長七郎天下ご免!

1979/10/25-1982/3/25テレビ朝日/東映 (全113話)


第61話 「恋女房江戸っ子花火」 1981.2.12

 清吉がさらわれるが、花火職人失踪はこれでもう五人目。もちろん爆薬を作らせて火の海の企み、ダーティーな材木商の裏には伊豆守失脚を狙う若年寄という図。からがら助かった清吉が、皆にお礼の花火をどどんと打ち上げて〆る。

ロケ地

  • 行方不明の花火職人のリストを弥太郎と信乃に見せ、捜索を支持する長さん、嵐山公園中州堰堤脇に茶店設営(60話と同じ趣向)。後段、ツナギのシーンでも使われている。
  • 清吉らが押し込められ、爆薬を作らされる納屋、大覚寺天神島に設営。
  • 小屋から逃げて見つかり殺された花火職人・源太の死体が見つかる神田川、中ノ島橋上手堰堤脇で検死(清吉の女房・おくみが面通し)。見物衆は橋上に。
  • 死体発見現場に程近い大和屋の寮をさぐる信乃、入口は大覚寺望雲亭(生垣を飛び越え侵入)〜心経宝塔(北側の建物にブツを運ぶ男たちが出入り)〜天神島朱橋(男たちを尾行)〜天神島(近づくが落とし穴にかかりかけ木へ飛び上がり隠れる/源太はこれにかかって露見)。寮の庭の奥に「納屋」という設定。
  • 大和屋の駕籠をつける弥太郎、相国寺鐘楼前〜大光明寺(豊後守邸)。中で悪党二人が「江戸は大混乱」と哄笑する庭は枳殻邸臨池亭を望む池端(ガーデンセットを置いてある)
  • 伊豆守邸へ赴き、大和屋への公儀御用認可を願い出る豊後守、嵐亭延命閣前庭。伊豆は弓の稽古中。ここへ長さんもやって来る。
  • 保護されていた浜乃家から一旦家に戻る途中拉致されてしまうおくみ、広隆寺東塀際。付き添いおみっちゃんボコられ。
  • いよいよ今夜江戸が火の海と盛り上がる豊後守と大和屋、野点の庭は枳殻邸傍花閣前芝地。ここへ長七郎見参、大立ち回りは侵雪橋、池畔、芝地、池泉切石橋と来て、ラスボス豊後守が斬られるのは回棹楼で。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
おくみ/高田美和 脇坂豊後守/内田勝正 浅田/山本昌平 大和屋惣兵衛/早川研吉 源太/大竹修造 利兵衛/河合絃司 大町/滝譲二 沢村/小峰隆司 清吉/鈴木ヒロミツ

脚本/土橋成男 監督/松尾正武

※秘密工房の納屋から火のついた爆薬を持ち出して犠牲となる利兵衛のくだり、天神島祠脇で爆裂ギミックちゅどーん。


第62話 「紅花・たそがれ親不孝」 1981.2.19

 回船問屋の孫がさらわれ、さる藩から無理難題が吹っかけられる。百姓の血を吸った産品を横流しして大儲けを企む一味に、五年前グレて家を飛び出した倅が加わっていた。

ロケ地

  • 掛取り帰りに神社へ寄った長さんとおみつ、孫を連れた相州屋とばったり会うのは松尾大社本殿。様子を窺っている不審な若者は舞殿脇に。長さんたちが帰りかけると喧嘩騒ぎが起きるのは楼門前(露店あしらい)、これに乗じて誘拐が発生する。松尾さんはラストシーンにも使われている。
  • 相州屋の様子を見てきた信乃が長さんに報告するシーン、嵐山公園中州堰堤脇。茶店しつらえ。
  • 相州屋の家出息子・音吉のことを長さんに報告する弥太郎、中ノ島橋下手中州法面
  • 新庄藩のことを伊豆守に聞きに行く長さん、嵐亭延命閣前庭。今回、導入は中門越しの絵。
  • 信乃が新庄藩の中間部屋から連れ出してきた音吉をシメる長さん、二尊院湛空上人廟下石段、鐘楼まわり。
  • 思い直した音吉が藩邸から逃げ出すが追っ手がかかるくだり、二尊院紅葉の馬場〜墓地(追いつかれ斬られるが、長さんが駆けつける)
  • 国許から荷が着くが相州屋の船は来ず、長七郎が船に乗って来る州崎の浜、琵琶湖西岸松原。今は無い木製の大きな桟橋が映っていて、その上での立ち回りもある。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
相州屋/大木実 音吉/佐藤仁哉 高野/吉田豊明 原島/滝川潤 お絹/有吉真知子 新三/坂口徹郎 芳松/三木健作 手代/矢部義章 佐藤/白川浩二郎 中間(一)/藤沢徹夫 中間(二)/壬生新太郎 渡り中間/大矢敬典 下働きの男/妹尾和夫 添田隼人/御木本伸介

脚本/櫻井康裕 監督/居川靖彦


第63話 「無法の熊は笑って散った!」 1981.2.26

 若い娘の親切を己への恋と誤認した、熊のごとき大男。島から帰るや恋しい人をさがし求めるが、女はけっこうな毒婦であった。
「今出川西紀」ならではの、富商の後妻とならざるを得なかった薄倖の女が見もの。

ロケ地

  • おゆきその人が熊吉を訴人したことを太助に話す長さん、二人歩く道は大覚寺大沢池畔。このとき、五社明神裏手の林間でならず者の襲撃を受ける加賀屋を見て、長さん介入。
  • 近江屋からおゆきを連れ出し問い詰める長さん、大覚寺天神島祠前。
  • 伊豆守を訪ね、北町奉行・室田の人となりを聞く長七郎、青龍苑池泉端。伊豆は植木の剪定中(松の枝先マジで切ってる)
  • 事後、熊吉の墓に詣でる長さんとおみつ、金戒光明寺墓地。文殊塔の下あたりに卒塔婆、帰る二人は塔下の坂をおりてくる。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
熊吉/龍虎 おゆき/久保にしき 黒川/石橋雅史 近江屋藤兵衛/高野真二 加賀屋徳蔵/永野辰弥 おとら/津島道子 寅松/伝法三千雄 亥之助/真田実 伝次/安井孝 店の者/藤本伸仁 室田長門守/菅貫太郎

脚本/土橋成男 監督/上杉尚祺


第64話 「春雪八丁ぼり情話」 1981.3.5

 老いた敏腕同心の哀話、むかし彼がお縄にしたヤクザが赦されて帰還、復讐の刃を研ぐ。罠に落ちた息子を救い、老兵はこの世から去ってゆくのだった。

ロケ地

  • 島から帰った鬼政、赦免船をおりた足で向かう妙善寺のショバ、神光院境内。ショバ代を払わないと言い張る植木屋・六造とのやり取りは蔵の前・本堂脇。このあとも出て、露天商に無理難題を吹っかけていると長さんが現れる運び。
  • 六造の死体が見つかる大川端、嵐山公園中州下手河原(右岸側)。江戸へ戻ったばかりの竹中が、検分中の杉山にアドバイス。
  • 竹中の息子・数馬とおけいが話す町角、斉宮神社脇材木置場。二人を見ているオヤジのシーンで、玉垣越しの絵もある。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
竹中武左衛門/水島道太郎 数馬/島英津夫 松江/若柳禄寿 鬼政/川辺久造 おもん/藤江リカ 田所左京之介/江並隆 牛松/阿波地大輔 卯之助/佐藤晟也 村田半兵衛/山村弘三 おけい/淡路みゆき 職人風の男/四方公 六造/高並功 子分(一)/峰蘭太郎 子分(二)/崎津均 役人/森源太郎 町人/宮城幸生 風車売り/大矢敬典

脚本/今村文人 監督/荒井岱志


第65話 「鬼っ子江戸を走る!」 1981.3.12

 吾兵衛の隠し子かと思われた娘、その父は18年前名を騙っており、今は賊の一味の錠前師。娘の存在を知った男は足を洗おうとするが、無理な話であった。

ロケ地

  • 茂吉の死体が上がる大川、中ノ島橋下手河川敷でおきみが首実検。茂吉は出奔したおきみを捜しに小田原から出てきていた。
  • 弥太郎が尾行中の儀右衛門が入ってゆく料亭、嵐山公園・錦。中では、若年寄と悪徳商人も加わり、大名家の家宝を預かる質屋を襲う算段を話し合い。
  • おきみの父と思しき弥平のことを弥太郎と話す長さん、嵐山公園中州法面(画面奥に中ノ島橋)。弥平見張りを指示。
  • 伊豆守を訪ね、若年寄・内藤のことを聞く長さん、嵐亭延命閣前庭。今日の伊豆どのは素振り中。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
おきみ/岐邑美沙子 内藤豊後守/名和宏 山城屋治兵衛/神田隆 銀次/中田博久 儀右衛門/岩城力也 おまつ/志乃原良子 茂吉/有島淳平 弥平/織本順吉
※ラス立ち福ちゃん入り、若年寄の家来。たくさん映っている。

脚本/土橋成男 監督/林伸憲


第66話 「乾杯!げんこつ医者」 1981.3.19

 下町の熱血医者の情話。虐げられた遊女を気遣う荒くれ医師と意気投合した長さんは、女たちを異国に売り飛ばす悪党どもを成敗。
呑んべで情に脆いオヤジは伊豆守と旧知、彼の妻女は島原の乱で亡くなっていた。

ロケ地

  • 伊豆守に会い、遊女屋が女を国外へ出していることなど話す長さん、野点の席は青龍苑茶亭前芝地に設営。
  • 亡妻の墓前で一人酒盛りの玄沢、金戒光明寺墓地(設定は「妙心寺」)。ここへ現れた長さんと帰るシーンは本堂裏手(このとき亀腹の向こうに「敵」の姿)〜石段(浪人たちに囲まれ立ち回り)

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
大堀玄沢/大山勝巳 お雪/竹井みどり お静/原良子 九鬼坂荘左衛門/岩尾正隆 東海屋六右衛門/谷口完 亀造/大前均 用心棒(一)/石倉英彦 用心棒(二)/小坂和之 用心棒(三)/小谷浩三 水夫(一)/蓑和田良太 お糸/大崎紀子 遊女(一)/笹本かつみ 遊女(二)/江本紀代美 遣り手婆/和歌林三津枝 職人/椿竜二 浪人(一)/池田謙治 浪人(二)/福本清三 家臣/大月正太郎 手代/高谷舜二 水夫(二)/江原政一

脚本/今村文人 監督/上杉尚祺


第67話 「春雷!真っ赤な伏魔殿」 1981.3.26

 伊豆守さえ黙らせる、贅沢三昧の大奥中年寄は、取り入る者どもを使嗾し抜け荷買いまでやらかす始末。これがらみでお京とその友人が危ない目に遭うが、長さんの介入で何とか助かり、明日へ向かって歩き出すのだった。

ロケ地

  • 江戸城イメージ、姫路城天守を菱の門の庇越しに望む図。
  • 伊豆守を訪ねる長さん、嵐亭延命閣。出かけるところだった伊豆どのは、縁先〜前庭〜中門と移動。ここで春雷イメージの空が挿まれる。
  • 御台の代参で寛永寺へ赴く中年寄・藤岡、供と駕籠がゆく境内は仁和寺参道、背景に塔が来る。御殿内の、塀越しに書院を望む図が挿入され、室内の絵につなぐ。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
久三/織田あきら おもよ/大竹知美 藤岡/西尾美栄子 神部平蔵/田中浩 お琴/広京子 鳴海屋/森幹太 源次/有川正治 番頭/和田昌也 梶野/宮川珠季 母親/藤山喜子 大奥女中/浜上知子 屋台の親爺/島田秀雄

脚本/櫻井康裕 監督/林伸憲

※成敗は寛永寺境内なので峰打ち、二刀流でも峰打ち…血振りしてたような気がするけど。弥太郎と信乃も斬っていなかった。


第68話 「返上!偽りの上意討ち」 1981.4.16

 手習いの先生が命を狙われるのには、深刻な事情。民の苦衷を見過ごしにできなかった男は脱藩、庄屋とともに直訴を企てていた。
遣い手の彼に差し向けられた刺客は義兄、しかし妹の懐妊を知った男はもはや命令に従う道具ではないのだった。

ロケ地

  • 手習い所を襲った二人が「上司」と落ち合う町角、神光院本堂裏手・回廊脇。
  • 長さんが池永と釣りで知り合う水辺、広沢池観音島。このあとも何度も出てくる。遠景に萱葺やユリカモメが映り込んでいる。石仏越しの絵もある。
  • 池永が手習い所に踏み込むも夫婦は不在、他の刺客が外を捜すシーンは大覚寺五社明神本殿まわり。夫婦は内陣に隠れている次第。後段、池永が夫婦と徳蔵を逃がそうとするシーンもここ。
  • 小見川の庄屋たちが着く渡し場、広沢池東岸。茶店があしらわれている。追っ手が出て庄屋が斬られるのは土手と汀。直訴状を持った徳蔵のみ泳いで逃れる運び。
  • 小見川から帰ってきた弥太郎が長さんに報告の橋、中ノ島橋上。
  • 弥太郎が語る小見川の民の窮状、用水の普請場は中ノ島橋下、橋脚に足場を渡して演出。堰堤を越す水は相当に多く、濁りも入っている。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
池永新之丞/大出俊 たよ/賀田裕子 青柳忠兵衛/須賀不二男 大垣/唐沢民賢 古田/山田良樹 安宅屋/鈴木康弘 藩士(一)/波多野博 藩士(二)/大木晤郎 徳造/有光豊 惣兵衛/疋田泰盛 百姓/畑中玲一 子供(一)/辻村重樹 春木兵馬/和田浩治
※ラス立ち、福ちゃんや小峰さん入り。

脚本/櫻井康裕 監督/荒井岱志


第69話 「二人ぼっちの江戸の青春」 1981.4.23

 一旗あげようと江戸へ出てきた若者だが、思うような職はなく妹の稼ぎで食う始末。そんな彼にならず者が近づき、ヤバい筋へというお決まりのパターンだが、臆したため凶行には加わらず、長さんの介入にも救われて、兄妹は田舎へ帰ってゆくのだった。
悪党は札差と高級官僚、札差という業態は萌芽期設定。

ロケ地

  • ライバルの備前屋を殺させたと思しき信濃屋が、料亭で勘定奉行・板倉と会っていたことを長さんに報告する信乃、大覚寺五社明神
  • 長さん、辰吉に会って説教するが、反発され鉄拳制裁の町角、大覚寺護摩堂前。
  • おゆみの回想、漁師の手伝いをして帰ってきた兄・辰吉を待っていた沼津の浜辺、琵琶湖西岸河口州。対岸に八幡の山なみ。
  • 辰吉が連れ込まれる信濃屋の寮、大覚寺望雲亭。墓穴を掘らされる庭はセット撮り。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
おゆみ/小林幸子 板倉内膳正/勝部演之 辰吉/北條清嗣 信濃屋次郎左衛門/溝田繁 横山源三郎/五味龍太郎 儀十/芦田鉄雄 半次/きくち英一 仙八/細川純一 佐平/入江慎也 備前屋与兵衛/遠山金次郎 回想のおゆみ/八木倫子 回想の辰吉/細井伸悟
※ラス立ち福ちゃん入り。

脚本/土橋成男 監督/上杉尚祺

※タイトルの「青春」に「はる」とルビ。


第70話 「笛に情けの花が散る」 1981.4.30

 近頃跋扈する賊・緋桜組の首領は女、五年前父の後をむりやり継がされ、亭主や子と引き離された哀しい女性だった。
賊をあやつる悪党どもが、掟にうるさいおりんを始末しようとしたことから、事態は動く。

ロケ地

  • 緋桜組を追い使う材木商・能登屋の寮、中山邸通用門。おりんが入るシーンで初めて出て、以降も頻出・出入りに参道も使う。
  • 魚屋の新吉におりんとの馴れ初め、出奔の事情など聞く長さん、広沢池東岸。水はかなり引いており、遠くの汀で新吉の倅・彦松が遊ぶ。
  • 信乃におりん捜しを頼む長さん、二尊院茶店。門越しのアングルも。後段にもツナギのシーンで出る。
  • 浪人たちに襲われるおりんを見て介入する長さん、二尊院境内か(祠の前、林間)
  • 能登屋を尾行する信乃、中山邸通用門と参道〜二尊院紅葉の馬場(駕籠が坂をのぼってゆく)嵐山公園料亭・錦(料理屋設定/能登屋が勘定奉行・柴田と密談)
  • 彦松がさらわれたと知ったおりん、保護されていた医師宅を出て能登屋の寮へ向かう際渡る橋、中ノ島橋

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
おりん/江波杏子 新吉/北村総一朗 彦松/木内聡 能登屋九兵衛/伊達三郎 鉄造/大沢萬之价 田沢/笹木俊志 玄庵/森源太郎 女中/久野陽子 柴田甲斐守/深江章喜
※福ちゃん二態、おりん襲撃の浪人と、ラス立ちで能登守の家来(かなり派手に映っていて、弥太ともからむ)。

脚本/土橋成男 監督/大洲齊


第71話 「天狗が泣いた武士の道」 1981.5.7

 妻子にも侮られる軟弱な勘定方、実は真のもののふという情話。飢饉に苦しむ領民のため私財を割く男は、殿の道楽に付け込む悪党どもを除くべく、まさしく命をかけて諫言するのであった。

ロケ地

  • 夜な夜なお小姓天狗が出る池之端、大覚寺観月台前。天狗面をつけたお転婆は、樹上からふってくる。
  • 江戸家老に呼ばれた席で、殿から茶室建て替えを命じられる野中、茶室は枳殻邸縮遠亭。内部はセット撮り。
  • 野中家の女中・お梅から、野中の娘・七重のことを聞き出す信乃、茶店は大覚寺大沢池畔に設営。
  • 家財を売り払ったことで家付き娘の妻に責められる野中、そんな父を見ておれず飛び出した七重、拾った枝でえいえいと素振りするところへおみつが声をかけるくだりは大覚寺天神島、祠前。ともに長さんラブの二人は打ち解ける運び。
  • 殿の道楽のツケを回された野中、憮然として行く道で握り飯を食う漁師一家を見て国許の飢民を思い忸怩の川端、広沢池東岸。水の引いた池底に漁具あしらい。
  • 野点の席によばれた野中、見せられた利休の茶杓を折り殿に諫言する奥庭は枳殻邸傍花閣前芝地。長七郎ぎみが現れて野中の切腹を止め、ラス立ち移行。この際、傍花閣まわり、侵雪橋上、印月池畔など使われている。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
野中半左衛門/犬塚弘 七重/小林かおり 於律/谷口香 戸沢信茂/永井秀和 白尾良道斉/北九州男 近江屋/西山辰夫 六右衛門/藤沢薫 万造/広瀬義宣 荒木/峰蘭太郎 若侍/白井滋郎 近従の侍/矢部義章 お梅/中塚和代

脚本/今村文人 監督/上杉尚祺

※長さん、成敗の際には天狗のコスで上からふってくる趣向。ラス立ちには七重も参加、彼女は介錯のため父が控えさせていた設定。


第72話 「父二人 江戸のつむじ風」 1981.5.14

 三年前、妻子を捨てて女と逃げた男が帰ってくるが、女房は子を連れてよそに縁付いていた。これによる葛藤がはじまる前に、「今の亭主」がとんだ悪党どもに連れ去られ、妙な具合に。
長さんの活躍で国をも傾けかねぬ悪は滅ぼされ、二組の夫婦は元の暮らしに戻り、いい人は誰も死なない、すかっとした話。

ロケ地

  • 捨松の元女房・おまきが、今の亭主・平吉に捨松が戻ったと告げる町角、仁和寺観音堂前。背景に塔が来る絵も。このとき、お堂の陰から平吉を見ている悪党がいる。
  • 平吉が捨松を呼び出し待つ三田のやしろ、仁和寺九所明神。侍が現れ、平吉に仕事を依頼し断られるや当て落として駕籠拉致。直後に捨松が来るがむろん会えず。後段、おまきと太助が平吉を捜しに来る際は夜景。
  • 拉致駕籠目撃情報を長さんに報告する弥太郎、中ノ島橋上。信乃もいて、二人は平吉探索を命じられる。
  • 駕籠を目撃した漁師に話を聞く二人、嵐山公園中州湛水域岸辺(犬走りから護岸上を使うが、竹垣などあしらわれている。錦の裏あたり、設定は天城屋の寮裏手・ここの地下蔵に平吉が監禁されていて、銀輸送のヒミツ仕掛けを作らされている次第)
  • 捨松が長さんに語る、駆け落ち相手のおれんの話、子の顔を見たいと言った捨松を送り出してくれた銚子の浜、琵琶湖西岸河口州。事後、帰ってきた捨松と喜びの再会も同所。
  • 天城屋の荷駄と、下田奉行・魚住の一行が合流する街道の茶店、大内辻堂前に設営。天城屋の荷を曳いていた捨松と、魚住一行に紛れさせられていた平吉が出会い、二人は騒ぎを起こし逃げようとする。ヤバいところに長さんが騎馬で駆けつけ、ラス立ち開始。長さんが馬を駆る道に亀岡道の坂、立ち回りに道隈、各所が使われる。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
捨松/樋浦勉 平吉/有川博 おまき/池田幸路 魚住刑部/睦五郎 天城屋宗次郎/福山象三 おれん/桜井浩子 おかよ/中野美幸 伊吉/森章二 沼田/丘路千 役人/西山清孝 漁師/東孝

脚本/今村文人 監督/上杉尚祺

※捨松たちの危機にさっそうと騎馬で現れる長さんだが、馬に乗ってるときは袴穿いてたのに、名乗りを上げる段では着流し。上衣を脱ぎ捨てる際に袴もすとんちょ?まあ、表現されてないんだけど。


第73話 「母の祈りの祭り太鼓」 1981.5.21

 女盛りを犠牲にして、預かり子を守り育ててきた「母」から無慈悲に子を連れ去る者どもは、果たして大した悪党という話。世子を暗殺し傀儡を世継に据えようとした企みは長七郎に阻まれ、母子は元の暮らしに戻れるのであった。

ロケ地

  • 松吉が長さんのとりなしで太鼓を叩かせてもらう、祭礼準備中の八幡さま、吉田神社竹中稲荷。長さんは三高碑の丘から石段を下りてくる。法被を着た子らが太鼓を叩くのは舞殿脇。ラストシーン、晴れて祭りに参加する母子も同所。
  • お幾の父の不審死の際、侍を目撃した職人・卯之吉が殺されて見つかる川べり、大覚寺放生池源頭
  • 飫肥藩江戸家老・大野木と但馬屋の関係を探るよう信乃に指示する長さん、大覚寺護摩堂脇。
  • 短刀を預かっていないか問われ、その後斬り殺されかかる吾兵衛、大覚寺五社明神
  • 大野木と但馬屋が偽の短刀を作る企みを忍び聞き、長さんに報告する信乃、望雲亭か。
  • 押し込められていた但馬屋から逃げ出し、家へ走る松吉、渡る橋は中ノ島橋
  • お幾の父が短刀を塗りこめていた越後屋の茶室、青龍苑か。外観イメージのみ。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
お幾/木村弓美 大野木時政/曽根晴美 但馬屋/高城淳一 伊藤祐慶/細川俊夫 松吉/吉田俊博 久兵衛/相馬剛三 卯之吉/宮城健太狼 高坂/下元年世 江森/藤沢徹夫 女中/星野美恵子 越前屋/島田秀雄 子供(A)/久米学 子供(B)/中浜健太郎
※卯之吉の死体発見現場にいた野次馬と、ラス立ちの藩士、福ちゃん二態。

脚本/櫻井康裕 監督/大洲齊


第74話 「ばってん!母恋い活人拳」 1981.5.28

 悪者に追われ長崎から逃げてきた父子、父の方は殺されてしまうが、カラテ娘は長さんが保護。彼女には生き別れの母がいて江戸で再会、しかし母はよりにもよって当の悪党どもの庇護を受けているのだった。

ロケ地

  • 長さんとおみつがお参りの寺、神護寺金堂。前に大香炉が据えられ、もうもうと煙を上げている。石段下で騒ぎが起こり、お竜と卯吉が襲われている。立ち回りは五大堂や毘沙門堂の前で。露店があしらわれている。
  • 卯吉を刺した包丁を弥太郎に見せ、探索を指示する長さん、嵐山公園中州法面(奥に橋と落水)。後段、信乃のツナギも同所。
  • お竜の母・お昌に話を聞く長さん、嵐山公園中州岸(桂川側、堰堤脇)。お昌の回想、労咳が発覚し、絶望して赤子のお竜を抱いて入水しかけた夜の海、広沢池東岸葦原。
  • 卯吉殺しの犯人と目される五郎蔵のことを杉山のダンナに「チクる」長さん、中ノ島橋上。撹乱狙い。
  • 配達中のお京に食い下がり、父の仇のことを問うお竜、下鴨神社河合社脇。ここへ五郎蔵らが出て立ち回りとなる林は糺の森。
  • 長崎へ帰る母子を見送る長さんたち、下鴨神社境内。奥に河合社のものと思しき鳥居。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
お竜/荒木由美子 お昌/小畠きぬ子 橋本屋/外山高士 五郎蔵/大木正司 卯吉/寺下貞信 茂吉/池田謙治 役人/山田良樹 水夫/椿竜二 行商人/宮城幸生 矢吹作右衛門/待田京介
※ラス立ち福ちゃん入り、橋本屋の雇われチンピラ。服を替えて二回。

脚本/櫻井康裕、高木良子 監督/居川靖彦


第75話 「女の罠のうらおもて」 1981.6.4

 長さんに色仕掛けで近づく女は、もちろん訳あり。全てお見通しの長さんだが、ちょっぴり毒を盛られてしまう場面も。物騒な役目を強要されていた女は長さんに惚れてしまい、彼の正体を知ることで恋は終わりとなる。

ロケ地

  • 酔ってご機嫌でおみや持って帰りの太助、美人局に遭う夜道は大覚寺観月台前。あとで長さんを連れてきて現場を案内するシーンでは、五社明神付近も使われる。このとき、お紺が長さんに食いつく運び。
  • お紺の裏にいる武蔵屋、および黒幕の老中・堀田について長さんに報告する信乃、中ノ島橋上〜橋たもと堰堤脇(長さんここで釣りはじめる)
  • 長さん、お紺の策に乗りご機嫌で酔い覚ましの夜道、上賀茂神社神事橋〜ならの小川べりベンチ(藤棚の花は演出か)。お紺と別れてのち襲撃あり、こちらはセット。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
お紺/三林京子 堀田備中守/川合伸旺 おたか/湖条千秋 兼吉/岩尾正隆 仙波/川浪公次郎 樋口/平沢彰 利三郎/村居京之輔 武蔵屋源兵衛/小林昭二
※ラス立ち福ちゃん入り、堀田の家来。

脚本/土橋成男 監督/上杉尚祺


第76話 「おかち町、無情の嵐」 1981.6.11

 無頼の御家人どもが侮り踏みつけにする、軽輩の徒目付。彼らが蹂躙され尽くすところへ、長さんが現れる寸法。
組頭の主水正が傘張り内職の元祖とかいうエピソードが入り、その傘を皆で広め売ってやるシーンで〆てある。

ロケ地

  • 雨の日、配達帰りの長さんとおみつが傘差してのぼる坂、二尊院紅葉の馬場。ここで剣戟の音が聞こえ、駆けつけると徒目付の中西誠十郎が大勢に斬り立てられているシーンは墓地参道坂。
  • 誠十郎たちが暮らす、下谷御徒町の御長屋、妙伝寺塔頭。西側エンド付近に木塀あしらいは、目隠し兼ねた演出か。後段も頻出。
  • 徒目付組頭・石田主水正が差配する、御用金運搬の一行が襲撃される池尻近くの道、大内亀岡道か。谷山林道っぽいのも出てくる。渋谷近く設定。
  • 御家人たちが太助を使って仕組んだ「アリバイ」について信乃と弥太郎に話す長さん、中ノ島橋上。
  • 御用金盗に殺された主水正らの墓、二尊院墓地か。
  • 杉山のダンナが誠十郎とお静(主水正の娘)を送ってゆく夜道、広隆寺東塀(両側に木)。襲撃があり、二人は拉致され杉山は昏倒。
  • 池尻近くの、無頼御家人どもがアジトにしている寺(「せんぽうじ」と発言あり)、外観イメージは不明(山寺)。誠十郎たちを始末しようとしているところへ長さんに乗り込まれてしまう「庭」は青龍苑、茶亭前の芝地と、築山斜面、池泉端など、たっぷりラス立ちに使われる。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
中西誠十郎/神田橋満 お静/相原友子 石田主水正/佐竹明夫 塚本伊勢守/田口計 上原仙右衛門/吉田豊明 御家人(一)/出水憲司 御家人(二)/高並功 糸井清右衛門/鈴木康弘 中間奴(一)/志茂山高也 中間奴(二)/泉好太郎 徒目付(一)/高井清 徒目付(二)/藤長照夫 踊り子/的野美栄子

脚本/今村文人 監督/居川靖彦


第77話 「三万両の焦熱地獄」 1981.6.18

 十年ツナギの無かった頭目から、ヤバすぎる仕事を命じられる忍びだが、彼はブランクの間に所帯を持ち、しかも女房は懐妊中。
脱退を申し出て危険な任務を拒否する源三郎、夫婦ともども消されかかるところへ、長さんが現れるのであった。

ロケ地

  • 放火事件が続くなか伊豆守に呼ばれた長さん、二人話す庭は相国寺大光明寺石庭(玄関前から中門越しの図が導入、丹哲は庭いじり中)。伊豆宅への投げ文「三万両寄越さねば江戸は火の海」を見た長さん、火事場にいた忍者のことなど話していると、大番頭・土屋が方丈前縁へ現れる運び。
  • 伊豆邸からの帰り道、信乃に忍者のことを問う長さん、相国寺鐘楼前〜弁天社前。
  • 源三郎が仲間に連れられて入る和泉屋の寮、中山邸通用門。「嘯吼庵」と書かれた額あり・ありものか否か不明。後段には夜の絵も出る。
  • 甲賀者の頭目・戸沢が入ってゆく料亭・橋善、中山邸門(暖簾とぼんぼりあしらい)。内部はセット撮り、和泉屋と土屋が密談中。
  • 土屋のことを長さんに報告する信乃、相国寺法堂基壇上。南側から時計回りに北へ・ここへ弥太郎が駆けてくる。
  • 金の受け渡し場所を指示した文が届く伊豆邸、相国寺大光明寺式台玄関前(伊豆どの出勤前?で駕籠が置かれている/奥に見える石庭の扉は閉まっている)。長さんが駆けつけてそれを読むシーン、金を渡さねば増上寺も寛永寺も焼くとしたためられている。
  • 長さんが源三郎を諭す町角、仁和寺九所明神前。玉垣の東側におあきが潜んでいて、全部聞いてしまう。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
牧村源三郎/伊吹剛 おあき/三浦リカ 土屋兵庫/北原義郎 和泉屋儀兵衛/中山昭二 戸沢/宮口二郎 お政/藤山律子 松岡/平河正雄 北浦/石井洋充 おさと/福島幸子
※ラス立ち福ちゃん入り、土屋の家来。はじめからかなりからみ、土屋の直前に斬られてフィニッシュ。

脚本/土橋成男 監督/林伸憲


第78話 「姉弟いのち!仙十郎受難」 1981.6.25

 唐丸破りをした房吉が、さらなる殺人を犯す。しかし姉が信じたとおり彼は無実、恩ある筋から身代わりを強要されていた。
房吉の頬についたむごい傷の成り立ちがまた、泣かせる仕掛け。

ロケ地

  • 房吉を護送する行列が襲われる道、広沢池北岸。スナイパーは林間に隠れている。杉山のダンナは汀に突っ伏すが、気を失っただけ。あとの警護役は全滅。
  • 房吉が以前殺した石問屋、目撃証言の漁師を問い詰める長さんは広沢池東岸。土手に小屋あしらい、汀に漁具。浪人の襲撃があり漁師は消される。
  • 伊豆守を訪ね、普請奉行・草壁について聞く長さん、相国寺大光明寺方丈縁先。
  • 草壁邸イメージ、相国寺大光明寺門
  • お葉の回想、父母を亡くし親戚を頼って江戸へ出てくるものの容れられず、行き暮れて姉弟心中しかけたやしろ、大覚寺五社明神。雨を演出。手がそれて簪で弟の頬を突いたところで、平野屋の大旦那が出て二人を保護する次第。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
お葉/三浦真弓 新助/倉石功 平野屋/亀石征一郎 草壁久右衛門/小沢象 棚橋/八名信夫 手代/壬生新太郎 藤八/島田秀雄 番頭/奔田陵 お葉の子供時代/宮崎晴子 房吉の子供時代/工藤英夫 長屋のおかみさん/美松艶子、美柳陽子、春藤真澄 長屋の子供/小湊都起子 房吉/真夏竜
※ラス立ち福ちゃん入り、草壁の家来。浪人衆の中には小峰さんも。

脚本/櫻井康裕 監督/林伸憲


第79話 「嗚呼!幻の両国橋」 1981.7.2

 両国に大橋を架けるとして出資金を募る男あり、果たして詐欺。これに乗せられ全財産を突っ込んだ欲深女将は絶望するが、グレていた娘との和解は成るという情話が展開される。

ロケ地

  • 丸高屋を洗うよう信乃に命じる長さん、下鴨神社糺の森。弥太郎にも指令。
  • 道で不良にボコられた若侍を送り届ける植木屋(中の人は弥太さん)のくだり、襲撃は大覚寺有栖川畔
  • 若侍たちに襲われ拉致されかけるお仙、川端は罧原堤下汀。長さんが助けてやり、お説教の段の桟橋も同所か(水面キラキラ)
  • 金儲けと同時に娘のことを祈るおつや、不明(稲荷、少し段あがって祠/鳥居は石造含めて三基ほど/鳥居前にもたくさん祠連なり)
  • お仙の手下の大工が若侍たちに拉致される町角、下鴨神社泉川畔。切石橋近く、仲間が橋を渡っていて目撃。
  • 大工が連れ込まれた河合神社裏、下鴨神社池跡(河合社の塀も見えている)。お仙の危機に長さん駆けつけ。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
お仙/栗田陽子 深江十右衛門/草薙幸二郎 丸高屋与兵衛/天田俊明 市之進/津山栄一 若侍/石井茂樹、山崎博之 少年/妹尾友有、入江則雅、川端信司 越前屋/中村錦司 寺子屋の先生/国一太郎 松吉/和田昌也 お仙の少女時代/藤原桜子 踊り子/花柳陽英、的野三栄子、前川恵美子 商家の娘/永野佳寿江、古川京子 おつや/加茂さくら
※ラス立ち福ちゃん入り、作事奉行・深江の家来。手槍持って襷掛け。

脚本/今村文人 監督/原田雄一


第80話 「裏切り、花街なみだ糸」 1981.7.9

 亭主に過去を知られたくなかった女の悲哀、秘密を知る男が彼女に引き込みをつとめさせる。賊を使嗾する悪徳商人、その後ろには腐った重職という、いつもの構図。
哀しい女は涙の果て真の幸せをつかむ、いい話で終える。

ロケ地

  • 二人して配達に出ている長さんとおみつ、渡る橋は上賀茂神社神事橋、河畔を歩き、川中で遊ぶ子らを見る。このあと配達先の美濃屋へ行き、ゆうべ賊が入ったことを知る。
  • きっと引き込みがいると長さんに話す信乃、中ノ島橋上。美濃屋の後釜を狙う者と、美濃屋女将・おゆきの調査を命じられる。
  • 美濃屋出入りの女に聞き込みの信乃、団子を奢る茶店は大覚寺大沢池畔に設営。五社明神や観月台がちらちら映り込む。
  • 店を窺う六部を見て飛び出すおゆき、その男・仁吉と話す神社は吉田神社竹中稲荷、参道重ね鳥居下。
  • おゆきを連れ出し、引き込みをつとめたことを指摘する町角、大覚寺天神島。おゆきは頑なに否定、そうこうするうち人数が出て長さんを襲う。
  • 仁吉がおゆきを呼び出す竹中稲荷(文にそう書いてある。美濃屋の近所設定)吉田神社竹中稲荷。一味が出る前におみつが来て、藤沢宿での生業を話すシーンは舞殿まわり。逆上したおゆきはおみつを殺そうとするが、一味が三高碑の坂から現れる。

松平長七郎/里見浩太朗 おみつ/丘みつ子 杉山仙十郎/岸辺シロー 吾兵衛/高品格 お京/鶴間エリ 弥太郎/川崎公明 留吉/木谷那臣 茂三/川辺俊行 おみね/丸平峯子 お千代/村川美智代 春弥/津奈美里ん 信乃/森マリア 一心太助/大和田獏 松平伊豆守/丹波哲郎
おゆき/金沢碧 徳兵衛/早川保 鳥居若狭守/内田勝正 山城屋九郎兵衛/灰地順 堀田伊勢守/浅香春彦 仁吉/根岸一正 勇次/滝譲二 おとら/鳴尾よね子 園部/内藤康夫 女中/桂登志子
※ラス立ち福ちゃんに小峰さん入り、若年寄・鳥居の家来。

脚本/土橋成男 監督/上杉尚祺


→  長七郎天下ご免! 表紙


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