さいころ奉行

内出好吉監督作品  1961.4.18東映

キャスト
遠山の金さん、いぶしの銀次/片岡千恵蔵 素っ飛びの安/東千代之介 お蘭/青山京子 鬼金/進藤英太郎 お新/丘さとみ 遠山左衛門尉景晋/香川良介 水野越前守/黒川弥太郎


 御大・千恵蔵の遠山金四郎が、派手な舞台で桜吹雪を開陳し悪を裁く痛快な一話。旅ものではじまり、舞台は悪党の陰謀渦巻く江戸へ。

 勢州は四日市在、結婚相手を嫌ったちゃっかり娘に頼み込まれ、花嫁強奪をしてのけた荒くれ男・鬼金を拾う銀次の兄哥。弱っちい仇討ち若衆や、掏摸の若者なんかとも関わりあって、兄哥は桑名から船に乗り一路江戸を目指す。道中で得た、骰子に仕込まれた怪しの書付をもとに鬼金と二人して住み込む先は、婀娜っぽい姐さんが切り回す料亭。そこには、北町奉行と水野越前守を陥れ上様を亡き者にした挙句、西の丸さまを押し立てての政権簒奪をはかる一味が集うのだった。

ロケ地
・四日市在、花嫁のお新を乗せた船がゆく水路、近江の水郷か。陸路は穴太の里、走田神社社叢脇の西条風の口線から穴太橋を渡り東へ。曽我谷川堤とカーブした道は今も同じだが、道や橋に田地も様変わりしている。
・「遠山金四郎」と名乗る根拠を話す鬼金の回想、国事に奔走する源之助をやっつけた渡し場、大堰川か。
・桑名から出る十石船、琵琶湖か。船上のシーンはセット撮り。
・船から下りた銀次たちがゆく海辺の道、琵琶湖(湖東)。松並木があり道端に墓地(安が掏った、乗り合わせた浪人の財布の中をあらためる)。掏摸の安が銀次の指示で浪人の懐に財布を戻すのも同所。
・財布に入っていた色付き骰子を調べる銀次、穴太橋下河川敷(遠景の山なみは牛松山続きの山系)
・江戸入りし浅草寺に詣でる銀次たち、山門は清凉寺楼門、お堂は本堂で、境内にしつらえた芝居小屋前でヤクザと事を構えるお蘭を助ける。銀次を怪しみ剣突を食らわして山門を出たお蘭は、安とばったり再会。
・事終り再び旅の空の金四郎、「馬子」の鬼金と連れ立ってゆく街道、不明(棚田か)


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