鬼平犯科帳スペシャル 一寸の虫

2011.4.15CX、金曜プレステージ

キャスト
長谷川平蔵/中村吉右衛門 久栄/多岐川裕美 酒井祐助/勝野洋 木村忠吾/尾美としのり 村松忠之進/沼田爆 小林金弥/中村歌昇 小房の粂八/蟹江敬三 伊三次/三浦浩一 大滝の五郎蔵/綿引勝彦 三次郎/藤巻潤 おとき/江戸家まねき猫 おまさ/梶芽衣子
仁三郎/寺脇康文 富田庄五郎/原田隆司 鹿谷の伴助/北見敏之 幸/若村麻由美 船影の忠兵衛/三國連太郎

原作 「一寸の虫」文庫18巻、「殺しの波紋」文庫13巻


 命を投げ出して平蔵を庇う密偵にも、火盗改の同心にもそれぞれしがらみがあり、過去の悪行からもまた逃れられない。
身の置き所をなくした二人の、同じようでいて異なるケリのつけかたが話の妙で、前に撮られた作品の補遺とも思えるニュアンスが面白い。

八幡堀

ロケ地

  • 橋本屋と船頭を殺害する富田同心、西の湖園地(葦原の中の水路で夜設定、雪は演出か)。原作設定は大川、「橋場の先の小さな洲の枯葦の群れの中」、船頭は深川・入船町の船宿の者。
  • 不動の勘右衛門を捕縛すべく待ち構える火盗改、走田神社参道。次々と現れる一味は本殿の方へ入ってゆく(そこがアジト設定、立ち回りはセット撮り)
  • 呼び出され脅迫される富田同心、丹波国分寺。門をくぐり中へ、伴助と接触するのは本堂前・石仏群脇。仏の間に蝋燭の灯あしらい。原作設定は、浅草橋場の浅茅ヶ原の妙亀堂。
  • 富田の身辺を探れと粂八に命じる平蔵、仁和寺九所明神
  • 妹の養女にしてある我が娘に会いにゆく仁三郎、おみのと妹夫婦が手を振って見送ってくれる橋は八幡堀白雲橋。去る仁三郎は堀端、その後伴助に声を掛けられる堀端は明治橋付近。場所を変えて話す水辺は西の湖園地(中の島の汀)。原作と橘屋の設定は異なるが、場所は日本橋北・本銀町(原作は菓子舗、ドラマでは経師屋)
  • 富田を尾行する粂八、松竹セット橋〜大覚寺大沢池木戸〜放生池堤〜護摩堂前(ここで富田が船に乗って去り、尾行は中断)。橋場の先で見失ったと平蔵に報告する粂八、仁和寺九所明神(平蔵の背後で、新しくなった内陣の朱が鮮やか)
  • 伴助のアジト(外観は「酵素」似のセット)で「会った」あと、仁三郎を呼び止める富田、民家塀際御津町干潟を組み合わせ。合成画面もあり。
  • 仁三郎の様子が変だと、五郎蔵に相談するおまさ、伏見稲荷千本鳥居。
  • 富田に金を渡す伴助、丹波国分寺(境内)。去る富田は門前の田畔をゆく。
  • 心を決め、平蔵へ宛てた「遺書」を書いたのち、おみのを陰ながら眺めて帰る仁三郎、渡る橋は西の湖園地・焼田橋(西望のアングル)
  • 仁三郎の死後、捕らえてあった船影の忠兵衛を取り調べるくだり、先立って映るイメージの花は大覚寺天神島朱橋と聖天堂軒先を背景に。

→ 鬼平犯科帳シリーズ表紙


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