1982〜1986 高橋英樹主演作品 東映/テレビ朝日
第150話 「女遊び人 昇り竜のお篠七変化!」 1985.7.18 7
汚い手口で乗っ取りを繰り返す銭屋、実家がその毒牙にかかりかけたとき、家を出ていた「不肖の長姉」が危機を救う。
ふだん喧嘩仲裁などやっている威勢のいい姐さんは、なさぬ仲の妹に全て継がせるつもりでグレて家出という、どこかで聞いたような話。
「七変化」は、香具師連中を率いて打つ大芝居、お篠は大奥の御中臈に化けて敵地に乗り込む。
ロケ地
- 銭屋に籠絡されている豊川屋の番頭が殺される夜の橋、中ノ島橋(したたかに酔って芸者と橋に来ると、男衆を呼ばれ投げ込まれる)。翌朝の検分は、橋下手中州法面(橋も映っている)。
- お篠を捜す妹(豊川屋後妻の娘、後継)、仁和寺参道石畳(露店多数出ていて、妹は店のあるじたちに聞きまわる)。姉に店の危機を告げるも冷たく突き放されるシーン、経蔵脇。
- あの夜、番頭と一緒にいた深川芸者を洗えと早田に命じる金さん、大覚寺放生池堤〜護摩堂前。このとき、池の水面をすべってゆく屋形船には、銭屋とその一味が乗っていて密談中、という画。撮影は薄暮か、ぼんぼりに灯りが入っている。
- 九郎兵衛をつかまえ、頼みごとがあると告げるお篠、仁和寺参道石畳。九郎兵衛の乾分が、香具師連中に何か耳打ちして回るのを見る金さん、塔下(芸者調査のため「猫ののみとり」に化けた早田さまが寄ってくる)。
- 銭屋に現れた大奥御中臈一行の行列をつける金さん、一時見失い乗り捨てられた駕籠を見つけるくだり、荒れ寺は大覚寺聖天堂。破れ障子、崩れ土塀、草ぼうぼうの態とか、けっこう細かく演出がなされている。この前に、収蔵庫前の有栖川畔が映るが、そちらにも荒れた感じの演出。
- 銭屋が御中臈を招く根岸の寮、中山邸通用門。お篠は、供侍姿の九郎兵衛と二人で入ってゆく。
遠山金四郎/高橋英樹 長崎矢お弓/由紀さおり 猫目伝蔵/秋野太作 捨六/小島三児 お竜/伊藤美由紀 虎さん/古代一平 熊さん/北野清治 早田彦十郎/宮尾すすむ 利助/鳳啓助 おかつ/京唄子 お篠/藤田美保子 九郎兵衛/小林昭二 銭屋久六/浜田晃 志麻いづみ 手塚茂夫 片山由香 大木晤郎 丸平峯子 三浦徳子 宮城幸生 島田秀雄 有島淳平 泉好太郎 小船秋夫 永田登志雄 上野秀年 世利ゆかり 高根さつき
脚本/高木謙 監督/黒田義之
※九郎兵衛は、豊川屋の亡き主に恩ある香具師の元締(と思う)。ラス立ち福ちゃん入り、用心棒のセンセイ。
※妹に跡目を譲ろうとするお篠に「気持ちは痛いほどわかる」と金さん意味深発言あり。
→ 遠山の金さん 表紙
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