深田金之助監督作品 1957.7.23東映 政権中枢に巣食う巨悪を、大岡越前守以来と評判の名奉行と、彼そっくりの容貌をしたやんちゃな浪人がタッグを組んでやっつける、痛快なお話。ヒーロー二人は市川御大が二役で演じ、互いの性格にボケ・ツッコミを入れて大笑い。美女はいろんな立場のが出まくり、悪党の手下には青龍刀を振り回す清国人などいて怪しさ満点、そも腐敗田沼を操る謎の白い爺がトンデモ設定なのだった。 ロケ地
南町奉行の曲淵甲斐守と従兄弟の素浪人・白旗弓之助は市川右太衛門の二役、結局どっちも色気女が苦手っぽくて笑える。その女・お色は日高澄子、伊賀之亮に雇われて弓さんたちをハメるが、怪しの清国女の手裏剣から弓さんを庇って果てる天晴れな婀娜っぽい姐さん。田沼政治の腐敗を訴えて殿中で刃傷におよぶ憂国の士・佐野善左衛門は岩井半四郎、一族郎党殲滅のところを弓さんに救われる妹・菊絵は大川恵子。後継の男児に恵まれず田沼に付け込まれる将軍・家治は徳大寺伸、田沼の娘で側室の津田の方は星美智子、佐野に殿中で斬り殺される田沼意知は丘郁夫。甲斐守に期待を寄せる松平定信は加賀邦男、弓さんの取り巻き連に杉狂児、目明しの音五郎は吉田義夫。名前からも明らかな、意外や生きていた前時代のトンデモ謀反人の山内伊賀之亮は進藤英太郎、手下の怪しい清国女・錦蓮は吉田江利子、田沼意次は大河内傳次郎。 |