2010.2.20テレビ朝日/東映、ドラマスペシャル
キャスト
原田甲斐/田村正和 慶月院/草笛光子 宇乃/井上真央 塩沢丹三郎/戸谷公人 おくみ/床嶋佳子 伊東七十郎/山本耕史 伊達綱宗/中村橋之助 伊達安芸/伊東四朗 茂庭周防/小林稔侍 伊達兵部/笹野高史 久世大和守/竜雷太 酒井雅楽頭/橋爪功
御家の大事に、身を挺して藩の存続を図った男の物語。ただ単に命を擲つだけでなく、古い友、子飼いの家来、気のいい若者と、愛しい者たちが無為に死んでゆくのを見過ごすことにより、敵の目を晦ませるという凄絶さ。死後も不名誉を引き受け、老母も死なしめた男だが、彼が愛した木はその生き様の如く、今日も独り山中に聳え立つのだった。
ロケ地
- 伊達藩分割の噂について、三人の重臣が釣りを装い密かに話し合う早暁の三味線堀、広沢池東岸に船着きあしらい。水辺には靄かかり。
- 綱宗が蟄居に追い込まれて五年ののち、領地である仙台船岡郷への道をゆく原田甲斐と家臣たち、谷山林道切り通し(後段、江戸へ戻る甲斐を見送る宇乃のくだりでは「崖道」も)。船岡郷はダム湖(?)を前景に山腹に集落を合成か。
- 船岡郷の「樅ノ木」、井尻のような台地に「木」を演出?周りには幼松も。
- 青葉城イメージ、不明。
- 酒井雅楽頭邸、随心院薬医門。
- 伊達藩上屋敷(桜田から愛宕下へ移転)、滋賀院門跡勅使門。甲斐が国老に就任したあと、一ノ関の金山について評議が行われるくだりのアイキャッチに映る。
- 甲斐が慶月院へ宛てた文を携え船岡郷へ赴く丹三郎、谷山林道か(谷川沿い林道)。
- 前藩主・綱宗との会見後、甲斐が佇む水辺に刺客が殺到するくだり、広沢池東岸(船着場設定、刺客は甲斐に怒った綱宗側近の若侍たち)。
- 仙台一ノ関城城内、宴が行われているところへ単身斬り込む七十郎、二条城二ノ丸御殿内庭に幔幕あしらい。
- 七十郎が処刑される誓願寺河原、大堰川河川敷。
- 伊達安芸が訴訟を決意し国を出立する峠、谷山林道。
- 甲斐の死後、取り潰しとなった原田家を出て山道をゆく慶月院、谷山林道林間。
■ ■ ■ ■ ■
酒井の手の者に安芸らが斬られたあとの、甲斐の殺陣にはもちろんたっぷり尺がとられている。仕掛けも凝っていて、甲斐の血に塗れる竜の衝立がちゃんと演出されているほか、甲斐の胸のとこ贅沢にもすぱっと衣装切って悲壮感を出している。
|