新選組始末記
三隅研次監督作品 1963.1.3大映
キャスト
山崎蒸/市川雷蔵 志満/藤村志保
近藤勇/若山富三郎 土方歳三/天知茂 沖田総司/松本錦四郎
山南敬介/伊達三郎 新見錦/須賀不二男 芹沢鴨/田崎潤
山崎蒸を主人公に、芹沢暗殺から池田屋までを描く。雷蔵演じる山崎は、近藤勇の漢に感銘を受け入隊した、侍になりたい男。理想とのギャップに苦しむが、池田屋探索で功を成し認められる次第。
芹沢の悪行に怒りを覚え近藤に訴える山崎だが容れられず、しかし近藤らはその直後芹沢を暗殺したばかりか葬儀の場では惜しい人をなどと嘯きしれっと涙してみせ、咎める山崎は坊や扱い。そして或る日、沖田に強要され大坂町与力を斬るハメになった山崎は罪をおっかぶされ微妙な立場に。腹を切るという山崎に、近藤は不逞浪士の企みを阻止できれば隊の危機も去ると示唆、探索がはじまる。
ロケ地
・新選組を騙った三条河原の晒し者、渡月橋下手河原(町衆が橋上に詰めかけ、欄干に擬宝珠あしらい)。
・深傷を負って見苦しくのたうつ新選組隊士を「介錯」する山崎、北嵯峨か。
・力士を無礼討ちにした藤堂が大坂町与力に捕縛される天満界隈、本法寺門前(小川の橋、裏千家の門、楼門等が映り込む)。
・山崎に大坂町与力を斬らせる路地、相国寺か。
・池田屋に潜入するも、以前経緯のあった土佐浪士に見つかり逃げる山崎、狭い路地は石塀小路か木屋町界隈か。犬が吠える川端は高瀬川か。
・池田屋討ちこみ後、外での戦闘の一部に上賀茂社家町、金戒光明寺裏手墓地など。
*山崎には女医の志満という恋人があり、侍を嫌う彼女とは遂に相容れず。*近藤は山崎の誠心を信じるが、土方は性格を危ぶみ不信を持ち続け、突撃が池田屋と四国屋に二分される設定。池田屋へは捕まった同僚を案じた山崎が入り込み、囲まれるところへ近藤隊が駆けつけ戸を叩くという筋立て。
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