郎の告白でも出てくる(辰三郎の頭を殴って昏倒させたのは平沢彰)。
- 越中屋殺しで証言した一人の船頭に掛け合いに行く辰三郎、その夜船頭が消される葦原は広沢池西岸湿地、検分は昼間。
- 残ったもう一人の証人・当時の越中屋手代・佐七に真相を迫る辰三郎、鳥居本八幡宮広場。人数が出て佐七を始末(斬ったのは平沢彰)、辰三郎の危機には金さん。設定は鳥居本八幡宮。
2017/7/10
■ 遠山の金さん 第54話「お弓が三人!ホンモノは誰だ!?」1983.5.19テレ朝
大金持ちの両替商が、17年前の大火で不明となった娘を捜す。三人名乗り出たうち一人は殺され、一人は逃走、残った者も怪しいという話になるが、曲折を経てこじつけっぽいオチをつけてめでたく〆る。
実の子でなくてもいい、この娘と暮らしたいと言い出す病身の父が泣かせる。
ロケ地
- 三人のうち煙草商の養女が殺されて見つかる川辺、下鴨神社泉川汀(切石橋上手)。養親(芝本正)は川をざぶざぶ渡って走り寄る。
- 残った二人のうち、いちばんニセモノくさい娘と母が逃げる夜道、大覚寺大沢池畔。娘がへたりこみ「だからイヤって」と腕に描いた痣をごしごしやるのは護摩堂前。
- 残った一人・お品に刺青で痣を作った彫師が消されるくだり、水茶屋のあるじに刺青代と口止め料を貰うのは大覚寺天神島朱橋、帰る仙造をつけるお志津は石仏前(裏手を仙造が歩く)、直後殺し屋の浪人が出て斬殺。夜間撮影。
- お弓の乳母を捜し当ててきた早田が結果を報告する茶店、大覚寺境内に設営か。早田さまは虚無僧姿。
- 殺し屋に会いに行く清次郎、広沢池西岸土手〜汀(漁師小屋と船着きを設営、水はかなり引いている)。お品の危機に金さん登場、ここでラス立ち。
- 事後、晴れて親子三人でお参りの備前屋一家、吉田神社竹中稲荷本殿。見守る金さんは舞殿脇に。
2017/7/8
■ 遠山の金さん 第53話「流転の旅芸人 面影橋の女!」1983.5.12テレ朝
於艶太夫一座の「傾城阿波の鳴門」が江戸っ子の心を打つが、子を思い泣く母の涙は現実のものだったという情話。
亡き夫の遺志を尊重し、子と離された流転の日々も耐えてきた女だが、恩人の爺さまが無惨に斬られるのを目の当たりにし、阿波藩江戸家老のもとへ乗り込んでゆくのだった。
ロケ地
- 道場帰りの一馬、悪童どもに人殺しの子と苛められる町角は今宮神社石橋。金さんが助け起こす。
- 面影橋の上に佇み、赤子の声を中空に聞く太夫、中ノ島橋。金さんが声をかけ茶店のシーンにスイッチする際見える芥留杭は渡月橋のもの。
- 太夫の告白、夫と赤ん坊と三人逍遥した阿波の浜辺、琵琶湖東岸(砂浜、岸辺の湖中に石が突き出ている。藤ヶ崎龍神近くと思われる。漁具と花あしらい)。運命が急変したことを示す荒磯イメージはマジ海か。子をとられ家を追われ絶望した加代が入水する断崖、藤ヶ崎龍神の岩場(ドボンシーンは別撮り?旅の一座の弥平が通りかかり助けたと語られる)。
- 弥平の爺さまが斬られて死んだあと、刀を持ち出し飛び出す太夫、屋敷へ行く途中一馬を見る橋は中ノ島橋。
- 事後、橋上に佇み物思う金さん、中ノ島橋。お志津が現れギャグシーンに。
2017/7/5
■ 水戸黄門 第三部 第8話「雪姫変化」1972.1.17TBS
舞台は掛川藩、元より嫡男が病弱なところへ殿さまが病を得て、お決まりの跡目争いが起きている。藩政壟断を期す家老が、自分に都合のよい婿を選んで姫に娶せようとするが、城下に老公が来合わせていた。
姫が慕う、こちらにも話のあった大名の若様が助さんに瓜二つという設定を入れ、話を盛り上げる。
ロケ地
- 老公一行が掛川宿へ向かう街道、酒屋神社付近か(谷地田沿いの道)。臨時検問所が設けられ不穏の気配。もうここで怪しの虚無僧が出ていて、声だけだがはっきり里見浩太朗と判る。
- 雪姫のもとに直次郎の言伝を届けた吉兵衛(直次郎の味方の旅の一座の者)、露見し役人に囲まれるところ虚無僧が出て助け逃がす城下、相国寺鐘楼前。弥七が居合わせ、天蓋の下の顔を見て??
- 老公の命を受け城に忍ぶ弥七、櫓下の石垣は彦根城と思われる。
- 城を抜け出した姫が通る夜の石垣際、彦根城石垣際。
- 雪姫が直次郎と会う筈だった瑞泉寺、毘沙門堂。弁天社、仁王門まわりを使う。姫が連れ戻されたあとに来た直次郎、家老の手の者と戦うのは薬医門。助格がここへやって来るシーンには参道坂も使われている。
- 直次郎の回想、雪姫に気持ちを伝え約束の印籠を渡した野点の席、阪口青龍苑築山上の茶亭前芝地。
- 城に連れ戻され絶望した雪姫、印籠を捨てる庭の池のシーンは阪口青龍苑池泉切石橋上から。このとき尺八の音が聞こえてくるが、虚無僧は彦根城内石垣際に立つ。
- 家老・村上邸、相国寺林光院。伊勢長島藩家老(村上が選んだ婿がねの藩)が騎馬で入ってゆく。中では、九郎太や藤吉が村上と密談中(内部はセット撮り)。
- 吉兵衛らの助けで城を抜け出した姫、家老の手の者に見つかりかける城下の道は相国寺境内。このあと一座に紛れ検問を通る街道は冒頭の街道と同所、露見し危機のところへ老公が現れるのは別の山道。
- 長島藩から来た婿がねが待つ源正寺、毘沙門堂宸殿玄関前。老公の使者として佐々木助三郎がやって来る。
- 老公が雪姫を長島藩の婿と会わせると見えて、直次郎を呼んである野点の席、阪口青龍苑築山上の茶亭前芝地。ここで村上を指弾。
- 雪姫らに見送られ発つ老公、彦根城天秤櫓。このあと街道、酒屋神社前に似るも?(石灯籠あり)。
2017/7/3
■ 水戸黄門 第三部 第7話「日本一の川人足」1972.1.10TBS
宿役人とつるみ、川人足からピンハネ、渡し賃は値上げしまくる元締あり。彼の傘下に入らず、まっとうな値で渡していた人足・伝蔵は、博打狂いの悪癖に付け込まれ窮地に陥るところ、老公らの登場となる。
ロケ地
- 大井川(島田宿側)、木津河原と堤。冒頭に出る、輦台も多数出て賑やかに渡すシーンはバンクフィルムか。
2017/7/1
■ 水戸黄門 第三部 第6話「仇討姉弟」1972.1.3TBS
ところは藤枝宿、老公の気まぐれで立ち寄った汚い宿では、魚屋夫婦の激しい喧嘩に遭遇。訳は美人の居候、この地にいるという仇を求め、元下男を頼ってきた武家娘だった。一行は、流れで仇討ちの世話を焼くことになるが、あまり深刻さはなくどたばた風味。
ロケ地
- 宇津谷峠、不明(九十九折れの山坂、山は雑木の山)。九郎太の術にやられて崖から落ちた弥七が這いあがってくる谷は落合か。
- 魚屋の女房・おぎん、居候・うめの世話を焼く亭主に愛想尽かしして大八曳いて実家へ帰る道、不明(林沿いの地道で萱葺民家が見えている。穴太あたりか)。
- 仇討ち姉弟を連れて道場へ向かう途中のおしん、九郎太・藤吉らと遭遇し姉弟を持ち去られてしまう道は曼殊院門跡勅使門前石垣際。
- 藤吉が指定してきた果し合いの場、宿の北西はずれ、烏帽子山裾の一本松原、酵素河川敷。まだ松多め。
- 魚屋夫婦はどうなったかと笑いながら当地を発ってゆく一行、島田へ一里の街道、不明(はさ木のある道、亀岡か。並木はかなり密)。
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