明智光秀
神に愛されなかった男 2007.1.3CX/映像京都
光秀と秀吉の関係に新味の創作を入れ、戦なき世の実現のため信長に尽くすも疲れ齟齬を来し、かつ前途に重大な疑問を抱いた光秀が主殺しに至る経緯を描く。
ロケ地
・永禄11年、上洛した織田軍がゆく市場、下鴨神社馬場(騎馬の信長の背後に河合社塀)。
・義昭の宿館・清水寺、舞台と本堂。
・織田軍の宿館(光秀が書物の座敷)、大覚寺か亀山御坊本徳寺か(秀吉の抜け駆けが詮議される段、座敷の花頭窓がそれっぽい)。
・勝家に抜け駆け先陣を切る秀吉、仁和寺参道・中門前。
・抜け駆けの件で嫌味を言った光秀が秀吉に泣かれ懐かれる「廊下」、東福寺通天橋。
・河原で試射の光秀のもとへやってくる妻子、大堰川河原。
・土産を手に妻・おねのもとへ帰る秀吉、美山町民家。
・朝倉攻めの金ヶ崎城、石垣と坂は上野城か。天守は丸岡城。退き陣の光秀が立ち止まり引き返す街道、不明。
・琵琶湖岸・今浜に陣を張る織田軍、琵琶湖東岸(叡山は合成か)。
・叡山攻め、大原口から崖を攀じ登る勝家は湖南アルプスか。三井寺に集結した主力軍に采配を振るう光秀、粟生光明寺阿弥陀堂。たばかられ今浜で砲声を聞く秀吉、琵琶湖岸。
・近江坂本城、湖岸に合成。天守は福知山城(冒頭の秀吉軍包囲シーンもここと思われる)。叡山攻めを非難する民衆が詰めかける城門は彦根城天秤櫓。領地の畑を視察する光秀、山室か。船着き視察は琵琶湖岸。
・安土城天守、信長の館(?)。
・祝宴で光秀の言葉尻をとらえ打擲する信長、大覚寺宸殿(白州に能舞台セット)。
・秀吉の援軍に行く信長の京の宿・本能寺、随心院薬医門。
・光秀謀反を聞く魚津に布陣中の勝家、天神川大堰堤上河原。
・中国大返し、装備を捨て行軍する秀吉軍、大堰川堤。
・ED、旅ゆく牢人時代の光秀夫婦、丹後の海岸か。
*カルい秀吉に反発を覚えるインテリで堅物の光秀/信長の苛烈さと仕打ちに耐えかね苦悩する光秀、という設定は定番。新味の独自設定は、金ヶ崎退き陣の際に光秀が猿を助けて目覚しい働きをする/叡山攻めを丸々任され苦悩しつつも任務を遂行する光秀(邪魔なので猿を遠ざけるが、機転と大度を見せつけられる)/微妙に猿と心を通わせる光秀→ここから飛躍、次代の主ではないと信長を見限った光秀の決意←逆臣は正当な後継者に討たれ新しい世が来るという理屈で、秀吉も意図を理解している設定。最も極端なのは、落武者・光秀が討たれるくだり、秀吉と銃で一対一。
キャスト
明智光秀/唐沢寿明 ひろ子(光秀妻女)/長澤まさみ 明智秀満/大泉洋 羽柴秀吉/柳葉敏郎 足利義昭/谷原章介 柴田勝家/隆大介 丹羽秀長/本田博太郎 織田信長/上川隆也
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