2008年10〜12月
テレビ東京/東映
キャスト
土屋主水之助/松平健
大峰ノ善鬼/三田村邦彦
村井秋津/佐藤藍子
村井信太郎/加治将樹
お勢伊/かたせ梨乃
其ノ一 剣鬼・人面狼之助 2008.10.20
悪魔が野に放たれたと聞かされた主水之助は、兄弟子であるその男を討つべく旅の途に。仇持ちの姉弟や、武士の一分を失って狂乱する哀れな魂を見る主水之助、むごたらしい運命を作り出しているのは、他ならぬ殺人鬼と化した兄弟子なのだった。
ロケ地
- 処刑したことにして監禁していた善鬼を上田藩の家老が暗殺のため出すくだり、洞窟内部はセットで、表に出てくるシーンに井上長石鉱山。善鬼が鎖で手を戒められたまま家老らを斬り殺す山道は谷山林道・分岐道の坂。
- 主水之助が吉宗に善鬼が世に出たと聞かされるくだり、野駆けの原や道は不明。
- 15年前、主水之助が善鬼と戦って斬られた野原、砕石場の崖地みたいなアレ。勝負は相伝を賭けての一戦。後段、お勢伊の回想で一刀斎の亡骸を前に主水之助がやったと吹き込む善鬼のくだりも同所。
- 甲州大月、斬りあいを見に走る里人を見る主水之助、酵素ダート。「不義者」の妻を縛り上げて晒し挑戦者を募る人面狼之助が陣取る野中の小屋は酵素河川敷にあしらい。ここへの降り口も使われている。
- 人面狼之助に挑む弟をたしなめてくれた主水之助に仇討ちの経緯を話す姉の秋津、大覚寺大沢池畔(蓮開花)。
- 仇の情報を取ろうとして人面狼之助に挑んだ弟に怒りずんずん歩くうち昏倒する秋津、大覚寺放生池堤。お勢伊が通りかかり保護。
- 人面狼之助を始末するのに雇った浪人を始末する虎吉、酵素奥の林間にある祠。佐々の申し出をはねつける主水之助も同所、このあと物思いに耽る水辺は大覚寺大沢池畔。
- 「人面狼之助」にケリをつけた主水之助を襲う甲府金横流し一味、沢ノ池ダート〜東岸汀。
- 茶店で休むお勢伊を見かける主水之助、酵素ダートか(林間から眺める)。
- 散ってゆく各々のシーン、船でゆく善鬼は大覚寺大沢池、秋津ら姉弟がゆく道は大沢池北辺並木、主水之助がゆく山道は谷山林道。
*義兄を守れず妻の捨て身で助命された事実に耐え切れず暴発、「人面狼之助」と成り果てる甲府奉行所同心は西村和彦、夫のため善鬼に身を許した妻女は北川弘美で横流しを調査中だった兄は大木聡。横流し組は朋輩を陥れる同心が鷲生功で黒幕の与力は片岡弘鳳、追い使われる地回りは大鷹明良。人面狼之助に挑んで斬られる浪人の一人に福ちゃん、思い切りのけぞって川ん中に背中から倒れこみ。
其ノ二 人斬り斑平 2008.10.27
幼馴染のマドンナを守るため、剣鬼となった心優しき青年。しかし悪党にたばかられ、当の女を襲撃してしまった彼は行き場を失い、主水之助と戦って死ぬ道を選ぶ。花作りの青年に剣技を磨くきっかけを与えた暗殺者は善鬼、またしても人の運命を歪めていた。
ロケ地
- 高遠城イメージ、出石城(登城橋の門をナメて復元隅櫓を望む)。
- 斑平が花を作る里、酵素民家セット対岸に花畑をあしらい。幼時の回想には小川や橋も使われている。
- 斑平が騙されて三奈の駕籠を襲わされる鴉の森、仁和寺塔そば林間。カラスの鳴き声あしらい。
- 高遠を去る主水之助を見かけ追いすがる秋津、谷山林道頂上付近に茶店あしらい。主水之助がずんずん行ってしまう道は首無地蔵前の神護寺へ通じる道。
*花作り名人の斑平は水橋研二、彼の幼馴染のマドンナで現在は殿の側室の三奈は竹本聡子。お家乗っ取りを企んでいた、善人面で主水之助をもてなす首席家老は深水三章。
其ノ三 邪剣 亀之助 2008.11.3
仇討ちを課せられるも、それに似つかわしくない青年の悲劇。突き抜けた悪党は健気な命も散らすが、大きすぎた野望で自らの墓穴を掘る。
ロケ地
- お勢伊の回想、父・一刀斎の死後主水之助から来た文を見て外へ走り出、捜しにゆく神社、仁和寺九所明神。
- 飯田へ向かう主水之助がゆく山道、谷山林道。村井姉弟があとから来る。
- 飯田の旅籠に落ち着いたあと、スケッチに出る右馬丞、保津峡落合河口・巌上。
- 発作に苦しむ右馬丞がお勢伊に保護される道、酵素ダート。林間に小屋あしらい。
- 右馬丞がいまわの際にもう一度描きたかったという大和の風景、イメージに出るのは東大寺大仏殿、興福寺五重塔、郡山城址(濠越し追手向櫓)、薬師寺(大池越し)。
- 右馬丞の回向が行われる寺、西壽寺。山門のほか、本堂前縁など使われ、本堂前では主水之助と亀之助の一騎打ちが繰り広げられる。
- 山野辺弦斎の墓に参るお勢伊、仁和寺経蔵脇に墓地あしらい。
*狂気を孕んだ野望の主・亀之助は山口馬木也、叔父の飯田藩国家老は石山輝夫。善鬼に消される藩指南役・弦斎は平松慎吾。亀を父の仇と追うハメになるナイーブな青年・右馬丞は中村俊太、忠実な下男は長谷川朝晴、亀に斬られた父は下元年世。
其ノ四 死神剣 壱岐 2008.11.10
放埓のすえ病み、先の無い剣士の傍らには彼を熱愛する女。蝕まれているのは胸のみに非ず、女との約束を破って人を斬った男は、見る間に闇に吸い込まれてゆく。
ロケ地
- ボヤきながら街道をゆく村井姉弟、不明(崖際の道)。
- 壱岐が発作を起こし雨が降ってくるところ、村井姉弟が通りかかり保護する街道、酵素ダート(広めの林間)。
- 諏訪湖、琵琶湖東岸(沖ノ島の見え方と湖畔の松林の様態から佐波江浜と思われる)。初登場時は蔦吉が汀で足をつけて気持ちよさそうにしている。
- 瞑想ののち刀を抜き放つ主水之助、日吉大社白山宮・祠の後ろ側。村井姉弟とばったり会い話す道は東本宮参道。
- 居合の芸を見せる壱岐、仁和寺九所明神。
- 主水之助に立ち合いを申し入れる壱岐、琵琶湖東岸。
*平田壱岐は美木良介、元辰巳芸者の蔦吉は宮本真希。代官とつるみ抗争を装い邪魔者を始末するヤクザの子分は四方堂亘、代官は谷口高史で主水之助の告発で切腹←なかなか介錯してもらえなくて悲惨。壱岐に斬られるヤクザは岡田正典で用心棒に福ちゃんチラリ(壱岐にずんばらりとやられる直前衝立の上に顔がのぞく/みんな呆気にとられてるうちに壱岐は去ってしまうので立ち回りナシ)。今回の仕儀にビビって故郷へ帰るチンピラ青年は遠山俊也。
其ノ五 野獣剣 久蔵 2008.11.17
身に覚えはないが、哀しすぎる女の目を見た主水之助は、敢えて動かず憎悪の刃を腹に受けてやる。女の亭主が死んだゆくたてには、邪まを通り越して凶暴な剣の鬼が介在していた。
ロケ地
- 仁吉の墓、不明(山裾の竹林)。
- 仁吉の未亡人で酌婦のおみねが店を出て佇む川辺、大堰川河川敷。後段、秋津が仁吉の死の真実を告げに来るのも同所。
- おみねの回想、死んで戸板で運ばれてきた仁吉、不明(普済寺墓地付近の田畔にすこし似ている)。
- お勢伊が雲助にからまれているところへ現れ皆殺しの善鬼、谷山林道。
- 主水之助に町を出るよう忠告する秋津、広沢池観音島。
- 当地を去る主水之助、ついてゆく姉弟、街道は大堰川堤。
*おみねは筒井真理子、全ての起こりだった剣鬼・真鍋久蔵は永澤俊矢、真鍋を暗殺に使った用人は井上高志。
*善鬼、今回持ち逃げ?
其ノ六 魔剣 薬研藤四郎 2008.12.1
魔剣の伝説は真実、起こることも来歴も血塗れ。何者かによって淵より掬い上げられた妖刀は、仇の手がかりの切っ先と巡りあい、更なる流血を欲するのだった。
ロケ地
- お勢伊から聞いた仇・善鬼のことを主水之助に質す姉弟、上賀茂神社ならの小川畔。
- 故郷へ帰ろうと言う姉を先に宿へ帰す信太郎、大覚寺護摩堂前。その後善鬼とすれちがう道は大沢池北辺並木。つけてゆく先の林は竹林に巨岩のアレ、鳥居本八幡宮か(後段呼び出しもここ、「大岩神社」と呼ばれている)。
*妹の非業の死をきっかけに魔剣を手にし人格が変わる安中藩奉行所同心は堤大二郎、結婚目前だった妹は山口香織里、上司は大場順。村井姉弟の父は草見潤平。
其ノ七 剣鬼主水之助 対 善鬼 2008.12.8
遂に師匠の仇にして最大のライバル・善鬼と対峙する主水之助、弟の仇をと縋る女も、長の不在を責める女も振りきり戦いの場へ。しかし勝つも負けるも同じ、行く手に戦い続ける修羅の道しか残されていない「剣鬼」は、ともに重荷を負うと差しのべられた手もとれず、漂泊の日々へ戻ってゆく。
ロケ地
- 信太郎の墓、神護寺境内林間。明王堂や廟所がちらちら映り込む。
- 沼田藩城下の師匠の墓、沢ノ池東岸に墓標あしらい。
- 霧ヶ原、不明(崖に小滝落ちるアレ)。善鬼に押され崖落ちの主水之助(回想)は保津峡落合落下岩。
- 霧ヶ原を後にし当地を去る主水之助、歩む河原は清滝河原、山道は谷山林道。
- お勢伊と秋津が別れゆく三国街道の道隈、不明(山道)。
*兄の仇を討つため善鬼を雇う高遠藩家老の弟は伊藤高、兄家老は深水三章。秋津監禁場所にいた浪人の一人に福ちゃん、善鬼にバッサリ殺られ。
参考 徳川風雲録 八代将軍吉宗
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