マキノ雅弘監督作品 1959.2.4東映
原作/大佛次郎 脚本/結束信二
キャスト
鞍馬天狗/東千代之介 早苗/丘さとみ おみよ/円山栄子 近藤勇/月形龍之介 沖田総司/原健策 黒姫の吉兵ヱ/千秋実 天草則武/片岡栄二郎 隼の長次/吉田義夫 土方歳三/沢村国太郎 桂小五郎/加賀邦男 増田屋/明石潮 和泉屋/有馬宏治 弥平/尾上華文 お柳/中村芳子 お艶/松風利栄子 荒尾熊之助/伊東亮英 板倉備前守/堀正夫 木島文五郎/高松錦之助 良吉/加藤武彦 杉作/宮崎照男 岩淵郷太夫/小田部通麿 内藤一馬/月形哲之介 小染/美空ひばり
勤皇志士を装った御用盗が出て騒がしい京の町、当の志士たちは追い詰められ雌伏の時を過ごす。そんな情勢のもとへ天狗が帰還、西国諸藩の志士たちを糾合し大同団結の機会を窺う。民衆に紛れて鞍馬のお山に集まった志士たちの危機を知らせたのは、天狗に恋する芸妓だった。
ロケ地
- タイトルバックの京イメージ、清水寺全景、東寺塔(南大門越し)。
- 祇園さんへ参る小染、八坂神社南楼門〜本殿(参拝していると舞妓ちゃんたちが来て囃す)〜境内石畳。このあと、ダンナとの連絡の文を結んである愛染堂へ(セット、うら寂しい林の中という態に作ってある。真葛ヶ原設定か)。
- 新選組屯所、京都御苑管理事務所長屋門。
- 土方・沖田の座敷へ出る小染、八坂神社門前・二軒茶屋(入口のみ、中はセット撮り。設定は「現地」)。後段、宴席から出動してゆく場面では、茶屋の前で馬に乗るカットあり。
- 金を失くし帰れず途方に暮れる杉作たちのくだり、イメージカットの塔は仁和寺か東寺か(場所の設定は清水坂窯場)。
- 新選組の活躍を労い、近藤に将軍お目通りの栄誉が下されたと告げる所司代のくだり、門は京都御苑管理事務所東門(築地の袖から脇の塀まで海鼠壁パネルに覆われ)。
- 鞍馬のお山へ向かう、志士たちを含む一行がゆく山道、谷山林道か。
- 火祭りが執り行われる由岐神社、松尾大社。二の鳥居越しの絵もあり、楼門前で大松明が焚かれる。押し出してきた近藤らを、民衆とともに追い返す天狗のシーンは楼門上。
- 旅に出る天狗を見送る角兵衛獅子たちと吉兵衛、飛火野。
*小染と天狗の関係は、ダンナと芸妓。半年前に襟替させて「任務」を与えるものの、手もつけず放ってあるので、小染は恋焦がれるあまり「報告」をぐずったり、挙句は死地に赴く倉田に銃を突きつけ阻んだりする。難事のあともやはり文だけでそのままに捨て置かれるカワイソーな姐さんを、ひばりが熱演。京言葉や謡も見もの。
|