田坂勝彦監督作品 1952.9.11大映
キャスト
勘太郎/長谷川一夫 お京/乙羽信子 新吉/堀雄二 おみつ/香川京子 源公/エンタツ おてつ/清川虹子 鍾馗の荒平/澤村国太郎 了海和尚/香川良介 熊坂長五郎/尾上栄五郎 川波権之助/掘北幸夫 弥助/天野一郎 おすみ/大美輝子 おかね/長谷川嘉津子 おまつ婆さん/金剛寿子
忍ぶ恋は勘太郎に無謀なカチコミを敢行させ、愛する女の亭主に妬心を起こさせる。その亭主は悪党に利用され勘太郎を嵌めにかかり感情は縺れるが、一途に夫を慕う女を目の当たりにして、激情はくたくたと溶けてゆく。
ロケ地
- 勘太郎が清吉と名乗り働く、材木積み出しの飯場がある天竜川、保津峡。筏流しは峡谷で、人夫たちの大喧嘩は落合河口、止めに現れる清吉は桟道があった左岸の巌から登場。
- 伊那、おまつ婆さんの茶店がある渡し場、琵琶湖流入河川河口部か(涸れ川、堤法面には蛇籠ふう護岸)。勘太郎が生きていたとの噂を聞く野良の夫婦、不明(木橋たもと、欄干つき)。
- 勘太郎の親代わりの和尚が住持する寺、仁和寺九所明神拝殿。今のように囲いの柵が無く、勘太郎やおみつは縁先に腰掛けたり。後段では本殿の玉垣がちらりと掠め、織部灯篭ははっきり映っている(蕨手の灯篭はあしらいものか在ったものか不明)。
- 勘太郎が伊那へ向かう道、不明。山あいのうねうね道や吊り橋、礫河原に架かる木橋、両側石積の切り通しなど。筏流しを見る河原は保津峡。
- 勘太郎の回想、鍾馗一家に簀巻きにされ運ばれる天竜の土手およびドボンの川、不明(谷口か、屈曲点)。
- 勘太郎が足を踏み入れる、お京の家がある里、不明(くねった坂道を登ったところにある集落、基礎は石積み)。
- 天狗組が新吉に次の押し込みを強要する街道、不明(松並木)。脅されているところへ勘太郎が現れるお堂、不明(御室霊場に似るがセットかも)。
- 新吉が鍾馗の手下に捕まり、訴人したのは勘太郎と吹き込まれる道、不明(山道、道端に民家)。
- 寺の参道、不明(門くぐると大きな杉、もう一つステップ経て中へ)。新吉と待ち合わせる場面。
- お京夫婦、和尚と娘に見送られ里を去る勘太郎、不明(山裾の道)。
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