263〜295話 キャスト 第263話「影を踏む女」1971.5.19 33 意地悪な運命と悪党により隔てられていた恋人たちが、親分の働きで再び結ばれる情話。サブタイトルは恋人のためを思い幸福をあきらめた女の心情の隠喩、影踏み遊びがモチーフ。 ロケ地、賊に入られた高家衆・石橋邸、随心院(門に薬医門のほか、大玄関や書院廊下、庭が使われる)。お駒が篠塚のため願を掛ける出世稲荷、今宮神社稲荷社。平次の仕掛けた罠にはまり隠した盗品を掘り出しに来る高家の納戸役、御香宮摂社、境内林。 第264話「命を売った男」1971.5.26 22 五年ぶりに江戸へ戻る所払いになっていた極道息子、借金返済の工面をして帰る料理屋の主人、後者が殺され前者に疑いがかかる。真相が明らかとなる過程で、極道息子と老父の人情話が展開される。お話の切所には博打うちの習性が活写される。 ロケ地、与之吉と伊兵衛が別れた茶店、伊兵衛が殺されて見つかる石座神社(劇中「いしざじんじゃ」と発音される)、岩倉・大雲寺不動の滝と周辺(行場へ降りる石段を巧みに利用)。 第265話「子供たちの城」1971.6.2 22 大火で親を亡くした孤児らと、それを見守る者たちの情話。世間の目は子らに冷たく、悪党は手先に使おうとするが、心正しき坊にはちゃんと救いの手が伸べられる。 *ロケ無しセット撮り。千吉坊に思い入れしまいにお救い小屋で働くに至る娘に二木てるみ、耐える表情の清しさが美しい。小屋の係りのお役人に桑山正一、始終こんな所へ回されてなどとぶつぶつボヤき、そのさまを子らに蟹平と綽名されるが、態度と裏腹に真摯に孤児を思う心優しき好人物を実に味わい深く演じる。*盗っ人宿に踏み込んだ親分の殺陣、親分目線で悪党にぐいぐい迫るカメラワークが部分的に挿まれていてなかなか見せる。 第266話「魔がさした祝言」1971.6.9 33 金を盗るほかなぜか娘だけ殺していく賊が出現、犯行を重ねる。一方、酒屋の娘の祝言の席で毒殺未遂、二つの事件は通底していた。 ロケ地、怪しい面売りを見つける縁日、御香宮境内(一人お縄にするも当の一味でなく小者、のくだりは絵馬堂)。伏見屋を襲う賊が出没する堀端、宇治か(けっこう流れのある瀞、橋の一部と船着きふうのテラスも見える)。生け花の帰り旗本の次男坊を待ち構え走り寄る伏見屋の娘、仁和寺水場〜御影堂前。次男坊を待つ娘、今宮神社若宮社脇(危機に平次が駆けつけ捕物のくだりでは合祀摂社前も)。 第267話「十手の無い平次」1971.6.16 33 罠にはまる平次、発生直後の殺人現場に踏み込んだことが、世話になった商家の若旦那の仇を討って殺したことになり十手取り上げ・謹慎処分に。自ら身の証を立てようと奔走するもさすがに焦る平次に、打開のヒントをくれるのは恋女房だった。 ロケ地、木曽屋の若旦那殺しの疑いある男がいるとのタレコミで赴いた船宿、当の容疑者が殺され犯人を追って出る水辺、罧原堤下か(船繋留、河川敷には重機で均した痕跡、堤上には並木がちらほら)。仇討ちの噂を流した女のことを報告する八、毘沙門堂本堂脇。その後万七と行き合わせお気楽なことを言われるのは本堂石段下。偽証女を操るチンピラを追う坂、毘沙門堂勅使門下坂(これを遠目に見る樋口さまと万七の後ろに木塀あしらい)。 第268話「指政の死」1971.6.23 34 つとめを終え入墨者と謗られつつ堅気の暮らしを送る者、かしらの後を襲い元締として生きる者、駆け出しの若者、さまざまな生き様の掏摸たち。青年たちを引っ掻き回す騒ぎのもとは、足を洗い仏師として細々と過ごしているはずの好々爺だった。 ロケ地、掏摸をはたらき追われた指政と弟分の栄吉が逃げ込む大川端、罧原堤か(丈高い萱が干してあり、漁具や貝殻あしらい)。指政の土左ヱ門が上がる大川、見物衆が走ってくるのは大覚寺放生池堤、死体が引き上げられるのは放生池から。番屋から脱走した栄吉が指政の兄貴の仇と現元締の暗闇の常を求めやって来る両国橋界隈、大覚寺五社明神(本殿から斬られた常が転がり出て凭れかかる)。栄吉を隠してある辻堂へやって来る朝次、御室霊場。前の元締・仙蔵が栄吉と姉を監禁している牛込の辰巳屋倉庫跡、イメージに伏見・大倉浜の酒蔵。 第269話「名宝 安土の茶碗」1971.6.30 34 讃岐屋の持つ天下の名器が狙われ、とんだ誤解から何の関係もない坊がさらわれる。子の命大事と動く平次に冷淡な讃岐屋、そもそも事の発端は金で人の横面を張る傲慢さから来ていた。 ロケ地、讃岐屋の茶碗を奪う相談をする一味、漁師小屋は罧原堤下河原にセット(この場面は夜、後段でもう一度出る時は昼)。一味の密談を聞いてしまった乞食が逃げ込む橋、今宮神社石橋(追手は東門内側で乞食を見失い、走ってゆく職人をそれと誤認)。万七が茶碗を運ぶ船、桂川か。讃岐屋と娘が茶碗を運ぶ陸路、嵐山自転車道か。讃岐屋の向島寮裏口、不明(林に板塀セットか)。 第270話「女湯の十手」1971.7.7 34 テキ屋のショバ争いはとんだ事件に発展、殺しのほか樋口さまの十手が盗られ親分大忙し。特定の人物に疑いが向くよう仕組まれた工作を見抜いた平次は一気に二つの事件を解決、仲人役も買って出る。 ロケ地、樋口さまが平次に十手を盗られたことを告白する川辺、上賀茂神社ならの小川畔。脅迫状を平次に見せる樋口さま、奈良社。 第271話「虚無僧絵図」1971.7.14 22 凶賊・世直し組は虚無僧を装い普化の寺に盤踞し、町方は手を出せず。また寺社奉行の用人は町方の調査要請をはねつけ逆ネジを食わせる始末、結託かと思われた裏には、藩の内情が絡んでいた。 ロケ地、世直し組を追うも取り逃がした万七が平次と落ち合う川端、宇治川中州(平次が渡る橋は橘橋か)。普化宗・三月寺、興聖寺(山門のほか境内も)。植木屋に化けて入り込んだ平次が用人に正体を明かし話す庭、不明。世直し組が逃げにかかるところを捕える川端、宇治川中州・橘島(途中一度映る荒瀬は、塔の島との境から出るオーバーフローと思われる)。 第272話「幽霊殺人事件」1971.7.21 34 死人まで出る幽霊騒ぎは誑し男を懲らしめるためのお芝居、平次の推理通り内部にいた「役者」もまた、優男に運命を狂わされた一人だった。 ロケ地、「幽霊」が与之助を呼び出す尚古堂根岸寮、外観イメージに中山邸通用門(万七が張り込むシーンはセット撮り)。 第273話「金座から消えた三千両」1971.7.28 65 吹き矢を使った金貸し殺しから浮上する七年前の強盗、哀れな下女に情けをかける粋人の昔の顔は、という奇縁。仲間を殺しおおせ金を掴んだ男はお縄、遠島になっていた下女の父の赦免が決まりめでたしの次第。 ロケ地、出合茶屋で働いていた頃のお鶴が泣きに来ていた永代たもとの涙茶屋、犬飼川下河原橋(旧の木橋)たもとにセット。 第274話「墓荒し」1971.8.4 3465 馬に蹴られて頓死した按摩が、しこたま貯め込んだ金を持って墓に入ったもんだから当然騒動が巻き起こる。早桶から消えた金と二分金を掴んで水死した男の謎を解く親分、八を使って馬鹿な実験もやってみる。 ロケ地、九助の墓、黒谷墓地。左官の倉三が死んでいた橋、犬飼川下河原橋(旧の木橋)。弔いの際の様子を仁妙寺の坊主に聞く門、穴太寺山門(内側)。 第275話「浮世花火」1971.8.11 34 名花火師の誘拐は新工夫の技術目当て、その花火は不名誉な潰され方をした店を再建する夢の結晶だった。全ての糸を引いていたワルの座敷に乗り込んだ親分は、胸のすく啖呵を切り打ち懲らしめる。 ロケ地、帰らぬ父を案じ夜参りのお町、木島神社本殿(帰りにお加代も同じ願いで額づくのを見るのは舞殿前)。誘拐犯からの文を見た佐吉がやってくる深川八幡、石座神社参道石段〜舞殿。後段、お町が父の結んだ御籤を取りに来るシーンは本殿前石段脇。 第276話「お化け土蔵」1971.8.18 34 普請中の蔵に出る幽霊を平次も見るが、正体は悪事を訴えて出られない左官が耳目を集めようと図った苦肉の策。蔵の壁には、大盗の片割れが小判を塗り込めていた。 ロケ地、二年前刑死した地蔵政の倅が殺されて見つかる川端、罧原堤下か。左官の坊の歩行訓練をする平次、上賀茂神社馬場脇芝地(背景にならの小川畔の祠が見えている)。 第277話「狼が死ぬとき」1971.8.25 34 薄幸の女をめぐる対照的な二人の男、女は優しい男との暮らしを望み、武士の世界に背を向ける。山犬の最後の刃は錠前師の筋を切り裂き、女の未来への餞となる。 ロケ地、元盗賊の担ぎ呉服屋・宗之助がお美和母子と住む林の中の一軒家、下鴨神社糺の森にセット(けっこう大がかり)。津雲浪人の回想、世継問題がらみで「奸物」の重職を暗殺した城下の道、不明(植え込みは相国寺に似る)。津雲が出府の家老を出迎える街道筋、下鴨神社参道。帰参させるつもりなどなく切腹を迫る家老らとチャンバラ、池跡。 第278話「竜神の棲む海」1971.9.1 22 バカンスの親分だが、やはり起こる事件。因習渦巻く村の謎を解き民の自覚を手助け、悪は村人たちによって懲らされる。 ロケ地、舞台の漁村、間人海岸(柱状節理の海崖と砂浜)。村の長者・仙右ヱ門の屋敷、民家長屋門と前庭。 第279話「旗本無頼」1971.9.8 34 一斉摘発を逃れたヤクザは、旗本に保護され再び蠢動。ヤクザを上回る悪党の御家人は、富商の若旦那をとんだ美人局でハメて大金を毟ろうと図るが、若旦那を思う娘の懇願を受けた親分は無茶を承知で侍に向かってゆく。 ロケ地、本所割下水の旗本・石川大学邸、随心院、賭場へ吸い込まれてゆく男たちの場面に拝観入口、張り込み平次は参道付近の植え込み、聞き込みの三島屋番頭を誰何する用心棒は長屋門から出て駐車場へ行く角を曲がり、本堂裏手の林に連れ込んで斬りかかる。三島屋へ乗り込み若旦那を拉致してきた石川が用心棒らと合流の神社は上賀茂神社奈良社鳥居、このあと奈良社を中心にならの小川や北神饌所、校倉など目一杯使って大立ち回り。 第280話「雨が憎い」1971.9.15 23 雨脚を見て渡船の事故を思い出す親分、立て続けに起こる血腥い事件は全てその「事故」に起因していた。やっと共に暮らせると思った矢先に母と妹を亡くした女は、水禍でなく人為と知り行動を起こす。 ロケ地、雨中堀端の船宿前に立つ頭巾の女、宇治中州に建物をセット(背後の川は轟々と流れる)。今戸河岸の殺人現場で検分の平次、宇治中州(検分は中州舳先右岸側、物狂いの元船頭にからまれる侍のくだりは中州中ほど・対岸におそらく平等院と思われる屋根が覗く)。軽業の菊太夫が一時懇意にしていた川越藩の侍に話を聞くくだり、藩邸は相国寺林光院、外で話すのは鐘楼脇。あと一人となった菊太夫の仇の勤める旗本屋敷を警護するくだり、目付配下の人数と交代する表門、随心院長屋門前・大乗院角。お長屋が見える裏口へ回る平次、拝観口。川辺で自刃する菊太夫、および受難碑の傍らに立てられる菊太夫の墓標、宇治川川端。 第281話「流人船」1971.9.22 23 八丈送りの囚人が企む脱走を阻むため、平次らは伊豆へ。永代にもいたあからさまに怪しい渡世人や、流人船に黒死病が出たと騒ぐ役人の猿芝居は親分にバレバレ、因果を含められ手引きさせられた青年も救われ上々吉。 ロケ地、下田へ向かう道中の松原、砂浜に磯辺は特定が難しいが、ラス立ちの海辺は間人海岸(柱状節理の大岩)。 第282話「祭りの殺人」1971.9.29 34 切支丹と訴人され刑死した男、その子は父の恨みを晴らそうとするが、企みを知った大ワルに利用されてしまう。遺児は二人、「仇」を夫とした姉は苦悩し、憎悪に凝り固まった弟の心は恋人の思いにより解かれてゆく。 ロケ地、万屋が金を取りに来た脅迫者に殺される墓地、不明(竹林にセットか。ラス立ちも同所)。大願成就と大書した呪いの人形が打ちつけられる神社の木、大覚寺大沢池北西畔の楠。お秋の伝言を待つ忠太郎、大覚寺天神島祠囲いに腰掛け(八が捕縛しようとしてお秋に薪ざっぽで殴られるのは碑の前あたり)。「殺人」の真犯人捕縛後、白州を控え忠太郎に羽根を伸ばさせようとお秋のもとへ連れてくる平次、大覚寺護摩堂脇から出て天神島へ。 第283話「おかめとひょっとこ」1971.10.6 23 角突きあう二つの店の娘と息子がいい仲はよくある話、今回はそこを悪人に付け込まれ危うく二店とも乗っ取られかける。時あたかも深川八幡の祭礼中、木場の風俗とお祭りの情景がうまくドラマにからんでくる。 ロケ地、飛騨屋と駒形屋の若い衆が喧嘩の材木置場、不明(蔵や祠等周囲がかなり鮮明に映り込む)。祭礼の深川八幡、不明(平次が入ってくるシーンに石橋、喧嘩に割って入り啖呵を切るシーンに檜皮拭きの大きな舞殿など)。駒形屋の若旦那が殺されて見つかる堀、今宮神社石橋下の溝。恋人たちに話を聞く舞殿は大覚寺五社明神。 第284話「白い粉」1971.10.13 34 モルヒネ中毒で破滅する者が出て乗り出す親分、患者の信頼厚くとても非道をはたらくとも思えぬ医師を捕縛することに。平次の正義感と医師の使命感がぶつかり合う、心の襞が描かれる。 ロケ地、モルヒネの売人の死体が見つかる林、下鴨神社糺の森。奉行所へ出頭する医師に付き添う平次、大覚寺大門。 第285話「八丁堀の女」1971.10.20 34 八丁堀住人の心意気を活写するお話。亡くなった、情に厚いお町のダンナの善行が未亡人を苦しめる。すくすくと父そっくりに育ちつつある坊を慮って強請りのネタについて黙す未亡人だが、当の子に諭された「母」は心を奮い立たせ悪を告発。彼女を慕う朴訥な下男の挿話も泣かせる。 ロケ地、加倉井の未亡人・志乃が夫の墓参に赴く道、金戒光明寺永運院下坂〜極楽橋。鐘楼で鐘を撞く小坊主からその鐘を数えるスッポンの勘八(強請り屋)にスイッチして墓地・背後に文殊塔。勘八の死体検分、墓地・石段際。志乃に話を聞き帰る平次に投げ銭を教えてとせがむ坊にまず学問と諭す平次、金戒光明寺極楽橋傍。勘八殺しの凶器である短刀の出所を調べに刀屋へ行く平次らを襲うゴロツキたち(目的は短刀奪取)、金戒光明寺石段・鐘楼脇。再訪し志乃を問い詰めた平次を下男の源助が呼びとめる帰り道の路地、金戒光明寺長安院下坂。 第286話「お母んかんにん」1971.10.27 34 屑米で大儲けをはかる悪党どもが罪を人になする話、犯人に仕立て上げられたダメ息子と気丈な母が繰り広げる、泣き笑い人情劇。 ロケ地、叩刑を見に走ってくる民衆、大覚寺参道石橋。刑が執行される小伝馬町牢屋敷、明智門。取引を終え帰る上方の米問屋手代の前に蔵奉行配下の役人とチンピラが立ちはだかる道、放生池堤。江戸屋を出た平次を尾行していた侍とやり合うお堂、護摩堂。不審がられ岡っ引に捕まる旅姿の由松、五社明神。由松の申し立ての回想、手代の着物に着替えさせられた水辺、放生池源頭部。勘定奉行邸、相国寺林光院。チンピラが始末されかかる夜の市中、鐘楼まわり(宗旦稲荷や碑も)。 第287話「宿場のつむじ風」1971.11.3 35 老朽化した養生所を埋立地に建てようとするプランは、その土地に歓楽街を作り儲けたい向きに妨害される。消された肝煎の、弟の学費のため芸者に出ている娘の活躍もあり、ワルの手口は明らかに。 ロケ地、養生所移転計画の中心人物・相良が殺される八幡裏、木島神社本殿前。相良の葬儀が行われる寺、相国寺光源院(悪党の見張りは林間に潜む)。青年医師・小川が掛け合いに行く寺社方勘定吟味役役宅、林光院。 第288話「明暗一節切」1971.11.10 23 お上から表彰の沙汰もある篤志家の裏の顔は悪辣、捕えたと思いきやもう一枚裏があり、お静を含む女たち危機一髪の切所には、平次の心意気に感じた頼もしい助け手が現れる。 ロケ地、万七が御用の帰り道で怪しい事態を見るもしくじる夜道、今宮神社東門(虚無僧にやられ昏倒)、かざりや脇(裸足の呆けた娘がふらつく)。お調子者の金太がお町を待つ門、日吉大社東本宮楼門(お町が本命とデートは境内)。水戸街道をゆく平次、坂本か。一月寺、慈眼堂(山門、廟所前)。事後、お参りの平次ファミリー、木島神社(本殿、舞殿)。 第289話「いつか青空」1971.11.17 35 角兵衛獅子の幼な子は親方に拾われた捨て子、失敗すると声を荒げ怒る親方だが実は優しく子らにも慕われている。ここに贋金事件と坊の身元がからみ、人情劇が繰り広げられる。 ロケ地、お静が角兵衛獅子を見る町角、上賀茂神社ならの小川畔(お静の背後に藤棚、途中で雨が降ってくる)。良太の親を捜していると札を下げている蝦蟇の油売りに声をかけるお女中、相国寺湯屋。角兵衛獅子が営業しているところへ、良太の親が見つかったと走ってくる芸人仲間、上賀茂神社北神饌所前。番町の旗本・宗方邸、相国寺大光明寺に似るが不明。 第290話「死者の証言」1971.11.24 35 普請場の事故で落命した親方が臨終に際しわざわざ平次を呼んでした「告白」は罪作り、娘を思っての行為がかえってとんだ泣きを見せる羽目に。 ロケ地、大工の親方・勘五郎の墓、黒谷墓地。勘五郎の「証言」により釈放される乙松を待つ平次、小伝馬町牢屋敷は京都御所管理事務所北門(平次がいるのは向かいの官舎の門)。乙松にツナギをとろうとした遊び人の前に現れる平次、下鴨神社河合社裏・池跡(巨倒木あり)。巡礼姿の乙松を誰何する万七(ちょっと聞いただけで見逃し)、下鴨神社参道(鳥居前)。平次がいるのにも構わず乙松に抜け荷で得たお宝を要求し襲いかかる九紋竜の伝造一味、六郷の渡しは木津堤(主に堤法面を使い、茶店などあしらい。堤上からわっと一味が出てくるほか、立ち回りは茶畑でも行われる。渡し場なので橋はけして映さない)。 第291話「蒲鉾の板」1971.12.1 23 清吉殉職で涙の葬儀という展開が長々と続くが、弔いが終わるやひょんと現れる本人。ひょっとして俺ホントは死んでるのかな、なんて呟く落語じみたおとぼけをかます清吉だが、死体は彼の双子の弟で、小田原城御金蔵破りに関わっていた経緯が明らかとなる。 ロケ地、「清吉」の土左ヱ門が上がる大川、罧原堤下河原。正体を現した最後の賊が清吉の弟の女房をタテに割符だった「蒲鉾の板」持って来いと要求の水又神社、御香宮(本殿脇、祠や摂社が使われる。お宝を埋めてあるのもここ)。 第292話「平次撃たれる」1971.12.8 35 手術をしくじり妻を死なせて以来、身を持ち崩した蘭方医を立ち直らせる感動もの。事件は贋金作り、医師との関わりは呑んべ医者に金を立て替えて痛い目に遭った為さんつながり。捕縛の際弾を浴びた平次は、彼に治療を要請する。 ロケ地、一味が利用する座頭を尾行し取引現場を押さえる平次、弥ノ市が渡る橋は今宮神社石橋、ヤクザと座頭金を交換するのは境内にしつらえた茶店。 第293話「お鯉の仇討」1971.12.15 35 痴情の果ての意趣返しを仇討ちの美談に仕立て上げる、とんだ女狐。しかし脅迫者を殺した一件から、騙しおおせたはずの平次の目が真実に向き始める。 ロケ地、お鯉が旗本の鈴木又兵ヱを付け狙い「討ち果たす」天神さま、長岡天神(人々が登ってゆく石段は東側の大鳥居、あとは境内。旗本に斬りつけるのは裏手の林)。船頭・文吉が殺されて見つかる大川端、桂川河川敷。お鯉が密会に使っていた屋形船、船頭・忠助の回想の材木町河岸は嵐峡。お鯉が「忠助に呼び出される」天神裏の祠、長岡天神境内・長岡稲荷。 第294話「八五郎が縛られた」1971.12.22 24 父の死後番頭と再婚した母が許せずグレる青年、若いしかわいそうな奴なんだとおイタを見過ごす親分だが、彼の父の死にも関わる悪党が荒事に出てきて物騒な展開に。おしまいは、平次の説諭に感じた青年が家業に目覚め、番頭を父と認める成長ぶりを示すめでたい展開。 ロケ地、弥市と伊吉がおゆきに無体を仕掛ける駿河台の神社、松尾大社(お松がおゆきを誘い出し入ってくるシーンは楼門をバックに、弥市がおゆきに悪罵を浴びせながら迫るのは舞殿脇、駆けつけて二人をとっちめた八が逃げる背に匕首を放るのは用水の橋付近、伊吉が背に匕首を突き立てた死体で見つかるのは楼門脇の塀際・用水脇)。悪党の使嗾を受け弥市を操っていた専造が「水死体」で見つかる花川戸の大川端、宇治川右岸・朝霧橋たもとの屋形。騒ぎを見ていた船頭に潮目を聞いた平次らがやってくる、専造の死体を投げ込んだと推測される柳橋の大川端、宇治川中州・橘橋たもと(川端に朱玉垣、ずっと行くと「伊勢屋の寮」が仕立てられていて、派流越しに宇治川左岸堤が見える)。 第295話「餅搗きの音」1971.12.29 35 非常召集がかかり町方総出で追う大事件を放擲し、お店者が掛け取りの金をカツアゲされた「ちんけな事件」を選ぶ平次。万七の下衆の勘繰りを耳にした手代が絶望し、とんだ事を仕出かしかけてドラマに起伏をつくる。 ロケ地、手柄手柄とうるさい八を置いてカツアゲ事件の調査に出る平次、追っかけてきた八が平次を見かけ追うが見失いもとの所でばったりの神社、下鴨神社河合社(入口前、東塀際)。これは強盗事件解決のヒントとして樋口さまに言上←賊の逃走経路でもめているところへ一石、足もとを見よのアドバイスに。 →銭形平次表紙 |