加戸敏監督作品 1958.4.29大映
キャスト
幡随院長兵衛/長谷川一夫 水野十郎左ヱ門/市川雷蔵 白井権八/川口浩 小紫・一重/浦路洋子 おあい/近藤美恵子 松平伊豆守/小堀明男 講釈師竜王斎/徳川夢声 坂部三十郎/田崎潤 本多出雲守/見明凡太朗 小仏小平/潮万太郎 半田の半次/月田昌也 本庄助七/伊達三郎 本庄助八/舟木洋一 夢の市郎兵ヱ/伊沢一郎 放れ駒四郎兵ヱ/清水元 石谷将監/香川良介 大久保彦六/沢村宗之助 近藤登之助/水原浩一 おきぬ/山本富士子
白柄組にたった一人で挑み、己が命を贄に町衆を難儀から救おうとした、幡随院長兵衛の侠気を描く。
長兵衛と十郎左は互いの「男」を認め和解しようとするが、白柄組はそれを許さず、十郎左を追い込んでゆく。抜き差しならぬ事態を前に、永年密かに温めてきた愛をプラトニックに昇華させる長兵衛とおきぬの交歓が、見る者の袖をしぼらせる。
ロケ地
- 一重の父を斬って退転する権八、本庄の兄弟が追ってくるが見失う「土手」状の地形は砂丘か。
- 江ノ島イメージ、不明(マジ海の汀)。江ノ島詣でから帰る白柄組一行が、通りかかった若衆・権八に因縁をつけるくだり、琵琶湖西岸。茶店は松原沿いの街道側、立ち回りは松原で。林には鳥居や題目塔があしらわれている。
- 十郎左が奴に化けて騙りをはたらく、黒田家の槍持ちテスト、二条城か(広場に幔幕張り巡らせ・松をはじめ大木多数、大屋根も映り込み)。
- 黒田家からの訴えを受けての幕閣協議、お城イメージは書割か。
- おきぬの回想、幼いおきぬを連れて江戸へ向かう桜井家の従僕「常平」、琵琶湖岸(漁具あしらい、小河川河口部)。
- 水野家への上使が出る城門、大阪城多聞櫓。物々しい捕り方も後に続く。
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