森一生監督作品 1956.12.12大映 キャスト 鬼面組は旗本の冷や飯食いが集まった愚連隊、当主ながら一党に加わる松平刑部は、本腹の弟への気兼ねから鬱屈し乱行を重ねていた。 ロケ地、は組の半次が鬼面組に囲まれ斬りつけられる酒蔵の裏手、松本酒造酒蔵前・東高瀬川堤(大樽あしらい)。 *火消しと旗本の対立を軸に、様々な人間関係が錯綜する作り。は組小頭の源太と刑部の、芸者・小染をめぐる軋轢のほか、源太を娘と娶わせて後を継がせようと思っていたは組のかしらと当の娘の思い、その娘に懸想する半次の葛藤、源太に敬服した掏摸の三吉の正体などが綾をなし、奥行きが深い。もちろん、源太と小染の苦しい恋にはたっぷり尺をとる。二度も鬼面組に拉致される小染姐さん、燃えさかる刑部邸の大屋根に纏を持って立つシーンは圧巻。 |