金曜プレステージ、2011.9.30CX
キャスト
長谷川平蔵/中村吉右衛門 久栄/多岐川裕美 酒井裕助/勝野洋 木村忠吾/尾美としのり 村松忠之進/沼田爆 三井忠次郎/中村吉之助 竹内孫四郎/中村吉三郎 山崎国之進/中村吉五郎 小柳安五郎/谷口高史 田島/中村吉六 望月/中村吉二郎 小林金弥/中村又五郎 小房の粂八/蟹江敬三 伊三次/三浦浩一 大滝の五郎蔵/綿引勝彦 三次郎/藤巻潤 おとき/江戸家まねき猫 おまさ/梶芽衣子 傘山の弥太郎/市川染五郎 鳴海の繁蔵/布施博 お糸/黒川智花 根津の丑松/鷲生功 土山左十郎/真砂皓太 渡辺/澤村由次郎 山城屋文蔵/大谷桂三 お粂/田村友里 万太郎/樋口浩二 吾助/鎌田栄治 しお/川崎あかね 茂作/諸木淳郎 住職/窪田弘和 お津世/白石美帆 勘助/中村歌六 長嶋の久五郎/松平健
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本格のおかしら二人に受けたむかしの恩を返し義理を果たすため、堅気になっていた男は盗賊同士の縁談を仲立ちするが、嫁を出す側の二代目は外道と成り果てていた。
男には、婚礼直前に企みあると知らされるが、逃げず立ち向かい血を見ることに。彼の横死は、各人の心に執を残すのだった。
ロケ地
- 山城屋に入っていた引き込み女の素性を確かめに、下総葛飾郡八幡宿へ馬を走らせる忠吾たち、山室堤。
- 山城屋から奪った金箱を隠してあるやしろ、鳥居本八幡宮本殿裏手。丑松らが横取りを目論むところ、かしらの弥太郎が出て叱責。追放で済ますところ、勘助が来て制裁を加え、遺恨を残すことに。立ち回りは舞殿まわり。
- 実母の墓に詣でる平蔵、粟生光明寺。墓地と参道坂、上部の手すりまわりを使う。設定は駒込・片町の円通寺。お供にうさぎと猫どの(原作では従兄弟の仙どのと同行)。
- 墓参の帰り、猫どのの勧めで立ち寄る料理屋・瓢箪屋、鳥居本の平野屋。後段、上の道からの絵もあり(座敷もここと思われるが、欄干が違うような)。
- 瓢箪屋を出る際、平蔵と目があった久五郎、その後ゆく道は大覚寺大沢池北辺並木。
- 弥太郎が住いする舟宿・ふじや、錦水亭。紅殻仕立ての入口のほか、東屋外観、内庭の橋など。勘助と弥太郎が婚礼の件について話す船上の風景は別撮りか。後段捕物の際、東屋下の池や、東屋を望む対岸の植え込み際なども出る。原作設定では、ふじやは小石川白山権現裏門前の茶店で瓢箪屋の程近く、主人は弥太郎。
- 婚礼の受諾を受け帰る久五郎、これを伊三次が尾行するくだり、大覚寺大沢池北辺並木〜八幡掘(白雲橋上〜堀端)。露見した伊三次に代わり、おまさが追尾。
- 久五郎の文を受け取った女房・お津世が物思いに沈む橋、流れ橋。設定は小田原宿、お津世は絵草紙屋を営む。
- 弥太郎の返事を伝えに、名古屋へ向かう久五郎、海辺の街道は琵琶湖岸、名古屋イメージに名古屋城、セットの座敷から見えるお城もちゃんと名古屋城。
- 尾張を出て江戸へ向かう、鳴海の繁蔵の「妹」お糸、花嫁行列は山室堤で竹林の向こうに富士山合成。
- 繁蔵の妹がとんだニセモノと知った伊三次、地を叩いて怒るシーンは仁和寺九所明神前、彼を気遣うおまさと五郎蔵は拝殿脇に。
- 繁蔵に、嫁ぐ妹の正体を問うた帰り、手下に囲まれ刺される久五郎、上賀茂神社ならの小川畔。丑松は返り討ちに遭い、浅川にドボン。
- 花嫁・お糸の船が来る掘割、八幡堀。明治橋下から上流の方へ。
※久五郎の設定を掘り下げ、映像化してある。火盗密偵として彼に接した伊三次の心情が、かなりぐっと来る仕立て。マツケンの久五郎を見て、座頭市物語「心中あいや節」での熱演を思い出した。
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