2005.1.2TX/東映
第一部 「道三・天下への野望」
徒手空拳の牢人・松波庄九郎が豪商の身代を手に入れ、土岐頼芸に取り入り、いよいよ本格的に美濃の国盗りにかかる段まで。
己の才覚と魅力で人を蕩しこんでゆく庄九郎がテンポよく描かれるが、原作にある艶っぽい部分はほぼ全部切り捨て。
お万阿の亭主は庄九郎、美濃で国盗りをしている侍は別人というスーパーロジック展開はちゃんと描かれ、妙に納得してしまうお万阿を高島礼子が好演。
ロケ地、アバンタイトルの本能寺、桂川を渡る明智の軍勢、木津川下流部。出演者のクレジット流れる背景に岐阜城と長良川。奈良屋の荷駄を率いる庄九郎、有年峠で夜営の際土豪の襲撃、酵素河川敷。油神人たちに奈良屋が潰されたと庄九郎に注進に走る赤兵衛、石清水八幡宮頓宮鳥居。美濃・鷺山城、庭に佇む深芳野、随心院本堂前庭。正妻の姉がゆく廊下、書院北廊下。庄九郎に下げ渡され頼芸の居館を出る深芳野、大玄関。弟の上人と話す土岐家家老・長井、神護寺毘沙門堂。土岐政頼の居城・川手城、姫路城ぬの門(内外)。庄九郎の居城・加納城、姫路城ろの門。
第二部 「蝮の道三・虎の信長」
道三はついに主を追い事実上の国主となり、掌中の玉の愛娘・帰蝶は、政略により敵方の織田家へ嫁いでゆく。
いよいよ登場の尾張のうつけ殿と、道三の薫陶を受けた光秀のお話がメインとなり始める。
ロケ地、木曽を渡り美濃に殺到の織田軍、山室堤道。那古屋城、二条城本丸櫓門。道三の包囲を受け館を退去の頼芸が渡る木曽川、着いた浜は広沢池東岸。落飾した深芳野が入る美濃川手・正法寺塔頭持是院、西寿寺(山門、本堂)。城内で鉄砲を試射の光秀、彦根城博物館。鷺山城、彦根城天秤櫓。山崎屋へ帰還の庄九郎の段、京都イメージに御室山内遠望ショット。帰蝶の侍女・各務野が見る尾張のうつけ殿、神護寺和気公廟所前〜林間(喧嘩)〜金堂下石段(敦盛を舞う)。織田信秀の葬儀が行われる大須万松寺、西教寺大師堂。信長と道三が会見の国境・富田庄聖徳寺(原作表記正徳寺)、妙心寺衡梅院。
第三部 「信長・桶狭間の戦いから天下布武の道」
因果めぐり「我が子」義竜に背かれる道三、道半ばにして斃れる。蝮を慕い遺志を継ごうとする信長は、美濃併呑を経て天下統一へと突き進む。
戦いのたびに成長してゆく信長、牢人して立身を焦る光秀。二人の接点となった将軍義昭が企みをもって蠢動しはじめる迄を描く。
ロケ地、蝮の軍勢に後詰を任せ那古屋城を出る信長、二条城本丸櫓門。母に出生の秘密を聞きにゆく義竜、西寿寺山門。蝮の危機を聞き木曽川を押し渡ろうとする信長、木津河原か。阿波の三次が跋扈する都の情景、仁和寺中門。朽木村の明神に油舐めの妖怪を退治にゆき細川藤孝と知己を得る光秀、鳥居本八幡宮本殿。尾張沓掛へ入る今川義元の軍勢、木津堤。今川との戦いにあたって熱田神宮に戦勝祈願の信長、上御霊神社本殿(舞殿越し)。桶狭間、酵素か。北国街道をゆく光秀が、信長が今川に勝利したと旅僧に聞く、谷山林道(切り通し)。一乗谷での光秀の段、弟・弥平次が釣りの川は清滝?兵法者と果し合いの楓の馬場、大覚寺梅林か。清洲城、二条城北大手門。将軍義輝に拝謁の光秀、設定そのまま本物の等持院(本堂北側、茶室からの撮り)。義輝暗殺後、藤孝の消息を求める光秀、仁和寺観音堂前。知行地の乙訓郡勝竜寺へ藤孝を訪ねる光秀、民家門。奈良・一乗院へ覚慶門跡を奪取しにゆく光秀、門跡をおぶって走る、南禅僧堂通用門前塀際。藤孝が迎えに出る、三門(原作設定では東大寺二月堂)。稲葉山城攻略に出る織田軍が渡る木曽川、木津川。門跡のいる甲賀の和田惟政屋敷へ入る光秀、妙心寺麟祥院門。金ヶ崎城へ義秋を迎える朝倉義景、丸岡城。完成する岐阜城、本物。大軍勢を率いて上洛の織田軍、仁和寺参道。信長の京宿館となる東寺、本物(塔のみ映る)。征夷大将軍に任じられ御所を出る義昭、二条城唐門。
第四部 「信長と光秀…宿命の本能寺」
無能で腹黒い旧勢力を激しく憎悪する信長は、将軍を追い叡山を焼き打つ。部下も峻烈に切り捨ててゆく信長を見るうち、光秀は心身をすり減らした果て主を弑するに至る。
ロケ地、京の将軍館(室町御所)、随心院薬医門。祝宴後突如兵を発し朝倉へ向かう織田軍、舞子浜。浅井長政裏切りの報入る金ヶ崎城、丸岡城。近江・美濃境の寝物語の里をゆく織田勢、広沢池西岸の道(農地からの撮り)。京・光秀邸、妙心寺龍泉庵。浅井朝倉軍が逃げ込む叡山、遠景のイメージカット。叡山焼き討ちを聞いた光秀が、信長を諌める田脇の畔、摩気神社本殿裏手。三方ヶ原の戦いのあとからがら逃げ帰る家康、本物の浜松城。山崎八幡宮で過去を懐古する光秀、梅宮大社本殿(舞殿越し)。将軍のもとを退転した藤孝を八幡宮傍の長者屋敷へ迎える光秀、梅宮大社神苑汀(門前)、茶室は池中亭。信長に公然と敵対した義昭が立てこもる南近江・石山城、大覚寺大門。京へ兵を進める信長が途中の逢坂山で藤孝を見る、大沢池北辺の並木道。野点の席をしつらえる、大沢池北畔芝地。石山城が落ちたあと義昭が入る宇治・槇島城、明智門。浅井朝倉との戦が終わり、領内を見回る信長、源平の頃の因習を続ける村は五社明神。光秀が築く近江坂本城、長浜城。荒木村重の摂津伊丹城、園部城址(説得に来た光秀が帰る門前の坂、櫓から嫁いだ娘が見ている)。完成した安土城、金ぴかの天守は安土城天守信長の館か。勝頼自刃し武田家滅亡の信州諏訪法華寺、本物。近江・丹波の領地を召し上げられたあと光秀が赴く愛宕、参道に御室霊場のお堂(鳥居は不明)。
斎藤道三/北大路欣也
織田信長/伊藤英明
明智光秀/渡部篤郎
お万阿/高島礼子
濃姫/菊川怜
小見の方/遠野凪子
各務野/左時枝
深芳野/鈴木杏樹
お槙/酒井法子
お玉/石川梨華
赤兵衛/平田満
耳次/照英
杉丸/宮川一朗太
織田信秀/伊吹吾郎
平手政秀/和崎俊哉
明智頼高/小野寺昭
明智弥平次/平山広行
森蘭丸/丸山隆平
春日丹波守/福本清三
土岐頼芸/伊武雅刀
土岐政頼/原田大二郎
斎藤義竜/倉田てつを
足利義昭/相島一之
足利義輝/千葉哲也
細川藤孝/杉本哲太
細川忠興/古畑勝隆
羽柴秀吉/岡田義徳
柴田勝家/野村将希
丹羽長秀/二反田雅澄
滝川一益/前田耕陽
荒木村重/竹脇無我
朝倉義景/本田博太郎
今川義元/田村亮
徳川家康/沢村一樹
武田信玄/中村敦夫