1999.1.3NHK
キャスト
まつ(芳春院)/松坂慶子 前田利家/原田芳雄 前田利長/高嶋政宏 前田利政/加藤晴彦 村井豊後/石倉三郎 孝蔵主/浅利香津代 信長の声/津嘉山正種 淀/松嶋菜々子 京極/夏川結衣 ちよ(寿福院)/小川範子 横山長知/坂上忍 石田三成/益岡徹 豊臣秀吉/佐藤慶 北政所(高台院)/藤村志保 徳川家康/里美浩太朗
原作/津本陽「前田利家」「加賀百万石」より
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夫とともに乱世を生き抜き大藩のあるじとなった烈女は、激動期の終わりに際し、お家を守るため怜悧な才を迸らせる。家康との丁々発止、おね様との友情なども描かれ、前田家が確実に次代に継がれるのを見届け、老女は懐かしい加賀へ帰ってゆく。
ロケ地
- 北政所へ太閤から花見の誘いが来るくだり、大坂城イメージに大阪城天守(連郭と合成)。
- 醍醐の花見、女たちの輿がゆく山道、不明(このあと太閤が待つ山際の座所に続き、坂を上がってゆく)。北政所とまつが歓談する池端、彦根城玄宮園池端。野点の席にいる利家、彦根城楽々園前庭に緋毛氈の席(短冊に歌を書き付けていると、息子・利長や三成がやってくる)。盃の順で太閤の側室方が諍いを起こす席は鳳翔台か臨池亭か。
- 太閤に国許での養生を願い出る利家、伏見城イメージに「キャッスルランドの伏見城天守」、木の間より大天守頂部を望む図。
- 側室・ちよを伴い温泉に出かけている夫を思いつつ陣羽織に刺繍するまつ、金沢城イメージに本物の石川門。刺繍をする広縁はいずこかの塔頭か。
- 太閤逝去後、利家に守られ諸侯の年賀を受ける秀頼のくだり、伏見城イメージに「伏見城」大天守(直下から見上げ)。
- 淀殿に拒まれ、家康に反対されるも、秀頼を奉じて大坂城へ移す利家、雨の夜の城門は彦根城太鼓門櫓。
- 大坂城西の丸で高台院に会うまつ、不明(池泉に面した縁側、水は澄んでいて植え込みには蘇鉄あり)。このとき語られる、家康の前田邸訪問に際しての逸話で出る門内外の絵は彦根城博物館か。
- 利政が籠もり髷を切る嵯峨野のお堂、不明(湖東三山に似た風情)。
- 臨終の利家が見る夢、若き日の戦場は彦根城観月台橋と周辺。
- 利家逝去後騒然となる大坂城下、八幡堀。明治橋上を軍勢が行き交い、女輿に乗った三成が逃亡し、堀端では市民が急いで荷を積み込む。
- 金沢、落飾し芳春院となるまつ。利政が騎馬で駆け入る城門は彦根城天秤櫓。利政が語る、兄に怒られた一件の軍事訓練紛いの狩り、不明(柳谷みたいな荒地、台地状)。
- 家康の指図で国に戻る利長、狩りをしていると急使が来る野原、不明(台地)。
- 前田家が遣わした使者・横山長知が内府に申し開きをするくだり、大坂城イメージに大阪城天守、千貫櫓と多聞櫓の間に天守が覗く図。
- 人質として江戸へ赴く芳春院、見送られ出る城門は金沢城石川門。
- 関ヶ原の戦に敗れ捕われた三成の唐丸がゆく道、近江八幡の町なみか。
- 江戸の前田屋敷、羽咋の妙成寺。病を得た家臣・村井豊後を見舞う芳春院のくだり、高所から書院を見下ろす図と、縁先から崖を背景の絵。芳春院が一時待たされるシーンでは、刈込の庭の奥に塀あって塔がのぞく図が。このあと、利長逝去後、寿福院と芳春院が人質として入れ替わる段、塔下の坂道なども出て、奥に拝殿が映り込む。
- 高台院に会いに、息はずませて坂を登ってゆく芳春院、百済寺仁王門前参道坂。二人が会う縁先は不明(庭あり、屋根は檜皮)。
- 金沢城へ帰ってくる芳春院、金沢城石川門。
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