桃太郎侍

第181話 「純情ひとすじ廓の恋」 1980.4.6

 太めだが情の深いいい女がいると聞いた彦さん、廓へ飛んでゆくが会ってみると同郷の幼馴染。彼女が苦界へ身を沈めたのは、好いた男の窮地を救うためだったが、その男冒頭でお店を放逐されていたとんだ色悪。男の奉公先の人のいいあるじは済まながり、女を身請けして店に引き取るが、色悪はライバル店のワルどもに使嗾され、再び女を騙しに来る。

ロケ地

  • 仁兵ヱと田之助が駕籠で色里へ急ぐ夜道、大覚寺放生池堤。あとで彦さんが通るのも同所。
  • 勘定奉行・神尾邸、大覚寺大門。和泉屋のライバル・美濃屋が、菜種油高騰を仕組んだにもかかわらず大儲けしかねている状況を叱責される段。良心的な値で売る和泉屋を潰せと指示が出る。
  • およねを廓から身請けするものの、恋人の墓へ参りたいと求められ、彦さんが仕方なく連れてゆく、千住の先の由緒ある寺、金戒光明寺本堂裏手墓地。適当に指した墓石には「大姉」とか刻まれているが、およねは字が読めず何とか切り抜ける。
  • 美濃屋が宇之吉を籠絡する屋形船、大沢池か(イメージ)。およねに和泉屋の蔵の蝋型をとらせる方向で話がつく。
  • 姿を消したおよねを捜し回る桃さんたち、美濃屋の番頭に刺されたあと棄てられ、堀から這い上がってくる手負いのおよねを見つける夜の町角は大覚寺五社明神、堀は有栖川で表現。

桃太郎/高橋英樹 玉川つばめ/野川由美子 彦助/谷村昌彦 仁兵ヱ/深江章喜 お勝/絵沢萌子 とん太/北野清治 おさよ/川本美和 あき竹城 清川新吾 伊東克 山本清 高谷舜二 倉石一旺 小栗一也 蛙の田之助/山城新伍

脚本/名倉勲 監督/井沢雅彦

※東北訛りのおよねはあき竹城、導入は仁兵ヱと田之助の「二枚」起請ではじまるが、字が読めないのに朋輩の真似をしていただけで騙す意図なし。これは墓地でのどたばた芝居への伏線…太めというのも、刺されたのということへのそれか。
※買い付け先で娘をつまみ食いし放逐された宇之吉は清川新吾、和泉屋のあるじは小栗一也で桃さんの患者。

★役名、役者についての記述は間違っている可能性があります。


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