1972年 フジ/東映
キャスト
秋月隼人/高橋英樹 河童の喜八/左とん平
ナレーター/納谷悟朗
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第1話 「殴り込み獅子ヶ原」 1972.10.5
とある城下、藩の侍に追われる少年を匿う隼人。彼の直感は正しく、わるい城代が不正に蓄えた財は、江戸で猟官運動資金に化けていたのだった。
ロケ地
- 夜道をゆく城代の駕籠、広隆寺東塀際。獅子ヶ原残党が殺到するシーンはセットにスイッチ。
- 隼人が次郎丸を連れて入るお堂、永観堂画仙堂(仏像のある内部はセット撮りと思われるが、円窓から木立が見える)。追っ手との立ち回りはお堂前で。
- 獅子ヶ原へ入る隼人、不明(林の中のダート、抜けると柵の向こうに白い崖のバッドランド。砂金採りの沢は大岩ごろごろの谷川、湖南アルプスか)。
- 喜八が連れ出してきた夏代(腰元として城代邸に潜入中、次郎丸の姉)と話す隼人、吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居下。
- 城代に捕われた千尋と親兵衛が磔にされかかる河原、大堰川河川敷。
- 事後、喜八が菊ののった道標を見る街道筋、北嵯峨農地竹林際。隼人が馬を駆る野は湖南アルプスか。
ゲスト
夏代/大信田礼子 千尋/沢井桂子 安田孫兵衛/戸浦六宏 与太夫/吉田義男 次郎丸/小池修一 親兵衛/犬塚弘 堀口大学/大木実
脚本/結束信二 監督/田中徳三
第2話 「花吹雪抜刀流」 1972.10.12
のちに名君となる幼児にまつわる秘事、お家存続に躍起となる向きは、肉親を思う人の心を踏みにじる、冷酷の輩だった。
ロケ地
- 草津宿、大洲藩の使いが隼人と会ったところで消される宿はずれの河原、大堰川河川敷か。
- 伊予・大洲城イメージ、彦根城天守。
- 大洲藩領・犬神へ向け馬を駆る隼人、不明(堤、野道、竹林等)。あとで御典医とわかる老人が生き埋めにされているのは林の中。
- 犬神一族の屋敷、芦浦観音寺。門内外と境内を使う。天吾が武者修行から帰り、妹らの手荒い歓迎を受けるくだり。
- 流された目付役が囚われているという犬神の里の山の牢へ向かう隼人、湖南アルプスか(砂岩?の禿山、池あり)。
- 島田の死を見たあと、喜八と話す隼人(釣り)、大堰川か(流れは瀞)。御典医失踪をここで聞く。
- 菊を辿る喜八、不明(野道、林)。一族に見つかり捕縛。
- キヨの奸計に落ち捕まる隼人、突き飛ばされる竹林は北嵯峨か。
- キヨから奪い去った「若君」を連れ戻る家老、騎馬の隼人に奪還される野原、大堰川河川敷か。一族との大立ち回りもここ。
ゲスト
キヨ/大原麗子 犬神天鬼/南原宏治 犬神美鬼/賀川雪絵 大沼修理/田島義文 犬神天忍/大前均 犬神天吾/佐藤允 作爺/山形勲
脚本/野上龍雄 監督/田中徳三
第3話 「白頭巾参上」 1972.10.19
家老の大悪を暴かんとする隼人、モノが大藩ゆえの一工夫は、世直し白頭巾となっての出現。ワルは兇状持ちを用心棒にしており、ちょっと軽率だったご婦人の仇討ち話も噛んでくる。
ロケ地
- 早馬がゆく街道、堤か田畔か。駆け入る城門は彦根城天秤櫓。
- 旅の侍が誰何される街道、走田神社参道。
- 一路加賀へ向かう隼人の姿に被る、金沢城イメージ、彦根城天守。
- お新と門付けに出た隼人(韜晦中)、立ち話の橋、不明(木橋)。
- 白頭巾出現後、浪人狩り激化。夫婦者の浪人が摘発される町角、上賀茂神社神事橋たもと(鳥居入り)。
- 城代が仇討ちに指定した、城下はずれの椿ヶ原神社、上賀茂神社ならの小川畔・祠まわり。危機に隼人が騎馬で駆けつけるシーンに二の鳥居続きの玉垣、立ち回りのシーンに北神饌所や校倉が映り込む。
- お城に忍び込む喜八、水遁の竹筒が突き出るお濠は彦根城内濠・埋木舎前。
- お新と別れゆく隼人、街道は走田神社社叢脇、竹林沿いの地道で遠景に民家(2010時点で現存)ちらり。
ゲスト
阿部丹波/内田良平 定七/南年明 斎藤弥十郎/郷^治 俵屋伊兵衛/高品格 中川善之助/小田部通麿 お新/浜美枝
脚本/宮川一郎 監督/工藤栄一
第4話 「上州の暴れん坊」 1972.10.26
隼人に突っかかる青二才、十分な理由があってグレていたが、彼が恩義を感じていた親分たちこそ親の仇なのだった。
周到なわりに、決定的な証人がなぜか生かされており、それが隼人の手に落ちてワル一巻の終わり。
ロケ地
- 生糸問屋・戸田屋の手代がヤクザに追い回される河原、大堰川河川敷。
- 観音寺一家に乗り込んだ隼人、外へ出たうえで囲まれるシーン、不明(寺院境内か、集合墓あり。建物のまわりは草ぼうぼう)。
- お光から弥之吉の事情を聞く林、不明。
- 弥之吉の生家が復興したのを見て当地を去る隼人たち、大堰川河川敷。
ゲスト
お光/永野裕紀子 望月帯刀/名和宏 梶村主水/天本英世 又蔵/北村英三 戸田屋清左衛門/美川陽一郎 高杉哲之介/島田元久 金太/玉川長太 上州屋銀兵衛/河津清三郎 観音寺大五郎/山本麟一 弥之吉/桜木健一
脚本/飛鳥ひろし 監督/工藤栄一
第5話 「鈴が鳴る時人が死ぬ」 1972.11.2
追われる島抜け男を匿う隼人、果たして青年は冤罪。しかし相手の抜け荷一味には、お偉いさんから二足の草鞋まで揃っていて青年はとっ捕まってしまい、刑場に引かれゆくのだった。
ロケ地
- 島抜けし帰ってきた伊之吉が眺めやる故郷・伯耆米子、穴太の里を山から遠望の図。
- 伊之吉がおのぶと密かに会う小屋、酵素河川敷小川べりに設営。
- 伊之吉捕縛を聞き急ぎ駆け戻る隼人、城代の用心棒に立ち塞がられる川は大堰川河川敷。川中で大立ち回り。
- 伊之吉があわや斬首の刑場、下鴨神社池跡。隼人は騎馬で馬場を走り、中止を呼ばわる。
- 事後、伊之吉たちのもとへ隼人の文を届けにくる喜八、下鴨神社泉川畔(石橋や、境外の石の手すりなど映り込んでいる)。
- 当地を去る隼人、湖南アルプス(山頂付近?)。
ゲスト
おのぶ/丘みつ子 安川の総五郎/金田龍之介 岡崎刑部/天津敏 佐倉貞秋/深江章喜 徳右衛門/小栗一也 お勇/桜町弘子 伊之吉/近藤正臣
脚本/山田隆之、高岩肇 監督/工藤栄一
第6話 「黄金の沼」 1972.11.9
里人が大事にしてきた「燃える水」が、悪党の横槍で危機に。渡世人のなりをして入った隼人がこれを防ぐが、贖罪のため滞在していた浪人の人情話も加味されている。
ロケ地
- 峠を来る渡世人(中は隼人)、不明(棚田の坂道、切通し?)。
- 里人が「石油」を掬う沼、広沢池東岸。これを見つめる隼人は並木にいて、呼ばれてきた「センセイ」の浅野浪人と対峙。
- 沼を離れ道ゆく隼人(渡世人)、不明(棚田の切通し)。
- 祭りの神社へ向かう里人が通る街道入口、不明(土手道に大燈篭演出)。氏神は大覚寺五社明神。ラス立ちの野原は遣水跡か。
ゲスト
お小夜/有川由紀 お蓮/久里千春 金兵衛/渡辺文雄 山岡重兵衛/田口計 立川/林彰太郎 源吉/多々良純 浅野新八郎/水原弘
脚本/宮川一郎 監督/原田隆司
第7話 「謎のお浜御殿」 1972.11.23
療養と称し、殿様を側室ばかりか実の姫にも会わせぬ城代。もちろん裏にはお家騒動、忠義者の決死の覚悟を容れた隼人は、親身になって立ち回るのだった。
ロケ地
- 殿様が遠乗りの際立ち寄り、火事に逢う屋敷、不明(門は冠木門?で前にランダムな短いステップ、火事の屋敷内はセット撮り)。
- 殿の急を聞き帰国する清姫、小休止の際襲われる山道、井尻か(丘陵地、松目立つ)。
- お城イメージ、姫路城はの門下坂。
- 許婚者だった右京の墓に参るおその、中山池畔・丘の中腹に五輪塔など置いて墓地設営。右京の生存を示唆し去る隼人は、鶯橋を渡ってゆく。
- 御典医が出てくる屋敷、京都御所拾翠亭門。医師の駕籠を次席家老の手下・一角がつけてゆくが、隼人が南の堀端で阻止。駕籠は九条池の方へ曲がって去る。
- 城代・土佐守の知行地、不明(冠木門の奥に坂あり、下に鳥居。このあと喜八が尾行する段では、どこかの境内っぽい石畳も)。
- 一角が報告に帰る次席家老・紀伊守の屋敷、京都御所管理事務所北門(長屋門、イメージのみ)。
- おそのが「殿様」に会いにゆく道、広隆寺東塀際(木あり)。このあとはセットにスイッチ。おそのが案内される邸内の庭は池泉。
- 殿の駕籠を仕立てて紀伊守一派をおびき出す鬼ヶ岳(?)、湖南アルプス。堰堤が見える切通しの道や、広河原、若布谷など各所が使われ、岩肌がよく目立っている。
- 事後、当地を去る隼人たち、北嵯峨農地農道。隼人は騎馬で喜八を置き去る。
ゲスト
おその/松原智恵子 前田右京/入川保則 藤木源庵/野々村潔 清姫/原田あけみ 二階堂一角/田中浩 細川忠輝/関根永二郎 本田紀伊守/江原真二郎 前田土佐守/大友柳太朗
脚本/掛札昌裕 監督/原田隆司
※藩名は「からしま」藩と発音されている。ところ等詳細不明。
第8話 「帰って来た無法者」 1972.11.30
島送りになった乱暴者は、己を捕らえさせた村人に憎悪を滾らせ戻ってくる。
庄屋とその娘の苦衷を見た隼人は、誤って撃たれたことも水に流し悪党を散らして去ってゆく。
島帰りにくっついてやってきた仲間に名悪役を三人も配し、無法ぶりを際立たせてある。
ロケ地
- 腹が減ったと隼人に泣きつく坊主の竜造、犬飼川下河原橋か(隼人のアップは落合と組み合わせ)。魚を獲り焼いて食わせてやる隼人、保津峡落合。
- 源蔵が帰ってくると知らせに庄屋屋敷に駆け入る村人、走田神社社務所。
- 庄屋が坊主と道連れの浪人を撃つ山道、不明。
- 庄屋に源蔵帰還を知らせた村人が土左衛門で見つかる水辺、不明(溜池?ほとりに田地あり。源蔵が現れるのは葦原)。
- 源蔵らに殺された村人の野辺送りがゆく河原、犬飼川下河原橋下河川敷(橋は右岸側?が激しく破損、半分無くなっている)。
- 当地を去る隼人と喜八が渡る橋、犬飼川下河原橋か(土手をのほってきて、渡り始めてすぐのところでカット)。
ゲスト
お加代/八木孝子 不動坊の竜造/佐藤京一 軍十郎/伊吹聡太朗 新三/江波多寛児 松吉/太刀川寛 鬼殺しの源蔵/北村和夫 善左衛門/辰巳柳太郎
脚本/宮川一郎 監督/工藤栄一
第9話 「びっくり捕物初手柄」 1972.12.7
運上金強盗が頻発する宿場の岡っ引きは、手柄を立てたためしのない役者上がり。ワルどもに全ての責をおっ被され、挙句女房にも逃げられるところ、突如正体を現した諸国見回り役が、プレゼントを置いて去ってゆく。
ロケ地
- 運上金を運ぶ隊列が菊水党に襲われる甲州の山中、酵素河川敷。峠のシーンは湖南アルプス崖地。
- 鍔に菊を挿した隼人を菊水党と誤認する団九郎、誰何し挑むも軽くいなされキューの山道、湖南アルプス河畔のダート。
- 喜八の報告を受ける隼人、大堰川河川敷。ここへ女衒に追われた娘が現れるので当然助けるが、父親が菊水党にやられて負傷という因果つき。
- 代官の命で石見峠を警備する団九郎、湖南アルプス。隼人も出ていて、一味と斬り結び首領に傷を負わせるが逃げられる。
- 代官所へ忍び込み、代官と盗賊の密談を聞く喜八、露見し逃げ出す街路は広隆寺東塀際(境外、木あり。横の路地も使う)。代官所から出てくる鬼藤太を目撃する隼人のくだりも同所。
- 隼人の罠にかかって沢渡の間道で荷駄を襲う菊水党、酵素ダートか。
- 当地を去る隼人、大堰川河川敷〜堤のダート。女衒から助けた娘に見送られる喜八も、大堰川河川敷。
ゲスト
おとよ/悠木千帆 安/佐藤蛾次郎 小室主馬/宮口二朗 蛇の鬼藤太/小池朝雄 館林軍太夫/睦五郎 団九郎/財津一郎
脚本/松山威、茶木克彰 監督/田中徳三
※石見は劇中「いしみ」と発音されている。
第10話 「姫君の脱出」 1972.12.14
佐伯藩のお家騒動は、悪家老の放埓。病の父を案じ危ない橋を渡ってくる姫、冷血の父を激しく憎む家老の庶子、さまざまな思いを見た隼人はシンプルに悪を取り除いて事を収め、また処分無しで去ってゆく。
ロケ地
- 姫と間違えられ斬られた女をみとる隼人、大堰川河川敷。遺言と懐剣を預かる。
- 俵浪人と茶店で行き会う隼人、大堰川土手下か←街道に見立てて喜八が通り過ぎる。
- 男装の姫と行き会う隼人、不明(林際の地道)。姫?と街道で振り返る藩士、北嵯峨の竹林か。
- 佐伯城イメージ、彦根城天守。
- 姫が家老の手下に拉致される城下、広隆寺東塀際(木あり)。
- 当地を去る隼人(騎馬)、大堰川か。
ゲスト
鶴姫/岡田可愛 俵竜之介/大辻しろ 殿村勘解由/安部徹 戸田新一郎/佐々木剛
脚本/高岩肇 監督/田中徳三
第11話 「嵐を呼ぶ密書」 1972.12.21
城代の命を狙う次席家老という構図、うら若き娘が奔走するが行き悩み、隼人らの保護を受ける。今回は、メッセンジャーを買って出た喜八が巻き込まれる騒動がメイン、ゆかいな旅の一座とどたばた劇を展開する。
ロケ地
- 田原へ向かう使者が消される街道他、不明(バッドランドや竹林)。
- 隼人たちがお絹を拾うくだり、谷川や林際。
- 田原城下へ向かう喜八、旅の一座と道連れになる街道、不明(池端の地道、道端に瓦屋根つきの小屋あるアレ)。
- 田原藩城イメージ、彦根城天守や櫓。後段では、外濠越しに天守を望む図も出てくる。
- 城代暗殺計画を知らせるため江戸を発つお絹、広隆寺東塀際。
- 一座が小休止する街道、不明(丘陵地)。
- 喜八を案じ馬を駆る隼人、駆け抜ける道は切り通しで両側石積みのアレ。後段にも出る。
- 捕まって監禁されていた喜八、連れ出され斬られかける水辺は広沢池東岸。危機に隼人が馳せ参じるが、池端を騎馬でどかどか。
- 次席家老が罠に嵌る城下の街道、不明(田畦か土手か、山道も出る。派手に霧が出ている)。
- 隼人らが去ってゆく道、大堰川堤か。
ゲスト
お絹/鳥居恵子 お蘭/白木万理 藤坂刑部/山岡徹也
脚本/松山威、茶木克彰 監督/松尾正武
第12話 「人斬り子守唄」 1972.12.28
流れ者の渡世人は、むかし見捨てた幼い妹への贖罪のため墓を建てようとする。しかし、ヤクザに強要されおびき出した宿の娘は、彼が妹に歌ってやっていた、なつかしい子守唄を憶えているのだった。
ロケ地
- 道行く隼人を見て警戒する宇之、不明(祠のある林)。
- 宇之が墓を頼む寺、丹波国分寺。以降なんども出てきて、境内境外各所を使う。門前の道端には畦畔木の「はさ木」が見事に揃っているほか、今は無い塀や長屋もある。境内には、銀杏の落ち葉がびっしり。
- つるの父が経営する湯宿・菊屋、日吉山荘。隼人はお二階に泊まる。飛竜の滝が温泉に仕立てられ、大宮川を湯元仕立ての絵もある。谷筋も街道として使われる。
- 和尚が渡した櫛を見たつるの回想、櫛を折ってべそをかく幼いつる、広沢池東岸。
ゲスト
つる/土田早苗 観音の重兵衛/藤岡重慶 菊次郎/岩田直二 横川庄左衛門/小田部通麿 流れ星の宇之/長谷川明男 和尚/嵐寛寿郎
脚本/宮川一郎 監督/松尾正武
第13話 「酔いどれ二刀流」 1973.1.4
吹き溜まりの甲府で燻っていた魂は、妹とその恋人の苦悩を見て、ここを先途と奮い立つ。
長門勇が、情にもろい呑んべの遣い手というおきまりを演じ、タイトル通り二刀流も披露して見もの。
ロケ地
- 甲府の山並みイメージ、不明。
- 傷ついて倒れている伊織を見つける飴売り姿の喜八、保津峡落合河口汀。この前に出る山道は不明。
- 去り際、伊織と雪江に声をかけてゆく隼人、広沢池東岸(水少なし)。騎馬で駆け去る道は北嵯峨か(竹林際)。
ゲスト
雪江/珠めぐみ 宇津木伊織/坂口徹 榊原丹後守/須藤健 磯田軍兵衛/長門勇
脚本/松村正温 監督/田中徳三
第14話 「あばれ若君」 1973.1.11
相続でしこりを残した若き藩主は、鬱屈した感情をもてあまし粗暴な振る舞いを見せる。しかし、山里で見初めた娘と、友となった謎の素浪人が彼に光明をもたらす。
諸国見廻役が獅子身中の虫をさっぱり片付けたあとには、望外の喜びも待っているのだった。
ロケ地
- 肥前大村藩城イメージ、郡上八幡城天守。
- 城下を出て野道を駆ける殿さま、北嵯峨農地竹林際。家来とはぐれ落馬し崖落ち、気を失っているところを隼人に発見される沢、酵素付近か。
- 猟師たちのため伐採を中止させた後、里へ来て綾と話す殿さま、酵素木の傍。プロポーズしたところで隼人が出て苦言を呈し、挙句身分ばらし。このあと意気投合した隼人と話す帰り道は北嵯峨か(竹林の中の道)。
- 悪徳商人の手下に囲まれ危機に陥る隼人、北嵯峨竹林か(起伏あり)。
- 藩のため細川家との縁談を受けると決めた殿さま、綾に別れを告げに行く道は北嵯峨農地竹林際。帰り道、俵屋の手下に拉致される山中、酵素付近植林地か。
- 見送られ当地を発つ隼人たち、北嵯峨農地竹林際。路傍に地蔵あしらい、喜八が菊を供えてゆく。
ゲスト
綾/篠ヒロコ 大村大学/川合伸旺 俵屋宗左ヱ門/見明凡太郎 中里主膳/北村英三 細川中将/中村錦司 大村純信/森次浩司
脚本/飛鳥ひろし 監督/田中徳三
第15話 「追われ者の掟」 1973.1.18
村人の尊崇を受ける腕利きの医者は脛に傷、遂に仇として討たれるところ、諸国見廻役の機転が入る。
ちょうどお城では幼君が毒殺されかかっており、仇持ち医者はその殿さまの手術中に踏み込まれたりする。
ロケ地
- 腹痛喜八が昏倒する田畔、および隼人が日疋兄弟と行き会う茶店、亀岡か(背景に川堤や畦畔木が見える)。
- 越後新発田藩城、館山城や日和城に似る。
- 宗順が居候している屋敷、不明(母屋は屋根押さえも立派な萱葺き、門は平門。塀は腰板を持ち、立地は少し高台。まわりは谷地田のもよう)。
- 宗順の治療を受けて帰る百姓が日疋兄弟に行き会わせてしまう橋、大堰川支流のものか(簡素な板橋)。ラストシーンもここ。
- 宗順の回想、女のことで言いがかりをつけられもみ合い、はずみで日疋を斬ってしまった城下、永観堂中門前参道石畳。
- 逃避行の宗順、行き悩むおゆきを拾った道、不明(竹林の中)。
- 幼君の手術を終えた宗順が日疋兄弟と立ち会う野原、亀岡か(みごとな畦畔木あり、先の田畔と同所か)。
ゲスト
おゆき/光川環世 溝口光貞/神田隆 日疋裕太郎/江守徹 小川宗順/天知茂
脚本/宮川一郎 監督/工藤栄一
第16話 「過去のない男」 1973.1.25
タイトル通りの、記憶喪失ネタ。病態を利用して、女は恋しい男をつなぎ止めようとしていた。
事の起こりは銃密造に関わる隠密始末、諸国見廻役を呼び込んだ悪党どもは端から撫で斬りにされるのであった。
ロケ地
- 「半次と間違われた」仙吉が鬼辰一家にシメられる野原、亀岡か(畦畔木など見える田畔)。このあと、ダンナの目印を野仏に見る喜八も同所か(水路端)。
- お市が洗い物をする川、落合か。
- お市は何か隠していると喜八に話す隼人、鳥居本か(林の中に舞殿?)。
- 仙吉の回想、逃げ回った挙句撃たれ崖から落ちた山中、保津峡落合落下岩。倒れているところをお市に助けられたのは落合河口汀。
- 同じく仙吉の回想、捕まり始末された隠密、鳥居本林間か。
- 当地を去る隼人、大堰川堤か。唐津を出てゆく仙吉とお市、大堰川河川敷。
ゲスト
お市/赤座美代子 仙吉/和崎俊哉 白子屋徳兵衛/金井大 尾形兵庫/北原義郎 鬼辰/村上不二夫 岡部/岩尾正隆
脚本/蘇武路夫 監督/工藤栄一
第17話 「子連れ街道」 1973.2.1
亡父に託された密書を持って、健気な坊は高遠へ。道連れが隼人なので頼もしい限りなのだが、悪人ばらは親切な宿のおばちゃんの子をさらって脅し、魔手を伸ばしてくる。
ロケ地
- 道中、悪ガキにからまれて怪我する^太郎、藪田神社前〜田畔。助け舟を出した隼人が、事情を聞こうとする際には、萱葺きの舞殿が見えている。
- ^太郎の手当てをして貰いに入る家、民家前。家の前の道で立ち回り。
- 医者から宿へ戻る山道、不明(林道、谷川沿い)。
- おゆうが一行に追いついてくる街道、不明(林道か、道隈の坂)。
- 一行が休む茶店、保津峡落合落下岩付近に設営。^太郎が崖の水仙を供花にしたいと言い出す。
- 高遠城下、小山家菩提寺は西壽寺。石段の上に本堂甍を望む図で導入、墓地へ通じる坂から本堂前でおゆうが短筒を出してくるシークエンス展開。
- 事後、皆で詣でる小山家の墓、西壽寺墓地。城代に^太郎とおゆうを頼み、隼人は坂をおりてゆく。
- 馬を駆る隼人、保津峡落合トンネル。もうひとつは片側石積みの林道。
ゲスト
小山^太郎/上屋建一 梅津頼母/富田仲次郎 綿貫兵衛/夏目俊二 黒沢靫負/海老江寛 おゆう/浜木綿子
脚本/宮川一郎、野波静雄 監督/荒井美三雄
第18話 「謎の御用金」 1973.2.8
役人に協力し、賊の上前をはねた男を追って牢に潜入する隼人。今回はほぼ牢内で話が進み、内部の人間模様が話の勘所。
ロケ地
- 御用金盗を追う捕方、金戒光明寺石段、墓地。
- 賊の一人を追うもごまかされる城所、金戒光明寺永運院下坂。
- むささび党が隠れ潜む床下、格子から見える外はくろ谷境内か(鐘楼と思しき建物、および露盤宝珠を映し込む溝)。
- 事後、金箱が引き上げられる池、金戒光明寺放生池と極楽橋。
- 源蔵の妹・お光の目が開いたあと、当地を発つ隼人たち、不明(塀脇に茶店しつらえ。その塀に大木が塗り込めになっている。塀の裾は石積)。
ゲスト
城所数馬/島田順司 お光/荒牧啓子 牢名主/関山耕司 文次/沼田曜一 源蔵/山城新伍
脚本/宮川一郎 監督/荒井美三雄
第19話 「逃げ出した花嫁」 1973.2.15
将軍の十三番目の姫が棚倉藩へご降嫁、これだけでアレな設定なのに、恋を求める姫はアバンチュール気分で出奔。果たして「出会い」があり、その男実は…というべったべたな展開にお家騒動をからめ、若君の味方をするマタギなど出てお話は賑やかに進んでゆく。
ロケ地
- 妙姫の輿入れ行列がゆく街道、北嵯峨農地竹林際。姫さまは駕籠の中で、恋もまだなのにとぶーたれている。
- 棚倉イメージ、穴太の里遠望の図、伏見城天守、姫路城にの門。
- 川止めをくらう隼人たち、大堰川河川敷(右岸、川下に沈下橋がちらり)。町娘に化けた姫が、川人足と悶着を起こしているのに介入の運び。
- 善造たちの棲む山、不明(岩肌まるだしの急斜面、なにやらV字谷も見える)。
- 城下の祭り、石座神社。境内のほか、鳥居前の石垣際なども使う。
- 城代どもをおびき出す、生田村はずれ鳥飼神社、鳥居本八幡宮。小柴垣の道や、本殿まわりを使う。
- 当地を去る隼人たち、安行山か(鶯橋に似た木橋も出て、赤土むきだしの切り通しなど見える)。
ゲスト
妙姫/吉沢京子 光太郎/柴田p彦 城代勘解由/外山高士 善造/芦屋雁之助
脚本/宮川一郎、野波静雄 監督/松尾正武
第20話 「落日の決斗」 1973.2.22
硝石目当ての大名が、山里の民を追い出しにかかる。しかし古き里には安堵の御墨付、江戸へ訴えるところ追っ手が差し向けられる。ここに居合わせるのが隼人のダンナ、今回は崖から落ちてピンチな場面や、好敵手との奇妙な連携も見せ場。
ロケ地
- あかねの父が長をつとめる、平家の落人部落イメージ、五箇山の合掌造。里は劇中「ごかのしょう」と称されている。
- あかねの駕籠を守る男たちが斬り殺される山道、不明(林道。追っ手の一人は福ちゃん、アップあり)。
- 喜八が思いつめたあかねを見つける川べり、保津峡落合河口汀。
- あかねたちを止めるため設けられる臨時の関所、北嵯峨農地竹林際。ここは後段も街道筋として何度か出てくる。
- 関所を避け雪の山道をゆく、あかねたちを連れた隼人、不明(山道、うっすら雪積もり)。喜八が崖から落ちかけるのは保津峡落合落下岩。見つかり逃げ回るシーンに酵素河川敷。
- 一人関所に向かい、敵の懐に飛び込む隼人、露見し斬り結ぶのは北嵯峨の陵付近か(宮内庁の立て札に似たものがちらり)。
- 倒れている隼人を子供が見つける河原、保津峡落合汀。
- 郷原との果し合いに指定される野原、不明(砕石場跡か、水食地形も見られる)。あかねたちに別れを告げ去る隼人のシーンも同様の地形、地層が鮮やかに出た崖などあって、砂河原のような地形や、砂山状のも出る。
ゲスト
あかね/中山麻理 おしの/堀越光恵 二階堂玄蕃/加賀邦男 一色半兵衛/有川正治 甚五兵衛/小山源喜 郷原猪十郎/三上真一郎
脚本/高橋稔 監督/斎藤武市
第21話 「黒い罠」 1973.3.1
ところは堺、阿片がらみの死者が連続、かつ数多の女が謎の失踪を遂げる裏には、港町ならではの悪事。
己を父の仇と誤認し向かってくる女をいなしつつ、隼人は悪の中枢に斬り込んでゆく。
ロケ地
- 阿片を持ち出した男が寄ってたかって密殺される夜道、広隆寺東塀際。
- 父の遺志を継いだお美代、聞き回るうち阿片切れで倒れている女を拾う道端、広隆寺東塀際。先のと違い昼間。
- 当地を去る隼人、馬を駆る道は林道か。
ゲスト
お美代/武原英子 弥兵衛/原健策 清次/寺島達夫 泉州屋徳蔵/遠藤辰雄 うわばみの勘六/玉川良一
脚本/高岩肇 監督/斎藤武市
第22話 「愛と憎しみと」 1973.3.8
その地を立ち去り難く感じた隼人の勘は的中、きなくさい展開のすえ八年前の陰謀が掘り起こされる。
それは、一組の夫婦の哀しい結末を呼ぶのだった。
ロケ地
- 用心棒を連れた急ぎ旅の百姓とすれ違う山道、不明。このあと襲撃されるシーンは山頂付近。
- 隼人が滞在する熊の湯、酵素か。
- おせいの父(先の城代)の墓、酵素か(魁偉な枝振りの木が林の中に)。
- 雇われ浪人と百姓の屍が見つかる野原、酵素河川敷。
- おせいと別れた直後襲われる隼人、北嵯峨の竹林か(手入れの行き届いた林床)。
ゲスト
おせい/加賀まりこ 大倉玄八郎/伊藤孝雄 長井兵庫/陶隆 宇兵衛/長島隆一
脚本/野上龍雄 監督/田中徳三
第23話 「誇り高き剣」 1973.3.15
儲かるネタがあると、私腹を肥やす輩も出る。不正に気付いて動く、猪のような剣士が窮地に陥るところ、花吹雪抜刀流が炸裂する。
ロケ地
- 紙屑な藩札について相談をぶつ百姓衆、鳥居本八幡宮舞殿前。たちまち役人が参道を駆け上ってくる。
- 療養中の城代に直訴しに行った百姓が密殺される野原、酵素か。
- 墓参帰り襲撃される、指南役の娘とその婚約者、広隆寺東塀際(木あり)。墓地は不明、無縫塔や宝筐院塔など見える山腹。
- 次期指南役を決める試合が行われる護国神社、下鴨神社河合社裏と脇の塀に幔幕めぐらせ。立ち回り一部は糺の森で。
- 先に発った隼人を呼ばわる喜八、竹林は北嵯峨か。隼人が馬を駆る野道、川堤か(バンクフィルム?)。
ゲスト
千世/紅景子 おるい/三島ゆり子 田村主膳/葉山良二 戸倉伊織/中村竹弥
脚本/高岩肇 監督/田中徳三
第24話 「里隠れの忍者」 1973.3.22
鉱脈が涸れたと大嘘をこいて、硝石を増産・抜け荷をはたらく悪党ども。不正あるを見越して公儀は「草」を入れていたが、忍びとて人、しがらみに絡めとられていた。
ロケ地
- 冒頭、里イメージに「発射台」からの穴太の里遠景。硝石の質を商人に見せ付ける発破テストの山は不明、来合わせて爆発に巻き込まれる隼人は山腹、これも不明。
- 家老の息子と遠乗りに出る弥生、琵琶湖岸か。「婚約者」と別れたあと、弥生が負傷した隼人を拾うシーンの野道、不明。
- 硝石鉱山、不明(山頂に岩ごろごろ)。
- 九郎太宅を出た隼人が潜む神社、石座神社。隠れるのは参道中ほどの長屋、追っ手は参道を駆け上がってゆく。喜八へ合図の花は狛犬に。
- 取引が行われる浜、琵琶湖東岸か(沖に島影、人物の背景に山。波は海かと思える荒さ)。九郎太の死を見届けたあと、浜へ駆けつける隼人と兵頭、北嵯峨農地竹林際〜山道。
ゲスト
弥生/中村英子 山村図書/須賀不二男 兵頭角介/潮健児 田辺帯刀/楠本健二 越前屋銀兵衛/鈴木康弘 秋山/福本清三 井上九郎太/渡瀬恒彦
脚本/飛鳥ひろし 監督/松尾正武
第25話 「野望の城」 1973.3.29
大坂の町に物騒な企てありと聞きやってくる隼人、怪しの軍学塾にはなつかしい友がいた。
吉宗の世をひっくり返そうとする大掛かりな陰謀だったが、神輿に逃げられ敢無く頓挫。首謀者どもは身の安全をはかり、悲劇が出来する。
ロケ地
- 桜木塾の侍たちが打ち合いをする境内、大雲寺観音水屋形前。不動の滝からのアングルか。
- 大坂城、大阪城全景、天守。後段では、青屋門越しに天守を見る図も。
- 伊佐山が隼人を呼び出し、大坂を出るよう手荒く促す水辺、広沢池西岸湿地(葦原際に船舫い、隼人が乗り込んで釣り)。
- 喜八を置いてひとり旅立つ隼人、馬を駆る海浜は琵琶湖岸か(前回と同所)。
ゲスト
伊佐山十三郎/夏八木勲 おりん/北林早苗 遠藤丹波/内田朝雄 桜木武典/勝部演之 おみつ/西山恵子 牧野主膳/小田部通麿
脚本/宮川一郎 監督/松尾正武
※放送日時について、ウィキペディアの当該項目を参照させていただきました(最終更新2012/9/26の分)。
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