萩原遼監督作品 1959.10.4松竹
キャスト
柳生十兵ヱ/近衛十四郎 茨木左源太/森美樹 綾姫/桑野みゆき ぬい/泉京子 荒木丑之助/松本錦四郎 侍女美保/川口京子 奈良屋藤四郎/名和宏 典鬼/小笠原省吾 徳川家光/花の本寿 お浜/宮城千賀子 柳生但馬守/石黒達也 大久保彦左ヱ門/河野秋武 島左近/永田光男 沢庵和尚/明石潮 工然坊/山路義人
片目を失った代わりに、剣の極意を識る十兵衛。彼の目を傷つけた浪人は、謀反の兆しある大名家について記した密書を持ち去る。それを追う任務を買って出る十兵衛、手強い相手との再戦を期して旅へ。高僧により導かれた四国では、秀頼の名で反徳川勢をつのる、怪しの一団が蠢いていた。
ロケ地
- タイトルバックのお城イメージ、二条城隅櫓と濠、石垣。
- 江戸城イメージ、和歌山城天守。
- 登城した彦左衛門の爺さまが、ぶつくさガミガミ小坊主を叱りながら歩く廊下、不明。
- 毛利家家臣と試合う十兵衛、吹上の庭は勧修寺庭園。試合を見る将軍は書院座敷に。上様や、同席した蜂須賀候は勝利者の十兵衛を誉めそやすが、父・但馬守は苦言を呈する。
- 一手指南と柳生道場へ押しかけ、門弟たちと押し問答の茨木左源太、大覚寺大門(東側の塀に腰板塀パネル取り付け)。ちょうど十兵衛が帰ってきて、左源太を道場に上げ試合う運びに。
- 父の訓示ナレーション被る、十兵衛が奈良へ向かう道、不明(峡谷を望む山道、谷山林道か保津峡か)。左源太が出て挑みかかる山道は、両側岩壁(?)の切り通しっぽい山道、向うは深い谷。
- 宝蔵院流道場、高山寺石水院門。立ち会った僧に託された若者・丑之助を連れて出てくるところへ、奈良屋が旅支度で合流しようとするも女房に阻まれるシーンは裏参道の坂。
- 旅ゆく十兵衛と丑之助、怪しの一味に襲撃される竹林、不明(起伏あり、手入れされた明るい林床)。
- 阿波・徳島の港、琵琶湖西岸に町なみあしらい。対岸の三上山が映り込んでいる。
- 描かれた駒の瞳が瓢箪になっている絵馬を見つける、一番札所の霊山寺、不明(仁王門越しに境内、芝居が行われる絵馬堂はセット撮り)。
- 札所・極楽寺、不明(門、方形のお堂)。十兵衛が絵馬堂を調べていると、三番目の寺にもあったと藤四郎が駆けてくる。
- 大日寺、不明(門から参道を見る図、ちょっと坂で奥にお堂)。丑之助が絵馬を見ていると、鎖鎌持った一味に襲われ失神、しかし明神ヶ嶽の名を聞きつける。
- その山へ行ってみる十兵衛、狼煙小屋を発見する山頂は湖南アルプスか。
- 81番・白峰寺、不明(山腹に狭い参道石段、坂上がったところにお堂で杉の大木あり。帰り道は杉林の坂、広いめ)。
- 白峰寺にいた怪しの巡礼たちを追ってゆく十兵衛、途中でぬいに仇討ちされかかる山道、不明(山腹)。
- やっと一味に追いつく山、湖南アルプスか。「秀頼」の山砦はセット。
- 次々と絵馬が置かれてゆく諸堂、不明。屋島寺はお堂と仁王門、八栗寺は水場とお堂、志度寺は方形のお堂。87番・長尾寺は方形のお堂。
- 阿波踊りの群集に紛れて蜂須賀候が拉致されるくだり、一味が駕籠を持ち去る「町角」、探し回る十兵衛がゆく石畳、ぬいが十兵衛を狙う男を斬り捨てる瓦練り込み塀付近など、大徳寺境内と思われる。
- 蜂須賀候が引き据えられる大窪寺、不明(門、塔。芝居が行われるお堂はセット)。
- 彦左の爺さまが丑之助に「又右衛門」の名を呉れる船着(木製)、琵琶湖西岸。
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