大岡政談 幽霊八十八夜

 佐伯清監督作品 1958.7.22東映


 短剣投げの美人芸人襲撃、続けて殺される同じ刺青をした男たち、百軒長屋で起こる幽霊騒ぎ。謎めいた一連の事象は、三年前の御金蔵破りに因。それぞれに欲をかき自滅していく盗賊たち、最後に残った奸智に長けた男も、白頭巾に正体を見破られ観念して果てる。
気のいい貧乏浪人、正義の味方の白頭巾、役目を帯びた与力と、大友柳太朗が大活躍。女性陣も、いじらしい長屋娘に婀娜っぽい女将、仇討ちの悲願を秘めた女芸人と多彩。暢気に日常を過ごす長屋衆もいきいきと描かれる。狂言回しの岡っ引を演じる伊藤雄之助が、独特の口調で見もの。

 ロケ地、長屋も路地も蓮池(金の隠し場所)もほぼ室内セット。頼まれて女芸人を狙った疵安をシメる的場のダンナのくだり、どこかの門前の石橋にダンナが腰掛けている。濠?には蓮の如き植物、濠の向こうに見える築地塀は五本線。堀端に灯籠、道の奥には茶店?のような建物。

キャスト
十六夜右近・的場陣十郎・相良欣三郎/大友柳太朗 小糸/大川恵子 源次/尾上鯉之助 お袖/花園ひろみ 彦兵ヱ/柳永三郎 お勝/三篠美紀 六造・勘八/秋田AスケBスケ お島/日高澄子 疵安/楠本健二 森田屋清蔵/進藤英太郎 伝九郎/吉田義夫


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