1981〜1982年、KTV/東映
キャスト
柘植新八/千葉真一 はやて小僧/真田広之 鶴三/江藤潤 お朱鷺/朝加真由美 歌之助/星正人 小六/黒崎輝 お春/高橋晶子 竜吉/崎津隆介 万吉/松本敏男 おりん/樹木希林 おけい/徳永まゆみ 吾平/長門勇 平賀源内/山村聰 大岡忠光/成田三樹夫 家重/石橋蓮司 黒岩幻斎/佐藤京一 穴吹左門/林彰太郎 椎名美里/志穂美悦子
主題歌/光と影のバラード
第一話スタート時の時代設定は吉宗逝去直後で、次期将軍は決まっていない。
柘植新八の父は陰謀によりお庭番の座を追われ、伊賀の庄を召し上げられて一族は散り散り、各地に逼塞して暮らす。
お庭番は甲賀の名門・椎名家が務めていて、美里が現頭領。大岡の命令を忠実にこなすが、私欲に走る外道には嫌悪感を露わにする。
平賀源内は新八らのご近所さんで、軍団のことをほぼ察しつつ動く。というか、武器呉れたりする。
第1話 「眼には眼を!」 1981.10.6
片田舎でひっそり暮らす伊賀一族に、とんだ災難が降りかかる。追われ傷つき瀕死の男が半蔵に託した巻物には、世を震撼せしむる秘事が記されていた。しかも巻物を取り返しに来た女は、むかし里を捨てた新八の妹で、この筋から思わぬ大物が立ち現れるが、それは惨劇をもたらす出会いだった。
ロケ地
- 山仕事の新八が、追われる男と出会う高尾山中、不明(雑木の山、小川もあり)。
- 八王子山中の伊賀者の隠れ里、酵素河川敷。ここへ巻物を取り戻しにやって来た、尼姿の妹・お霧と話す谷川は清滝か(同じく尼姿の椎名美里がガンを飛ばしている足元に桟道らしき道筋)。
- 江戸城イメージ、姫路城天守。家重の次弟が馬を駆る馬場、下鴨神社馬場。その次弟が大岡忠光に声をかけるお城の廊下、仁和寺宸殿前縁。
- 平賀源内宅で思わぬ再会をした新八とお霧、二人が話していると「亭主」の目付頭・本多伝九郎が来て新八を偉いさんのもとへ誘う町角、大覚寺御殿川右岸林間(対岸の大門前に通行人を配してある)。
- 鷹狩りに出た、幕閣が次期将軍に推した「次弟」が射殺される道、下鴨神社馬場。斬られ、その射手とされてしまう甚助、糺の森。
- 隠れ里を強襲され殺された伊賀者の首が晒される鈴ヶ森刑場、下鴨神社池跡。
ゲスト
お霧/松坂慶子 本多伝九郎/原口剛 内藤淡路守/稲葉義男 板倉周防守/河合絃司 久蔵(伊賀者)/北村英三 甚助(伊賀者)/相馬剛三
*おかしらの妹・お霧は、親の許さぬ男と駆け落ちしたあと消息知れず、亭主は亡くした模様。新八と再会した時点で本多の妾、遊郭から身請けされた設定。本多に斬られて今際のきわに、血のつながっていなかった兄に対する永年の思慕を吐露し逝く。
*巻物は蘭語で記されていて、新八の記憶をもとに源内が解読。内容は連判状で、これに手形を押した26人衆が復讐の的に・一番首は本多伝九郎。
*「次弟」は劇中「よしはる」と呼ばれている。頭を射抜かれてすっぱり殺されているが、誰設定とか不明。
第2話 「姿なき吸血鬼」 1981.10.13
何人もの夜鷹が殺され、うち一人は散り散りになった伊賀の女。ここからアシがつく悪事は、まつりごとの暗部に通じていた。
ロケ地
- 江戸城イメージ、姫路城天守(三国濠端から見上げ、「江戸城大奥」とテロップ)。
- 夜鷹をしていて殺された伊賀の女を葬る野末の塚、広沢池東岸。ここで被さる、その女の回想シーン、不明(岩ゴロゴロの河床)。
- 思い詰めたお朱鷺が夜鷹に扮して立つ川端、嵐山公園中州北岸・桂川堰堤脇。追ってきた新八が声をかける。
ゲスト
三宅麦秋/峰岸徹 お万の方/佳奈晃子 しま/谷口香 常盤/近江輝子
*御典医・麦秋は、大岡の示唆で将軍・家重の頭脳をアレするクスリを製造、しかし側室の妹とともに舞い上がり大岡をも凌ごうとしてアウト。クスリの原料は阿片と夜鷹の血…いや、血は別にいらないんじゃないかな…。ヘンタイ麦秋はこれでも26人衆の一人。
第3話 「恐怖!いけにえの館」 1981.10.20
殿様に新式砲を勧める家老だが、腹に一物あり。果たして大岡忠光と密約済みで、藩を売り渡す企み。この騒動に巻き込まれ酷い目をみる父子に、はやて小僧が関わりまくり。
ロケ地
- 無宿人たちを試射の的にする開墾地、不明(砕石場か、水食地形も見える)。逃げ出すも負傷し倒れているところを拾われるはやて、不明(山中の林)。
- 千絵の父・梶山のため魚を突くはやて、桂川大堰下。梶山宅から帰る際、千絵と話す河原は渡月橋下河原(中州岸、大堰が見える)。
- やまびこへはやてを訪ねてくる千絵、様子がおかしいのに気付いた新八が事情を聞こうとするのは化野念仏寺(内陣)。千絵に何か起こっているとはやてに告げる新八、桂川大堰下魚道石積上。千絵のもとへ走ってゆくはやて、渡月橋上。
- 事後、新発田へ帰る父子を見送るはやて、嵐山自転車道。
ゲスト
千絵/佐藤万理 平沼多十郎/南原宏治 ミヤード/ハル・ゴールド 多田右近/五十嵐義弘 武田/丘路千 溝口真葉/小松政夫 梶山九郎太/鈴木瑞穂
*新式砲はガトリング砲に「似た」、バレルをぐるぐる回すやつ。砲ははやてが破壊するが、源内先生がお冠で笑える。
*ミヤードが喋ってるのはスペイン語。こやつ、フェンシングで戦ったりもする。砲を売る条件にハラキリ見学とボニータ所望で、梶山親子が充てられる羽目に。
*家老・平沼は1/26なことが、手形照合で確認されている。
第4話 「白蛇の罠」 1981.10.27
命を狙われた少年を預かる新八、その子は御落胤でお家騒動がからんでいた。春をひさぎ養育費を捻出していた母は、体を張って我が子を守るのだった。
ロケ地
- 狩りの新八が正太と出会う青梅山中、鳥居本か。正太が預けられていた寺はセット。
- 正太を江戸へ保護したあと、新八が寺を調べに来るくだり、香華を手向けられた和尚の塚は酵素か。
- やまびこから姿を消した正太がうろつく東両国の雑踏、松尾大社楼門前に露店を多数あしらい演出。正太を見つけるものの敵に見つかり、子を染小屋に隠し囮となって逃げるお夕、駆け上がる土手は東高瀬川堤、背後に松本酒造の蔵。
- 捕まったお夕が連れ込まれ責め問いを受ける漁師小屋、広沢池西岸湿地に設営。
- 正太が斬られるところ、お夕が割って入るくだり、大覚寺天神島(夜間撮影、軍団が駆けつけラス立ちになだれ込み)。
- 城代に子は自分が育てると宣言し去る新八、北嵯峨農地小丘(墓地設定、お夕の卒塔婆越しに青田を見るアングルも)。
ゲスト
正太/谷村隆之 お夕/根岸季衣 高貫兵部/内田稔 荒田源三郎/遠藤征慈 佐久間主膳/加藤和夫 須藤頼母/八名信夫 正源和尚/茂山千五郎
*お家騒動は、世継ぎの急死を受け、藩主の遠縁にあたる江戸家老が欲をかいたもの。高貫は1/26。
*母子に肩入れする吾平さんが目立つ話、手槍での立ち回りもある。
*お夕が正太を隠す染小屋、なつかしい古いセット。
*正太は以降やまびこ住みに。
第5話 「お歯黒の秘図」 1981.11.3
とんだお笑いの埋蔵金騒ぎからはじまる話は、忍びに戻ろうと焦った若者の悲劇で締めくくられる。太閤の隠し金というキナ臭い情報を持ってきたのは、大岡に与する怪しの公家だった。
ロケ地
- タイトルバックの石段、神護寺石段。倒幕派の公家が密会中踏み込まれ始末された屋敷、毘沙門堂宸殿(美里が池泉の石橋を渡ってくる←破れ血塗れの障子越しに池泉を見る図もあり。美里が頼房と話すのは蹲の脇)。
- おりんが大判を拾って大騒ぎして掘る林、不明。
- 大雨のなか、落ちた鳩を拾う孫市、神護寺山門前。保護した鳩を一時置くのは山門の扁額裏。後段、小六たちが取りに来て椎名と戦うシーンも。寺名は竜閑寺。
- 再会した小六と孫市が腕試しに試合う野原、広沢池西岸。
- 頼房の歌詠につきあうおりん、大覚寺境内か。
- 伊賀の若者たちが集まり、孫市に手柄をと話す階、神護寺毘沙門堂階。
- 頼房の寝所に忍ぶも失敗し深手を負った孫市を庇い戦う小六、糺の森か。
- 頼房が源内を拉致し監禁する箱根山中の建物、神護寺鐘楼。鐘楼越しに堂宇を望む図や、参道から見上げた図、塔が掠める絵などあり、鐘楼まわりで大立ち回り。
ゲスト
孫市/谷崎弘一 西大路頼房/芦屋雁之助
*孫市は祖父と伊賀へ帰り足を洗っていたが、祖父の死で出府、復帰を願う運び。
*頼房は1/26。美里が嫌がるくらい冷酷で、孫市は両目やられ。
第6話 「魔界に消えた女」 1981.11.10
大奥で、まさに「道具」にされ殺された娘。その事実を知った新八は、迷いもなく大奥へ侵入し怖いお局さまに体当たり。女の園での権力闘争の糸を引くのは、またしても闇将軍・大岡忠光なのだった。
ロケ地
- 大奥から宿下がりしてきた宇之吉の妹・お稲、新八が案内して回るくだりの、橋上から見る瀬は桂川か。
- 江戸城イメージ、姫路城天守(菱の門越しのアングルから導入、後段では西の丸の塀をナメての絵も)。大奥のナレに被るのは西の丸。
- 縊死したとされるお稲の遺骸が下げ渡される青山・光明寺、二尊院墓地。
- 大奥から出てきた新八が椎名組に囲まれる吹上の庭、下鴨神社河合社脇。
- 長崎奉行・大月をはじめグルの御典医、大奥御年寄筆頭と添役が入ってゆく光明寺の門、大覚寺大門。樹上にお朱鷺がいて、入ってゆく人体を御殿川に潜む仲間に知らせる。
ゲスト
宇之吉/にしきのあきら お稲/服部妙子 増子/賀田裕子 松谷/志乃原良子 瀬川/松村康世 山野辺/鳳八千代 大月主膳/草薙幸二郎 春日井/野際陽子
*お半下を一人犠牲にして、御台所・増子の金冠を運び出すのだが、「体内に仕込む」というグロ。「洗った」とか言ってるのがまたアレ…あんなピラピラの飾り物いっぱい付いた代物を?
*大奥御年寄筆頭・山野辺は1/26。ラス立ち福ちゃん入り、長崎奉行・大月の家来?
第7話 「幻術!さそりの襲撃!」 1981.11.17
伊賀者が次々狩られる裏には、とんだ内通者。裏切者を探す新八に美里が突っかかってくるが、彼女は愛憎の渦に叩き込まれる羽目に。
ロケ地
- 戸隠へ「じい」蘭堂に会いにゆく新八、湖南アルプス(岩山斜面)。蘭堂がサソリを傍らに置き瞑想している滝、菩提の滝。
- 旅を前に父の墓に参る美里、北嵯峨か。飯綱山へやってくる美里、湖南アルプス(岩山山頂付近)。このあと嵐に遭い、辿る谷筋はデ・レーケ堰堤のある谷。
- 美里が新八に貰って腰につけていた薬袋を見た幻斎の回想、美里の父が伊賀者に斬られた夜の町角、今宮神社東門。新八が父の仇と知って激し馬を駆る美里、天神川河床(スローモーションで水しぶきを効果的に見せる)。行き先は父の墓。
- 戸隠から帰って以来なにごとも上の空の新八、釣りをしても獲物を逃がす水辺は大覚寺大沢池畔(大きな斜めの船着きは有りものか。睡蓮繁茂)。
- 大岡邸を探って「裏切者」に殺された菊丸の塚、保津峡落合河口汀(清滝川左岸側に石を積んだ墓を設営、清滝の瀬と保津峡の瀞が映り込む)。
- 出陣する軍団が走る河床、天神川。蘭堂の唐丸が護送される山道、不明(切り通し)。「救出」した蘭堂と対峙する新八、不明(砕石場の如き荒れ地)。
- 新八を追ってくる美里に、美里の父を斬っていないと告げる新八のくだり、湖南アルプス(裸地の山頂付近)。
ゲスト
逆井蘭堂/石橋雅史 菊丸/矢吹二朗
*蘭堂は新八の剣の師匠、白髪の爺さまで、サソリは友にして武器。1/26なことが、手型照合により確認されている。
*美里は雨宿りの山小屋で新八と遭遇、ここで山崩れにあい負傷し新八に助けられ手当てを受ける。内心を吐露する新八に心許しほのかに慕情を覚えるものの、戻った江戸でそれは父の仇だと知らされる次第で、もう苦悩のどん底。
第8話 「戦慄!尼僧の赤い唇」 1981.11.24
連続する富商殺害の裏には闇将軍、彼の手先となって奇ッ怪な尼僧たちを操る男は、血も涙もない冷血の鬼畜だった。
ロケ地
- 松屋を窺っていた若い尼僧・千草が佇む水辺、嵐山公園中州岸辺(桂川堰堤脇)。
- 尼僧たちが全員殺され隠されていた尼寺、不明(庫裏や塀際など映る)。
- 薬種問屋・妙古堂と橘屋が殺されて見つかる川、渡月小橋と中ノ島橋を組み合わせて使用(浮いている死体のシーンは湛水域、尼が佇む岸辺は広い高水敷)。
- 千草におせいのオルゴールを聴かせる新八、広沢池東岸。千草は釣りをしていた正太に刃を突きつけてその場を去る。ここは後段、幼い千草の回想シーンでも出る。
- 娘の墓に参るおせい、二尊院墓地。当て落としたおせいを長持に入れて持ち去る尼僧たち、二尊院紅葉の馬場。その後渡る橋は中ノ島橋、「店」の円窓から見る趣向(中に見張りの伊賀者、墓地からつけてきたお朱鷺とアイコンタクト)。
- おせいが連れ込まれた船宿の下に船をつける新八たち、嵐山公園中州水路・中ノ島橋上手堰堤上の湛水域(夜間撮影)。このあとラス立ちに公園内堀端や河床を使用。
- 事後、贖罪の巡礼に出るおせいと千草、神護寺山門下石段。
ゲスト
おせい/桜町弘子 丸定屋/菅貫太郎 千草/松岡明美 妙古堂/汐路章 大津屋/中村錦司
*丸定屋はおせいの元亭主で千草の父、部屋住み時代の大岡とつながりのある元御家人で、1/26。
*母子を引き裂いたうえ、娘に母を殺させようとする所業に怒った新八は、大岡邸に侵入し啖呵切ってくる。
第9話 「呪われた抱擁」 1981.11.1
コロリ騒ぎに乗じて、うるさい与力を消そうとする悪党。与力を籠絡すべく、妾として送り込まれていた養女哀れ、情で動いた「軍団」は、始祖・服部半蔵に滅ぼされた一族が暗躍していたことを知る。
ロケ地
- 口封じのため消された目明しの女房の弔問に来た与力、彼を連れ出して事情を聞く吾平、水辺は嵐山公園中州岸(桂川堰堤脇、汀におりて護岸ナメての絵)。
ゲスト
能勢甚四郎/蟹江敬三 お染/一柳みる 宗助/梅津栄 遠州屋/福山象三 孫市/吉原正皓 大三郎/福本清三
*不気味な桶屋は最後まで正体不明だが、やっぱり一味。正体を現してからはキリ!の梅津栄はちょっと怖い。
*福ちゃん大活躍、最初ニセ医者で出てきて、目撃者は「30歳前後で苦みばしったいい男・細面の」と表現、源内先生が似顔を描く。手槍での立ち回りもいいが、師匠に悪さをしかける段も見もの、やらしい笑顔と台詞でねーちゃんに迫る「うえへへ」。
*遠州屋は1/26、大岡に近づき熊野水軍を再興しようとしていた設定。
第10話 「幽霊が残した赤い椿」 1981.12.8
恋人の仇を討った辰巳芸者は、引き回しにおいても毅然と前を向くが、磔台の上から「亡霊」を見て取り乱す。彼女の変化を見ていた新八が抱いた不審の通り、果たして裏に黒い陰謀が隠されていた。
ロケ地
- 宴の途中、呼ばれて出てゆく三崎屋、料亭の入口は嵐山公園・錦。中ノ島橋を渡ると、橋たもと堰堤脇で芸者・君が待っている。
- 三崎屋殺しで磔刑となる君香、鈴ヶ森刑場は下鴨神社池跡、柵をめぐらす。
- 狩りに出た新八が行き倒れの、君香そっくりの女を拾う河原、保津峡落合。新八と正太は崖の林から河原に降りてくる。
- 刑場の地蔵に額づき、なぜ姉・君香が成仏できないか問うお糸、下鴨神社池跡。
- 雨宿りの新八と正太がお糸とばったり会うお堂、大覚寺護摩堂。お糸は放生池堤のほうへ歩み去る。
- 姉の朋輩に聞き込みをするお糸、芸者・お夕の回想、頭巾を被り通ってきた君香の男、中ノ島橋下河川敷(二人で橋をくぐってゆく)。
- 姉の男が殺された際、見分した役人に聞き込みのお糸、役人の回想の河原、中ノ島橋下手河川敷。
- 刑場でお糸を待ち、忠告する新八、この手で姉の仇を討つと言い張るシーンは神護寺五大堂西側崖際(下から見上げ)。
- 浪花屋にお糸の始末を命じられた典膳が渡る橋、中ノ島橋。橋たもとでお糸が待っている。
- 事後、幕閣が浪花屋の件を問題にするも、大岡が巧みに言い逃れたと語られるくだり、江戸城イメージに姫路城天守。
- 伊豆へ帰るお糸を見送る新八と正太、下鴨神社紅葉橋。馬場を街道に見立て、「東海道」と書かれた石碑をあしらってある。
ゲスト
君香・お糸/土田早苗 浪花屋/深江章喜 上州屋/河合絃司 三崎屋/千葉敏郎 お夕/水島美奈子 犬飼典膳/森次晃嗣
*君香とお糸は双子の姉妹。君香は恋人に騙され仇を討つ設定。
*油高騰で薄暗い銭湯に女装して入り込む男あり、でっぷり肥えて乳もある大笑いな「出歯亀」は笑福亭鶴志。
*三崎屋に取って代わり油問屋総元締になり、出荷を止めて油を高騰させる浪花屋は1/26。
第11話 「真夜中に上る死の煙」 1981.12.15
大川に毒が流れ、魚が死ぬ訳は「工場の汚水」。大岡と誼を通じる前佐渡金山奉行は、瓦焼きの工場に贋金の工房を作っていた。彼らに陥れられ不明となっていた青年と、待ち続けた恋人の情話がからむ。
ロケ地
- 死に魚が上がり騒ぐ漁師、吾平が橋上から声をかける大川筋、流れ橋と河原。ここはこのあとも砂金入りの葛籠が引き上げられたりして何度も登場。件の「工場」は土手の向うに見える演出で、煙突などしつらえられている。
- 謎の浪人の襲撃を受け、葛籠を流してしまった一味が漁師たちに聞き込むところ、当の浪人を見つけ追ってゆくと返り討ちのくだり、大覚寺聖天堂前(崩れ土塀あしらい、そこから事態を見ているお朱鷺の背後に、有栖川沿いの塀が見えている)。
- ストーカー浪人についてお芳に「報告」するお朱鷺、今宮神社境内。お芳は茶店の女将に声をかけられるが、店にいた芹沢の使嗾。茶店は高倉にしつらえ。このあと、女将が強要した玉の輿話をなんで断らないと、お芳に問うお朱鷺の場面は大覚寺大沢池畔。
- 江戸城イメージ、姫路城天守と二条城東南隅櫓。芹沢が大岡からの無心五万両について腹心にボヤくくだりで出る。
- 主水がお芳に事情を語るくだりで出る「佐渡の荒波」、日本海か。不正を追求すると籠められて爆破された小屋、不明(荒れ地か河原か)。
ゲスト
お芳/竹井みどり 村上主水/宮内洋 芹沢兵部/田口計 三島左内/船戸順 野見山伝蔵/野口貴史 おぶん/近江輝子
*芹沢は現勘定奉行、お芳に言い寄るヒヒ爺でもある。三島と野見山は手下。
*主水は爆破で大火傷を負い、爛れた顔を恥じてお芳を遠くから見ていた設定←ストーカーと思われて、お朱鷺が用心棒に駆り出され。顔は源内先生が整形手術してあらかた治す逸話つき。
第12話 「あの女を逃がすな!」 1981.12.22
小六、青春するの巻。掏摸の娘をシメたことから孤児グループの若者と交流ができた小六は、流れで塾を開くセンセイに私淑。しかしその学者は、人を集めて金鉱採掘のタコ部屋に送り込む、26人衆の一人なのだった。
ロケ地
- 掏摸のお光と仲間の若者たちをシメたあと、焚き火で親しむ小六、大覚寺天神島。大木の上にはやて小僧がいて、掏った財布を釣り上げ、中に入っていた手形を示す。
- 巴屋にシメられ犯されるお光、大覚寺護摩堂(内部はセット撮り)。仲間はお堂外で手下にボコらりているところ、天神島朱橋からはやて小僧が駆けつけてくる。
- 若者たちから相手は巴屋と聞き、殺すと吼える小六、柊野堰堤上。お光は堰堤下岩場の流れ込み汀にいて、小六に仇を討ってと叫ぶ。
- 四人を連れて渋谷村の紫雲塾へ向かう小六、北嵯峨農地・畦道。塾生たちがもっこ担ぎの山、不明(植林杉の山腹)。小六が塾生たちとじゃれあって鍛錬の広場、不明(短いステップ映り込み)。
- 紫雲の使嗾を受け、巴屋を暗殺する小六、今宮神社東門。設定は松宮神社で夜。
- 小六たちが紫雲に言われ甲州の山へ向かう道、北嵯峨農地畦道。
- 金鉱採掘の山、天神川支流・若布谷河口。河口の岩場や、本流河床、およびデ・レーケ堰堤を使用、小屋などしつらえ。
- お光を連れて逃げる小六、天神川河床(大堰堤上の砂河原)。登る崖、保津峡落合落下岩(途中で追っ手につかまり)。
- 逃げた二人を案じる、採掘作業中の若者たち、湖南アルプス岩山。このあと逃走や戦闘のシーンに、谷筋や禿山斜面なども出てくる。
- 差配と紫雲の前に立ちはだかる新八、保津峡落合巌上。駆けつけた小六が紫雲を討つのは落合河口川中。
- 田舎へ帰るお光と小六の別れのシーン、天神川河床。若者たちは谷の崖をのぼって去ってゆく。
ゲスト
佐伯紫雲/浜田晃 お光/五十嵐知子 巴屋/田中浩 お吉/井上真由美 半次/大葉健二 巳之吉/酒井努 丑松/井上清和 岩切軍兵衛/鈴木康弘 鬼六/池田謙治
*巴屋の財布から出た手形は1/26。巴屋は紫雲から借金のカタに取り上げて持っていた次第。ために、巴屋殺しで小六はかしらの制裁を受ける。
第13話 「人妻は影におびえる!」 1981.12.29
夫の変貌に心痛める内儀、髪結いに通っていた歌之助はいたく同情し肩入れ。しかし掟を破ってまでの行動は、彼を死に導く。
ロケ地
- 孤児だったという野江の告白を受けての歌之助の回想、襲われ女子供も虐殺された隠れ里、酵素河川敷。野江の回想、貰われてゆく前に額づいた父母の墓、不明(有りものか作り物か不明)。
- 伊勢屋が路上で殺されたあと、現世法師の駕籠をつけた竜吉が虚無僧に囲まれる町角、大覚寺五社明神(本殿脇)。竜吉は樹上に逃れ。
- 質屋からの帰り、祠を拝む野江、大覚寺五社明神祠(池畔の摂社、歌之助が現れ薬を渡す)。その後歩きながら話す二人、放生池堤。野江の髪に櫛を挿してやるシーンは天神島大木の根方。
- 歌之助の塚に参る野江と新八、広沢池東岸。
ゲスト
野江/島村佳江 大黒屋/久富惟晴 市助/江幡高志 現世法師/江角英 岩城屋/玉生司朗
*現世法師という怪僧は1/26、椎名美里が大岡の忠告を伝えに来るが馬耳東風。市助は手先をつとめる目明し。大黒屋は野江の夫、岩城屋も獲物となる大店の主。
*現世法師が人を虜にする手立ては、はじめ催眠術で本番は大麻。室内で囲って栽培とか笑えなかったりして。
第14話 「闇にきらめく美女」 1982.1.5
父の仇を討ちに来た甲賀者の夫婦を、新八らが助ける話。彼らの仇は二十六人衆の一人で、その妹の大奥老女は大岡と結託し将軍を意のままに操ろうとしていた。
ロケ地
- 五年に一度の、お庭番登用を賭けた甲賀者の選抜試合(真剣)、下鴨神社池跡。
- やまびこへ肉を買いに来る美女を、興味本位でつける小六たち、女が入ってゆく「薄気味悪い寺」は西明寺山門。中へ入った小六たちが、忍びの死体処理を目撃する林、鳥居本か(竹林まじりの林、起伏あり)。
- かしらに挑み肩を砕かれた静馬、夫婦が傷を養っていた妙蓮寺裏は鳥居本八幡宮本殿、妻女・みゆきが血路を開きに突進するのは広場林(夜間、靄かかり)。静馬を助けに現れた新八たちを見て「あれが伊賀の亡霊」と呟く泥舟は舞殿脇。
- 江戸城イメージ、姫路城天守(はの門下坂から見上げ)。
- 妙蓮寺裏から大奥へ通じる抜け穴の井戸、鳥居本八幡宮井戸。
- 事後、他流の者に救われたけじめをつけると言う静馬に、自由になれと示唆する新八、広沢池東岸汀。ナニか誤解したおりんが大荷物持ってやってくるのは並木から。
ゲスト
柴みゆき/高瀬春奈 雲井/北川恵 粟津泥舟/小沢象 松尾/山口朱美 近江の小弥太/岩尾正隆 柴静馬/西田健
*静馬の父は水口党首領、泥舟に暗殺され。選抜で敗れた静馬を救おうとする雲井の動機は、みゆきが亡きお方様と酷似しているのを見たため。
*静馬の肩をつかんだ「手」の型を、源内先生が技術で写し取る。
第15話 「黒衣に汚された恋」 1982.1.12
大岡忠光の走狗となって、彼に批判的な幕閣とその配下を次々消してゆく怪しの集団。塾生を束ねるセンセイの裏に意外な顔、というけっこうおきまりなパターンが1/26。
お朱鷺の哀切な恋がからむ。
ロケ地
- 江戸城イメージ、姫路城天守。
- 河村の昔語りを聞いてのお朱鷺のフラッシュバック、一族を滅ぼされた隠れ里、酵素。
- 向井塾の青年が殺されたと聞き検分を見に行くお朱鷺、広沢池東岸汀。
- お朱鷺が河村に会いにゆき話す市中、大覚寺護摩堂脇(紅葉)。
- 河村の塚に参る姉とお朱鷺、広沢池北岸に塚あしらい(水少なし)。
ゲスト
河村信二郎/荒木しげる 美代/三浦真弓 七兵衛/松山照夫 大八木喜左衛門/冨田浩太郎 丹羽備後守/永野辰弥 小出伊勢守/峰裕介 中谷久蔵/大竹修造 中山庄平/波多野博 向井弘明/織本順吉
*向井塾の塾生が洗脳され、暗殺集団になり夜の町に出るが、お揃いのコスチュームが大笑い→KKKみたいな白いトンガリ頭巾。催眠にはあんまり光ってもない水晶玉を用いる。
*信二郎は父母の死後姉に育てられ、姉は遂に苦界に身を沈める運び。このため御政道改革に燃えるが、入った先が魔窟という悲劇。
第16話 「牝蜂は二度刺す!」 1982.1.19
正太が、真田藩に迎えられる話。但し円満にではなく、世継ぎを消そうとする向きが始末しに来るのが発端。お家乗っ取りを企む留守居役の妹は、大岡と通じる二十六人衆だった。
ロケ地
- 真田十万石松代城、彦根城天守。
- 間違ってさらわれた子と正太を交換する約束の本所百本杭、大覚寺大沢池畔に船着きあしらい。
- 庭に雪囲いの牡丹がある松代藩上屋敷、門は映画村セットで、花びらが邸内の遣水から流れてくる小川は上賀茂社家町。藩士が川端や橋を行き交うシーンもある。屋敷の外塀下の「排水口」から花びらが川へ。
ゲスト
お仙/李礼仙 小沼帯刀/中井啓輔 望月遼之進/原口剛 阿久里/朝比奈純子 不破伝八郎/有川正浩 真田信高/浜田雄史 斑次/小峰隆司 助三/小船秋夫
*お仙は大岡の愛人と二十六人衆兼務。ラス立ち福ちゃん入り、用心棒。
第17話 「伊賀忍法火の鳥」 1982.1.26
父の死の真相を知った美里は、新八に対する思いが募るのを振り切り、椎名組の頭領に戻ろうとする。しかし闇将軍は、非情にも己が腹心を切り捨ててしまう。
ロケ地
- 闇将軍打倒を目指す小普請組の若者が寄り合いを持つ小屋、酵素か。逃れた一人が美里に斬られ崖落ち、来合わせた新八に寺の名を呟いてこときれる谷川、保津峡落合河口。美里が追ってきて新八と対峙。
- 病の左源太を見舞う美里、不明(軒瓦を出した萱葺民家、周囲は田んぼか)。左源太の回想、美里の父を騙し討ちした夜道、鳥居本八幡宮鳥居前。
- 父の墓に参る美里、二尊院墓地。
- 若侍が言い残した寺・妙経寺、酵素河川敷に方形のお堂拵え(後段、閉じ込められた美里を救出する段で炎上)。幽霊が出るという噂で見に行き気触れとなった村の若者が石を積む河原、大堰川河川敷。
- 山に狼煙が上がるのを見る新八、清滝河畔。行ってみると美里がいて火を焚いている崖、保津峡落合落下岩。山をおりる際、よろけて新八に抱きとめられる美里、保津峡落合河口に渡した一本橋。二人が別れる道、小柴垣の道(鳥居本か北嵯峨か。源内宅から姿を消した美里が杖をついて去る道も同所)。
- 椎名組の屋敷に戻る美里、民家門。玄関も使う。
ゲスト
左源太/穂高稔 内藤兵馬/島英臣
*病の左源太は死期を覚り、美里を呼んで告白。この際、自らの腹に刃を突き立てた上で真相を語る。
*妙経寺(字は当て字)の設定、お朱鷺らに声をかける里人が田舎田舎しているが、誰も馬とかで来てないので微妙に郊外?
*タイトルの術名は、お堂ファイヤから逃れた新八の言、しかしアイテムは源内さんの新作「石綿」。
第18話 「夜霧に啼く黒い狼」 1982.2.2
駿府城に出る亡霊は作り物、反大岡派の城代を陥れる罠だった。企みは進行中で、城下に跋扈する凶賊は二十六人衆、先乗りの鶴三は彼らに雇われた若い錠前師と知り合い、奇妙な友情をはぐくむ。
ロケ地
- 駿府城、大阪城(天守、青屋門)。
- 釣りの新八と源内さん、嵐山公園中州下手河原。駿府の亡霊の話が出る。
- 鶴三がゆく街道、不明(山道)。
- 墓に参るおゆう、普済寺墓地。寄宿する寺は普済寺、山門や境内各所が映る。
- 道具箱を開けられず難儀する鶴三、音次郎が出てすんなり開ける城下は今宮神社。彼を尾行していて一味に見つかる際も同所、東門〜稲荷社前。
- 城下に放火する一味、城代が命じた捕り方が走り出てゆく城門は大阪城青屋門、あとからグルの役人が来て一味を引き入れ(夜間撮影)。
ゲスト
音次郎/織田あきら おゆう/栗田よう子 宇之助/大木正司 石川長門守/相馬剛三 住職/山村弘三 竹村庄左衛門/田中弘史 佐渡島兵衛/垂水悟郎
*城代がヤバいと話を持ちかけたのは源内さん。城下の寺も源内さんの知り合い。
*賊一味で福ちゃんチラリ。
第19話 「大追跡!雪は知っていた」 1982.2.9
新八の妹が、兄を誘き出す道具に使われる話が芯。彼女が甲賀の若者と鎖でつながれて、雪原を逃げ回るシーンが過半を占める、スペクタクル編。
ロケ地
- 戸隠神社、イメージに戸隠中社社殿。
- 伊賀の隠し墓地に参る美里、不明(林の中、山裾)。
- 街道をゆく美里を襲う「椎名組」の追っ手、大内。美里が囲まれる山道は亀岡道の登り坂、山肌が一部ガレた切り通し。立ち回りは亀岡道脇の田んぼに移動、美里の危機に馬で駆けつけさらってゆく新八は、辻堂前から来て北へ。
- 単身大岡邸へ乗り込み、露見し捕まったお良、処刑予定だった甲賀の若者とチェーンデスマッチに追い込まれたすえ二人で逃走、逃げ込んだ雪原は志賀高原スキー場。ゲレンデを使うほか、雪の沢なども。かしらの妹を見捨てておけず、無断で出張った小六たちをシバくくだりでは、隠れ里襲撃シーンのフラッシュバックで酵素河川敷のバンクフィルムが出る。
- 旅ゆく美里が目を洗う川、大堰川か。
ゲスト
諸田道元/阿藤海 お良/松岡真由 水上清四郎/誠吾大志 宮武義央/疋田泰盛
*お良は新八の実妹設定、戸隠神社の巫女として育つ。養父は宮武義央。道元は「蜘蛛の」と異名をとる、鎖の使い手で1/26。
*雪山では派手な集団滑降や捨て身の滑落が出るほか、限りなくヒトに近い熊も出る。
*クレジット、「協力」は丸池ホテル、「撮影協力」は志賀ハイランドホテルと志賀セントラルホテル。
第20話 「女風呂異変・謎の手形」 1982.2.16
影の軍団を倒すことで、公儀お庭番の地位を得ようとはかる根来忍者は1/26。新八の居所を突き止め、おりんに取り入り肉迫する。
ロケ地
- お芳が吊るされ伊賀者を誘う餌にされる烏ヶ森、鳥居本八幡宮広場。おりんが吊るされるのも同所。
- 鶴三に遺留品の手裏剣を見せ調査を指示する新八、大覚寺放生池堤。後段、現地から戻り報告のシーンは石仏前。
- 源内さんと釣りの新八、大覚寺大沢池畔に船着き設置。おりんが新しく雇った三助(弥藤次)を見せびらかしにやって来る。
- 小六たちが弥藤次をつける市中、大覚寺境内林間〜聖天堂前。アジトはセット撮り。
ゲスト
弥藤次/伊吹剛 右近/黒部進 井手右衛門/矢野宣 虚無僧/峰蘭太郎 お芳/前川恵美子
*虚無僧とお芳(女郎)は伊賀者、新八の居所を吐けと迫られ、二人とも自決。井手は大岡家用人。
第22話 「甲賀忍法・必死の賭け」 1982.3.2
瞽女として旅を続ける美里は、追われる幼女を助けることになるが、悪者の裏には、かつて彼女が仕えた巨悪がいた。盲いたまま、傷つきつつ戦う美里の危機には、もちろん新八が現れ、あとから軍団もやって来る。
ロケ地
- 抜け忍・美里を囲む追っ手、広沢池東岸(水無し、雪景色で「夜」設定)。美里は瞽女のなりで三味を爪弾いている。
- 公金が強奪される笹子峠、不明(雪の山道)、父を殺されてしまった目撃者の幼女・おみよが、逃げて美里に助けを求め縋る道は北嵯峨か(竹林際の道、雪残り)。
- おみよと墓に参る美里、二尊院墓地。町で美里を見かけていたはやてが接触。
- 甲州を発ち江戸へ戻る一行(おみよは若者たちに連れられ、美里は新八におぶわれ)、罧原堤下汀(ススキ等秋草が繁茂)。水面キラキラの派手な絵も。
ゲスト
筒井将監/睦五郎 辰巳屋/汐路章 おみよ/赤松由佳子 筧典膳/八名信夫 仙造/石倉英彦 梅吉/岩尾正隆
*勝沼代官・筒井は1/26、強盗やらせた金を大岡に献上。
*美里は瞽女のほか、壺振り姿も。思いっきり胸部撃たれても生きてる丈夫さ。
*美里の目は治るという源内さん、蘭書で見たのをエレキテルで。実験に使われてる、仰向けに拘束された猫が大笑い。
第23話 「魔の振袖御殿」 1982.3.9
大岡の圧政を快く思わぬ幕閣、世子を押し立てて将軍の交代をはかるが、企みはたちまちバレて若君はさらわれてしまい、非を鳴らした元重鎮はむごたらしい死に様を晒す。新八たちは若君を求め、歴代将軍の側室が押し込められている、世にもおぞましい魔窟へ向かう。
ロケ地
- 若君誘拐を知らされた松平乗邑が乗り込む桜田御殿、毘沙門堂。乗邑がずんずん歩む坂は薬医門下坂から仁王門下石段へスイッチ、進入を阻む門番を退けて門をくぐり、本堂内陣へ入ったところでくノ一たちに捕まり、戒められて輿に乗せられ保津峡落合落下岩へ連れて行かれ落とされる。この間、弁天社鳥居の前を通り、中から幼児の声が聞こえる運び。落とされた乗邑は、「崖下にある墓地」の卒塔婆でギャーな姿に。
- 鶴三が女装して乗り込むくだり、若君を探し回るシーンは毘沙門堂本堂・宸殿間渡廊、声を聞きつける「多宝塔」は弁天社の祠。男とバレたあと逃げ回るシーンは、宸殿廊下や渡廊、本殿廊下など。落下岩まで逃げて、「対岸」から見張っている小六たちに手信号で「ワカギミハタホウトウ」と送るシーンもあり、この際赤い襦袢一丁なのが大笑い。落下岩は、最終的に新八が若君を取り戻すシーンにも出て、ロープワークが傑作。墜死した覚子から手形をとるのは崖下、お朱鷺が杖をついて来る。
ゲスト
輪樹院覚子/大信田礼子 正法院武子/松村康世 阿波の局/一柳みる 神尾若狭守/柳川清 松平乗邑/永野辰弥 於容の方/田中綾
*乗邑は元幕閣、家重により罷免され草庵暮らしで源内さんの碁仇。ここへ持ち込まれた案件を、源内さんが新八にべらべら。
*桜田御殿は謎の地形、崖があるのは措くとして、下に激流映ってるのは日比谷濠なのか。
*1/26は輪樹院覚子、吉宗晩年の側室。
第24話 「くの一秘法“双面の術”」 1982.3.9
吉原の太夫や男衆を殺してすりかわる、甲賀者。目的は源内の作る国産人参、ぼろ儲けを企むのは闇将軍。いろんな方面から関わりができた軍団が出動、捕われの源内さんを救出して悪を懲らす。
ロケ地
- お朱鷺のあがりを掠め盗って逃げた悪ガキが逃げ込むあばら屋、中ノ島橋下河川敷に設営。後段、小六らがこの家を眺めやる際には、護岸石積も使われる。
- 花魁たちが殺されて捨てられていた墓地、二尊院か。
- 源内の薬園で働く白雪を見にくる小六、北嵯峨農地段畑。旅から帰った吾平が声を掛け、それを眺めている新八は小丘上に。
ゲスト
花袖/風間舞子 井上図書/内田稔 白雪/千野弘美 玉屋半五郎/中田博久 豊前屋/芦田鉄雄
*花袖太夫を殺して甲賀くノ一がすりかわるのがタイトルの術で、この女が1/26。新造の白雪ちゃんに小六が岡惚れ、彼女の父は大岡の企みで主を失った、元千石とりの武士、かっぱらいガキは白雪の弟。豊前屋は人参座頭取。
第25話 「最終回前編 伊賀対甲賀・最大の激突!」 1982.3.23
軍団の拠点が椎名組に知れ、大人数で山彦に乗り込まれ占拠されてしまう。女たちを人質にとられ死闘のすえ、椎名組を壊滅させるものの、悲しい犠牲を伴うのだった。
ロケ地
- 奥多摩山中、樵をして暮らす元伊賀者の仁助宅が襲われるくだり、酵素。ここへの道はダート、河川敷の小川べりに小屋を二軒あしらい。後段、新八が調べに来た際は小屋が派手に爆発。
- 東両国の祭礼、本所一ツ目弁天境内を練りあるく神輿、上御霊神社本殿前。
- 仁助と吾平の亡骸を荼毘に付す野、大堰川河川敷。
ゲスト
猿/成瀬正 仁助/北原将光 太市/白井滋郎
*仁助が飛ばした鳩を、秋田犬と「猿」が追い山彦を突き止める。源内先生はバズーカ砲と堅牢なロープを呉れる。
*穴吹左門は吾平が仕掛けを発動させ仕留め、幻斎と猿は新八が斬る。吾平を刺す、巡礼に化けた甲賀者に福ちゃん。
第26話 「最終回後編 二十六人最後の首」 1982.3.30
椎名組を失った大岡は、新八らを手配にかけた上、つわものを二人呼び寄せ襲撃に備える。軍団は、また犠牲を出しながら闇将軍の喉元に迫ってゆく。
ロケ地
- 江戸城の奥に籠る大岡のくだり、イメージに姫路城天守。後段、新八が見上げる、闇夜に浮かぶ天守のイメージは大阪城っぽい(破風が派手)。
- 賞金首を狙い江戸へ向かう浪人たちが、橋上に寝ていた雲水・乱雪に突き殺される里、本梅川若森廃橋と堤(山には残雪。橋は激しく痛んでいるが、つっかい棒は演出か)。
- 大岡邸へ托鉢して帰りの新八、浪人たちに顔を見られやむなく戦う坂、神護寺山門下石段と脇の地道。
- 遊里のアジトが露見した後、一同が寄って協議のお堂イメージ、御室霊場か。
- 代参の大岡を狙う軍団、寛永寺は神護寺。影武者の大岡乗せた駕籠は五大堂脇を過ぎ石段下へ、ここで駕籠をおり石段を上がって金堂へ(金堂廊下にいる図も)。鶴三が仙四郎に斬られるのは鐘楼脇。
- 大岡を倒す新八、里襲撃がフラッシュバックで酵素河川敷。
- 鶴三とお朱鷺を葬る塚、普済寺墓地。小六・竜吉と別れ、一人旅ゆく新八のシルエット、大堰川堤か。
ゲスト
宝蔵院乱雪/南原宏治 小谷仙四郎/鹿内孝
*乱雪は蓬髪の僧形、狂人めいた表情が怖し。仙四郎は佐々木小次郎ばりの格好をした、顔色のわるい剣士。
*影武者を斬った鶴三は、仙四郎に斬られ。お朱鷺は大岡邸に下働きで入るが露見。
*源内さんは早い段階で旅に、新八に別れを告げに来る。おりんは放置、消息も知らされず。
※参考 →服部半蔵 影の軍団
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