桃太郎侍

第34話 「儚い恋の花いちもんめ」 1977.5.29

 女掏摸の哀話。桃さんに出会い、戒めにと指貫を貰い、きっぱりと盗みをやめていた女だが、他ならぬ桃さんのため盗みに入った屋敷で命を落とす。
兄上の大ピンチをみごと救う桃さんだが、いつものように良かったと明るくは笑えないのだった。

北嵯峨農地

ロケ地

  • 玉川一座の小屋、今宮神社絵馬堂に演出。続いて出る、桃さんが青物を求める市、今宮神社神輿庫前に露店多数あしらい。この雑踏で、お紺が北町筆頭与力・本田の懐から財布を掏る運び。
  • 桃さんの駕籠に盗品を入れたお紺、桃さん宅へ取り戻しに行くが諭され、手癖は治らないと言うと連れて行かれる乳母の墓、金戒光明寺本堂裏手墓地。乳母・千代に断りを入れた桃さん、形見の指貫をお紺に与える。
  • 財布を返しに行く、本田の屋敷、金戒光明寺瑞泉院(塀から投げ入れる)。本田が怒って出てくる気配に逃げた桃さんとお紺、走り出て一息つくのは金戒光明寺長安院下坂
  • お紺がもうひとつ掏っていた櫛を返す段、天眼坊のところへ失せ物さがしに来ていた越後屋の娘の帰り道、上賀茂神社ならの小川畔。行く手に櫛が見つかるように置いてある運び、お紺は祠の裏で見ている。
  • お紺の墓、北嵯峨農地小丘の上。70年代ではまだ松が生えている。巡礼に出ると去ってゆく天眼坊は、田畦を歩く。

桃太郎、松平備前守/高橋英樹 玉川つばめ/野川由美子 熊造/茶川一郎 おはる/玉川スミ 文七/青木義朗 おみよ/吉本真由美 神島伊織/大友柳太朗 大久保佐渡守/亀石征一郎 お紺/麻田ルミ 天眼坊/芦屋雁之助 本田帯刀/江見俊太郎 島の甚内/松田明 お福/吉川雅恵 玉川すずめ/西川峰子 猿の伊之助/植木等

脚本/野波静雄 監督/山下耕作

※兄上が悪事を暴こうとしていた若年寄・大久保は、腹心の本田を追い使い、盗賊の上前もはねていたという設定。天眼坊は、窩主買いの総元締で、伊之助とは旧知の仲の盗人で二つ名は「雉の与之助」。
※福ちゃん、「与之助」の手下で盗み装束で登場・目しか見えない。クレジットはベタ。


  → 桃太郎侍 表紙

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