銭形平次

653〜665話  フジテレビ/東映

嵐峡キャスト
銭形平次/大川橋蔵
お静/香山美子
八五郎/林家珍平
お照/春日照代 三吉/春日三球
お京/久永智子
万七/遠藤太津朗 清吉/池信一
榊兵助/下塚誠 樋口一平/永田光男


第653話「お紺の初恋」1979.1.368

 万七親分が躍起になって追う女掏摸が、ある日出会ったお侍に一目惚れ。途端に掏摸をやめて夜昼なく働きだし、匿ったりと世話を焼くが、事情あって藩を退転したその男には戻る場所も似合いの許婚者もあるのだった。

ロケ地
・万七たちがお紺を見張る正月の神社、上御霊神社境内、楼門。
・辻斬りの現場で手口等を聞いた結城浪人を尾行する八、高田藩士が出て結城に同道を求める土手は東高瀬川堤・松本酒造酒蔵映り込み。お紺が逃げてきた結城を匿う普請場、大堰川河川敷か(汀に杭林立)
・高田藩邸へ赴き目付の萩原に話を聞く平次、不明(寺院境内か)
・平次が萩原たちの手口を暴露し打ち懲らす夜道、相国寺大光明寺南路地
*お紺は和泉雅子、子分の二人はうえだ峻と島米八。結城浪人は森次晃嗣、元勘定方で不正を働いていた萩原は亀石征一郎で悪徳商人は山村弘三。*お紺のテンションにあわせ鳴り響くクラシック音楽が大笑い。万七のたもとに猫放り込みも笑える。


第654話「寄りそう影二つ」1979.1.1045

 辛い過去を持つ女の前に、トラウマを抉り出すかのように傷ついた男が転がり込む。何も聞かず男を保護し手当てしてやる女、いつしか二人の間には愛が芽生えるが所詮咲かぬ仇花、女は男の亡骸に縋り泣くことしかできない。

ロケ地
・道場の師範代が殺し屋にやられる屋形船、嵐峡に繋留。
・道場の主の奥方が入ってゆく車坂の茶道教室・五味庵、652話でも出た竹垣際の坂道と「料亭」、円山公園か(清吉が尾行、見届け)
・師範代を好いていた道場の娘を呼び出し事情を聞く平次、赤山禅院本殿脇。
・お竜と音吉が落ち合う約束をしていた行徳橋の辻堂、大覚寺護摩堂。音吉を殺した勘助を捕るのは天神島、おきぬが駆けつけてくるのは放生池堤。
*諌めを聞かぬ殺し屋の弟を刺殺し島送りとなった過去を持つお竜は野川由美子、今は酒肆の女将。回想で出る弟は峰蘭太郎。師範代暗殺の際手傷を負いお竜の酒肆に転がり込む殺し屋・音吉は長谷川明男、お竜の情けに触れ足抜けを思い立つも掟が阻む運び。メインの二人のやり取りはドン暗なれどしっとりと見事。殺し屋の元締は汐路章、茶道指南が表の顔、平次との立ち回りは細身の刃を振り回し迫力。音吉の相棒だった殺し屋・勘助は唐沢民賢、師範代殺害を依頼した奥方は双葉弘子。*殺し屋は「請負人」と称される。


第655話「他人が泣いてくれた」1979.1.1768

 養子ゆえ長年尽くした挙句離縁され家を放り出される大旦那、この老爺を拾う青年あり。はじめ小金目当てだったチンピラ紛いのその男は、居候の癖に口喧しい爺さまに感化され真面目に働きだし、ひととき「家族」となる。青年の稼業がらみのトラブルをうまく話にはめ込み、キャストを生かして泣かせる情話に作ってある。

ロケ地
・今津屋を離縁された芳兵ヱを拾う島吉、広沢池東岸(漁具小屋あしらい)
・平次から島吉を引き取った喜三郎、二人が話す境内は蓮華寺五智如来像脇。
・巣鴨で目撃された政五郎、追う目明しを返り討ちにする神社、不明(651話の石段と同所、石段は幅狭く脇に灯籠林立・上がったところに鳥居ですぐに拝殿)
・島吉の長屋近くの小川べり、上賀茂社家町・明神川。芳兵ヱの孫を帰らせる場面や、芳兵ヱの息子が迎えにくる場面など頻繁に登場。
・島吉の幼馴染で世話を焼く娘・お咲が勤める花屋、仁和寺観音堂前に「花屋」あしらい。遠景に塔が映り込む。
・喜三郎の女房が経営する船宿、船着きは大覚寺大沢池船着(小)。客を装った政五郎と手下が船を降りてくる。
*芳兵ヱは殿山泰司、追い出された原因は蓄妾というのが微妙に笑える。後日談でしょっちゅう島吉夫婦のもとへやって来る姿が描かれているのもなかなか。島吉は桜木健一、照れ照れのこそばゆい仕草も、文句言ってやりたいのに言葉にならない渋面もハマリ。島吉をタレコミ屋に使っていた目明し・喜三郎は五味竜太郎、強がるも内心怯えまくりな姿が傑作。父を獄門にした喜三郎と島吉を狙う丑三ツの政五郎は沖田駿一、手下の二人は平沢彰と福本清三。


第656話「噂の娘」1979.1.2445

 大店の娘の放埓には訳あり、お店乗っ取りの「叔父」を疑い探る過程で親身になってくれる人々をむざと死なせてしまい悲嘆にくれる娘だが、亡父の不祥事が露見して欠所となり従業員を路頭に迷わすことを恐れてという、泣かせる経緯。しかし親分の活躍で悪党はお縄のほか、父の潔白も証明され、お店も難を免れる。

ロケ地
・上総屋の一番手代が殺された夜、手代と上総屋の娘・お新を見たと証言する蕎麦屋の音松が店を出していた不動稲荷近くの町角、大覚寺有栖川(五社明神の祠脇)
・手代の検分、大覚寺大沢池畔。
・町でお新を呼びとめる平次、今宮神社東門内石橋。話を聞く茶店は門内塀際にあしらい。
・父の情婦だった女の墓に詣で住職に話を聞くお新、招善寺墓地(石段上部際)
・悪党どもにカマをかけ呼び出す上総屋の寮、大覚寺望雲亭
*お新は鮎川いづみ。叔父夫婦は玉川伊佐男と白石奈緒美で「仲間」の音松は松山照夫。先代の恩からお新に手を貸す太夫は松橋登、お新の味方だった手代の母は新屋英子、住職は市川男女之助。*音松は出刃打ち芸人、ラス立ちでこれと対峙した平次が十手を落とされ一時窮地に陥る緊迫のシーンあり。しかし飛んできた出刃包丁落とすってどんな推進力よ投げ銭。


第657話「貧しき者に幸いを」1979.1.3146

 馬鹿息子を庇う富商のエゴが、つましく暮らす市井の人々を不幸のどん底に叩き込む。もちろん親分がそんな無法を放っておくはずもなく悪は悉皆懲らされるが、恩ある人の難儀に居ても立ってもおられぬ善意のフライングが余計な仕事を増やすのにも、己がつとめと精出す平次はなかなかに泣かせる。

ロケ地
・江戸屋の若旦那が入れあげていた湯島の茶店の娘に聞き込みの平次、吉田神社竹中稲荷本殿前に茶店あしらい。封印金の帯封をさがす「塵捨て場」の林も付近か。
*不義で死罪のところを主に救われた奉公人夫婦は松山省二と赤座美代子、その旧主で井伊家を退転した侍は久富惟晴。店子の浪人を嵌めて倅を救おうとする富商は谷口完。旧主のため身売りした女房の請け出しに難を示す憎ったらしい楼主は藤尾純。平次迫るを受けて富商が雇う殺し屋は宍戸大全、「特技」の大家ご本人が小屋根から飛び降りたり木から降ってきたりと派手なアクションを展開、お若い姿を拝見できるのも楽しい。殺し屋は「始末屋」と表現。


第658話「俺は神様じゃない」1979.2.746

 溺れた子を助けたことで賞賛される親爺だが、不自然に遠慮。事情ありと見た平次の勘は当たり、過去の罪の露見とともに悪い仲間の手が伸びてくる。

ロケ地
・甚五郎が溺れる子を助けた大川、広沢池東岸
・騙りを生業としていた遊び人が殺され埋められていたのが見つかる湯島の切り通し、吉田神社大元宮下坂の崖際。
・甚五郎の娘が勤める両国の水茶屋、今宮神社門前茶屋・かざりや。向かいの一和は鰻屋に仕立てられ、その床机にむささび一味が腰掛けて娘を見る。後段、勤め帰りの娘が拉致されるのは東門前。
・娘を拉致した一味が甚五郎を呼び出す浅草・黒舟町の良源寺、大覚寺五社明神。ここを探し当てるドラマも用意されていて、焼け残った文にある「黒」から皆で推理(浅草新寺町には「涼源寺」と「了源寺」)
*甚五郎は桑山正一、娘は竹田かほり。昔関わった賊のかしらは伊達三郎、坊を助けて貰い感謝する商家の主は石浜祐次郎、甚五郎が通っていた口入屋の主は玉生司朗、人助けを賞賛する瓦版を売るのは波多野博。*誉めそやすかと思えば一転石を持て追う民衆の浅薄さが描かれるが、過去を暴き言いふらして火をつけるのは万七でそも奈落に突き落としたのも若き日の万七(回想シーンでは清吉と二人して若作り)。お静にも批判されるが、甚五郎の娘の危機には男気を見せる場面を入れてフォロー。


第659話「さらわれた同心」1979.2.1468

 榊同心をさらった上で、平次に娘の奪還を強要する謎の男。しかも対するは司直の手も及ばぬ大物の悪党、平次は無茶を覚悟の大胆な強襲をかける。

ロケ地
・榊同心がさらわれ船に乗せられた水辺、不明(汀に土止め)
・火の玉仁佐ヱ門邸の庭、不明(建物近くに池泉)
・時津屋の娘が監禁されていた漁小屋、広沢池東岸
*抜け荷を扱っていて娘と引き換えに顧客リストを要求された時津屋は浜田寅彦、抜け荷は思想を持ってやっており、親分は今際のきわの願いに応じリストを処分。悪党と通じていた時津屋の番頭は木村元、仁佐ヱ門は山本麟一、さらった娘を預かっていた弥七は小田部通麿で娘に気遣いを見せ露見した際は罪被って自刃。*非常線を張られた仁佐ヱ門が弥七にツナギをとるのに使うのは犬、これが虎毛の甲斐犬(と思う)でなかなか立派というか、がぶり寄られると怖そう。


第660話「迷い橋・想い川」1979.2.2146

 名うての盗賊の父に仕込まれた娘だが、父の死後は酒肆の下働きをしてまっとうに暮らし仲間の誘いもきっぱりとはねつける。しかしその仲間が関わった押し込みで、彼女の存在は平次の知るところに。賊の娘であることを否定し、遂には江戸を去ろうとした矢先、彼女の錠前破りの腕がどうしても要るアクシデントが発生する。

ロケ地
・お紺が物思い佇む橋、中ノ島橋。おかしらである父に足抜けを申し出た回想シーンも、江戸を去ろうとした彼女に追いついた榊同心が協力を要請する橋も、橋のシーンは全てここ。欄干越しに見える堰堤からの落水が印象的に映し出される。劇中橋の名は出てこないが、江戸を去ろうとしたお紺が渡り、平次が見逃して行かせる設定なので両国橋あたりか。
・回線問屋・田島屋が勘定組頭・安藤と密かに会う夜の神社、木島神社本殿前。最終的に斬られるのも同所。
*お紺は榊原るみ、父の十六夜左文字は出水憲司(面差しが似ると平次、あの強面に似てると言われるのは女優さんに気の毒な気が)。元長崎奉行所与力の安藤主馬は西山辰夫、彼と結託して抜け荷をしていて賄賂の書付を狙われた田島屋は伊沢一郎。安藤に使われお紺に接触する元左文字一味の賊は石倉英彦、安藤の手先でお紺を消しにくるチンピラは平沢彰。


第661話「父ぅちゃんガンバレ」1979.2.2846

 倅の目を治してくれた医者に感激した中年親爺は一念発起、その医師のもとで修行をはじめる。凶賊に盗ませた薬で法外な治療費をとる悪徳医師のせいで親爺の夢は頓挫しかけるが、平次の奔走で事件は解決し、難しい試験もみごと突破するのだった。

ロケ地
・五郎吉の女房の回想、目を病んだ倅・礼を連れて巡礼の五郎吉、金戒光明寺墓地石段(塔映り込み)。この帰り玄碩と出会う。
・千賀寿庵が通う船宿、大覚寺大沢池南西畔に「入口」あしらい。池に浮く屋形船も効果的に映し込み、池畔の植え込みに潜んで平次や八が見張り。
・三之助に罵られた五郎吉が医術をあきらめようか迷い佇む水辺、大覚寺大沢池北西畔。未だ彼を犯人と疑う万七は五社明神から見張り。
・寿庵宅、金戒光明寺瑞泉院。患者が列を成す。
・薬種問屋押し込みに関わった船頭たちが殺されて見つかる百本杭、桂川畔か(汀に杭)
・五郎吉の倅・礼がさらわれる赤羽村、北嵯峨農地小丘。合格を告げに五郎吉が帰ってくる場面では、小丘を見上げのほか下の畑も映る。
*五郎吉は財津一郎、泣き笑い芝居が最高。女房は水澤摩耶、玄碩先生は岩田直二。極悪医師・寿庵は加藤和夫、船宿の悪女女将は三浦徳子、玄碩を裏切っていた書生は高橋仁、用心棒は川浪公次郎。*一旦赤羽の家に戻るも、自分を気遣う家族の会話を立ち聞きして再起の運び、これをさらに立ち聞きの万七が男泣きも笑える。倅縮んでるし。


第662話「憂き世まんだら」1979.3.746

 性根の腐った青年の罪を覆い隠そうとした骨肉の情は、無関係な職人一家を地獄に落とす。しかし亭主の無実を信じ、命懸けて縋った女房の心は平次を動かし真実が露わとなる。

ロケ地
・お静に子を預けたあと、亭主の無実を訴えた文を懐にし入水するおさよ、渡月小橋(夜釣り船が居合わせ救出)
・商家を恐喝した宇一を見かけた佐山同心が連れ込み叱る神社、不明(鳥居や祠が複雑に建ち込む)
・宇一の姉の絵草紙屋の女主がかつての夜鷹と知った平次らの回想、夜鷹狩りの町角は大覚寺五社明神
・物思う佐山、大覚寺大沢池(お歌を見かけ逃がした警動の夜を回想)
*欠所となった店を再興し弟に継がせるのが願いだったお歌は有吉ひとみ、救いようのない弟は山本茂。お歌の婚約者だった佐山同心は小坂一也。佐山により犯人に仕立て上げられた職人の女房は藤村薫。夜鷹のお歌を知っていたお仲は山口朱美、平次にお熱の設定でお静が柳眉を逆立てる一幕あり・親分ちょっと慌て。平次乗り出しに難を示す佐山を抑える役どころで久々の樋口さま登場。


第663話「誰がための十手」1979.3.1469

 父が死んだのは役人のせいと恨む子の声が、平次の胸に突き刺さる。出てきた真実がまた職掌を同じくする者に苦い思いを残すも、父の無実を証してもらった子らは明るく笑い明日へと踏み出してゆく。

ロケ地
・仕事帰りの職人・喜助が虚無僧による井筒屋番頭扼殺を見た夜道、広沢池東岸
・お上に届けるも虚偽として取り上げられぬばかりか痛めつけられた喜助が「事故死」して見つかる崖下、不明(吉田神社境内か)。亡骸が運ばれてゆく道、宗忠神社拝殿脇(北参道坂を上がって石畳を来て拝殿脇へ)
・喜助が見た「大川端の事件」について榊に聞きながら奉行所へ向かう道、大覚寺参道明智門から服部が出てきて、八の身だしなみに叱言して去る。平次らが奉行所へ入ってゆくくだりは明智門内側。
・八が聞き込んできた井筒屋の元奉公人の娘を訪ねるくだり、金戒光明寺。途中の道は東坂下石垣際(角)。娘が勤める茶店は本堂前茶所、背景に経蔵も映り込む。帰り道は三門をくぐり外へ、門前に露店あしらい・店先のおもちゃの刀を見て夜道の刺客にひらめき。
・喜助の女房の協力を得て番頭殺しを暴いたあと、立ち会わせた服部と三人で帰る道、下鴨神社河合社(塀際)
・平次に礼を言いに来た母子と散歩に出る水辺、広沢池東岸。子らが亡父に汚名が雪がれたことを虚空に呼ばわる。
*喜助は重久剛一、女房は三好美智子。苛烈な取調べで功績を積む鬼同心・服部は中野誠也、火盗与力へと声もかかるキャリアに傷をつけたくなかった設定。番頭上がりの井筒屋主人は内田稔、先代の死因で主人の弱味を握っていた手代上がりの番頭は玉生司朗。先代夫婦の死因はフグ毒。


第664話「去りゆく人々」1979.3.2146

 今際のきわの女房から娘の生存を知らされた親爺は、恩ある養い親の与力にかかる災難に身を捨ててかかろうとする。平次が止めるのも聞かず危地に身を置く老爺、助けた娘の祝言を見ずに江戸を去ることとなるが、同じく寂しい身の上の別の娘が寄り添い旅立ってゆく。

ロケ地
・かすがのお京が夢想する花嫁行列、北嵯峨農地畦道。
・吉原大門外へ出ての羅漢一味との立ち回り、捕り方殺到の土手は広沢池東岸
*島帰りの親爺は北村英三、「娘」は岐邑美沙子で養親の引退間近な与力は稲葉義男。荒っぽい手口でのし上がるヤクザは森幹太、娘にフラれた恨みと欲で捜査情報をリークする鬼畜同心は島田順司。*国の親のためかすがが店をたたむ話が出て、ちょうどお京も寿退職。父のいないお京と、娘に父と名乗れぬ親爺が呼応し親しむ設定。


第665話「殉職・榊同心」1979.3.2869

 平次夫婦に祝言出席を頼む榊同心だが喜びは束の間、当の恋人の兄が殺しの罪を着せられ投獄される。自らの幼馴染でもある男を救うため奔走する榊、しかし陰謀の根は深く、若い命は汚い奴輩の手で散ってしまう。

ロケ地
・おあきの兄・小吉を捕縛した北町同心・片桐や配下の目明し・富松が出入りする勘定方の屋敷、相国寺大光明寺。見張りや尾行の際に方丈塀も映る。
・小吉が身請けして国へ帰らせた岡場所の女(国は郡上八幡)を追って東海道を走る榊のくだり、街道風景は大内辻堂付近(地道)、流れ橋大覚寺放生池堤、間にセットの宿場(宿帳調べ)をはさんで木津堤、渡し場は不明(流れは瀞でたっぷり)、おあきを見つける祠は大内辻堂。このあとは来た道を戻るので同じ風景を幾つか繰り返し、榊を案じた平次がゆく道も同様。榊とおぎんが富松と雇われ浪人に囲まれる宿場はずれの林は赤山禅院西池畔で、丘の上に「土壁の小屋」も映り込む。榊が戸板で運ばれてゆく街道は大内。
・榊の墓、黒谷墓地
*おあきは清水めぐみ、小吉は水上保弘、おぎんは大関優子。片桐は田口計で富松は山本一郎、雇われ浪人は有川正治や小峰隆司など。縁者の片桐を使い馬鹿息子の罪をごまかそうとした勘定方は永野達雄、グレた質屋殺しの倅は三木豊。*榊殉職のくだりは放映当時流行りの熱血刑事ドラマふう、彼の死を見た平次が無理くりに旗本屋敷へ乗り込むくだりは正調時代劇で面白い。


銭形平次 表紙


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