井上梅次監督作品 1964.12.24東映
キャスト
大川橋蔵 藤山寛美 入江若葉 久保菜穂子 北条きく子 千秋実 多々良純 安部徹 金子信雄 大坂志郎 待田京介 石黒達也 林真一郎 中西杏子 千原しのぶ 高松錦之助 国一太郎 どんぐり三太 遠山金次郎 大友柳太朗
脚本/結束信二、宮川一郎、井上梅次
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秀忠が築城と町づくりを進めている、徳川幕府草創期のお話。
第一次の城普請が終わり、機密を知る棟梁たちが始末されようとするところ、徳川の世を真摯に憂える直参の若者が、近頃跋扈する盗賊に扮し彼らを逃がそうとする。ここへ当の盗賊が入ってきて大工をさらってゆくが、その首領は旗本・立花次郎に酷似していた。
以降、奇しき血のえにしに導かれた兄と弟は、徳川家が己のみ栄えようとする動きに抗ってゆく。
ロケ地
- 「黒の盗賊」が引き上げてゆく荒野、湖南アルプスか。タイトルバックも同所。
- 高徳寺へ向かう、天海と女たちの行列、見物衆の出る街路は仁和寺裏塀際。このあと野道にスイッチ、天海の駕籠に矢が射込まれる切り通しは谷山林道か。
- 黒の盗賊のアジトや隠れ里、不動堂などはセット。
- 次郎に化けていた小太郎が、ようやく見張りをまいて里に帰ってくるくだり、三人衆がかしらの帰還に気付く河原は天神川河川敷か(広大な砂河原に細々と水脈、まわりは山地)。水浴び中だった次郎と小太郎が入れ替わる谷川は保津峡。
- 次郎が武蔵一族のかしらに納まったあと、里を離れ旅に出る小太郎がゆく荒野、湖南アルプスか。
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※金子信雄の家康、独特のあの口調でキレるとこが傑作。コメディアン陣もわちゃわちゃと騒がしく、賑やかにギャグを飛ばす。彼らと、深刻に悩む主人公二人や、カタい大友柳太朗がしっくり馴染んでいるへんは脚本の妙か。最終的に女の子一人余っちゃってるけど。
※場所の設定/まだ江戸は都会ではなく草深い田舎。高徳寺は中野か。さらった天海を引き渡す不動堂は日比谷入江はずれという設定。
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