1991-1992テレビ朝日/東映 キャスト 徳川吉宗/松平健 おさい/浅茅陽子 紋次郎/渡辺篤史 お葉/伊藤つかさ 才三/五代高之 茜/入江まゆ子 おちよ/田中綾子 大岡忠相/横内正 常吉/白井滋郎 伊助/斉藤弘勝 六太/原亮介 才次/真砂皓太 源八/大石源吾 おはる/山本真由美 田之倉孫兵衛/船越英二 辰五郎/北島三郎 第40話「戦慄!狙われた養生所」 1992 20 美濃・岩田藩のお家騒動、病中の殿をいいことに江戸家老が美濃紙で汚職。国元からは密偵が放たれるが家老の手先に斬られ重傷、養生所に運び込まれる。これを診る若き医師は岩田藩の出、患者を殺せと命じられ苦悩のすえ断り、始末されかかるところへ新さん登場。 ロケ地
*家老の手下の根本陣馬(田中浩)、正吾に患者密殺方法を手ずから示唆、和紙に徳利の酒をあけ濡れた紙を自分の顔に被せてみせる…あぅぐぐとか呻き声聞こえてるんですけど…これで死んだらギャグ。 第41話「天下一の夢を語る男」 1992 20 狩野探幽の軸を偽造して売りつける一団あり、描かせていた絵師を殺すなどの血腥い真似もしてのける。次の描き手として目をつけられた市井の画家・村井秀太郎は実は狩野派の現当主・秀徳が昔侍女に産ませた生き別れの息子だったりする。 ロケ地
*一味の黒幕・一色左兵衛介に菅貫、金ぴか衣装にフランス人形で窓にはステンドグラス、ワイングラス片手に女を侍らせカウチにふんぞり返る。ちょっと狂乱の殿様っぽい。断罪されたあと「もはやこれまで上様とて死ねばただの人」と言い放ち、すたすたと背を向けて座敷に上がる姿はやはり独特。 第42話「おやこ喧嘩の大手柄!」 1992 20 忠相の評判と、彼に対する上様の信頼が腹立たしい北町奉行、自作自演で手柄を立てて出世を目論み浪人を雇って押し込み強盗を働かせる。最後はこれを斬って下手人として扱う算段は一人の岡っ引の息子によって阻まれることとなる。 ロケ地
*岡っ引の勘助、通称ドジ勘に「猫殿」沼田爆。 第43話「男一匹!め組の紋次郎が燃えた!!」 1992 20 一年前、目撃者の棟梁を説き伏せ凶賊・かまいたちの儀助を告発させた紋次郎は、約束通り意趣返しから棟梁を守るため暇を貰い張り続ける。五千両もの金を盗みながらなぜか遠島で済んだ儀助は一年後赦免となり、きっちり棟梁のもとへお礼参りに。賊の裏にはあがりを掠める寺社奉行がいた。 ロケ地
*棟梁に左右田一平、儀助に大木正司。 第44話「上様のとんだ剣客商売!」 1992 御前試合に勝って老中職ゲットを狙う相模・大野藩主、藩士の中から腕利きを選び鍛錬させる。その中に小身の若侍あり、訪ねてきた恋人も眼中に無く出世ばかりを目指す。新さんは市中で侍同士の喧嘩を鮮やかに止め、大野藩に御前試合用の剣客として目をつけられる。誘いを一旦は断る新さんだが、大野藩の内情にキナ臭いものを感じ「仕官」しちゃったりする。 ロケ地
*藩主は小沢象、家老は浜田晃、指南役は工藤堅太朗、悪徳商人は江幡高志とコテコテ。 第45話「春一番!天狗の子がやってきた」 1992 20 大奥の中揩役者遊びの件で脅し、江戸港通行鑑札を上様に上申させる回船問屋、若年寄が結託。このワルどもが役者を惨殺する現場を仕事に来ていて目撃の植木職人、役者が隠した中揩フ恋文をゲット、恨みを晴らしてやるべく南町に訴えようとするが手回り殺されてしまう。 ロケ地
第46話「恋山彦 幻の花嫁!」 1992 20 下野・大滝藩のお家騒動、特産の絹を横流しし私腹を肥やす江戸家老、これを糺さんとした脱藩藩士は返り討ちに遭い、腰を上げかけた国家老も奸計に落ち殺されてしまう。国家老は碁仇のお抱え医師が私怨で毒殺とされ、医師は手討、その娘も追われ斬られて崖落ち。助かるものの記憶喪失となるが、皆の手助けで恋人を思い出す。 ロケ地
*綾乃の記憶が戻るシーンで上様の顔が同心にモーフィング…顔の幅がずいぶん違うような。 第47話「血涙!愛しき忠義」 1992 仇持ち主従の哀話、相手は二刀流の達人のうえ大身旗本となっていて藩は助けてくれず。体のよくない若者は一旦臆すも健気に斬りかかるが返り討ち、彼を弟のように思い仕えてきた中間は主の脇差を手に仇の屋敷に殴りこみ、凄絶な死を遂げる。 ロケ地
*仇の武芸者→寄合旗本は亀石征一郎、無視された腹いせに闇討ちを仕掛ける乱暴な武芸者→裏で浪人を手下に畜生ばたらきをしてのける旗本で、徹頭徹尾狂乱系の大ワル。市松を殺して上様をかんかんに怒らせマジ斬りされる。市松に丹波義隆。長井とともに凶行をはたらき顔を見られてしまう浪人に小峰隆司、出回った人相書きが笑うほどそっくり。仲間にはヌマショーと呼ばれている沼田昌之介。 スペシャル「隠された壱千万両 家康の埋蔵金を追え!」 1992 殷賑を極める尾張城下、片やお江戸は不景気で吉原も閑古鳥。無理して金をばらまく宗春だが内実は苦しく、神君の隠し金をゲットしようと暗躍。もちろんこの企みは上様に阻止されてしまうが、頓挫に至るプロセスに、宝探しに夢中で身上を潰し家族を不幸にする名主、宗春直属のくノ一の悲哀等のエピソードがからむ。 ロケ地
*宗春直属の忍び・桔梗に小林幸子、鳥追い姿のほか花魁の桔梗太夫も。宝探しに夢中の長田村名主に長門勇、倅の与平に三ツ木清隆、日光奉行に田口計、秋葉衆元締に遠藤太津朗。福ちゃんチラリは桔梗太夫にからむ尾張藩勘定方の野暮天侍。 第48話「剣鬼が走る!江戸の闇」 1992 20 縄張り争いでいがみ合う口入屋、丁子屋と千成屋。双方とも外様の雄藩をバックにしたい放題、抗争は激化する。お話は、丁子屋側の仕組んだ罠にはまり千成屋一味を斬りまくる浪人が主体、ほぼ殲滅した時点で毒を盛られてしまう気の毒な役回り。吉原にいる娘は父の死を「感じ」自害、新さんに宛てられた感謝の文を読んだ上様は、風花散る町を復讐のため丁子屋へ向かう(お供に朝右衛門つき)。 ロケ地
*西国浪人・月形呂久平がいい味、苦界にいる娘を身請けするため道場破りを生業とし、今回気の毒な娘さんの作り話にころっと騙されてしまう。大量のヤクザを斬りまくる殺陣が見事。キャストは沢竜二。彼を騙す丁子屋の女将は一柳みる、この毒婦を成敗する役回りに山田朝右衛門を配してある。 第49話「みちのく純愛行進曲!」20 南部から江戸に嫁コを探しに来た炭焼きの平吉は縁日の雑踏でいきなり女スリに遭うが、その女を「めんこい」と惚れ込んでしまい、周囲が止めるのも聞かずまとわりつく。女スリ・お甲には情夫がおり、これがとんでもない悪党・夜鴉の伝兵衛。こいつが火盗改と組んで凶行を繰り返す。そのうち、怪しまれぬため人身御供を立てようと画策の一味は平吉に目をつけ、お甲に手管を使わせハメる。お甲との約束と火盗改の責め問いにも頑として口を割らぬ平吉の態度を新さんに聞かされた女心はほだされ、火盗改に自訴して出るお甲だがそこは一味の巣。平吉と二人して始末されかかるところへ正義の扇が飛んでくる。 ロケ地
*平吉を一目で夢中にさせる「めんこい女」は一色彩子、平吉は岡野進一郎。 第50話「非情の掟!激突、父と子」 1992 20 御三家の要人が次々襲われ横死、「全国に」吉宗が御三家を取り潰そうとして庭番を派遣しているのだという噂が立つ。暴将では上様に対する陰謀は尾張と相場が決まっているが、今回宗春くんはなんにも知らなくて尾張の家老。富山藩江戸家老と結託していて、全国に噂を広めたのは富山の薬売りネットワークという設定。ふつうの薬売りと別に組織された忍者みたいな地下組織で、この一味の一人が尾張のお土居下衆の息子だったことで悲劇が起きる。 ロケ地
*山道や葦原、竹藪など不明個所多し。 第51話「鳩笛慕情!姫君の供は将軍さま」 1992 新さんが釣りに出た先で拾った娘は公家の西小路桜子、津軽藩正室の姉を案じて出府したもの。お転婆の桜子に振り回される新さん、津軽藩の後嗣を巡る騒動に介入。 ロケ地
*御台候補と京都所司代に問合せのじい、しかし桜子には婚約者・八条宮。そして上様はなんにも考えてなくて独身まっしぐら。 第52話「誇り高き逃亡者!」 1992 20 竹馬の友にして娘の舅である勘定吟味役を斬って脱藩し追われる老武士、離縁される娘、仇討ちを迫られる婿。三者の苦悩が描かれ、娘が城代家老に拉致されるに及び城代の公金横領は明らかとなる。 ロケ地
*苦悩の父に新克利、立ち回りも多し。*上様、ラス立ちの際最初にかかってきたのを殴り倒し、倒れた背中をぎゅっと踏んで刀を抜きポーズ決める。なんか笑える。 第53話「恋いちど!にごりえの女」20 深川の酒肆・極楽亭の酌婦・お幸は何人もの男を破滅させたことから「白い鬼」と異名をとる女、しかし幼馴染の半七が自分に入れあげ身代を潰したことに心を痛めていた。お幸の隠された優しさを知った新さんは力になるべく立ち回るが、ますます入れあげる半七は贋金作りに足を踏み入れてしまう。工房から小判をかっぱらい極楽亭に現れる半七、しかし追っ手かかり、男を庇ったお幸は深手負い落命する。見届けた上様は贋金ばら撒き出世目論む旗本屋敷へ乗り込み成敗。 ロケ地
*半七に見せつけるため新さんにしなだれかかるお幸、新さん「人が見ている」とか言ってどぎまぎ。この照れが無くなってオヤジくさくなる分岐点はどこらへんなんだろう…。 第54話「吉宗変化!お狩場の鬼退治」 1992 下総のお狩場を不当に拡張し農民を追い出し、息のかかった米問屋に耕作させノータックスの米で大儲けを企む関東代官・笹山。こいつのバックには若年寄がいて茶道狂い。これを利用して一芝居打ち懲らしめるという逃散農民の伝六の提案を受け「変装して」入る新さん、白髪の鬘かぶって眉も髭も白い茶頭の宗匠に化ける。笹山らが農民たちを追いやった荒地に関東一の名水が出るという話を作り誘い込み、お墨付きを渡す段で署名に「吉宗」と書き、変装を解いて「余の顔見忘れたか」とやる。ラス立ちは袴までは間に合わず、着流しスタイルで。 ロケ地
*変装した上様が笹山に茶について薀蓄たれるうしろでくすくす笑う庭番二人がおかしい。ころっと騙される悪代官は中田博久。 第55話「炎上!銃口に立つ大岡越前!」 1992 伝馬町の牢で赤猫、忠相を恨んでいる囚人・佐七もお解き放ちとなる。しかし火事は付け火で背後に忠相の後釜を狙う旗本がおり、南町与力を抱き込んで佐七を使嗾し忠相殺害を謀る。佐七の恨みは兄が立てこもり事件を起こした際射殺されたのを、命を助けると言った忠相の違約と思い詰めてのもの。佐七夫婦を哀れと動く新さん、土壇場で佐七の心を解き、その足で黒幕を成敗にゆく。 ロケ地
*佐七の女房に東啓子、苛められて、亭主を案じて、感極まってうわぁんと泣く顔が超一級。佐七は大橋吾郎、善人の被害者面がこれまた絶品。そのほかキャストが妙に豪華、黒幕の殿様は御木本伸介、本筋には関係ない、東啓子を苛めるだけに出てきた金貸しのヒヒ爺に伊吹聡太朗。牢に放火して口封じに消される男に峰蘭太郎、あと小峰さんが同心や長屋の老爺やラス立ちとせわしなくご登場。 第56話「大奥の殺人者!」 1992 20 大奥総支配の滝乃と御広敷用人・岸和田図書が結託し、大奥に上がった富商の娘を奸計に陥れざっくざっくと私腹を肥やす。これに気付いた桐山家の麻紀が消されたことからワルの企みは綻びを見せ始める。桐山家に養われ麻紀と姉妹同様に過ごした小間使い・美保は大奥に潜入し自らを囮に滝乃たちの企みを暴き対決、大奥のお末たちも参戦したり。もちろん、彼女らの危機には正義の扇が飛んでくる。 ロケ地
*大奥へ麻紀殺害の件を糺しに行って「御台さまがいらっしゃらない大奥など」と返された上様、「余の一番痛いところを」とボヤくが、じいにも「早く御台さまを」。また、美保に麻紀殺害は上様がしっかりしてないからと批判されたり。その割にはラス立ち決め台詞は久々の「三つ葉葵の風が吹く」。 第57話「嵐呼ぶよな島帰り!」 1992 神君の遠忌に格別のことはせず日光参拝も取りやめの上様、御成道の工事を当て込んでいた日光奉行大慌て。表向きは大工の子飼いのヤクザに捻じ込まれ、御府内の公共工事に割り込ませることに。ここで邪魔になる御用五人衆の元締を黙らせるのに、息子の旧悪を暴き立てる。これには、その息子の恋人の父で島帰りの侠客が罪を肩代わりしてやった秘密が隠されていて、人情劇となる。 ロケ地
*日光奉行は山本昌平、子飼いのヤクザは曽根晴美で揃うと凶悪そのもの。加えて奉行の手下で用心棒の親玉の道場主は福ちゃん、今回扇を当てられる役まわり。お調子者の侠客は財津一郎、最後には「サミシーイ」もやる。女房役には佐野アツ子。 第58話「花婿新さん晴れ姿日本一!」 1992 20 民のため阿波の藍製造の秘法を探る高遠藩領の庄屋・幸兵衛、五年も阿波に潜入し秘密をゲット、しかし追っ手かかり落命。秘伝を記した文書を託された高遠藩士・浅野清三郎は命からがら江戸屋敷に辿り着くが、江戸家老は秘伝をひったくるように取り上げ彼を牢に込めてしまう。その後藍大尽の桑野屋に自藩での藍製造をしないことで闇取引持ちかけ大金ゲットの江戸家老だが、上様に乗り込まれてオシマイ。 ロケ地
第59話「情けに泣いた復讐鬼!」 1992 20 つとめを終え島から帰った駿府の網蔵は娘・お品に会いに江戸へ出てくるが、辰五郎が隠して会えず。武家に嫁したお品を気遣ってのことだが、島送りにされたことで辰五郎を恨む網蔵はいきり立ち火除地の件でめ組が邪魔な丁子屋に抱きこまれてしまう。その丁子屋とグルの欠物奉行にお品の亭主が仕えているという、つごうのよい奇縁も。 ロケ地
*網蔵に和崎俊哉、むさ苦しい島帰りのなりでベタベタ人情劇を熱演。丁子屋は長谷川弘、欠物奉行は外山高士。丁子屋の若い衆に福ちゃん、雇われ用心棒に目張りも派手な小峰さん。 ★注意 |