第111話 「戻った記憶が呼んだ鬼」 1978.11.26
お化け長屋に、記憶喪失の女が転がり込む。皆して身元を求めるが、出てきたのは何やらヤバい筋。彼女と恋人が巻き込まれていたはかりごとをサクっと平らげた桃さん、江戸を出る二人を見送るのだった。
ロケ地
- 記憶喪失の女を連れて川へ行ってみる桃さん、中ノ島橋上手背割上(堰上手に船舫い、気がつくとここにいたと女が言う。中ノ島橋の欄干越しに見下ろしの構図)。あたりを見て回るシーンに中州も。
- 手がかりが見つからないため、女をバイの田之助の横に立たせて「この人知ってたら名乗り出て」と大書し諸人に見せる「市」、今宮神社境内に露店あしらい。無遠慮に見られて恥じた女が逃げ出し、桃さんに縋るシーンは若宮社拝殿脇、つばめが見かけてかんかんに怒る。
- 恋人・弥吉が現れ、二人ともヤクザや侍に拉致されかかった夜、みちのく屋をそっと抜け出す、記憶が戻ったお葉、気付いて泊り込んでいた桃さんが尾行する朝靄の林は下鴨神社糺の森。
- お葉の長屋から帰る桃さんを追ってきて、なぜ大八親分に嘘をついたか問い、次いで弥吉を助けてと縋るお葉、下鴨神社泉川畔。
- お葉の回想、江戸払いになった弥吉が待っている林へ連れて行ってくれた弥吉の幼馴染み、下鴨神社糺の森。ヤクザが現れ幼馴染みの青年は斬られ二人は逃げるものの、お葉が欄干で頭を打ってしまった橋は中ノ島橋(死んだと思い船に棄てたと桃さんの推察)。
- お葉を連れた桃さんに襲い掛かる浪人ども、下鴨神社参道。瀬見の小川から見上げのアングルもあり、泉川の向こうの石柵もちらちら映っている。
- お葉がたばかられて呼び出され拉致される大杉神社、相国寺弁天社。
- 二人を連れ去ったヤクザの手がかりを求めて市中を聞きまわる桃さんたち、つばめのシーンは今宮神社石橋〜境内(露店あしらい)。桃さんのシーンは中ノ島橋上、田之さんや大八親分のはセット撮り。
- ヤクザが見かけられたという厩橋界隈へ行ってみる大八親分、相国寺大通院前(南望、後から駆けつけた桃さんは林光院の方から来る。大通院には「井原」と表札が掛かっている)。桃さんが蔵を見上げて何かに気付くシーン、蔵は大通院境内のそれ。
- 大八親分の目こぼしで、早暁江戸を出てゆく弥吉とお葉、下鴨神社参道(靄)。桃さんとつばめが見送り。
桃太郎/高橋英樹 玉川つばめ/野川由美子 彦助/谷村昌彦 仁兵ヱ/深江章喜 お光/西川ひかる おえい/関悦子 おみよ/吉本真由美 とん太/北野清治 大八親分/鈴木瑞穂 斎藤恵子 倉石功 武藤英司 中田博久 小田部通麿 市村昌治 白川浩二郎 柳川昌和 篠田耕一 高橋仁 日高綾子 寺内文夫 椿竜二 藤長照夫 吉尾恵士 蛙の田之助/山城新伍
脚本/加瀬高之 監督/山下耕作
※冒頭、生活態度が悪いと長屋衆に吊るし上げられる仁兵ヱ親方のシーンがある。前に親方の家は一戸建てっぽい設定あったような気がするけど、いつ長屋へ引越した?
※お葉は斎藤恵子、弥吉は倉石功。武藤英司は作事奉行で、将軍家御休息所の普請を担当、屋根飾りの黄金の龍の贋物を作らせている。手先をつとめる大工頭の侍が小田部通麿、同じくグルの御家人・井原(?)は中田博久で遣い手な感じ・袴着用。手先のヤクザの一人は市村昌治。
★役名、役者についての記述は間違っている可能性があります。
→ 桃太郎侍 表紙
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