工藤栄一監督作品
1967/12/16東映京都
将軍家慶の弟・館林藩主の松平斉厚は天然系のキレた殿様。
狩りの折国境で農夫を射殺したことを隣の忍藩藩主に誰何され、逆ギレして射殺すという挙に出る。
藩主を惨殺された挙句お家断絶の際に立たされた忍藩、藩主の無念を雪がんと立つ一団あり、紆余曲折の果て仇を討ち果たすまでの派手なバトルが描かれる。
吉原で狙うが果たせず、日光街道で待ち受けるも中止の急使来て果たせず、しかし大川を渡る寸前に襲撃し泥濘のなか大立ち回りが繰り広げられ「馬鹿殿」は討ち果たされる。
主持ちの悲哀描かれるなか、馬鹿殿の首を掻き切る侍は忍藩士ではなく、飛び入りの不満分子の浪人だった。
馬鹿殿に菅貫、憎さげな演技でほぼ吉良さまみたいにフレームを作る。
事態が二転三転するなか翻弄される藩士たちの描写ももなかなか。
ロケ地、忍藩邸、大覚寺明智門。仙石隼人と忍藩家老のツナギ、広沢池西岸。ラスト大立ち回りは木津川下流部。
参考資料 「光と影 映画監督 工藤栄一」 ワイズ出版