衣笠貞之助監督作品 原作/松本清張 1959.9.27大映 将軍職を退いたのちも大御所として君臨する家斉、そのため政道は歪み奥向きの風紀も紊乱。しかし「黙っていられない」有意の士は存在し、道を正そうと行動する。 映画は大御所最晩年の一節を描く。家斉の愛妾の父として権勢を縦にするフィクサー・中野石翁は、家慶の後嗣に己の係累を据えようとはかるが、将軍派の送り込んだ可憐な密偵の働きで悪謀は阻止される。 ロケ地
*志願して大奥へ潜入する登美は山本富士子、富本の師匠である姉と二役。彼女を遣わす有意の士は黒川弥太郎、その甥で師匠の愛人なのが市川雷蔵。師匠宅の隣人で事件に巻き込まれる蘭医は志村喬、彼が懐妊を診立てた中臈は阿井美千子で孕ませた愛人の腹黒侍は須賀不二男。石翁は滝沢修、養女のお美代の方は木暮実千代。 |