衣笠貞之助監督作品 1949.11.27大映/新演技座プロ
キャスト
水月弦三郎/長谷川一夫 見返りお浜/山田五十鈴 万六/河野秋武 お十夜兵衛/黒川弥太郎 室川龍馬/杉山昌三九 犬塚弥助/鳥羽陽之助 大堂一角/山路義人 毛利欣之助/原聖四郎 蜂須賀重喜/岡譲二 久乃木鴻山/薄田研二 眼八/山本礼三郎 四郎兵衛/村田正雄 松平左京之介/白河青峰 浪路/長谷川裕見子 おたみ/浦辺粂子 お米/立花満枝 老婆/北林谷栄
脚本/衣笠貞之助、青江舜二郎
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世阿弥の密書を拾った目明しは、それを届けるため「甲賀屋敷」へ。そこには、女も富も手に入れようとはかる、胡乱な侍が巣食っていた。
世阿弥の娘と掟破りの恋に落ち虚無僧となっていた男、実は世阿弥の落とし子だった元芸者、悪者に監禁されていた世阿弥の娘、それぞれの運命が動き出す。
ロケ地
- 甲賀屋敷で落とし穴に落ちた万六、横穴を伝い出たところの水辺、不明(山腹)。このあと船が行き交うシーンや渡し場は落合か(眼八が土をかけられ転がり落ちるシーンも同所か←淵)。
- 阿波の一味から逃げる万六のくだり、祭りの神社、不明(舞殿越しに参道を上がってくる民衆を見る図/万六が走り抜ける萱葺きの社務所?前)。やしろを出て走る道、不明(雑木林沿いの地道)。目安箱、不明(門外、築山に大刈込?)。
- お十夜にからまれ逃げてくるお浜のくだり、上賀茂神社ならの小川畔。右岸水場、対岸の岸に提灯多数あしらい、林の向こうでお神輿を揉んでいる気配。
- 逃げたところで鴻山に出くわす境内、向日神社本殿南側。導入は標結われた大木の根方、お十夜がお浜にからむ。ここへ鴻山が来合わせ、それを見たお十夜はこそこそ逃げ去る、このシーンは本殿南側の塀際で撮られていて、お神輿を揉む町衆に紛れる運び。その後鴻山は名乗ってお浜を呼び止めるが、鳥追姿は林の奥に消えてゆく←このとき、林の奥は明るく、向こうが崖である立地が効いている。
- 万六に斬りつけるお十夜、川に落ちた万六に気付く虚無僧たちのシーン、清滝か。
- 甲賀屋敷が焼け落ちたあと、浪路と愛を確かめあった弦三郎が阿波へ向かうシーン、マジ海(白砂青松)。この前に、お十夜たちが眼八の報告を受ける船端のシーンがあり、「河口」の突堤から浜へパン。
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