水戸黄門 第39部  TBS/CAL


第1話 「青空、恋空、江戸の空 いざ旅立ち!」 2008.10.13  49

 山野辺兵庫の孫・早月の恋が老公を動かす。将来を誓った男からきた文には別れの言葉、彼は長崎奉行に内定した兄の身を案じ、命がけの調査を始めていた。陰謀の根は深く、裏で糸を引く柳沢はじめ怪僧・隆光も登場、そして老公の長崎行きが決まる。

ロケ地

  • 酔漢にからまれていた早月を橋場大二郎が助けた縁日、仁和寺参道。その後デートを重ね、大二郎が兄のことなど話す市中は塔付近林間。
  • 早月のお供で江戸入りのお娟たちが橋場邸へ向かうくだり、新助が地図を見ながらこっちと導く街路、建仁寺両足院前路地(北望)。橋場邸は久昌院、参道脇の草地越しに門を望み、用人と会うシーンは式台玄関。
  • 騎馬で吉原へ向かう黒沼、大覚寺護摩堂(夜)
  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓
  • 黒沼邸へ侵入し露見、逃げてくるところ水戸から出てきた山野辺とばったりのお娟たち、妙心寺大庫裏脇路地。
  • 兵庫がお娟たちを連れて入る、静枝が待っている家のくだり、挿入される掘割イメージは大覚寺有栖川・御殿川合流付近を北望。
  • 柳沢吉保邸、大覚寺大門
  • 柳沢邸での会話で出る前長崎奉行殺害シーン回想、中ノ島橋
  • 現長崎奉行・永井に迫られた誓紙を前に、弟と相撲をとった思い出を反芻する橋場善明、建仁寺久昌院前草地。
  • 儂も何かせねばと黒沼邸へ入ってみる兵庫のくだり、行き帰りに妙心寺大庫裏脇路地、助さんが出て叱るシーンには大庫裏の建物上部映り込み。
  • 三浦屋楼主はじめ男衆らが老公の旅立ちを見送るくだり、嵐山自転車道。一行がゆく道には嵐山東公園内も使われる。

*早月は磯山さやか、橋場大二郎は徳重聰で兄は篠塚勝、用人は住吉正博。赤鞘組首領の黒沼は藤堂新二、現長崎奉行の永井は有川博で抜け荷でつるむ悪徳商人は石井愃一。幕府要人でキャスト変更は柳沢がレンジに代わったほか綱吉が中村繁之になり、桂昌院の岩崎加根子と隆光の麿赤兒が新登場。黒沼をはねつけて騒動の元となる高尾太夫は純名りさ、侠気を見せる楼主は深水三章。あと山野辺兵庫は長門裕之に。39シリーズの初回は午後7-9時間の2時間スペシャル枠。


第2話 「母の一念関所を破る!」 2008.10.20  

 悪者が巣食う箱根の関だが、旅の女を売り飛ばそうとしたことが、赤子のときさらわれた子との再会につながる奇縁。べったべたの母子再会話だが、悲惨な設定が一転ハッピーエンドも良しの一話。

ロケ地

  • 箱根へ向かう老公一行、大覚寺放生池堤大沢池北辺並木。箱根の山道や関所は不明、このシリーズでよく出てくる石積みなども見える。
  • 老公たちを家へ連れ帰ったあと、お花が水浴びの川、清滝川下流部(馬入り)
  • 関所役人とグルの雲助たちに監禁されていたお国たちが逃げるも追いつかれ、危機一髪に弥七の山中、保津峡落合崖道
  • お花と別れ出立する一行、不明(幼杉が植えだされた植林地)。お国たちを介抱する弥七と会う川辺は清滝川下流部(落合河口と思われるが「河口」は映らず)
  • 急ぐというお国の願いを聞き、お花が案内する杣道は不明。お国が滑落する斜面も不明、下に小さな谷川。お国を休ませるのは例の鳥居本の奥と思われる巨岩のある林間、背景に竹林。
  • 様子を見に先行したお花が役人を見て隠れるくだり、役人がゆく道は酵素ダート
  • お花がさらわれた子かも知れないと聞いたお国が、闇雲に走って山野辺の爺さまや役人と鉢合わせの山中、酵素河川敷。ここでラス立ち。
  • お花の母が見つかったことを知った嘉平が地蔵を積む河原、清滝川下流部。
  • 当地を発つ弥七が立つ巌頭、保津峡落合落下岩。峡谷を望むかたち。
  • 山野辺の爺さまに見送られ発つ一行、谷山林道か(道脇に谷川、背景は植林杉。入口ゲート付近か)

*お国は五十嵐めぐみ、馬子のなりをしているお花は安田登で養親の爺さま・嘉平はうえだ峻。関所番頭は柴田p彦で下役は長谷川公彦、女改め役のがめついおばさんは大和なでしこ。福ちゃん下っ端よりちょっと上くらいの役人で登場、立ち回り確認できずチラ出。


第3話 「いずれが正義?侍の魂」 2008.10.27  

 殿様への直言で勘気を蒙った男に上意討ちの命が下るが、討手は親友。夫の苦衷を和らげるため我から不始末を仕出かして去り状を貰い身を引く妻、潔く討たれようとする当の友、覗き見していて貰い泣きする格さんなど、爽やかな心ばえが袖をしぼらせる展開のなか、人の不幸を利用して己が不正をどがちゃがにと企む悪党は、老公の根回しで一巻の終わり。

ロケ地

  • 岡崎城、本物(イメージのみ)
  • 老公一行が談笑しながらゆく城下、大覚寺五社明神南側の竹垣際。すれちがったイライラ怒り中の藩士・緒方が格さんに因縁をつけるのは放生池畔広場(心経宝塔前、塔は映らず)
  • 御小姓組御用取次の緒方戍一郎邸、妙心寺海福院。門内外を使い、大通院から麟祥院にかけての裏塀も映り込む。
  • 殿様の弓の腕前について小姓組の秋葉隆之介が諫言した弓場、不明(遠景の森は書割か、弓場し土で幔幕めぐらせ)
  • 格さんが緒方を老公に会わせるくだり、不明(塔頭内の庭先か、縁と露地が見えていて壺が多数)
  • 緒方が秋葉と別れたあと捕り方に囲まれる矢作河原、大堰川河川敷。老公が出てラス立ちも同所、「梅里」の文を読んだ藩主が「控えーい」と走ってくる段で印籠。
  • 当地を発つ弥七とお娟、不明(林道)。格さんを待つ一行は大覚寺五社明神南側の竹垣際。

*緒方戍一郎は倉田てつを、妻女は田京恵で岳父は小沢象、友で同僚の秋葉は宮下直紀。悪い家老は伊藤高、春本見てウフフの絵が雄之助風味で良し。家老と通じる悪徳商人は出光元、同じ穴の狢の勘定方は南原健朗。殿様・水野忠盈は片岡暁孝。


第4話 「天誅!紫頭巾参上」 2008.11.3  

 父を亡くした経緯や義憤から、夜な夜な「正義の味方」として出ていた女の話。ヒーローの偽物を繰り出し挑発する悪代官と一味、身代わりになろうとした男と「紫頭巾」の仲を取り持って、老公は当地を去る。

ロケ地

  • 近江八幡へ向かう老公一行が休む茶店(湖岸で湖の神様を拝む嘉穂を見る)琵琶湖東岸砂浜(おそらく佐波江浜、日野川河口砂州のヤナギや沖ノ島映り込み)
  • 近江八幡入りの一行、「近江商人の町なみ」は新町の旧家群
  • ゴロツキにからまれている娘を助ける嘉穂、八幡掘堀端。騒動を見る助格は白雲橋。
  • 娘を借金のカタにとられ絶望し吊りかける百姓を止める弥七、琵琶湖岸松原。
  • 老公に身の上を語る嘉穂、船がゆくのは西の湖園地
  • 偽の紫頭巾が出たあと、老公と嘉穂が散策の一幕、八幡堀堀端〜日牟礼八幡宮長命寺(イメージのみ)八幡堀新町浜(鮒寿司を食う茶店)
  • 当地を発つ一行がゆく道、西の湖園地・東焼田橋

*紫頭巾となって悪を懲らす口入屋の女将は川中美幸、身を挺して彼女を守る番頭は新田純一、幼い女将を庇って無礼討ちに遭った父は峰蘭太郎、女将に助けを求める吊りかけ親爺は沼田爆。悪代官は成瀬正孝でグルの代官所手付は鈴木省吾、悪徳商人は和崎俊哉。ニセ紫頭巾とともに押し込む「賊」の一人で指笛吹く人とラス立ちに福ちゃん。


第5話 「ゴリ押し父子の悪企み」 2008.11.10  50

 ところは赤穂、藩札を偽造し物価を高騰させる悪党を懲らす老公。彼らが陥れたのはこともあろうに老公が逗留中の善人宅、昼行灯と謗られつつ実は慧眼の人だった「大石内蔵助」も登場する楽しい一話。

ロケ地

  • 赤穂手前の街道をゆく一行(老公は馬)、北嵯峨農地・竹林際。青田越しの絵で、導入はロングから。
  • 贋札作りの小屋、酵素民家セット。ここへ近寄るのにダート(下から見上げ)や竹林が使われるほか、紙漉きに水を使うイメージか「川」がちらりと挿まれる。
  • 赤穂城、高麗門と東北隅櫓をイメージに。
  • お娟が播磨屋の娘・おゆきの気持ちを聞いたり、難波屋の馬鹿息子が助さんにボコられたりする赤穂の浜、琵琶湖東岸(松原)
  • 母の墓に捕縛された父の無事を祈るおゆき、二尊院墓地。彼女を励ました帰り、「大石」とタヌキ会話の老公は紅葉の馬場。
  • 播磨屋や大石に見送られ当地を発つ老公、大堰川河川敷

*大石内蔵助は天宮良、回船問屋・播磨屋は山本亘で娘のおゆきは山川恵理佳で恋人の船頭は永澤俊矢。悪い塩問屋は菅野菜保之で馬鹿息子はなすび、強面の手下は草薙良一、グルの札座奉行は坂田雅彦で黒幕の次席家老は名高達男。


第6話 「スッたもんだの初手柄」 2008.11.17  

 欲深い悪党ばら蠢く気配の倉敷に赴任してきた新代官だが、途中で会った老公にアドバイスを受けしばらく潜伏。越後の縮緬問屋の若旦那に扮した彼を、知らず好きになってしまう女掏摸とのエピソードを経て、代官と老公が正体を現す賑やかな作り。

ロケ地

  • 倉敷へ向かう一行がゆく街道、東高瀬川堤(堤から川面をちらちら映す。このときは川のみ見えて「蔵」は映さず)
  • 女掏摸のお涼が、盗った金を親分に巻き上げられる鎮守、仁和寺九所明神
  • 倉敷イメージの蔵と掘割、伏見の酒蔵宇治川派流(船を演出)
  • 足を洗うと申し出てヤキを入れられるお涼、仁和寺九所明神。結城新三郎が通りがかり介入、殺陣は松本酒造酒蔵前にスイッチ。堀ボチャ演出は宇治川派流で。
  • 「若旦那」新三郎が代官という話を立ち聞いたお涼が物思う水辺、広沢池観音島階。石の上から鉄五郎の手下がにゅっと顔を出し、お涼を拉致。
  • 桐島屋の懐から裏帳簿を掏れとお涼に命じる鉄五郎、仁和寺水場下。観音堂脇を桐島屋がやって来る。その帳簿をめぐり鉄五郎やお涼が斬られるのは九所明神と林間。
  • 当地を去る一行、松本酒造酒蔵前東高瀬川堤(川面も蔵も映る)

*結城新三郎は岡本光太郎、お涼は高松あい。天領を恣にしていた代官所手付は瀬川菊之丞、つるむ両替商・桐島屋は北町嘉朗。お涼の親分の鉄五郎は井上博一。掏摸をやめたいのに手が動いてしまうお涼のくだり、財布を返してもらって異様に喜ぶ旅籠の客に福ちゃん、クレジットはベタ。


第7話 「沸騰父娘と冷水亭主」 2008.11.24  50

 女房を亡くしたあと腑抜けた父と、とにかく頼りない「紙縒のような」婿がね、その両方の尻を叩く強い女。彼らに伸びる魔手は土壇場で老公の介入を見て、新しい家族に光明が見えるめでたい運びに。

ロケ地

  • 道後温泉へ向かう途中の一行が、川に入っていちびる五兵衛を見る街道筋、大堰川堤〜河川敷。このあとも付近の街道で緑地の木や高水敷が使われる。
  • 松山城イメージに本物。

*竹細工師の五兵衛は矢崎滋、娘のおさわは長山洋子、勤務先の宿の主は徳井優。悪い町奉行は大村健二。


第8話 「唄を土産に里帰り!」 2008.12.1  50

 舞台は博多、あらかじめ失われた恋の喪失を確認して去ってゆく男の話。帰ってみると恋しい女には夫と子供、江戸で成功したという触れ込みの芝居、エロ家老と悪徳商人で人妻ピンチなど「要素」を散りばめ展開。唄が商売の照れ照れ男は、いつものとおり黙って姿を消す。

ロケ地

  • 千次郎の回想、お鶴にプロポーズするも既に意中の人がいて断わられ、その相手の親友と大喧嘩の土手、嵐山自転車道。二人の子と話すのも、去ってゆく道も同所、道に祠あしらい・堤外地にネムノキ。一行の旅立ちは公園か。

*千次郎は香田晋、お鶴は森奈みはる。エロ家老は堀田眞三で悪徳商人は睦五朗。ラス立ち福ちゃん入り。


第9話 「猫だけが知っていた」 2008.12.8  50

 舞台は伊万里、後継問題で揺れ化け猫騒動が加わるところへ来合わせた御老公は、哀れに行き違う親子の絆を結いなおす。

ロケ地

  • 伊万里へ向かう一行、不明(谷地田脇か)
  • 佐賀城イメージ、本物の鯱の門と続櫓。
  • 椿屋の娘に化け猫のことを聞く助格、大覚寺天神島朱橋。老公に報告は護摩堂
  • 初音の方が伊万里へ向かう道、嵐山自転車道か(夕景)
  • 回想シーン、椿屋の娘と再会した佐吉、大覚寺護摩堂脇。
  • 当地を発つ一行、渡る橋は中ノ島橋

*御側室は持田真樹、引き裂かれた恋人は若林久弥、椿屋は石橋正次。悪家老は石橋保、猫のクロを可愛がっていた前家老は唐沢民賢。ラス立ち福ちゃん入り。


第10話 「江戸の陰謀を長崎で討て!」 2008.12.15  

 旅の目的の回、長崎奉行の悪行は、老公らが居合わせた飯屋で悪党の下っ端が娘に無体をはたらいたことからバレてゆく。ロケはほぼ長崎撮り、ヘンな日本語の外人さんも出てくる。

ロケ地

  • 長崎ロケは眼鏡橋出島諏訪神社オランダ坂など。
  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓

第11話 「若妻の言えない秘密?」 2008.12.22  

 一行が世話になった庄屋兼山方役の嫁はどこかヘン、初めて人の情に触れそこで暮らすことを願った忍びだったが、時は来てしまう。でも老公いるので、任務遂行手助けに加え職務規定違反がチャラでメデタシ。

ロケ地

  • 天草諸島イメージ、本物。妙に厳しい船番所は琵琶湖畔に柵あしらい(岸に水制)
  • 福連木から出稼ぎに来ている子らに団子を与える女(庄屋の母)に出会う町角、大覚寺五社明神。一行の背後に観月台映り込み。
  • 庄屋の案内で御用林を見に行く一行、銘木を見る林は京都府立植物園、樵の争いに助格介入は酵素ダートか。
  • 姑にイヤミを言われながら野良仕事の嫁、酵素河川敷(嫁は木陰から見ている代官の部下に拾った石を後ろ手で投擲し「牽制」)
  • 代官が偽物の庄屋を仕立てて巡検使の調査を受けさせる山道、不明(「水戸黄門」でよく出てくる場所、道端に石積み)
  • 庄屋が倒れていた「嫁」を拾った下津深江川、清滝河原。
  • その嫁が告白する回想シーン、隠密として入っていて役人に追われ落ちた崖、保津峡落合落下岩
  • 当地を発つ弥七、琵琶湖松原。一行がゆくのは湖畔。

*若い庄屋は松田洋治、中は忍びの嫁は寺田千穂、口喧しい姑は梓みちよ。御用材横流しの悪代官は大林丈史、悪徳商人は石山輝夫。ラス立ち福ちゃんチラリ。


第12話 「愛と復讐の桜島」 2009.1.12  51

 見紛うはずもない早月のセンパイが、違う名で彼女を無視する訳は深刻、父の仇の係累を愛してしまった男の苦悩が描かれる。

ロケ地

  • 難破した琉球の抜け荷船が検分される浜、琵琶湖東岸松原。ここから桜島が見える設定で、絵を切り替えてある。
  • 大友喬之助と千代の縁結びのやしろ、大覚寺大日堂。ここへやって来る千代のくだりでは護摩堂裏が、ここを窺う伊蔵のくだりでは閼伽井の屋形が、それぞれ映り込む。
  • 弥七とツナギの釣り場、広沢池東岸。カイツブリの絵は別の場所か。
  • 「逃がし屋」が正体を表す浜、琵琶湖東岸松原。

*喬之助は大沢健で従僕は赤塚真人、千代は菊池美香で父の与力は潮哲也、黒幕の郡奉行は小沢象で強面の配下は草見潤平。喬之助宅へ手入れの役人に福ちゃん。


第13話 「強い女房に弓ひくな!」 2009.1.19  51

 師匠の遺訓を守り清貧に甘んじる弓師と、彼を支えるしっかり者の女房。師匠のお嬢様が現れて波風立つところへ悪者が付け込むが、老公と御指南役が現れて解決。

ロケ地

  • 都城へ向かう一行、山道不明。現地イメージに神柱宮
  • おせいをヤクザから助けたあと話を聞く格さん、上賀茂神社ならの小川畔。
  • 都城イメージ、関之尾滝。子が木に引っ掛けた凧を射落としてやる弓術指南役、酵素河川敷・木のそば。見ていた弥七が呟くシーンは背後に竹林。
  • おせいの回想、蔵戸屋に仕事を任せるよう口説いて栄次郎に断わられたシーンは上賀茂神社渉渓園
  • 弥七が指南役に老公の文を届けるくだり、鹿児島城下イメージに桜島
  • 当地を発つ一行、嵐山自転車道(六地蔵あしらい)

*弓師は渋谷哲平、女房は小林綾子、勘当同然の師匠の娘・おせいは原久美子。悪代官は内田勝正で悪徳商人は石沢徹、彼らとは無関係のいい人だった指南役は田宮五郎。


第14話 「悪事をあばく今昔の恋」 2009.1.26  

 不正を糺そうとした勘定組頭があからさまに怪しい「自刃」、これで我が身は安泰とほくそえむ悪党どもだが、殺した相手にはとんでもねー手強い蔓がついていた。

ロケ地

  • 飫肥へ向かう一行が眺める青島・鬼の洗濯板は本物、眺める一行は大覚寺か。
  • 使い込みがバレて腹切った勘定組頭の亡骸が運び込まれる正光寺、随心院塔頭。当人の娘を保護し送り届けた一行が木花踊りの衆を見るのは長屋門前。
  • 踊りの衆に見覚えのある顔を見た老公の指図で聞き込みのお娟、妙心寺天祥院
  • 新助が探っているところへ弥七が現れる城下の道、妙心寺大庫裏脇路地
  • 山崎新伍の回想、勘定奉行が大鼠と語った吉田清左衛門、大覚寺放生池源頭
  • 清左衛門の死について再吟味を願った新伍を消す相談をぶつ勘定奉行シンパの侍たち、妙心寺黄鐘調鐘脇。
  • お国入りした藩主が眼病の平癒祈願に赴く神社、摩気神社本殿。
  • 貴和の方入りの一行を見送る組頭の娘と「恋人」、大覚寺大沢池北畔。

*先代藩主の御側室で元辰巳芸者には若村麻由美、蔦吉姐さんばりの踊りや啖呵も披露。殿様に彼女を譲った元恋人の勘定組頭は辻萬長、陥れた勘定奉行は下塚真でグルの城代は穂積正隆。組頭の妻子は長谷川真弓と伊藤美希、部下で娘に惚れている若侍は斎藤工←「水戸さま」のうっとり口調がなんかアヤシイのは勘ぐり過ぎか。


第15話 「ホラ吹き娘の親孝行」 2009.2.2  

 神話の地で出会った嘘つき娘の行動にはちゃんと訳あり、己の不用意な言動から父を危地に陥れたと自責の念しきりな少女は、悪者の手から父とその部下を守ろうとけなげに凛々しくふるまうのだった。

ロケ地

  • 延岡で早月と別れ高千穂へ向かう一行、高千穂イメージに雲海遠景と高千穂峡・真名井の滝。高千穂神社手前の滝は琴滝(滝へ向かう川沿いの道と滝壺前)
  • 高千穂神社への道を千草に訪ねる道、不明。高千穂神社は本物をイメージに出して、宮司に千草のことを聞く際は大覚寺五社明神本殿。
  • 千草が預けられている里の描写、ほぼ不明。竹林沿いの畑地や地道、千草が拠る大樹や父の部下を匿っている洞窟入口、父が農夫の補佐を受け行く山中の道など。鳥居本の奥っぽい竹林に巨岩のアレなども出る。
  • 事後、里をあとにする一行、弥七がゆく道は大覚寺五社明神裏手、一行がゆく道は大沢池北辺並木

*千草は森迫永依、郡代を告発しようとしていた父は上杉祥三で彼を保護していた里人は江幡高志、千草を預かっていた庄屋は樋浦勉。娟奴も呼ぶわるい郡代は原田大二郎、ラス立ち郡代の手勢に福ちゃんや峰さん。


第16話 「母と名乗れぬ過去悲し」 2009.2.9  51

 DV亭主と別れ子を手放さざるを得なかった母の哀話、その後彼が舐めた辛酸を思い名乗れずいるところ、間もなく父になろうとする息子のお店に災難が降りかかる。

ロケ地

  • 臼杵大仏を拝む一行、仏は本物、一行がゆく「海を望む」街道は黄門で頻出の山道(石積あり)
  • ふみが老父と暮らす漁村、琵琶湖東岸(砂浜の背後に松原、沖ノ島の見え方と「日野川河口」の砂州っぽいのが見えるので佐波江浜と思われる)
  • 母を見かけ心乱れる誠太郎に声をかける老公、不明(神社社殿脇のような絵と石段などある起伏地、庫裏みたいな建物も背景に)
  • 当地を発つ一行、はじめに出た山道。

*哀しい母は芦川よしみ、先代に受けた恩を返そうとガチガチの息子は溝呂木賢。悪徳商人は津村鷹志でわるい家老は近藤洋介。ラス立ち福ちゃんちらりと映ったような気がするがスローでもブレてて確認不能。
*乗り込まれ直前の悪党の会話「おぬしもワルよのう」は久々に聞いた。


第17話 「闇夜に消えた?女たち」 2009.2.16  

 三田尻の町で悪さをはたらく外道は、海賊との取引に領内の娘たちを次々誘拐。悪党一味の上司に利用され危機一髪の下級役人は、これを機会に侍を捨て泣かせた恋人の前に立つ。

ロケ地

  • 三田尻の船番所、嵐峡船着。後段、夜間撮影もあり。
  • 防府天満宮、イメージに本物。一行が休む門前茶屋、不明(玉垣めぐる神社参道、車折神社や長岡天満宮に似る。参道には微妙なアップダウンがあるような…小林稔侍の用心棒日月抄でも見た覚えが)
  • 一味の女形もどきが大森屋の娘を誘い出し拐かす夜の鎮守、鳥居本八幡宮(鳥居、石段、広場)
  • 監禁を解かれた伝八郎が怒りに燃えて船手頭のもとに走る石畳、不明(中央に長方形の切石組、両サイドは玉石敷き詰め。映っていないが坂か石段を上っている模様)
  • 当地を発つ一行、不明(山道)

*船手組の小役人・伝八郎は小林正寛、恋人の酒肆の女将は小田茜。船手組筆頭差配は四方堂亘で船手頭は伊吹剛、悪徳商人は横津祐一、誘拐実行犯の女形は帆之亟。ラス立ち福ちゃんに峰蘭さん入り、ちょっと嫌味な茶店の親爺が野口貴史、老公の文見て飛んでくる町奉行は笹木俊志。


第18話 「金では買えぬ母の愛!」 2009.2.23  

 捨てられたことを恨む少女と、厳しい親に反発して拗ねる少年と、彼らの心を解きほぐす過程で、少年の店を狙う悪党どもをちゃっちゃと成敗。捨て子の一件には、大甘な落としどころを用意してある。

ロケ地

  • 岩国入りイメージに錦帯橋。人物と合成して映画村セットに切り替えた絵も。
  • 店の危機にも無気力な倅を見て物思いに沈む蓬莱屋の女将、桂川松尾橋上手右岸汀(嵐山の山なみが映るアングルも)
  • 悪党の片棒を担ぎかけているお京にお説教のお娟、梅宮大社神苑・門の傍。厳島神社参拝の折実母の情報を聞いたというお京の回想シーンのイメージに厳島神社大鳥居。お芝居は映画村日本橋上。
  • 代貸しに唆され蓬莱屋の倅を錦川上流に誘い出すお京、保津峡落合河口〜崖道〜落下岩。逃げたお京たちを追う一味、酵素降り口〜河川敷(ここでラス立ち→印籠)
  • 当地を発つ一行、大堰川堤

*お京は酒井彩名、母と二役。蓬莱屋の女将は三浦リカ、追い落としを狙う悪徳商人は九十九一でグルの勘定奉行は島田順司、紙かびさせた実行犯の腹心は草川祐馬。ラス立ち福ちゃんに峰蘭さん入り(お二人とも浪人)、蓬莱屋を救うべく嘆願に出向く百姓総代(?)は波多野博、これを受け奉行を牽制にかかる家老は楠年明。


第19話 「酔いどれ侍奮い立て」 2009.3.2  51

 腹違いの弟に家督を譲るべく放蕩を装う兄、遂に父から勘当を言い渡されるが、その元も父の身に降りかかる難儀も、特産品を私する悪党の差し金なのだった。献身的な恋人芸者が父と子の蟠りを解く働きをするが、水戸黄門的には珍しく身分違いは超えず身を引く、しんみり結末。

ロケ地

  • 嫁ヶ島を望む宍道湖を映したあと、一行が立つ浜は琵琶湖(漁具あしらい、浜には水制が見える)。宍道湖は後段も挿入イメージで出て、夕景が美しい。
  • 源一郎が助けた人足を匿う山寺、イメージの山不明。
  • たたら場の煙突が立つ山中、酵素か。
  • 松江城、本物の天守をイメージに。
  • 父から勘当を言い渡されたあと母の墓に参る源一郎、琵琶湖岸に墓標あしらい。
  • 源一郎の父を陥れるための芝居をする大八が臨検される浜、琵琶湖(松原)
  • 当地を発つ一行、弥七がゆく街道は大堰川河川敷か。一行のゆく道は大堰川堤。

*源一郎は比留間由哲、父の勘定奉行は江藤潤、芸者は国分佐智子。鉄の横流しで私腹を肥やす次席家老は成瀬正孝、つるむ鉄山師は丹古母鬼馬二。


第20話 「踊り子の想いを繋ぐ天の橋立」 2009.3.9  52

 その昔不幸な経緯で離れ離れになった恋人たち、再会は敵味方。しかし女とその恩人の危機に、それまでつれないふうを装っていた男は、己を飼っていた悪党に牙を剥く。

ロケ地

  • 天橋立を望む山へ駆け上がる一行、不明(山道)。橋立の砂州を望み、これから行く籠神社(このじんじゃ)の話をする段で神社イメージカット挿入。老公らと別れたお娟たちが旅の一座を見る道も不明。
  • 梅若太夫が鬼政と話す宮津の浜、琵琶湖東岸(浜に巌、遠景に八幡の山なみと沖ノ島および河口州、牧町の湖岸と思われる。巌まわりにある祠はあしらいものか)
  • 梅若太夫の回想、鬼政=政吉と将来を誓い合った故郷・丹波の山里、酵素河川敷(二人で耕す田畑、「小川」の橋で手作りの簪を貰うシーンも)。双親を亡くしたお梅が身を寄せた叔父宅も同所、お梅を連れてゆく女衒を刺してしまった坂は降り口。
  • 弥七および老公一行が当地を発つ海辺、琵琶湖東岸の浜。巡礼となって発つ鬼政を見送る太夫も東岸、「巌」のある、先に出た浜と同所。

*鬼政は小林健、梅若太夫は山口あゆみ、彼女を保護し世話してきた網元は綿引勝彦。網元の持つ墨付きを狙う悪徳商人は曽我廼家文童で手下に石倉英彦、グルの町奉行は中丸新将。太夫を売り飛ばした鬼叔父は小峰隆司、小判貰ってガハハ笑いが凶悪。ラス立ち福ちゃん入り、「助さん格さんもうよかろう」の老公の後ろにぼんやりピント合わない状態で大写し・反復横跳びふうのステップでキョドり。


第21話 「狙え一攫千金」 2009.3.16  52

 富籤に不正で丸儲けを目論む悪党どもは、頼りない若旦那をいかさま博打でハメてお店乗っ取りなどもしていたが、この青年を思う「心の母」の行動が老公の目にとまってしまい、悪企みは一巻の終わり。

ロケ地

  • 悪い神主が専横を極める福神社、平岡八幡宮。富突きは舞殿で行われ、玉垣まわりや脇参道も映る。お秀が神職たちにつまみ出される門は参道に面した社務所門。
  • 富突きは怪しいと老公に報告するお娟、上御霊神社高倉下に茶店あしらい。
  • 千両当たって町衆にもみくちゃにされ逃げてくる新助たち、ヤクザが出て囲まれる町角は上御霊神社本殿裏手。後段、若旦那に博打の手ほどきをせよと迫る老公のシーンもここの裏手で。

*先代の女将の臨終に託された赤子を己が亡児と重ね見守ってきたお秀はうつみ宮土理、お店を潰してしまった頼りない若旦那は北山雅康。悪い神主は田口計、グルの堺奉行は柴田p彦。お秀の勤める旅籠の女将は三島ゆり子、老公と若旦那を捕縛に出張る役人に峰蘭太郎、ラス立ち福ちゃん超チラリ←お仕着せの下っ端役人・格さんに頬桁はたかれ。


第22話 「濡れ衣晴らし春満開」 2009.3.23  52

 江戸へ戻りさあ早月の祝言と思いきや、当のお相手がとんだ嫌疑をかけられ大ピンチ。彼を盗っ人に仕立てて千両箱を掠めとった元盗っ人の回船問屋の後ろには、ミニ隆光が控えているのだった。

ロケ地

  • 橋場邸、妙心寺大雄院。後段、早月が情報を持って走りこむくだりでは門右手の塀際が印象的。
  • 朋輩と夜桜見物に出て盗っ人を見るも、「盗られた」垂水屋の讒言により捕縛されてしまう大二郎、大覚寺大沢池北辺水路畔(北側並木手前に「塀」をセッティング)
  • 水戸家上屋敷イメージ、西本願寺大玄関門
  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓
  • 早月と「現場」に行ってみる大二郎、彼らの前に粂八が現われるのは大覚寺天神島。沈めていた金箱引き上げも同所。
  • 西山荘イメージに本物。

*橋場大二郎は徳重聡、彼が助けた食い逃げ男の粂八は伊藤高、その元仲間の賊の現・垂水屋は黒沢年雄、グルの僧・栄昌は原口剛。


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