426〜451話 キャスト 第426話「五本目の入墨」1974.7.3 39 若い掏摸と薄幸の女の恋、二人を見守る元掏摸の老爺。若者は闇の金貸しの財布を掏ったことで悪党同士の争いに巻き込まれるが、老爺の献身で虎口を脱する。 ロケ地、軍鶏鍋屋で財布を掏られた吉田屋の手代が死体で見つかる川端、罧原堤下汀。葬儀に来て小判を渡した栄次を追ったお関、返すと押し問答の祠脇、大覚寺天神島。縊死した父・作次の墓に参るお関、永観堂墓地(自害を止める栄次→求婚し上方へ行く約束/隠れて見ている常吉)。吉田屋が栄次を監禁している倉へゆく道、宇治川派流沿い酒蔵。吉田屋が掏摸の元締・助五郎を消す算段をして呼び出す瓢箪池弁天橋、永観堂放生池弁天島鳥居前(立ち回りはここ中心)。逃がしてくれた常吉が心配で見に来る栄次とお関、永観堂図書館前。 第427話「きつね女」1974.7.10 39 狐憑きの後家がトランス状態で夫を刺す事件が出来、なんとか助かり回復に向かうところで怪死し庭には狐の足跡、しかしもちろん親分は一切の怪異を信じない。狐憑きそのものがハナっから怪しいほか、見え透いた登場人物が配されるが、糸を手繰ってゆく面白さで引っ張ってゆく。 ロケ地、恵比寿屋の後家が憑かれた稲荷、吉田神社竹中稲荷本殿(後段、女中に話を聞くのも同所、雇われ浪人が降りてくるのは三高碑への石段、逃げた女中が殺されるのは本殿裏手摂社群)。恵比寿屋の検分を終えて帰りの平次と八が話しながらゆく道、宇治川左岸堤(背景に平等院の甍映り込み)。釣りの御家人・小波を見かけ降りてゆくのは派流側の宇治川左岸河川敷(堰堤下)。平次のブラフに引っ掛かった後家が出向く川端の諦念寺、不明(眠狂円月殺法2話や仕舞8話と同じ、狭間が向き合う門)。裏口から出て川端をゆく後家、宇治公園中州(堰堤脇)。入る船宿は中州に草戸をセットして派流を借景(入ってくる後家を内側から見るアングル、船宿は撮影所セットに切り替わり)。後家と会っていた手代が観念して黒幕の名を吐きかけたのを口封じした編笠の武士を追う平次、雇われ浪人が出て大立ち回りは宇治公園中州。 第428話「おふくろの嘘」1974.7.17 41 煙草売りの婆さんの息子が仕出かす盗みは恩人のため、盗った仏像には阿片が仕込まれており、悪辣な抜け荷一味検挙のきっかけとなる。 ロケ地、抜け荷一味のお京が平次を誘い込み暗殺を企てるくだり、不明(お京がお参りの神社〜神社本殿脇〜茂みを抜けて広場・四柱の真ん中に卒塔婆?が立つ。開き直り毒づくお京の背後に用途不明の小屋)。急に阿漕な商いをはじめた煙草売りのお峰を追及する平次、木島神社本殿前。奉行所門前で倅の判決を待つお峰、大覚寺大門。 第429話「朱い吹矢」1974.7.24 39 窃盗で島送りとなり赦されて帰った男は、身に覚えのない罪を晴らそうと駆けずり回る。出てきたのは凶賊の影、しかも彼をさした張本人は恋人、頭に血ののぼった男は出刃を呑んで女の家に駆け込むが、親分に愛するが故の行為と聞かされる。 ロケ地、神田相生町のおとよの家を訪ねた巳之吉が外で話す川端、宇治公園左岸河川敷。三年前求婚は断ったはずと駆け去ったおとよが親方に叱られている角兵衛獅子を見るのは堰堤脇、彼女が割って入るのを見ている平次は左岸堤。平次に髑髏組の引き込みが落としていった紙入れを見せられた巳之吉がおとよを問い詰めるのは中州(おとよが去ったあと一味に囲まれ襲われる)。捕物のあと、おとよと巳之吉に別れをさせてやる段も中州、見やる平次と八は「塔ノ川」と書かれた橋の上。このほかにも中州に架かる橋が映り込む。設定はおとよの家の近く、神田相生町からほど近い神田川和泉橋設定か。 第430話「片袖の女」1974.7.31 40 噂の夜鷹を見に行った男が刺され、残された手がかりを持ち奔走する平次たち。捜査の過程で哀しい男女と出会い、謎の女は宙に浮き毒婦が立ち現れる。 ロケ地、噂の女を見に行った吉次が刺される御茶ノ水の池端、御室霊場放生池石橋たもと。「吉次を刺した女」の遺留品の片袖の大元の出所・旗本三千石の本多家(飯田町)、相国寺方丈前白州。平次が控えるのは唐門際、樋口さまが奥方を待つのは方丈階際、奥方らが出てくるのは方丈前縁。本多家の奥方から衣を下賜された元女中のお国を訪ね、外で話を聞く平次、大覚寺放生池堤。謎の女の瓦版を売っていた男を締め上げる平次、大覚寺参道石橋。 第431話「かわいい娘」1974.8.7 40 人さらいの海賊が出没、若い小町娘が次々とさらわれ町方も打つ手無し。しかし己を信じて疑わぬ天真爛漫な娘に情をかけてしまったことから、悪党に綻びが生じる。 ロケ地、札差の娘をさらったあと急患を運ぶ医者のふりをして平然と夜道をゆく龍神一味、相国寺大通院付近路地か。八百松のおみよがさらわれる水天宮、新日吉神社楼門内外。おみよの衣を裂いた剃刀を水天宮裏の堀へ投げ捨てる富造、大覚寺参道石橋(来合わせた平次が怪しんで追うのは参道)。八人目がさらわれたことで大目玉を食った平次らが出てくる奉行所の門、大覚寺大門。衣を汚した詫びに行き、隠居と明神に詣でるおきよ、今宮神社本殿。帰り道平次とばったり会うのは稲荷社前、平次は「絵馬堂」前でツナギの文を結わいている富造を見て追ってゆく、その坂は高倉脇坂。逃げる富造がくぐるのは大覚寺大沢池木戸、五社明神に至り銭で足止め・シメるが、八が久五郎に刃を突きつけられ脅されて逃げられ。 第432話「悪の装い」1974.8.14 40 米問屋一族に次々降りかかる災難。全てはその度に身代を大きくするライバルの仕業と激する、初めに欠所となり縊死した大口屋の遺児。最後に残った叔父も脅え狂乱の態なのを見、決死の覚悟で殴り込みに行った先で、彼は平次に阻まれ真実を見せられる。 ロケ地、元大口屋の大番頭が刺され「遺児」の与四郎が犯人に偽装される稲荷、長岡天神摂社・長岡稲荷。大口屋の墓、西壽寺墓地(墓参に来た越後屋に与四郎が突っかかる)。やって来た平次に罠にかけられたと聞かされ動くなと諭されるのは本堂前・龕仏際(お堂は映らず)。 第433話「夕映えの女」1974.8.21 40 その昔身を切られる思いで娘と別れた母、辛酸を舐めたすえ巡り会うも名乗れず。しかし娘の危難を救い刃を受け、瀕死の彼女にそれと察した娘が「おっ母さん」の涙の幕切れ。 ロケ地、深川八幡へお参りしてきた木曽屋とばったり会う平次、日吉大社境内。お妻が郡司と辰巳屋にいたぶられる境内は東本宮内、親分楼門から駆け入る。木曽屋で働くお妻、木場にお三時を持ってゆくシーンは「材木置場」、この回では「玉垣」が割合はっきり。河畔でべそをかくお妻を見かける平次、日吉大社走井橋(橋上から見て下りてゆく)。姿を晦ましたあと人足をして働くお妻、不明(蛇籠など見えるので河川工事か)。木曽屋の娘がゴロツキに囲まれる石垣際、不明(阪本?)。 第434話「御典医の夢」1974.8.28 41 謎の連続殺人は分限者の名誉を守るための口封じ、長崎での学業も御典医就任も金持ちを満足させるための箔、所詮それは泥に咲いた花と親分の怒りが炸裂。御典医見習いと遊女、再会した元恋人たちの儚い時間が哀れ。 ロケ地、江戸城イメージ、姫路城天守。御典医見習いの秋山が茶坊主に耳打ちされるお城の廊下は大覚寺宸殿廊下、己の力で世に出ると怒気を発した秋山が去るのは回廊。吉松が殺される明神境内、新日吉神社(舞殿越し本殿、本殿裏手と林)。秋山邸、相国寺大光明寺。 第435話「てるてる坊主は知っていた」1974.9.4 41 鉄火肌の姐御の情話。同じ牢にいた健気な女のため奔走する「美人局のお駒」だが、その行動を利用され人殺しの罪を着せられかかる。親分の働きで彼女の無実は明かされ悪党もお縄となるが、あらかじめ幻だった「健気な女」の夢は完璧に打ち砕かれ、苦味まじりの幕切れ。 ロケ地、松前屋の番頭が殺されて見つかる水天宮裏、相国寺弁天社裏手(出張るのは万七、傍らに「てるてる坊主」を発見)。 第436話「ともだち」1974.9.11 40 裏で因業金貸しを営む木綿問屋、こき使われている女中は借金のカタにとられた娘たち。或る日賊が入り裏帳簿を盗むが、要求は女中たちの解放だった。賊はおせんちゃんの親友の恋人、彼女を庇い平次にも逆らうおせんの話に尺をとる。 ロケ地、伊勢屋に賊と聞き駆けつけたおせんがおぬいと仲直りの池端、赤山禅院池端(本殿玉垣越しのアングルも)。おぬいの回想、巳之吉と出会ったお使い帰りの石段、赤山禅院参道石段(巳之吉が鼻緒をすげ替えてやる)。巳之吉とおぬいが落ち合う明石町のやしろ、石座神社参道石段〜舞殿。 第437話「平次危機一髪」1974.9.18フジ/東映 41 同心殺しは凶悪な殺し屋の仕業、殺された男が追っていた事件から正体に迫った親分は、一人の哀しい女を見る。その女の秘密を守ってやるために外道は姿を現し、平次を始末にかかるのだった。 ロケ地、やっとうの鍛錬をする同心たち、大覚寺宸殿前。奉行所を出てくる同心たち、大覚寺大門(樋口さまが柴田同心に小石川の件から手を引くよう忠告)。柴田同心と配下の岡っ引が殺し屋に襲われる夜道、下鴨神社河合社脇。平次宅へ入り込んできた浪人・三田村が下駄を失くして泣く子のため走っていって拾ってやる川、上賀茂神社ならの小川。薬の行商人が墜死した「小石川の件」の現場へ行ってみる平次、吉田神社大元宮西崖(下を覗き込んだ八が滑り落ち、助けに行った平次は草叢に線香の燃えさしを発見)。殺し屋が巣食う本所界隈の荒れ寺、西壽寺。鐘楼脇で大入道が瓦割りをしているところへ、平次の戦法を探ってきた鎖使いが帰ってきて首領に無断で「平次を殺る」話に。首領が平次を呼び出しての立ち回りは、鐘楼脇で大入道と、首領の黒イカが現れるのは墓地へ通じる坂、前後に石段から見上げの本堂。平次が手下二人に呼び出され戦う明神境内の林は下鴨神社糺の森(河合社裏手)。 第438話「大江戸二十四時」1974.9.25 41 朝参りの娘が聞いた物騒なネタ、夜勤明けながら出張った平次は、狙われているらしい者の住む金杉二丁目で張り込み。怪しい奴らがやって来るまでの間、平次は悲喜こもごもの様々な人間模様を見る。 ロケ地、朝参りのお久が金杉二丁目に住む男をバラすという話を聞く不忍池端、大覚寺天神島祠〜朱橋〜護摩堂(柄のわるい男二人が立ち話)。 第439話「夜霧に消えた男」1974.10.2 41 懐かしい友の誘いを受け、平次は成田へ。しかし見たのは友の墓標、そして町にはたちの悪いヤクザが跋扈しているのだった。 ロケ地、成田の目明し・文吉が龍神の手下に連れられてゆく夜の印旛沼のほとり、琵琶湖湖岸松原。成田へ向かう平次と八、腹下しの八が茂みへ駆け込む道、不明。印旛沼畔に立つ文吉の墓標、琵琶湖汀のヤナギの根方。文吉が情婦・お秋に言い置いた「ブツを隠してある」船霊神社のご神木、新日吉神社本殿裏手のスダジイ。龍神一家に乗り込み揺さぶりをかけた帰り道、他ならぬ文吉を見かける平次、御室霊場(放生池石橋〜お堂前)。印旛沼対岸の、文吉が隠れている漁師小屋へ赴く平次、琵琶湖岸に小屋あしらい。捨て身のお秋が出て文吉を「取り逃がした」あと、迎えに出た八に代官所手付の酒田を呼んで来るよう命ずる平次、不明(町角設定/土塀際で背景に蔵、穴太の村中に似る)。逃げた文吉とお秋が、平次の殴りこみだと騒ぎ走る男たちを見る神社、走田神社(社務所前に地蔵をあしらい、二人はこの祠の陰に隠れる。平次の殴り込みだと叫ぶ子分や用心棒は、前の道や境内から湧いて出て合流し北のほうへ走り去る)。 第440話「花を撒いて消えた人」1974.10.9 41 縁談を嫌って町に飛び出したお姫様、構う男を次第に慕うがその正体は、という黄金パターンのお話。レギュラーの個性にうまく絡ませた姫様ギャグを入れ、悪党を釣りこみ懲らしめる「いつもの親分」もちゃんと登場。 ロケ地、殺気立って誰かを追うふうな侍・ヤクザ混じりの一団を誰何する万七、宇治公園中州(橘島の宇治川先陣の碑が映り込む。万七が突き飛ばされて川ボチャ、その後船に隠れていた「さくら」を発見)。平次宅から消えた姫が焼き芋を求める町角、永観堂境内(現在は参道南側に塀ができて同じ眺望は得られない。位置的には、総門を入ってすぐ右手の閉め切り部分から参道右手の塔頭・智福院を見たもの)。買った芋を食するのは弁天社鳥居脇の放生池池端、剥いた皮を池に捨てて、釣りをしていた権太に怒られる。姫を捜す長兵ヱらが姫に気付くのは画仙堂前。長兵ヱを囮に家老一派を誘い出す手に出る平次のくだり、町に連れ出した姫を待たせ焼き芋を求める平次は永観堂釈迦堂塀際、おとなしく待ってなどおらず権太のところへ行く姫は弁天島・ここで縁談を嫌って出た経緯を「告白」、「引っ掛かった」と平次が横目で見る先に長兵ヱの姿がのぞく建物は図書館。姫に団子を奢っての浅草からの帰り道、大覚寺梅林(遠景に心経宝塔、林から浪人どもが出て襲う)。姫を待っている権太に声をかける平次、永観堂弁天社鳥居前。この後いよいよ江戸家老も出てきて姫を襲うラス立ちも境内と思われる。 第441話「万七なみだ酒」1974.10.16 41 失態続きの万七に十手召し上げの危機。己の十手をかけて猶予を願う平次のほか、むかし施した恩が返ってきて助けてくれる。 ロケ地、筆頭与力に掛け合って帰る平次を呼びとめ、謹慎で済みそうと話す樋口さま、大覚寺大門(内側)。万七に殴られた顔を冷やす勘太郎が悪企みの男たちを見る神社、不明(水場、蔵、絵馬堂、朱鳥居の摂社)。六地蔵で勘太郎を待つ芸者・小富、大覚寺石仏。約束を破ったことを小富に謝る勘太郎、大覚寺大沢池畔。小富に勘太郎の事を聞く平次、大覚寺天神島。夜回りを見て隠れる旅人を捕まえる勘太郎、大覚寺五社明神(舞殿に壁取り付け)。万七誘拐を知り平次に助けてやってくれと頼み込む勘太郎、不明(池端に拝殿)。万七が監禁されていた土蔵を捜す平次たち、鐘の音を聞く土手は東高瀬川堤、松本酒造の蔵も映り込む(南は麹町と指差す平次/小富が現れ、「南」を指してあの橋を渡って市右衛門旦那のところへ行くと言う)。 第442話「風は哭いていた」1974.10.23 42 辻斬り事件で事情を聞くもののシロだったご浪人、しかし身上は訳あり。当の辻斬りに関わりがあったほか、江戸に立ち現れた凶盗は彼の仇。ようやく取り戻せるかに思われた妻だが、浪人は血の海の中でその正体を知ることとなる。 ロケ地、眉浪人の回想、奪って逃げた妻と暮らしていた烏帽子岳山中の小屋、保津峡落合河口手前左岸崖上。凶盗に連れ去られた妻子を求め叫ぶ巌上は落下岩、見下ろす河口汀に娘の死体。変装して眉浪人を尾行中の平次が騒動に行き当たるくだり、刃傷沙汰から逃げた女が釣り道具を持った眉浪人とばったり出会う柳原界隈の神社、上賀茂神社奈良社付近。七曲の佐竹下屋敷裏の釣堀、不明(竹林に囲まれた溜池、水は滞りあまりキレイじゃなさそう)。その池端から平次が指す賊の隠れ家、中山邸門(池とは別撮り)。 第443話「さらわれたお静」1974.10.30 42 ひと昔前の憎悪が立ち現れ、平次を苦しめる。久方ぶりの夫婦のお出かけが一転、お静のいない家で幻を見る親分が哀切。 ロケ地、昔仲間の花火師に火薬玉を作らせる島帰りの源八、作る小屋は下鴨神社糺の森池跡にあしらい、爆破実験も同所(設定は上野の森)。お静と平次が待ち合わせのお寺の境内の茶店、仁和寺茶店(背景に塔や中門)。待ち合わせ場所に向かうお静、金戒光明寺東坂下石垣際〜極楽橋〜永運院下坂(源八の尾行に気付き駆け出す)〜長安院下坂〜鐘楼下石段(ここで万七とばったり、源八は一旦姿を消す)。気を利かせて平次と別れた八が軽口を叩きながら歩く道、仁和寺金堂前〜参道(掏摸に遭う)。掏摸を追う八、仁和寺鐘楼脇、八の声を聞きつけやって来る平次は水掛不動の方から出て合流、掏摸の捕縛は観音堂脇(この掏摸騒ぎで平次とお静は擦れ違い)。平次に女房を殺されたと恨み言を述べる源八から逃げるお静、仁和寺御室桜林〜金戒光明寺長安院下坂(追いつかれ、周りの子らも爆弾で道連れと脅される)。女房が死んだ経緯をお静に話す源八、金戒光明寺鐘楼。脅迫状に応じ九段下の河原へ赴く平次、罧原堤下桂川(誘拐されたお静は船に乗せられ川を下ってゆき、追おうとした平次は穴あき船で散々)。源八がお静を監禁し平次に来いと迫った牛天神社、不明(石段を登ったところに殿舎、アーチ形の渡廊があり奥に摂社とおぼしき鳥居、境内林の外は崖。アーチ渡廊は「殿ふら」20話と同じと思われる。また、当の銭平428話に出た風景にも似る)。 第444話「妻は夫を労わりつ」1974.11.6 41 樋口さまの友人のご浪人が江戸へ。権高な妻女に皆辟易するが、彼女の些か軽率な就活が凶賊にとっ捕まった樋口さまの窮地を救うきっかけになる。 ロケ地、野呂木浪人の妻女が町娘にからむチンピラと立ち回りは今宮神社東門内・石橋付近(門際に露店あしらい)。仕官の話で出かけた野呂木が連れ回されたうえ斬りつけられた空地、下鴨神社河合社裏手。その護持院ヶ原で行われる大立ち回りは池跡。船で連れてこられる「人質」の樋口さまはロケかセットか不明。 第445話「でんでん太鼓」1974.11.13 41 手柄を焦る若い岡っ引は、捜査の果て認め難い事実を知る。彼と父の葛藤が凄絶なドラマは、二人の慟哭で終る。 ロケ地、龍頭の刺青がある男たちが殺されて見つかるお堂、御室霊場(万七の縄張り)。吉五郎の女房の墓で和尚に事情を聞く平次、不明(平地?)。思い決めて父を捕縛に向かうも不在、幼時あやしてくれた川辺へ行ってみる佐吉、嵐山公園派流岸辺(右岸)。 第446話「燃えろ!八五郎」1974.11.20 42 またも恋に破れる八っぁん、しかし今回はクサらず老目明しを逆に説教するなど、ひとつ階梯を上がる。平次夫婦の気遣いも泣かせる一話、上州を荒し回った凶賊と、それを仇と追う高崎の岡っ引父子を軸に進む。 ロケ地、凶賊どもが高飛びを目論み集まる駒形の渡し場、罧原堤下河原に小屋あしらい。傷心の八を気遣い釣りに連れ出す平次、大覚寺大沢池堤。お弁当広げるお静は堤下に。 第447話「からくり仇討」1974.11.27 42 父母の仇を求め足かけ二年という青年、人殺しの手助けはしないと突っぱねる親分だが、殺し屋は許さんと介入。しかし仇討ち旅に至る経緯が、どうにも面妖なのだった。 ロケ地、町で「仇」の名が宛名の文を落とした女を追う平次、見失った先でならず者たちに襲われる神社は赤山禅院、本殿を出てきた平次たちは拝殿前で立ち回り。銚子へ発つ平次たち、広沢池東岸(堤)〜堤道(自転車道か)〜荒海イメージ→漁師町はセット。 第448話「紅とかげ」1974.12.4 43 首領をお上にチクり金を横取りの手下、しかしおかしらは破牢し、という復讐譚。大盗を追ってきた天満同心と、無理矢理賊の仲間に引き込まれた気のいい女とのからみが泣かせる。 ロケ地、酔って帰りの鬼坊主、嵐山公園・錦前。伝次に呼び止められ斬られるのは中ノ島橋〜中州、死体検分は河川敷。鬼坊主の死体を遠巻きに見た帰り、参拝の侍の懐を狙う辰とおろく、松尾大社祠前〜本殿。手下たちが金を隠していた池、赤山禅院本殿脇の池。薬行商の伝次を尾行する平次、赤山禅院参道。 第449話「蜜の罠」1974.12.11 43 事件は大店の世間知らずの娘に仕掛けられた逆ハニートラップ、お話の主体は娘がかつて手ひどく袖にした若者との再会とその後の綾。親分はハナっから人体を見て眼目を定め、人を陥れて口を拭う悪党どもの正体を暴きだす。 ロケ地、江島屋の回想、睦む江島屋の娘と十勝屋の倅、大覚寺大沢池畔〜大沢池堤水門傍(父親たちが話す茶店は池畔にあしらい)。十勝屋の聞き込み帰り、母の墓を手入れする柾吉を見かける平次、西方寺小谷墓地。柾吉の回想、お絹に手ひどくフラれたうえ母を侮辱された水辺、大覚寺放生池堤。十勝屋の倅を呼び出し談判するも人数が出てフクロにされる柾吉、大覚寺五社明神。主家に火付けをした江島屋の手代の情婦が平次を呼び出し手代殺しの犯人は十勝屋の番頭と告げる八幡裏稲荷境内、今宮神社稲荷社前。 第450話「ひと夜の悪夢」1974.12.18 再仕官を期す浪人夫婦に降って湧いた災難、平次の働きで無事仕官は叶うが、苦い思いが残るのだった。 第451話「あばずれ」1974.12.25 43 恋しい女の幸せを願うあまり過ちを犯してしまった目明し。その行動に当初より疑問を抱いた平次は彼から言い出すのを待ち、自身は罪なき女のため奔走する。 ロケ地、深川から帰って来た平次と八が渡る橋、中ノ島橋。結城屋の主の死体が見つかる左衛門河岸、嵐山公園・中ノ島橋下手河川敷(水路を跨ぐ小橋をあしらい・この手すりが壊れ転落の次第/平次は手すりを見て足を止め、河原で死体の傍らにいる駒三を見る)。処理を平次に任せてしまったことを詫びる駒三、今宮神社稲荷社前。 |