暴れん坊将軍
IVスペシャル
「ご生母、謎の失踪!吉宗、江戸城決戦春一番!!」1991/4/6
吉宗公の弟を仕立てての目論みは将軍の権威失墜、「弟ぎみ」の出生にまつわる秘事を黙して語らぬお由利の方、裏には彼女と同じく見捨てられた側室の哀れな事情が隠されていた。
陰謀の黒幕はいつものように尾張宗春、お由利の方を追い詰め悩ませた者どもに上様の怒りを込めた鉄槌が下る。
ロケ地
・紋次郎と新さんの初めての出会いとなるめ組と加賀鳶の大喧嘩、今宮神社境内、東門前。
・俺には弟はおらんと言う上様に、証拠の品は本物だったと報告する忠相、姫路城西の丸。
・母に会いに清流庵を訪ねる新さん、中山邸通用門(草津へ湯治で不在)。
・岸へ船をつけた女船頭・お俊が釣り人に深川・正覚寺への道を聞く川端、嵐峡。正覚寺、大覚寺大門(恋人の平太を訪ねたお俊は門前払い、菊千代ぎみの調査に庭番が潜入するくだりには宸殿白州や宸殿前廊)。寺を出た直後お俊を襲う刺客、下鴨神社河合社裏手(新さん介入、助けたあとめ組へ保護)。
・草津へ向け早駕籠をやる田之倉さま、嵐山自転車道(じいを撒いて江戸へ向かうお由利の方も同所)。草津温泉イメージ、日吉山荘。
・平太=菊千代ぎみの調査に潮来入りし船頭に話を聞くおさいと紋次郎、嵐山公園掘割(中ノ島橋手前の堰堤上手静水域)。平太の養親である庄屋宅、民家門(手が回り庄屋夫婦殺害)。手がかりを求めるも死んでいた早見半兵衛の墓、化野念仏寺(半兵衛殺害目撃者の桜木健一が経緯を教える)。
・お俊のことが気がかりでこっそり夜間外出の菊千代に声をかけるお由利の方、大覚寺五社明神(家来が捜しに来て由利の方は身を隠す)。
・江戸城へ入る菊千代の駕籠、姫路城菱の門。菊千代と馬をやる上様、下鴨神社馬場。
・菊千代に会いに来たお由利の方に声をかけ事情を聞く新さん、大覚寺勅使門橋。
・め組で平太を案じて待つお俊の回想・平太と遊んだ雪の潮来、下鴨神社馬場(雪景)。
・お由利の方を脅しつけた菊千代付き用人の件を報告する才三、大覚寺天神島。
*お俊に大沢逸美、菊千代に円谷浩、用人・山名に勝部演之、手下の侍に福ちゃん。*このスペシャルは第4シリーズの初回、め組の新しい小頭に紋次郎登場、新さんとは鳶との喧嘩で初めて出会う。お由利の方は自刃騒動後頭を丸め尼僧に。
「江戸城反乱!連判状に仕掛けられた罠!!」1991
将軍を弑し諸侯を片付けるクーデター計画、抱きこんでいた尾張宗春も道具扱いの悪辣な企みは寸前で阻止される。密談を聞いてしまった町人が消され、その婚約者の父(元盗っ人)が新さんとともにワルを追う。
ロケ地
・城下を見下ろす上様に外出はダメとお小言のじい、姫路城天守下(町なみは書割)。
・川越へ小豆を買い付けに来た松吉と半助が船をやる水路、西の湖〜八幡掘。白雲橋など映り、堀端にクーデター計画密談の船宿入口をあしらい映画村セットと組み合わせ(半助たちは雨宿りに船宿の軒先を借り「聞いてしまう」)。
・半助がいわれない罪で捕縛されたあと、聞き込みで浮かんだ大町浪人を尾行する吉兵衛、露見し誰何されるのは妙心寺衡梅院北東角路地。
・牢に忍び込み半助に接触し謀反の密談の件を聞きだした吉兵衛のことを報告する才三、釣りの新さんは嵐山公園中州(中ノ島橋下手、南側の法面)。
・川越街道をゆく吉兵衛、嵐山自転車道(茶店あしらい、新さんと才三が吉兵衛を見る)。
・川越調査のくだり、半助の連れ・八王子の松吉が殺された橋、西の湖園地の橋(吉兵衛に斬りかかる大町を新さんが阻止)。渡船待合で新さんに盗っ人だったことを告白する吉兵衛、八幡掘明治橋たもとのテラス。
・クーデター首謀者のことを話し合う上様トリオ、姫路城西の丸。
・名の出た大目付・水沢左京介邸を訪ねる田之倉さま、妙心寺龍泉庵(事は既に上様の耳にと言われ次の間に下がって切腹のこの人、抜け荷やってたけど謀反はシロ…)。
・名の出たもう一人・若年寄の南原甲斐守を訪ね詰問の忠相、屋敷は妙心寺東海庵。
・南原の控えの間にあるという連判状を盗りにお城へ忍び込む吉兵衛と新さん、彦根城佐和口多門櫓前の濠と石垣。
・盗ってきた連判状に名のあった諸侯の腹を探りにゆく忠相、伊達藩上屋敷は妙心寺玉鳳院(放生池越し)、加賀藩上屋敷は西本願寺大玄関門。
・神君百回忌の法要が行われる増上寺(上様を狙撃後諸侯ごと寺を爆破計画)、妙心寺仏殿と法堂(内陣は粟生光明寺に似る)。
・事後、忍び込みは面白かったぞとじいに軽口の上様、姫路城西の丸塀際。
*吉兵衛に中条きよし、盗っ人時代の通り名はお役者小僧で増上寺僧に扮する場面も。半助の牢に忍んだ際にはなまってて天井へ上がれず才三に引き上げてもらってたりする。お城忍び込みで新さんを将軍と認識する設定。撥使っての立ち回りはあるが、三の糸は使わず。*悪役陣、首謀者の若年寄は御木本伸介、手下の大町浪人に河原崎次郎、僧に化けさせる家来に幸田宗丸、家士に福ちゃん、グルの北町同心に曽根晴美。*尾張宗春、密談の座敷に辰五郎乗り込みで警戒、仲間を上様にチクる。あとで自ら手を下さないと面白くないからとか吹いてるけど、負け惜しみくさい。
「狙われた江戸城の花嫁!」1991.12.28
姫を将軍家御台にと話の出る秋月藩、男勝りの姫が結婚を厭う子供っぽさに付け込まれ凶事を招く。裏には秋月の裕福さを妬む隣藩がおり、秋月の獅子身中の虫と通じ殿様を罠に落し領地を併呑しようと企んでいた。
ロケ地
・江戸城イメージに姫路城天守、弓のお稽古上様は彦根城玄宮園池畔(縁談話が出る)。
・屋敷を抜け出した男装の松姫が道場破りをしたあと囲まれ、新さんが助けに出るのは大覚寺天神島。手当てして歩きながら話すのは石仏群〜護摩堂前。
・松姫が側用人・日下部の手引きで出奔後、報告に帰った伴侍が土左ヱ門で見つかる大川、嵐山公園中州下手川中。眺める新さんは中州、同じく見る町娘のなりの松姫は中ノ島橋上。
・直後刺客に襲われる松姫、近江神宮楼門〜境内〜本殿階。危機に介入した新さんが松姫に心当たりを聞くのは本殿回廊。これを見ている日下部は楼門翼の回廊。その場を去った新さんが庭番に「お松」を調べるよう命じるのは楼門下石段。
・松姫が身を寄せている寺に藩の大事を告げに走り入る若侍、相国寺大光明寺式台玄関。若侍が日下部に食ってかかるのは墓地。乳母が松姫に注進に及ぶが刺客が乱入する座敷は方丈。
・負傷した松姫をめ組に保護するも出奔、捜しに出た新さんが行ってみる神社、近江神宮楼門(姫は戸の陰に身を隠す)。
・松姫がやって来る日下部の向島の寮、中山邸通用門(その前に日下部は戸田藩側用人に始末され絶命)。
・日下部の死を見た松姫が佇む船着、広沢池東岸(新さんの手拭を水に擲ち、心を決める)。
・日下部「自刃」の件を報告する忠相、彦根城玄宮園鳳翔台。
・ワルを成敗し終わったところへ田之倉のじいがハラキリと知らせが入り馬で駆け戻る新さんは嵐山自転車道。
・母の庵で出家した松姫と会った新さんが戻り道の境内、不明(石段越しに大屋根、参道は石畳で山門をくぐる←さむ探10話と同じか)。
・鯉の餌やり上様に来年こそ結婚と騒ぎ立てるじい、彦根城玄宮園龍臥橋。
*松姫に川上麻衣子、本来の大藩の姫様のほか若衆姿に町娘、花魁に尼僧と七変化。父藩主は滝田裕介。悪役陣は秋月藩側用人に立川三貴、隣藩藩主に斉藤洋介(凶悪怖すぎの怪演)、その側用人に河原崎建三、グルの大目付に西田健。乗り込んできた姫を縄がらみで捕える大目付配下に小峰さん、姫様が道場破りの際のされる門人に福ちゃん。
「隠された壱千万両 家康の埋蔵金を追え!」1992
殷賑を極める尾張城下、片やお江戸は不景気で吉原も閑古鳥。無理して金をばらまく宗春だが内実は苦しく、神君の隠し金をゲットしようと暗躍。もちろんこの企みは上様に阻止されてしまうが、頓挫に至るプロセスに、宝探しに夢中で身上を潰し家族を不幸にする名主、宗春直属のくノ一の悲哀等のエピソードがからむ。
ロケ地
・江戸城イメージ、姫路城天守。
・じいが神君の残した一千万両の噂を話す城内、姫路城るの門〜三国濠堀端。
・じいが催事に使うからと黄金像提出を頼みに入る尾張藩上屋敷、西本願寺大玄関門。
・身売りした妹を求め尾張に向かう与平がゆく東海道(小田原手前)、大堰川堤。
・宗春の動き等について報告を受ける弓のお稽古上様、姫路城西の丸(幔幕あしらい)。
・尾張の廓で男衆に殴られていた与平を助け出した桔梗が話を聞く川辺、保津峡落合河口。
・尾張の廓の惣名主で秋葉衆頭目の屋敷、中山邸通用門。
・紀伊家の黄金像も江戸に着いたとじいに報告する忠相、姫路城にの門。
・紀州藩主と水戸藩主が呼ばれて入る尾張上屋敷、東本願寺内事門。駕籠を降りる水戸藩主の背後に見えるのは西本願寺唐門。
・日光長田村、吾平が戻ってきた黄金像を隠す岩場、天神川支谷・若布谷。
・長田村へやって来た新さんとめ組の衆が村人に忌避される田んぼ、広沢池西岸際の道〜田畔(長田村の道標あしらい)。
・秋葉衆の山伏に黄金像のありかを迫られ連行される吾平、天神川大堰堤上の砂河原(見下ろし)〜湖南アルプスのガレ場。
・吾平の娘・おみよを連れて逃げる桔梗、鳥居本か(竹林の中の大岩)。
・新さんに諭された吾平が黄金像を持ち出してくるところへ桔梗が出て娘が日光奉行の手に落ちたと告げる野道、広沢池北西岸(水無)。
・事後、火中に投じた神君の書付は本物だったと話す上様、姫路城西の丸(野点)。
*宗春直属の忍び・桔梗に小林幸子、鳥追い姿のほか花魁の桔梗太夫も。宝探しに夢中の長田村名主に長門勇、倅の与平に三ツ木清隆、日光奉行に田口計、秋葉衆元締に遠藤太津朗。福ちゃんチラリは桔梗太夫にからむ尾張藩勘定方の野暮天侍。*黄金像は御三家と将軍にそれぞれ伝わる神君を象った金無垢の仏で計四体、中に地図が入ってて四つ合わせると長田村が浮かぶという趣向。「五体目」は長田村から掘り出されたもので、中に神君の書付。
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