長七郎旅日記 はやぶさ天狗

大西秀明監督作品  1959.11.24東映

キャスト
松平長七郎/東千代之介 お駒/丘さとみ 小夜/丸山榮子 将軍家綱・徳川忠常/沢村精四郎 喜内/星十郎 勘六/富田仲次郎 石塚主水正/吉田義夫 ちょん平/宮崎照男 秋月右京/小田部通麿 乞食坊主/潮路章 土井豊後守/進藤英太郎 松平道閑/薄田研二


 家綱が将軍職を継ぐにあたっての日光参詣、ここに悪心を抱く獅子身中の虫あり、日光に監禁されていた前越前宰相・忠道の遺児とのすりかえをはかる。家綱の守役の爺さまはキナくさい空気を読み、甥の長七郎を派遣。葵真流を操る貴公子は華麗に大暴れを繰り広げ、たった一人で悪を誅滅する←ほんとに一人で大立ち回り、味方は上様守ってるだけで手出しせず。このほか、吉田義夫と進藤英太郎が忠義面してべらべら申し立てて話が見え見え、わかりにくさ皆無の痛快作。

京都御苑

ロケ地

  • 日光奉行・石塚主水正が忠常を牢から出すくだり、石塚と一味が騎馬で渡る神橋、清滝の落合橋か。忠常が監禁されている日光奉行所特別番所を見遣る尾根、湖南アルプスか。
  • 江戸城、書割。真ん中に五層の立派な天守。
  • 忠常が牢への落雷で焼死したという知らせに不審を抱いた守役・道閑が急ぎ訪れる長七郎の屋敷、不明。アプローチは石積に生垣、門は細竹編みの洒落た作り。
  • 老中筆頭・土井豊後守邸、仁和寺本坊表門。両脇に海鼠壁パネルあしらい。
  • 土井の手下・秋月右京らが、日光へ向かう長七郎を阻止しようと待ち構える壬生宿手前の道別れ、木津堤か琵琶湖流入河川か、いずれにせよかなり高い堤。秋月らをかわす長七郎たちは土手法面中ほどに、ちょん平に文を託された乞食坊主が土手法面上部に伏せる刺客に「御役目御苦労 はやぶさ天狗」と書かれた文を渡す。秋月に叱られる刺客たちの背後、遠景に細長く水面が光る。
  • 樹上に潜む刺客の銃撃を、馬腹に隠れてやり過ごす古賀宿の松並木、琵琶湖岸松原。
  • 日光参詣に出立する家綱、東映城か(郭が長すぎ)
  • 日光奉行所門前に立ち中を窺う、虚無僧姿の長七郎、京都御所長屋門
  • 家綱の行列がゆく街道、不明。道端に薄揺れる地道、ヘアピンカーブの山道。
  • 土井ら一行が渡る神橋、先に出た橋と同所。江戸からさらってきた棟梁に抜け穴の秘密を迫る道は林道。水を一滴も与えていない棟梁の前で、水をたらふく飲んだり水遊びしたりして陥落させるのは山中の小橋上、細い谷川は清滝水系か。
  • 日光イメージ、華厳の滝。右へパンしたあと映る、虚無僧の長七郎が土井たち一行を見遣るのは谷川沿い、清滝か(流れ豊か)
  • 杉並木をゆく家綱の行列、不明(巨杉の並木、細い一本道)。東照宮、本物か否か不明。御霊屋はセット。
  • 事後、晴れやかに将軍の駕籠を先導する長七郎、通るカーブは先に出たものと同じ、右にパンすると映る盆地は亀岡や湖東のそれに似る。

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