百万両五十三次
小沢茂弘監督作品 1959.10.18東映
時は幕末、朝廷で勢力を伸ばしつつある薩長を抑えるための資金が、輸送途中に襲われる事件が頻発。緊迫する情勢のもと、徳川の運命を賭けた御用金を京へ届けるよう厳命を受けた浪人・馬場蔵人の大活躍を描く旅もの。襲い来る薩摩侍たちに加え、コミカルな盗っ人どもも登場する道中、京入り寸前の瀬田では橋が爆破される派手なシーンもあり、いかなる事態にも動じぬ主人公のダンナの豪快なガハハ笑いが全編を染める。
ロケ地
・箱根関所、不明(山道に柵あしらい)。江戸へ走る早馬、不明(松並木の堤?)。
・京・二条城、本物の隅櫓。
・浅草奥山の情景、浅草寺山門は清凉寺山門、朝若一座にいる蔵人が呼び出されて老中のお召しと知らされるのは清涼寺本堂を望む境内。
・薩摩藩江戸屋敷、東本願寺内事門。
・品川宿を通過する蔵人宰領の荷と和泉屋の嫁入り行列、不明(水辺に小橋と家並み)。
・金五が接触してくる小休止の茶店、琵琶湖畔か。
・六郷の渡し(船に荷)、不明(流れは瀞、堤に並木)。
・嫁入り行列に酔態で因縁をつけ探る薩摩侍、不明(谷地田、小橋あり)。
・小田原宿で勝負をつけると謀議の一味、走田神社か(内から鳥居望む/境内林は巨杉)。
・朝若一座がやって来て合流の箱根山、谷山林道か。
・街道を走る桃吉を捕まえる薩摩侍、不明(崖道)。
・鈴鹿峠で荷を待ち構えるも肩透かしを食らう薩摩一味、不明(切り通しの山道)。
・瀬田大橋、不明(爆破シーンはミニチュアと推定、一味が潜む橋下やチャンバラ場面はもろにセットだが、橋自体はどこかの本物の橋としか思えない←流れが瀞だし唐橋か宇治橋が近いと思うが、水面に出ている橋脚の高さは渡月橋や三条大橋並み。どの橋も特定に足る一致条件はなく、撮影用に橋を作った可能性もある)。
*蔵人のダンナは大友柳太朗、老中は月形龍之介、所司代の部下は山形勲で薩摩侍のヘッドは戸上城太朗、盗っ人の金五は若山富三郎でお蓮は長谷川裕美子、朝若太夫は丘さとみ、講釈師の子供は白木みのる。
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