三日月次郎吉

後藤袋山監督作品  1930.5.1東亜キネマ京都

 享保の世、反目を強める旗本と町奴。そんな情勢のもと、旗本衆を十八人も切り倒した男伊達は、奉行のはからいで落とされるが、権力を笠に着た悪党どもは遂に奉行を害す。既に可愛い子分を二人も亡くしている次郎吉は、旗本衆が勝利を謳歌する宴席に乗り込んでゆく。

ロケ地

  • 次郎吉が旗本を切り伏せた芝浜、不明(日本海か、巌そそり立つ磯)
  • 奉行に談判して出てくる旗本衆、不明(玄関と門)
  • 次郎吉が隠れ住む大井戸村、不明(次郎吉のいるあばら屋は萱葺き、里はありものっぽい)
  • 不動山秀五郎に挑まれる街道、不明(地道、周囲は田地)
  • 誘いを受け赴く佐倉藩の家老屋敷、南禅寺塔頭。源次は水路を経て塀に取り付き、お菊は門番をかわして入る。門は開山大明国師霊光塔所の門。
  • 家老屋敷から引き上げる夜道、捕り方から身を隠す次郎吉たち、不明(松並木の端に墓石)
  • 佐倉城下の里の情景、不明(高所から俯瞰の絵もあり)。街道に次郎吉らを手配する高札が立つ。とにかく江戸へ引き上げと話す次郎吉たち、蔵の建つ堀端。
  • 江戸への道中、小休止した茶店で旗本衆に気づき身を隠す次郎吉たち、茶店の向かいは五本線入り塀。
  • 桜の馬場でお奉行がと聞き駆けつける次郎吉、不明。寺社の参道のような並木道〜竹垣際に奉行の駕籠、敵めざして駆け出す「坂」はどこかの境内か。

 次郎吉は嵐寛寿郎、女房のお菊は原駒子、次郎吉に代わって名乗って出る子分・三次は楠武夫、我慢できず一人で旗本衆に向かってゆき膾となって果てる子分・源次は阪東太郎、お奉行・白須甲斐守は嵐橘右衛門。
旗本衆の急先鋒・松浦大膳は尾上紋弥、佐倉藩家老の大学は頭山桂之助、大老・酒井若狭守は片岡右衛門。


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