加戸敏監督作品 1957.5.13大映
キャスト
岡部美濃守/長谷川一夫 阿具利/三田登喜子 岡部辰馬/勝新太郎 糸重/岡田茉莉子 右近(美濃守小姓)/舟木洋一 金兵ヱ(鳶頭)/荒木忍 宗加/山茶花究 立花主膳正/千葉登四男 土屋相模守/大那一公 梶川輿惣兵ヱ/伊達三郎 浅野内匠頭/夏目俊二 左右田孫兵ヱ(吉良家用人)/小川虎之助 吉良上野介/柳永二郎
原作/林不忘「元禄十三年」 脚本/伊藤大輔
浅野内匠頭の刃傷の一年前、場所も同じ「被害者」も同じ、殿中松の廊下で起きた椿事。そこに至るプロセスを、忠臣蔵を踏まえて遊ぶ痛快作で、吉良とのせめぎ合いに打ち勝つ姿は、誰もが見たかったゆくたてなのである。
ロケ地
- 赤穂事件を語るくだり、浪士討ち入りはセットでお城は書割、勅使到着の門は仁和寺勅使門(内側から、白州に敷物)。
- 美濃守が饗応役でいよいよ勅使接待の日、屋敷を出立のくだりは仁和寺本坊表門と大玄関。接待の次第について伝えきれていない辰馬がやきもきしながら門の外にいると、大玄関から兄上が出てきてしまう運び。
- 登城する美濃守の行列に、駕籠訴を装い式次第を記した書付を渡す糸重のくだり、京都御所長屋門前〜御苑内大路。
- 勅使がくぐる伝奏屋敷の門、仁和寺勅使門(赤穂事件説明のくだりと同じ)。
*原作と異なり、糸重を「湯女で結婚前」に変えてあるが、違和感ないほか、拗ねた表情やふざけた言動などかえって良し。
*殿様の無頼の弟を演じる勝新は白塗りだが、後年を髣髴とさせる顔も覗く。金兵ヱ宅で三味を爪弾くシーンがあり、見もの。
*豪胆な岡部の殿様だが、アレ担ぎ上げて爆走する飛ばしっぷりは凄すぎ。吉良さまは、もうちょっとキレてむっきぃ↑でも良かった感じ。
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