876話〜888話 キャスト 第876話 「笛屋敷殺人事件」 1984.1.11 52 笛の佐野川流家元の後嗣をめぐる鞘当ては、遂に血生臭い事件を出来するが、事の起こりははるか昔。辛い日々を過ごしてきた家元夫婦の、強い紐帯が物悲しい。 ロケ地
*苦悩の家元夫婦は横内正と赤座美代子、娘は松本美奈子で恋仲の弟子・了以(当字・正訓不明)は小林芳宏。家元夫婦を脅し三代目指名を強要した弟子は西園寺章雄、大元の色魔強盗は田中弘史。 第877話 「風は知っていた」 1984.1.18 52 脅迫者を殺したと見られる男のアリバイ崩し、手詰まりと悩む平次にヒントを与えたのは、お静が買い求めていた風車を回す隙間風だった。 ロケ地
*入婿は寺田農、平次との腹の探り合いが見もの。殺された番頭のことを聞き込みの段で火野正平カメオ出演。 第878話 「悪同心の野望」 1984.1.25 52 出世という妄執に憑かれた者どもが落ちた闇は深く、保身行動がさらなる犠牲者を積み上げてゆく。途中からはもうコイツしか犯人有り得ない展開で親分もイヤーな顔して見ている始末、丁寧な現場検証がしたたかな悪党を追い詰める。 ロケ地
*上司を殺る、ライバルの従兄弟を殺る、果てはグルの船頭も口封じという極悪同心は長谷川哲夫、地位を譲れと迫って殺される馬鹿な従兄弟は西沢利明でおんなじくらい悪辣設定。 第879話 「恐怖の宿」 1984.2.1 身代金目当ての立て籠もり事件発生、居合わせた森川のダンナや万七に八まで人質に。新吉の潜入により投げ銭の効果が倍増、爆薬を無力化して悪党をお縄の運び。 *ロケなしセット撮り。一味の首領は苅谷俊介、裏切って消される子分は宮口二朗。脅迫の材料になる札差の放蕩息子は小野進也で父親は神田隆、若旦那と船宿にしけこんでいた水茶屋女は泉じゅん。 第880話 「花嫁殺人事件」 1984.2.8 52 祝言の夜に起きた花嫁殺し、裏にはどろどろの愛欲。万七のフライングで牢にぶち込まれた前科持ちが、平次の活躍で救われてメデタシの絵で締める。 ロケ地
*花嫁を亡くした「悲劇の婿」の手代は河原崎建三、彼とわりない仲になっていた大店の後妻の「花嫁の義母」は亀井光代、娘を殺されたコキュは北原将光。疑いを向けられる彫師は大竹修造、偽証なんかもして彼を支える健気な恋人は田坂都。殺しのトリックに一役買ったオカマは峰蘭太郎、オネエ言葉での芝居もあり。 第881話 「裏切者は二度死ぬ」 1984.2.15 52 押し込み強盗の内輪揉めと見えた事件はあとをひき、虚偽の果て黒い淵へ堕ちていった哀れで惨めな男女の事情が照射される。 ロケ地
*己を死んだことにして盗金を独り占めしようとした賊は蟹江敬三、女房は山口果林。彼らを追ってきた安中の地回りのかしらは上野山功一。 第882話 「十手が泣いている」 1984.2.22 52 隠れ遊びの賭場を摘発しようとした下っ引志願の青年の惨死、十手を貸したことで胸を痛める新吉の心も慮る親分が泣かせる一話。怪しのカジノ描写と、平次が隠し部屋を見破る段の仕掛けが面白い。 ロケ地
*消される下っ引は三波豊和、彼を裏切っていた親分の五郎蔵は和崎俊哉。回船問屋の鳴海屋は武藤英司、手下に堀田真三や小峰隆司。 第883話 「盗まれた殺人計画」 1984.2.29 52 金持ちの馬鹿旦那の人もなげな振舞いは、己が身に災いを呼ぶ。憎悪から発した企みの「変遷」を、再現ドラマタッチで描く。 *ロケなしセット撮り。馬鹿旦那は原田大二郎、赤マフラーの取り巻きは平沢彰、欲をかいた番頭は遠藤征慈で別の意趣もある模様。馬鹿旦那にいたぶられ殺しを企む鳶の青年は片桐竜次、計画に手を貸してしまう情婦は金沢碧。冒頭、馬鹿旦那と取り巻き連を見て平次にボヤく八のくだり、二人の後ろで蝦蟇の油売りの商品を見ている客に福ちゃんと峰蘭さんチラリ。 第884話 「狂言夢芝居」 1984.3.7 憎めないモテモテ男が、髪結いの亭主におさまる過程を描く話。女ごころを踏み躙るお芝居は、とんだ性悪だったグルーピーに利用されておおごとに。 ロケ地
*四人の女を食い漁る青年は火野正平、はじめはターゲットに入っていなかった健気な髪結いは松本留美、彼を振る踊りの師匠と芸者は谷川みゆきに村田みゆき、可愛い顔して賊を引き込んでいた矢場女は栗田陽子。引き込みを強要する、髪結い女の亡夫の盗っ人仲間は浜田晃。 第885話 「平次隠密軍団」 1984.3.14 85 森川のダンナに見込まれ地方へ遠征の親分、助っ人の青年たちの協力を得ての救出劇はスリル満点の演出。 ロケ地
*助っ人は崎津隆介ら。桑野宿で生糸利権をむさぼろうとする貸元は汐路章、子分に黒部進や福ちゃん(大目立ちの保存もの・人質に持ってった握り飯の落としっぷりナイス)。 第886話 「悲しき嘘」 1984.3.21 52 娘の幸せのため目撃証言を拒否する男、その用がなくなったあとの身の処しかたも渋いニヒルな親爺は若山富三郎、喧嘩独楽を生かした立ち回りも見もの。 ロケ地
*飲み屋の親爺の実の娘だった辰巳屋のお嬢様は高見知佳、恋仲の手代は南城竜也、辰巳屋の主は大木実で手下に江幡高志。土地買占めの黒幕の唐物商は北原義郎、調度の甲冑とか怪しすぎ。あと「独楽屋」の内装も笑える。 第887話 「母の涙のおわら節」 1984.3.28 85 大火ではぐれた母子の邂逅、しかし互いの立場のあまりな違いに、母はきっぱりと血のつながりを否定する哀れ。気鋭の若手同心と、悪所で働くアル中老女の対比が鬼気迫る。 ロケ地
*記憶を失い炎にトラウマを持つおたつは小畠きぬ子、親とはぐれたあと同心の家に拾われた中原は宮崎達也。おたつのいる岡場所も経営する、タチの悪い地回りは田口計。 第888話 「ああ十手ひとすじ!!八百八十八番大手柄 幕府転覆を企む胡乱な軍学者とその一味を懲らすのがお話の要諦、秘密が漏れるのを防ぐため罪を着せられた町娘の逸話がからむ。 ロケ地
*歴代出演者が顔見せするほか、豪華「友情出演」が目白押しの賑やかな最終話はスペシャル拡大枠の73分。 |