田中邦衛主演作品
1991.4-5CX
「悪魔の小箱殺人事件」
夜鷹は見逃してやるし鼠小僧と昵懇だし長ぁい仕込み十手持ってるし…破れ新九郎のと八丁堀捕り物ばなし足して割ったような感じのキャラ設定。
大川端に死体あがるを聞き駆けつけるどぶの走る橋、渡月橋。縁日で財布を掏るお仙、ならの小川。お仙に頼み事するどぶ、大沢池(睡蓮あり)。池畔でチャルゴロを聞く雪乃姫、大沢池天神島の祠。池越しに心経宝塔のショットも。オルゴール鳴らしながら姫を探すどぶ、大覚寺護摩堂前、姫ではなく物騒な侍出る。仙石家上屋敷前で次郎吉を待つどぶ、大覚寺門前〜大沢池。おらんの小屋を訪ねる姫、広沢池。姫が攫われどぶが呼び出される根岸の面影橋、嵐山・中ノ島橋。
ラストの立ち回りは初めは刀、のちに愛用の十手に持ち替え派手。
「流人島殺人事件」
島帰りが続けて殺害、嘉助に化け敵陣に入るどぶ、電波女と遭遇。風呂にまで泥眼の面付けて入るなっつうの。
電波一味の狙いは夜嵐の蔵三が託した12万両の地図。これが盗まれた江戸城は彦根のお城を使用か。
金の隠し場所・谷中の総林寺墓地は嵯峨鳥居本。背中からばっさり斬られても主人公は死なない。
「火焔小町殺人事件」
秋葉神社に逆さ吊りの浪人の死体がぶらーん。
木場で聞き込みするどぶ、八幡堀。運河には丸太浮かべ演出。鉄火場で会った浪人に話しかけるどぶ、大覚寺脇の有栖川。
ガエンと喧嘩する時の「やってやろうじゃねぇかぁ」、手下ぱんぽん叩いて絡む姿、目上の人に対する時の居心地悪そうなくねくねした仕種、田中邦衛独特の他作品でも共通する演技、最近お気に入りかも。
お幾と鶴吉が待ち合わせる約束した汐留橋、木津川流れ橋。灯台をあしらってある。
「謎の連凧殺人事件」
冒頭、鳥追いがじょんがらを鳴らしながら通る林、下鴨神社糺の森・池跡。馬場には縁日のセット。目明しが鳥追いと飴売りに殺される。撥で喉笛掻き切る手口、山田五十鈴してる。
北町与力殺害現場に駆けつけるどぶ、死体は大覚寺勅使門前の御殿川のなか。
有力容疑者となってしまう五年前の備前屋における日光一文字すりかえ騒動で島流しになった備前屋の息・卯吉。その恋人・おさわがどぶに訴える卯吉の潔白、眼に神様が住んでるの謂、どぶは娘の目に弁天様を見、二人を匿う。
腰物奉行が企んだ五年前の事件、その手下の怪しい殺人集団にお約束の如く捕まるどぶ、これもお決まりの拷問。一味に弱みを握られていた備前屋の後妻に救われ大立ち回り。
殺し屋集団の頭が上げるつなぎの連凧、殺しの指示出してるとこへどぶが駆けつける、木津川流れ橋。頭の正体は備前屋の番頭。爺に変装してやがんの。
ラスト、どぶの顔描いた凧を上げるお仙たち、大覚寺五社明神。背後の大沢池は草ボーボーで睡蓮びっしり。
「京洛殺人事件」
連続する公卿殺し、殿様に命じられ京行きのどぶ。そののちも起こる凄惨な事件、闇の勢力の狙いは殺生関白の隠し金だった。どぶと美姫との美味しい出会いもある。
ロケ地、街道をゆくどぶ、谷山林道切り通し(両側が崖の部分)〜大覚寺大沢池北岸。京入りを示すシンボルに東寺(境内、講堂前付近で遠景に塔)。綾小路三位邸、不明(萱葺きの山門(?)、両翼は竹垣)。烏丸少将が死体で見つかる化野、化野念仏寺石仏群のなか・灯明あしらい。一条卿が白昼殺される縁日の宮さん、北野天満宮本殿裏手。五条継光邸、相国寺大光明寺(門、中仕切、石庭、方丈)。ポン引き少年に美姫・空蝉は五条卿の室・桜子と同一人物か聞くどぶ、大覚寺放生池堤。友禅の染師が殺されて見つかる河原、中ノ島橋と橋下の河川敷。染師が打掛を奉納する慣わしの瑞泉寺、神護寺(山門内側〜石段)。六道珍皇寺、門に古知谷阿弥陀寺山門。隠し金の井戸がある境内は酵素河川敷。江戸へ帰るどぶが休む茶店、谷山林道頂上付近。
「出湯の里殺人事件」
おらんの小屋で小唄唸るどぶ、広沢池の夜。向かいの船から身投げの男女、幕閣・安部家の側室・おしまの方と市村座の沢村香之助、偽装心中で家宝の女雛持ってトンズラ。
香之助の繋がりから湯村行きを命じられるどぶ。連れに嘉助と安部家差し回しの若侍。箱根の峠道で怪しい六部の集団に襲われ侍はあっけなく斬死、それに縋って泣き仇を討ちたいから連れて行けと強要する娘、あぐり。
話の因縁は阿部家から持ち出された女雛と対の男雛に隠された由比正雪の埋蔵金。
湯村の里の香之助の実家・熊谷家では当主以外皆殺しに。そこに近づくどぶにも忍者の襲撃、足に傷負うどぶ。湯村温泉の宿で湯に浸かるどぶを誘惑するあぐり、実はくの一、どぶの命狙うも失敗の上どぶ庇って死ぬ。ロケはリフレッシュパークゆむらの滝の落ちる露天風呂。
香之助とおしまの方を捕えてあるアジトから出てくる六部、嵯峨鳥居本八幡宮。六部の頭と一騎打ちのどぶ、とんぼ切って斬。残る黒幕・豊岡藩城代家老と対峙するどぶのもとに左門の殿様が捕り方連れて登場。
正福寺墓地で自刃している熊谷家当主、寺は本物を使用か。
左門の殿様の裁量で赦され湯村に残って生きよと申し渡された香之助とおしま、何故か巡礼姿で旅立つ、砂の器みたいなビジュアル。
「仕込み十手殺人事件」
酔い潰れたどぶ、妓に十手盗られそれは伝通院裏の死体の背に刺さって見つかる。ガイシャはかざり職人の巳ノ吉で懐に偽小判。
どぶ、通りがかりの女の鼻緒すげ替えてやる大覚寺五社明神前、女は巳ノ吉の女房でどぶを仇とつけ狙う。
事件は贋金を流通させ勘定奉行の失脚狙う企み、黒幕に大身旗本と両替商。その示唆で尚どぶを狙う巳ノ吉の女房・おとよは足がつくことを恐れた一味に消されかかる、上賀茂神社北神饌所裏手。どぶ登場、おとよを盾にされ捕まるお決まりの設定。今回は拷問は無く閉じ込められた仕掛部屋に火を放たれる。次郎吉がお約束で助けに来る。
どぶの大立ち回り、贋金工場突き止めた頃に町田の殿様捕り方連れて登場、盲目ながら豪快な殺陣を披露。
ラスト、旅立つおとよを見送るどぶ、大沢池と放生池境の堤。エンディングクレジットに重ねお仙とどぶの追っかけっこ、堤を走り天神島へ。