新妻地獄

新妻地獄

1984.7.26フジ/東映

キャスト
勝野洋 斉藤とも子 風祭ゆき 清水郁子 北村明男 矢部義章 川辺俊行 有島淳平 大江光 森川正太 きたむらあきこ 小池朝雄

脚本/本田英郎 小泉八雲作「破約」より
監督/牧口雄二

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 幸せな日々を送っていた武士の妻だが、無常の風吹き命を散らす。死ぬ間際、後添えをとらぬと夫に約させ、望みどおり庭の隅に葬られるが、侍の家ゆえ当然後妻は来る。
祝言の席、早や新妻にときめく夫、霊は七日目から祟りはじめる。

大覚寺

ロケ地

  • 先妻が野点の席、大覚寺護摩堂前にしつらえ。出仕を促しに来る郎党は石仏側から現れる。もちろん池の水面も映り込んでいる。
  • 頼母の宿直(とのい)イメージ、姫路城天守(小天守越しに大天守チラリ、暗雲合成)。具体的な設定は語られず、どこかの藩のお城。
  • 非番で一家うち揃って野遊びの席、大覚寺大沢池船着(大)に擬宝珠つきの欄干をあしらい、釣殿ふう宴席に仕立て。近くには屋形船も舫っていて、対岸はうまいぐあいに霞んでいる。

 臨終の約束からして「押すなよ・絶対押すなよ」状態で、庭に墓とかどんだけ。柳がざわざわとか、守宮が張り付いてたり、人形が泣いたり、蛇が意味も無くにょろりとか、「出る」パターンは非常に古典的なのだが、西瓜食ってると種でなく目が睨んでるのは独創的。途中から人形ではなく、先妻の本体が出てくるが、宙を飛んでどすんと着地するのは、幽霊的には勇ましいかも。結局被害者は後妻と家の者合わせて四人、ダンナも宿直勝手に抜けてきたりしてるし、このありさまでは取り潰し必至?って感じ。
原作のようにグロい結末は表現されていないが、首はぶら下げている。原作の後日談にある、恨む対象についての議論は、乳母とあるじの会話に出てくる。

※夏の怪談シリーズ


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