妖蛇の魔殿

松田定次監督作品  1956.10.31東映

キャスト
自雷也/片岡千恵蔵 綱手姫/長谷川裕美子 深雪/田代百合子 大蛇丸/月形龍之介 仙覚道人/薄田研二 尾形左ヱ門/原健策 五十嵐典膳/加賀邦男 更科弾正/山形勲 熊田軍太左ヱ門/清川荘司 一夢和尚/香川良介 丸屋/明石潮 生島現藤太/戸上城太郎


 父母をむごたらしく殺された幼児は、命を救ってくれた道士のもとで修行を積み、長じてのち復讐の途に。道中知り合った「若衆」は、彼と目的を同じくする仇持ちの姫、しかし彼女に惚れた厄介者もくっついてきてしまう。

 妖術家三人がそれぞれのトーテムを繰り出して術を競うシーンはもちろんあるが、主人公のガマでもなく、ヒロインの紅蜘蛛でもなく、お邪魔な横恋慕男のヘビがタイトルに来てるのは目立ち度か。

等持院

ロケ地

  • 信州・高島の尾形館へ向かう更科弾正の軍勢、棚田沿いの丘陵地の道。屋形は野外セットか。
  • 尾形左ヱ門と妻子が処刑される山、不明(山上)。仙人ビーム出て太郎丸を助けるシーンはセット。
  • 修行を終えた尾形宗久(自雷也)が降りてくる道士の山、不明(がびがびの岩山)
  • 生島の死を告げる使者が佐久から美濃へ走る道、不明(山道)
  • 綱手姫が大蛇丸を投げ込む湖、不明(汀に葦)
  • 綱手姫が宗久に追いついて謝罪を求める道、湖西の農道か(河畔林らしき木の影)
  • 大津を発した深雪の輿がゆく峠、不明(山道)
  • 京、侍たちが走る大路、仁和寺参道(茶店の前に塀をしつらえ、段差部分にも付けてあり、塔がのぞく仕掛け)
  • 京都守護職・更科弾正邸、仁和寺本坊表門。クレーンショットもあり。
  • 綱手姫が宗久と深雪を行かせてある寺町二条の西方寺、等持院山門。中はセット撮り。
  • 北野へ参詣の弾正を襲う宗久と綱手姫一行、本物の北野天満宮。導入は大鳥居の額、立ち回りは参道で、姫は三光門の内側にいて宗久に敵を譲るかたちに。
  • 事後、近江路をゆく宗久と姫が再会を期して別れる道、不明。

*宗久が成長する頃、更科弾正は京都守護職に、尾形氏の家来で裏切者の二人は信州・佐久と美濃・黒田の領主になりおおせている。
*綱手姫は弾正に滅ぼされた長浜城主の遺児、深雪は弾正が側室に望む堅田の長者の娘、大蛇丸は独立系妖術師。
*師匠の仙人は、仇討ちに出る宗久に妖術は肝心な時に限り使えと諭しているが、襖に名前書いたりするのにも使う自雷也、ハナから使いまくり。


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