第104話 「月の出の母子唄」 1978.10.8
月の出る日に料亭へ現れ、別室の客も招いて散財する、謎の女。処刑される者の身を清め、言伝を聞く役目をつとめるその女は、いつか女囚として牢にやって来るであろう母を待ち続けていた。
ロケ地
- 料亭で桃さん一行を招き散財したあと、船で帰る若衆姿の「お大尽」、おっ母さんと呟いたあとの回想、親子三人でゆく巡礼道、大内亀岡道の坂(地道)。
- 凶賊の手がかりを求め、大八親分とともに伝馬町の牢へ赴く桃さん、そこで見た「改め婆」がかのお大尽と酷似していたため尾行する桃さん、女囚の遺児を訪ねて帰るおりん(田中真理)の前に現れ話を聞く墓地(今まで見送った刑死人たちの塚)、下鴨神社河合社裏手糺の森に墓石等演出。
- 良からぬ相談をしていた母里(名和宏、奥祐筆・大炊頭)を宴に誘ってしまい、無体を働かれるところ桃さんに救われたおりん、桃さんとつばめに過去を告白する帰り船は罧原堤付近の桂川か(中はセット撮り)。
- おりんの回想、旅の途に斃れた父と、幼いおりんを棄てて逃げた母・お吉(吉行和子)のくだり、父が倒れた祠は大内辻堂。水を汲みに行ってそのまま巡礼衣装を脱ぎ捨て逃げた母、小川は大内八木道付近の谷地田脇水路か。
桃太郎/高橋英樹 玉川つばめ/野川由美子 彦助/谷村昌彦 仁兵ヱ/深江章喜 お光/西川ひかる おえい/関悦子 おみよ/吉本真由美 とん太/北野清治 大八親分/鈴木瑞穂 名和宏 山口幸生 永田光男 鈴木康弘 秋山勝俊 佐名手ひさ子 宮本毬子 平沢彰 大月正太郎 那須伸太郎 宮城幸生 春藤真澄 宮永淳子 宮崎晴子 児玉田美代 田中真理 吉行和子 玉川すずめ/西川峰子 蛙の田之助/山城新伍
脚本/和久田正明 監督/田中徳三
※母里大炊頭が黒幕、北町定回りの相良(山口幸生)が職権乱用で商家の図面をとり、女賊・お吉を追い使っていたという次第。賊は血桜一味、凶賊でお吉が首領。
※おりんの散財の理由は、改め婆をして得た金を持っていたくなかったから。おりんは事後、女囚の遺児を連れて故郷の駿河へ帰ってゆく。
※このお話での改め婆は、関所で身体検査をする老女とは違い、伝馬町牢で上記の仕事をするもよう。
★役名、役者についての記述は間違っている可能性があります。
→ 桃太郎侍 表紙
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