伊藤大輔監督作品 1943.5.13大映
キャスト
宮本武蔵/片岡千恵蔵 宍戸梅軒/月形龍之介 又八/原健策 沢庵/香川良介 日観和尚/藤川三之祐 木村助九郎/光岡龍三郎 嘉門/金子春吉 柳生石舟斎/高山徳右衛門 庄田喜左衛門/大国一公 安宅/原聖四郎 出渕平兵衛/春日清 お通/相馬千恵子 城太郎/澤勝彦 朱実/市川春代
原作/吉川英治 脚本/伊藤大輔
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発心から、二刀流に開眼するまでの、若き剣豪を描く。
御大演じる「たけぞう」は、己の腕を磨くことを専らとし、常に思索に耽る。それは窮地において花開き、融通無碍の剣技が繰り出される。
ロケ地
- 姫路城下、お通が待つ花田橋、不明(川には柳垂れかかり、高い土手の脇に家並み。土手下の坂のはるか向こうにお城。セットとすればかなり大掛かり。橋自体の装飾も凝っている)。
- 旅ゆく武蔵、波寄せる汀(マジ海)〜小丘下の地道。山上で剣をふるうシーンはバッドランドか。
- 修験者たちと試合う金剛院、不明(坂上がると石段、門の向こうにお堂。坂の脇には刈込)。又八や朱実が門前にいるほか、梅軒登場シーンでは坂見返りの図も。
- 京を立つ武蔵、街道は川堤(土手下に甍がのぞく、古い映画で頻出のアレ)。ついてくる城太郎を叱る渡し場、伏見の船溜か。
- お通が入ってゆく柳生陣屋、彦根城天秤櫓。これに先立って映る「お城」は、ありえない規模の城郭。
- 湯治場に出た刺客とやり合う武蔵、渓流は清滝か。
- 奈良イメージ、塔が影を落とす池は猿沢池か。
- 柳生入りした武蔵、凧を見てはしゃいだ城太郎が落ちたのを取りに走る塀際、東福寺臥雲橋たもと塀際。城太郎は法面を駆け上がり、塀際に。
- 凧を求める城太郎、お使い中のお通と出会う道、不明。
- 柳生を出たお通と城太郎がゆく街道、不明(山裾の里)。
- 武蔵がゆく山道、不明(棚田ある山道)。
※姫路城の一室に監禁されて猛り狂う「たけぞう」の姿も少しだけ描かれている。石舟斎に会見を申し込むくだりでは、例の「切り口」の逸話あり。その石舟斎に挑もうとする朝、曙光を拝み産土の八幡神に祈願し、宮本武蔵と名乗ることを宣言。
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