20〜39話
1991-1992テレビ朝日/東映
キャスト 徳川吉宗/松平健 おさい/浅茅陽子 紋次郎/渡辺篤史 お葉/伊藤つかさ 才三/五代高之 茜/入江まゆ子 おちよ/田中綾子 大岡忠相/横内正 常吉/白井滋郎 伊助/斉藤弘勝 六太/原亮介 才次/真砂皓太 源八/大石源吾 おはる/山本真由美 田之倉孫兵衛/船越英二 辰五郎/北島三郎
第20話「一大事!花嫁は鬼っ子姫」 1991 19
お転婆姫様ばなし。今回は男手で育てられ感情表現に難のある気のきつい姫が登場、上様の見合い相手だったりする。上様に下々の実情を知れと言われた姫は側役一人を連れ町場へ出て、姫の駕籠行列を邪魔して供侍に足蹴にされ負傷しトラウマを抱える女児・おちかと出会い心を通わせる。ここに公金横領で謹慎中の江戸家老がちょっかいを出し、姫誘拐を仕立てて身代金奪取を企むが上様の乱入で潰える。その後上様の差し金で側役の彦九郎と姫はラブラブ…いいのかよ。
ロケ地
- 江戸城庭(見合いとラストの逍遥)、彦根城玄宮園龍臥橋と池畔。
- 町場に出た姫が見合いの場での上様の言いようを彦九郎に憤慨する、梅宮大社神苑汀(彦九郎くん「姫を侮辱したら上様でも斬ると物騒)。
- 江戸家老・大野内膳寓居の虚心庵、中山邸通用門。
- 縁日をゆく姫のシーンと養生所薬草園に仁和寺観音堂前と御室桜林。
- 姫がおちかに連れられ遊ぶれんげ畑、桂川か七谷川畔の畑地か。
- 彦九郎におちかに貰った花冠を被せる姫、大覚寺護摩堂前(直後連れ戻し藩士ら出る)。
*江戸家老に菅貫、公金横領の罪を着せた勘定方のことを語る際の「ナマンダブナマンダブ」や、上様に断罪されたあと呵呵大笑しくるっと背を向けながら「斬り捨てーい」とやるあたりがいかにも菅貫。
第21話「吉宗、熱き心で掟破り!」 1991 19
勝山藩の典医の息子・田坂兵馬は母の遺言により禁を犯して腑分けを行い追われる身、江戸へ出て来たところで女スリ・白魚のお妙に有り金を盗られてしまう。金は医学を修めるべく異国へ渡るための資金だった。一方、掏ったほうの女も江戸払いを許されて戻ったばかりの境遇、世に倦み異国へ渡ることを思いつく。ここに「逃がし屋」と称する妓楼の主人が関わり船を手配するという話、紆余曲折あり兵馬と女スリは共にこの伝手で船に乗ろうとするが、これがとんだ騙り。強盗の上がりを掠めるなどの大ワル、バックには火盗改がいたりする。
ロケ地
- 上様に火盗改についての報告の忠相、大覚寺放生池堤。
- 神社で祈りを捧げるお妙に掏った金を返すよう諭す忠相、木島神社本殿(提灯は立葵のを三巴に変えてある)。
- 兵馬がお妙に会い盗った金の返還を迫る、大覚寺五社明神。船の符牒を踏み割ろうとして挫いたお妙の足を冷やしてやる兵馬、放生池源頭。
- 兵馬が脱藩者であることを報告の忠相、大覚寺明智陣屋前。
- 龍源寺へ兵馬を呼び出し刀を返すお妙、仁和寺参道茶店前。新さんに事情を告白の兵馬、観音堂前。
- 盗賊の隠し金が埋めてある墓地、不明(盗賊は火盗改に消される)。
- 浜へ来て船がいないのに絶望し自刃しようとする兵馬、琵琶湖舞子浜。
- 上野東照宮、日吉大社東照宮。
*上様、兵馬にカピタンへの添え状を渡し出国させてやる超法規的措置→神君に詫びにゆく。
第22話「死を呼んだ玉の輿!」 1991 19
佐倉藩の世継騒動、病篤い藩主のもとに連れてこられる江戸家老と老女の仕込んだご落胤の替玉の町娘。かつて藩主が手をつけた女に似たのをセレクトのこれがなんと本物、しかも事情を呑み込んだ上で密殺された母の仇をとろうとして「わざと」連れてこられたもの。ちょっとこじつけっぽい仇討ちは新さんの介入により果たされる。
ロケ地
- 「ご落胤」の娘を迎える駕籠がくる神社、わら天神六勝大神前。
- 藩主の身替りをした歌舞伎役者(事後に欲をかいて料金アップを請求)が土左ヱ門になって上がる、嵐山公園中州下。
- ラスト、田之倉が筋肉痛をからかわれるお城の庭、彦根城玄宮園橋上。
*田之倉のじいはラス立ちの際床の間の甲冑に潜んでいるという一幕があるが、いったいいつから潜んでいたのか…筋肉痛になってるし。
第23話「汚名を晴らした恋女房」 1991 19
白河藩では幼君をいいことに国家老が藩政を壟断、私腹を肥やす。これを糺さんと一人立ち上がった勘定方の若侍は公儀に訴えようとするが、逆に公金横領の罪を着せられ追っ手がかけられる。その妻は夫を追って江戸に出向き、捕われるところを新さんに救われる。妻の父の助けやめ組の尽力で傷つきながら評定所に駆け入る夫婦、見届けた新さんは藩邸に乗り込み家老を成敗。
ロケ地
- 勘定方の妻・綾乃が白河藩士らに襲われる、大覚寺大沢池堤。
- 勘定方・村岡和馬が匿われる妻の実家の菩提寺、西明寺(山門、境内、本堂)。
- 夫の立ち回り先を調べるうち再び藩士たちに捕まりかける綾乃、梅宮大社境内。助けたあと事情を聞く新さん、神苑汀に茶店セット。このあと神苑入口門と楼門、池中亭。
- 岳父の助けで逃げた和馬が走る、妙心寺玉鳳院前路地。新さんは大心院前路地から駆けつける。立ち回りは開山堂唐門前。
- ラスト、国へ帰る夫婦を見送るめ組、伏見・松本酒造前(菜の花満開)。
- 「実家の父」の御家人の具合を聞くお庭、不明(茶亭と築山のある芝庭)。
*気を失った綾乃に活を入れる新さん、効果音が鉄の骨外しみたい。
*登場シーンから正義の扇が飛び、途中には柄杓なんかも投げてワルの動きを止める上様。藩邸乗り込みの際には背後の襖に朱で「正義」と大書…悪家老がブチ上げてる間に書いたことになるよね。
*村岡夫妻が評定所によろばい入るシーン、裃つけた衛士に福ちゃん。「何用だ」「よし入れ」の台詞あり。
第24話「母恋い飛脚」 1991 19
かつて貧しさゆえに手放してしまった息子が突然チンピラの風体で現れ、飛脚問屋の女将におさまっている母に大金を要求する。思い余った母は遂に店の金に手を付け、封印切りの大罪を犯す。しかし背後に夫である飛脚問屋の主人と、復職を狙う元大番頭の旗本がいた。金の受け渡し現場で危地に陥る母の前に飛び出した息子はワルに斬られて落命してしまうのだった。
ロケ地
- 飛脚を襲う辻強盗を新さんとめ組がやっつける、仁和寺観音堂脇〜塔前。
- 元大番頭・笠原主水正邸、大覚寺大門。
- 新さんがチンピラ息子を諭しひっぱたく、仁和寺中門北付近。
- 母を庇って息子が斬られる、大覚寺天神島。
スペシャル「江戸城反乱!連判状に仕掛けられた罠!!」 1991
将軍を弑し諸侯を片付けるクーデター計画、抱きこんでいた尾張宗春も道具扱いの悪辣な企みは寸前で阻止される。密談を聞いてしまった町人が消され、その婚約者の父(元盗っ人)が新さんとともにワルを追う。
ロケ地
- 城下を見下ろす上様に外出はダメとお小言のじい、姫路城天守下(町なみは書割)。
- 川越へ小豆を買い付けに来た松吉と半助が船をやる水路、西の湖〜八幡掘。白雲橋など映り、堀端にクーデター計画密談の船宿入口をあしらい映画村セットと組み合わせ(半助たちは雨宿りに船宿の軒先を借り「聞いてしまう」)。
- 半助がいわれない罪で捕縛されたあと、聞き込みで浮かんだ大町浪人を尾行する吉兵衛、露見し誰何されるのは妙心寺衡梅院北東角路地。
- 牢に忍び込み半助に接触し謀反の密談の件を聞きだした吉兵衛のことを報告する才三、釣りの新さんは嵐山公園中州(中ノ島橋下手、南側の法面)。
- 川越街道をゆく吉兵衛、嵐山自転車道(茶店あしらい、新さんと才三が吉兵衛を見る)。
- 川越調査のくだり、半助の連れ・八王子の松吉が殺された橋、西の湖園地の橋(吉兵衛に斬りかかる大町を新さんが阻止)。渡船待合で新さんに盗っ人だったことを告白する吉兵衛、八幡掘明治橋たもとのテラス。
- クーデター首謀者のことを話し合う上様トリオ、姫路城西の丸。
- 名の出た大目付・水沢左京介邸を訪ねる田之倉さま、妙心寺龍泉庵(事は既に上様の耳にと言われ次の間に下がって切腹のこの人、抜け荷やってたけど謀反はシロ…)。
- 名の出たもう一人・若年寄の南原甲斐守を訪ね詰問の忠相、屋敷は妙心寺東海庵。
- 南原の控えの間にあるという連判状を盗りにお城へ忍び込む吉兵衛と新さん、彦根城佐和口多門櫓前の濠と石垣。
- 盗ってきた連判状に名のあった諸侯の腹を探りにゆく忠相、伊達藩上屋敷は妙心寺玉鳳院(放生池越し)、加賀藩上屋敷は西本願寺大玄関門。
- 神君百回忌の法要が行われる増上寺(上様を狙撃後諸侯ごと寺を爆破計画)、妙心寺仏殿と法堂(内陣は粟生光明寺に似る)。
- 事後、忍び込みは面白かったぞとじいに軽口の上様、姫路城西の丸塀際。
*吉兵衛に中条きよし、盗っ人時代の通り名はお役者小僧で増上寺僧に扮する場面も。半助の牢に忍んだ際にはなまってて天井へ上がれず才三に引き上げてもらってたりする。お城忍び込みで新さんを将軍と認識する設定。撥使っての立ち回りはあるが、三の糸は使わず。
*悪役陣、首謀者の若年寄は御木本伸介、手下の大町浪人に河原崎次郎、僧に化けさせる家来に幸田宗丸、家士に福ちゃん、グルの北町同心に曽根晴美。
*尾張宗春、密談の座敷に辰五郎乗り込みで警戒、仲間を上様にチクる。あとで自ら手を下さないと面白くないからとか吹いてるけど、負け惜しみくさい。
第25話「大奥の女」 1991 19
大奥ばなし。競い合うお局さまたち、賄賂を使い入り込む商人、間に立って陰謀を巡らす勘定奉行など入り乱れてドロドロ。目をつけた娘を利用し上様の側にあげて利権に乗っかろうとする企みが進行、しかしその娘・千佐は事情あって産んだ子と離され憂いに沈む。これが上様の知るところとなり、寝所に呼ぶフリして千佐を諭し城から下がるよう勧め、ワルはまとめて成敗される。
ロケ地
- 昨夜の大奥の幽霊騒ぎについて聞く上様、彦根城玄宮園・鳳翔台。
- 大奥老女・瀬波が勘定奉行・真壁邸の庭で茶を点てる、相国寺大光明寺石庭(話は利権がらみの悪企み)。
- 子らに凧絵を描いてやる千佐の父・笹尾、嵐山自転車道(発作起こして新さんに助けられる)。
- 大奥で猫を探していて瀬波に叱責される千佐、彦根城博物館。
- 瀬波のライバル・松橋の使嗾でチンピラに絡まれる千佐、仁和寺九所明神〜塔前。
- 田原屋の駕籠を襲う浪人たち、仁和寺金堂前。
- 松橋の侍女が千佐を突き落とそうとして自分が落ちる、中ノ島橋。
- 千佐の子が養育されている相馬屋の寮、中山邸(通用門、参道)。
- お庭御目見得の席、彦根城玄宮園池畔。
- お葉が慌てて外出する笹尾を見かける、仁和寺手水場(笹尾は観音堂脇)。
- 城を出てゆく千佐、彦根城天秤櫓〜佐和口多聞櫓前濠。千佐の未来を思う上様、玄宮園竜臥橋。
*悪徳商人がややこしくて、一人は元武士。刺客にもビビらずライバルを自ら刺し、その男がつるんでいた勘定奉行も抱き込んでしまう。
第26話「吉宗を狙う女剣士」 1991
伊達藩の若き藩主は武芸好き、これに付け込んだ家老は藩政から遠ざけるよう仕向ける。その裏で藩の船を使い抜け荷を働き私腹を肥やすが、指南役の剣客・真山が政治に目を向けさせようとしたり抜け荷に感づいたりしたので始末。これを徳田新之助の仕業と娘に吹き込んだもんだから、新さん仇と付け狙われる羽目に。
ロケ地
- 伊達藩主と立ち合いの上様、嵐亭延命閣。夜道で剣の稽古の妙を見る朝右衛門、大覚寺五社明神裏手。新さんが刺客に襲われている真山を救うのは表側・本殿前。
- その後真山に請われ野稽古の浄源寺、仁和寺九所明神前。真山が弟子に暗殺されるのも同所。
*山田朝右衛門登場回。楽しそうに鰯焼いてたりする。
第27話「女大学!亭主を男にする法」 1991
船手奉行・木暮長門の働く抜け荷、彼がルソンで作った混血児が刺客の「紫頭巾」となり暗躍する。これに息子を殺された駿府の目付役・丸山文五郎は仇を討つべく妻を伴い江戸に出てくるが、放蕩の日々に倦み妻は別居を申し出る。しかし無頼は息子の死を自らの責と悩む文五郎の苦悩から。彼は死を覚悟しており妻と距離を置いていたのだった。夫婦の機微を「立ち聞き」新さんは妻を宥め、仇討ちを支援し遂げさせてやる。
ロケ地
- 紫頭巾が泉屋を暗殺する小名木川の桟橋、中ノ島橋下手右岸にセット。
- 丸山文五郎が鳥刺しを相手に対フェンシングの稽古、大覚寺大沢池畔。
- 木暮邸を探っていた庭番が露見し逃げる、大覚寺有栖川河床(「紫頭巾」と立ち回りは五社明神裏手。頭巾とった「若様」が泉屋の手代を殺すのは池畔)。
- 夫と別居した良江が身を寄せる浅間寺、善峯寺(山門他境内各所)。
- 忠相が新さんに丸山勝次郎の件を報告、大覚寺護摩堂前。
- 駿府を出てすぐの山道で勝次郎が紫頭巾に襲撃される、酵素ダート。
- ラス立ちの船着、広沢池東岸。
- 江戸城庭、姫路城西の丸広場。
*船手奉行の息子の「紫頭巾」右京之介、茶髪のビジュアルおよび丸山に斬られて絶命する際の「母上…madre…」もなかなか乱暴で笑える。それより笑わせるのはラスト、お城の庭で田之倉が取って置いた羊羹を盗み食いしたとからかう上様…取り置くって、どこに…なんか謎なんだよね上様のお部屋は。徳田新之助が丸山夫婦の話を聞いてしまう理由が、貰った土産を取りに帰ったためっつうのもなかなか笑える。*鳥刺しに小船秋夫。
第28話「紀州の海鳴り おやこ波」 1991
幼い新之助を破傷風から救ってくれた狩人が盗賊となって「母上様」浄円院のもとへ逃げ込んでくる。やむなく高飛びに手を貸す浄円院、しかし不行跡を咎められ失職寸前の大目付の魔手が忍び寄る。紀州までついていって解決の上様、勘助は大目付らの凶刃に倒れるという後味ちょっとわるい結末。
ロケ地
- 小梅清涼庵、中山邸通用門。
- 勘助が逃げ回る清涼庵付近の堀川に大覚寺有栖川(勘助は川中、捕り方は岸)。
- 和歌山城、本物(天守外観、西の丸庭園)。広川町養源寺、本物。海浜は湯浅か。
*勘助に品川隆二。小ずるい賊にして涙もろいオヤジを好演。
*忠相の手配ですんなり大木戸を通るシーン、詰めている役人の一人に福ちゃん。ラス立ちに大目付の家来でも登場、才三にも斬られているがすぐ復活し上様にバッサリ。
第29話「お役者新さん 花の廻り舞台」 1991 19
上野秋月藩の若様が後嗣を狙う家老一派に命を狙われる。とても都合よく旅芸人をしている生き別れの双子の弟なんか出てきたりして、新さんのサポートで悪者をやっつける。傷ついた兄に代わって若様として藩邸に乗り込む弟についてく新さん、役者の新之丞という触れ込みで町人姿に身をやつし入り込む。
ロケ地
- 若様が落とされる崖、マジ海の断崖(柱状摂理も見られる)、不明(その前の遠乗りは谷山林道)。
- 秋月藩城、丸岡城天守。
- 双子は不吉と城を出される弟を見送る正室、彦根城観音台への橋。
- 守人の綾が旅の一座に助けられる、谷山林道。国へ帰る兄と旅を続ける弟が別れ行く街道筋も谷山林道。
- ラスト逍遥は彦根城玄宮園。
*役者のカッコのまま立ち回りの上様、やっぱり松健は袴姿のほうがイイ。町人髷だと奇怪な踊りを連想してしまうし。
*中田浩二の悪家老、若様として入り込んだ双子の弟を怪しむが、人が変わったというのに「旅の一座の人情に触れ変わったのかも」…悪人のセリフかそれが。
第30話「将軍暗殺!女豹が飛んだ」 1991 19126
山田朝右衛門のところへ来た暗殺のバイト、来合わせた新さんが依頼を聞いて三人の浪士たちと挙に加わることに。陸奥藩主がターゲットと依頼者は言うが、折りしも将軍の日光参拝が計画されていることから狙いは上様であることが明白。道中の駕籠には庭番の才三が乗り込み、大目付が裁可を仰ぎに来るのを声音使って誤魔化したり。朝右衛門に化けた新さんは才三の駕籠を襲いうまく芝居して殺ったように見せ掛け、その後刺客団を始末にかかる依頼者を成敗。人質をとられ仲立ちに立たされ最後は新さんを庇って死ぬ女忍や刺客に雇われた浪士三人との交流が見もの。浪士の一人は仇持ちで乱戦のさなか襲われたりの挿話もあり。豊臣忍の末裔という女の死に怒った上様は峰を返し黒幕の大目付をマジ斬りするのだった。
ロケ地
- 上様を狙う怪しの動きを探っていた庭番が斬られる、妙心寺玉鳳院前路地。
- 新さんの「山田朝右衛門」が腕試しをされる浅草第六天神、わら天神境内。
- 刺客に雇われた浪士一行が身の上を話しながら行く奥州路、大覚寺大沢池堤。
- 才三の乗った「上様」の駕籠が利根川を渡る手前で小休止、大覚寺大門内。大目付が去ったあと才三がそそくさと入る、式台玄関。
- 宿を出た小笛を尾けた新さんが詮索無用と斬りかかられる、大覚寺天神島。
- 将軍の駕籠が銃の襲撃を受ける、谷山林道。
- 襲撃後、浪士たちが依頼者の大目付の手先と落ち合う岩井村の鎮守、鳥居本八幡宮、ラス立ちもここ。
- 浪士たちが始末されかかる、保津峡落合河口と落下岩。
- 小笛が上様を庇って矢に倒れる、酵素。
- 江戸へ帰る浪士一行、嵐山自転車道。
第31話「頑張れ!登城拒否侍」 1991 51
旗本の次男坊が侍を嫌い勘当され古道具屋に勤めるが、跡取りの兄が暗殺されたことと恋人の母が相手は侍でなければというのに家へ戻り、お城に出仕。しかし職場で執拗な苛めに遭い嫌気さす次男坊・平四郎、しまいに自害しようとまでするが、その現場で暗殺されかかる。実は兄の暗殺の前にも殺された改め役がおり、それはなんと恋人の父。残された勘定奉行の悪行の証拠書類めぐり一騒動ののち、新さんに乗り込まれた年貢横流しのワルは成敗される。事後、結局侍を捨てる平四郎、終始妙にあっけらかんと軽く面白い。
ロケ地
- 恋人に職場のことを愚痴る平四郎、および入水しようとする場面は広沢池東岸。
- 弓のお稽古上様は阪口青龍苑(茶亭のある芝地)。
第32話「命無用!おやこ十手」 1991 19
踏み倒された紙屑同然の古証文を買い取り、公儀に訴えると脅し旗本連中から大金を毟り取る一派。その件で刃傷沙汰あり、脅迫団の浪人を捕えた岡っ引は一味に子供をさらわれさんざんな目に。生さぬ仲の子を必死に探す父の姿に感応の新さん、張り付いて世話を焼き解決。
ロケ地
- 岡っ引の女房が経営する茶店のある元教寺に大覚寺(心経宝塔前広場・大沢池・護摩堂・五社明神)。
- 江戸城の風景に姫路城西の丸と菱の門、はの門。
- 出牢させた浪人が船で逃げるのを見る岡っ引、中ノ島橋。
- 一味の黒幕の目付・小田切図書邸、大覚寺大門。
*一味から証文取り返して逃げる途中、曽根晴美に斬られる旗本の家来に小峰隆司、冒頭なので一瞬どっちがワルか判らない。
第33話「雪国からの椿姉妹」 1991 19
遊女上がりの大店の嫁が義父を殺したかどで死罪に。しかし死因に不審な点があるのと、舅から身を護ろうとしてのことなので忠相と上様は女を密かに落とし牢死と繕う。果たして一件は父を殺して後を襲うのが目的の息子の犯行、バックには賄賂目的の勘定奉行。女を落としたことも嗅ぎつけ忠相失脚も狙う。ここに女の義兄弟という紫頭巾の女が出羽から出てきて、妹は死んだものと思い忠相を仇と付け狙ったりして大騒ぎ。最後は忠相のあとに南町奉行に就任と目論み高笑いのワルの座敷に上様が乗り込んで成敗。
ロケ地
- 父を殺してしまったと絶望し入水しようとするおみのを止める釣りに来ていた新さん、広沢池東岸。
- 勘定奉行にたばかられ秘密を喋ったあと殺された南町同心の死体が上がる、嵐山公園中州下手汀。勘定奉行らの企みについて才三の報告受ける上様、同公園中州舳先(バックに中ノ島橋映り込み)。
- 酔って帰る糸月屋に襲い掛かり捕まる紫頭巾のおみのの「姉」、大覚寺五社明神。
- 出羽・浜名村の鎮守で行われる椿姉妹の儀式、鳥居本八幡宮舞殿。
- 「姉」の代わりに身売りするおみの、琵琶湖岸か。
- ラスト、じいと談笑の上様、阪口青龍苑(池の鯉に餌)。
*父を殺したトリックは足袋のなかに仕込まれた琉球の猛毒のハブ貝…あんな大っきい貝が足袋に入ってて気付かず履くか、糸月屋の大旦那。
*椿姉妹というのは、寒村で行われた身分を越えた相互扶助システム。
*勘定奉行に西田健、糸月屋に頭師佳孝。
第34話「対決!凶賊七変化」 1991 19
忠相がお縄にした凶盗・矢車一味の生き残りが江戸へ舞い戻り、仇と付け狙う。その際流れ弾に当たって死んだ職人の許婚者の父・梅吉は以前岡っ引で、その賊を追っていた。娘というのが養女で、梅吉が盗賊を追う経緯のなか死に至らしめた一味に加担していた職人の遺児だったり、因縁が巡りめぐる。
ロケ地
- 忠相が狙撃され若い職人が流れ弾に倒れる、上賀茂神社ならの小川畔。
- 矢車一味の手配書を庭番に渡される上様、大覚寺護摩堂前。梅吉の娘が新さんに生い立ちを語る、放生池堤。
- 忠相が矢車一味の果し状受け赴く不忍池、大覚寺大沢池。
- ラスト、お城で梅吉のその後を話す上様トリオ、大覚寺宸殿前白州。
*矢車一味の浪人に福本先生、梅吉闇討ちやラス立ちに登場。梅吉には綿引勝彦、渋い。七変化は矢車のおかしらが老人や浪人に化けたり虚無僧になったりすることから。この凶賊に亀石征一郎。ご隠居姿でもけっこう凶悪。
第35話「才三覚悟!黒髪の刺客」 1991 19
薩摩の江戸家老が陽の当たらない甲賀忍の雲井一族をだまくらかして、上様暗殺の陰謀を企てる。庭番衆が次々殺され、大岡さまも自爆テロ食ってさんざん。そんななか才三に幼馴染の学文路のお京が接近、しかしお京は既に亡くなっており、正体は雲井のくの一。たばかられたことに気付いた才三が責任とって切腹しかける一幕も。上様はくの一に諄々とお説教、上様悪者説を自ら覆してみせる。一味のアジトへ乗り込んだ才三は雲井の首領をさくっと始末、意外と善人の首領は罪は自分一人と言明し、妹は父が学文路の里からさらったお京の双子の妹と明かし果てる。朗報待ってる江戸家老のもとには、上様が忠相に使われた南蛮渡りの爆裂弾を放り込んで脅かしたあと大立ち回り。
ロケ地
- 庭番のことが語られるナレーションに被る才三と茜、彦根城佐和口多門櫓前。弓のお稽古上様と、ラストの逍遥の庭は玄宮園。
- 才三に呼び出しを受けたお京がやってくる竜宮門の寺、不明。
- お京の「妹」を伴い紀州へ旅ゆく才三、谷山林道。
*薩摩の江戸家老に睦五朗、雲井の首領に小野進也。
*くの一が実は学文路のお京の双子の妹と明かす際、「父があまりの可愛さに」さらったっていうのはなんだか…フツー忍者の子とりって下忍要員のためとかだと思うんだけど…なんだか雲井の先代がアブナいおじさんみたいに聞こえる。
スペシャル「狙われた江戸城の花嫁!」1991.12.28
姫を将軍家御台にと話の出る秋月藩、男勝りの姫が結婚を厭う子供っぽさに付け込まれ凶事を招く。裏には秋月の裕福さを妬む隣藩がおり、秋月の獅子身中の虫と通じ殿様を罠に落し領地を併呑しようと企んでいた。
ロケ地
- 江戸城イメージに姫路城天守、弓のお稽古上様は彦根城玄宮園池畔(縁談話が出る)。
- 屋敷を抜け出した男装の松姫が道場破りをしたあと囲まれ、新さんが助けに出るのは大覚寺天神島。手当てして歩きながら話すのは石仏群〜護摩堂前。
- 松姫が側用人・日下部の手引きで出奔後、報告に帰った伴侍が土左ヱ門で見つかる大川、嵐山公園中州下手川中。眺める新さんは中州、同じく見る町娘のなりの松姫は中ノ島橋上。
- 直後刺客に襲われる松姫、近江神宮楼門〜境内〜本殿階。危機に介入した新さんが松姫に心当たりを聞くのは本殿回廊。これを見ている日下部は楼門翼の回廊。その場を去った新さんが庭番に「お松」を調べるよう命じるのは楼門下石段。
- 松姫が身を寄せている寺に藩の大事を告げに走り入る若侍、相国寺大光明寺式台玄関。若侍が日下部に食ってかかるのは墓地。乳母が松姫に注進に及ぶが刺客が乱入する座敷は方丈。
- 負傷した松姫をめ組に保護するも出奔、捜しに出た新さんが行ってみる神社、近江神宮楼門(姫は戸の陰に身を隠す)。
- 松姫がやって来る日下部の向島の寮、中山邸通用門(その前に日下部は戸田藩側用人に始末され絶命)。
- 日下部の死を見た松姫が佇む船着、広沢池東岸(新さんの手拭を水に擲ち、心を決める)。
- 日下部「自刃」の件を報告する忠相、彦根城玄宮園鳳翔台。
- ワルを成敗し終わったところへ田之倉のじいがハラキリと知らせが入り馬で駆け戻る新さんは嵐山自転車道。
- 母の庵で出家した松姫と会った新さんが戻り道の境内、不明(石段越しに大屋根、参道は石畳で山門をくぐる←さむ探10話と同じか)。
- 鯉の餌やり上様に来年こそ結婚と騒ぎ立てるじい、彦根城玄宮園龍臥橋。
*松姫に川上麻衣子、本来の大藩の姫様のほか若衆姿に町娘、花魁に尼僧と七変化。父藩主は滝田裕介。悪役陣は秋月藩側用人に立川三貴、隣藩藩主に斉藤洋介(凶悪怖すぎの怪演)、その側用人に河原崎建三、グルの大目付に西田健。乗り込んできた姫を縄がらみで捕える大目付配下に小峰さん、姫様が道場破りの際のされる門人に福ちゃん。
第36話「乙女の祈り お手つき志願!?」 1992 20
女衒に追われる田舎娘たちを助ける新さん、江戸へ出てきたのは将軍の側に上がりお手つきになるつもりと聞く。しかし娘たちの狙いは将軍に直に会い、家老から贋金作りを強要される村の窮状を訴えることだった。田之倉にはかり二人を大奥に入れる上様、頑固なお局様と家老の手先の中揩ノ阻まれ大騒動、逃げ回った挙句将軍のもとに辿りついた娘に「余の顔見忘れたか」。
ロケ地
- 釣りの新さんが娘たちを助ける、大覚寺大沢池堤(女衒池落ち)。五社明神裏手で七日市藩家老の手下に斬られた女衒の回想、道中で追われる娘たちを匿ってやる川端、保津峡落合河口。
- 同郷の清吉に会い大奥勤め斡旋を頼み込むお町、仁和寺手水場脇(中揩ェ見ている背後に鐘楼、お町らのバックに観音堂映り込み)。
- 江戸城、庭(表も大奥も)に姫路城西の丸、御切手御門(お糸が中揩ノ騙されて出てゆく)にいの門。
*将軍に会うまではと出身地を偽る娘たち、口にする架空の地名は「上州利根郡三日月村」。
*大奥を逃げ回り将軍のもとに辿り着くお町、優しく「余の顔見忘れたか」とやる上様に「あれ、徳田さまでねぇけ」が大笑い。
*悪家老に中田博久、乗り込まれて「禄はたったいま返上したから上様でもなんでもないわ」と悪態。
第37話「いなせ新さん 渡世人修行!」 1992
お話は、父を亡くし一人になってしまった娘のために家出兄貴を探してやるという単純なもの。その兄は博打打ちになっているということで、目印がいつも腰に気に入りのひょっとこのお面をぶら下げている…というあたりから雲行きが怪しくなる。もちろん家出兄はそのお面をかぶってひょっとこ踊りをするのが大得意なのである。サンバの足音が聞こえる。
上様はあろうことか股旅ルックに身を包み武州をゆく。家出兄とそっくりのなりをして道中し、家出兄の名を騙って歩けば行き当たるというすこぉし乱暴な上様のプランだが、即効引っ掛かってくる、家出兄を謀殺した貸元とか、家出兄の恋人とか。十手持ちでもある貸元の裏の顔は武州一帯を荒らす凶賊・鬼火に人手を供給するワルで、最近は江戸で鬼火の被害頻発。このバックには無役の旗本がいたりする。貸元を叩き伏せて家出兄の死亡を確認した新さん、江戸へ取って返し旗本宅に現れ大立ち回りのすえ成敗。
ロケ地
- 遠乗り上様がゆく武州の山道、谷山林道。
- 水を貰った娘の様子が気になり数日後来てみて娘がならず者に追われるのを助ける、保津峡落合河口〜落下岩(娘は崖から落とされ重傷)。
- 回船問屋を襲った賊が船で逃走する、大覚寺大沢池船着。
- 法教寺で紋次郎に仁義の切り方を習う新さん、上御霊神社本殿裏。
- 武州下練馬宿、野博打のチンピラを追い散らす貸元・定五郎一家、鳥居本八幡宮舞殿〜竹林。
- 鬼火について才三の報告受ける新さん、仁和寺御室桜林(遠景に塔)。
- 貸元をぶちのめしたあと家出兄の事情聞く新さん、広沢池北岸。
*ひょっとこ踊りについては、家出兄・お神楽の新太郎であることの証明に貸元に踊るよう強要されるが家出兄恋人が出てきてナシに。ちっダメかぁと思っていると、ラストに城中で鼻歌を歌いながらお面かぶりひらひらと踊る上様の姿が。田之倉のじいまで乗せられて踊る…。
*旗本宅では上様乗り込みの直前追い使っていた鬼火が消されるが、これを斬る家来の一人に福本先生。もちろんラス立ちにも登場、上様に二回ぶっ叩かれて静止ののち海老反り。
第38話「土くれ愛妻武士道」 1992 20
百姓あがりの勘定方が臨時扶持米での不正を追求。勘定奉行と結託した札差の妨害激しく、一時は失職し家つきの女房に愛想をつかされかけるが、彼にくっついている新さんの働きでワルは成敗されメデタシ。
ロケ地
- 勘定奉行・久松伊勢守邸、大覚寺大門(式台玄関がのぞく)。
- 公儀御米蔵、大覚寺明智門(蔵部分が見える)。
- 弥一郎の女房に言い寄る旗本・小牧、仁和寺九所明神。
- 小牧が弥一郎に因縁をつけ斬りかかる、仁和寺観音堂脇〜御室桜林。
- 川越在、幼い弥一郎が検地に異議を申し立て役人に痛めつけられるのに助け舟を出す的場、広沢池北西畔の田んぼ。
*武蔵屋を探る弥一郎は米俵に潜んで…一人で人間米俵になるのはムリっぽい…誰にやってもらったんだろう。ラス立ち、福ちゃん+峰さん入り。
第39話「女賞金稼ぎ子連れ旅!」 1992 20
またまた登場の夜叉面のお銀、旅先で預かった男児・真吉を連れているが複雑な事情が。世話してやりながら人殺し呼ばわりされているお銀、真吉の父は賞金稼ぎで、お銀が賞金首と戦っている場に割って入り死んだが、父の胸に刺さっていた匕首がお銀のものだったことからの誤解。その父に女房の実家へ子を届けてくれと託されたお銀、訪ねた先の東海屋はけんもほろろ。しかもこいつは口入屋や林奉行と組んで阿片を売りさばく大ワル、なんと真吉の父を斬った賞金首が用心棒におさまっていたりするのだった。
ロケ地
- 冒頭賞金首の股旅者二人をやっつけるお銀、下鴨神社泉川。
- 阿片中毒の弥八が用心棒に始末される芝浜、琵琶湖西岸(浜と松原)。
- 新さんに真吉との関わりを話すお銀、大覚寺天神島。
- お銀の回想、箱根越えの峠道で斬られた真吉の父、琴滝前。
- 忠相が上様に東海屋が阿片製造密売の報告するお城の庭、二条城清流園。
- 旅立つお銀を見送る水辺、罧原堤下河原。
*お銀はもちろん芦川よしみ。川鶴晃裕(方言指導)の添え書き…博多弁? 林奉行の家来に福ちゃん、阿片密造の蔵にお供で来ているほか、ラス立ちにももちろん登場。役名は「宮本」。
→ 暴れん坊将軍 IV 表紙
★注意
話数は時代劇専門chでの放送順に準拠しています。記事作成時にはスペシャル版を視聴できなかったので、話数が本放送とは異なります。私的資料をこのナンバーで作ってしまっているため、ここはこのままにします。全話リストは別に作りましたので、正しい話数についてはこちらをご参照下さい。
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